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EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMレビュー|画質・ナノUSM・STMとの違い

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EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMレビュー|画質・ナノUSM・STMとの違い EF-Sレンズ

EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMレビュー|画質・ナノUSM・STMとの違い

Canon EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMは、APS-C一眼レフ向けに設計された高倍率ズームレンズです。広角18mmから望遠135mmまでを1本でカバーし、キヤノンAPS-C機では35mm判換算で約29~216mm相当の画角になります。風景、街歩き、人物、料理、旅行、イベント、鉄道など、撮影対象が次々に変わる場面でもレンズ交換を減らせることが最大の強みです。

EF-S18-135mmには複数世代がありますが、このIS USM型の大きな特徴はナノUSMです。従来のUSMが得意としてきた素早い静止画AFと、STMが得意としてきた滑らかな動画AFの両立を狙った駆動方式で、静止画と動画を1本で撮る使い方に適しています。さらに約4段分の光学式手振れ補正、0.39mの最短撮影距離、135mm時0.28倍の最大撮影倍率を持ち、単なる旅行用高倍率ズームより幅広い撮影へ対応できます。

レンズ構成は12群16枚で、UDレンズ1枚と非球面レンズ1枚を採用しています。絞り羽根は7枚の円形絞り、フィルター径は67mm、最大径約77.4mm、全長約96mm、質量約515gです。開放F値は18mm側でF3.5、135mm側でF5.6と変化します。大口径ズームのような明るさはありませんが、7.5倍のズーム比、手振れ補正、ナノUSMを515gへまとめた構成は、APS-C一眼レフ用の常用ズームとして非常に実用的です。

この記事では、EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMの画角、画質、ナノUSM、手振れ補正、動画性能、近接撮影、旧型やSTM型との違い、EOS Rシリーズで使う場合の考え方、中古購入時の確認点まで詳しく解説します。

  1. EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMはどんなレンズか
    1. APS-C専用のEF-S高倍率ズーム
    2. 18-135mmは約29-216mm相当を1本で使える
    3. 515gは高倍率ズームとして持ち歩きやすい
  2. ナノUSMのAF性能がこのレンズ最大の特徴
    1. 静止画では遠距離から近距離への移動が速い
    2. 動画では急激すぎないフォーカス移動ができる
    3. フルタイムマニュアルフォーカスにも対応する
  3. 18mmから135mmまでの画質とボケをどう使うか
    1. 18mmでは風景・建築・旅行写真に使いやすい
    2. 135mmでは人物や遠景を大きく切り取れる
    3. 0.39mまで寄れて135mmでは0.28倍まで拡大できる
  4. 約4段分のISを静止画と動画で使う
    1. 静止した被写体では低速シャッターを使いやすい
    2. 動く人物や乗り物はISよりシャッタースピードを優先する
    3. 動画ではレンズ内ISと構え方を組み合わせる
  5. 動画撮影ではPZ-E1対応が独自の強み
    1. PZ-E1で滑らかな電動ズームができる
    2. 18-135mmは動画でもレンズ交換を減らせる
    3. 内蔵マイクを使う場合もナノUSMの静音性が有利
  6. 初代IS・IS STM・IS USMの違い
    1. 初代ISは軽いがAFと近接性能が旧世代
    2. IS STMとは光学系が近くAF方式とPZ-E1対応が大きく違う
    3. 画質だけならSTM型から大幅な変化を期待しない方が分かりやすい
  7. EOS Rシリーズで使う場合と中古購入時の注意点
    1. EOS R7・R10・R50ではアダプター経由で使える
    2. フルサイズEOS RではAPS-Cクロップになる
    3. 中古ではナノUSM・IS・ズーム機構を重点的に確認する
  8. まとめ

EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMはどんなレンズか

このレンズの性格を理解するには、135mmという望遠端だけを見るより、18mmから135mmまでを1本で移動できることへ注目した方が分かりやすくなります。単焦点や大口径ズームとは目的が異なり、撮影対象が変化する場面でレンズ交換を減らすことを優先した設計です。

APS-C専用のEF-S高倍率ズーム

EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMはEF-Sレンズなので、EOS Kissシリーズ、EOS 80D、EOS 90D、EOS 7DシリーズなどのAPS-C一眼レフで直接使用できます。EF-SはAPS-Cセンサーに合わせてイメージサークルを設計できるため、フルサイズ対応レンズより小型化しやすく、広角側も18mmから確保できます。

18mmでは35mm判換算で約29mm相当となり、旅行風景、室内、建築、集合写真などへ使いやすい広角域になります。135mmでは約216mm相当まで届くため、遠くの人物、ステージ、動物、鉄道なども大きく切り取れます。標準ズームと望遠ズームの間を一本でつないでいることが、このレンズを常用しやすくしている理由です。

EFとEF-Sの対応ボディや画角の違いはEFレンズとEF-Sレンズの違いで詳しく解説しています。

18-135mmは約29-216mm相当を1本で使える

18mmから135mmまではズーム比約7.5倍です。18mmで広い景色を撮った直後に、少し離れた人物へズームして85mmや135mmで撮るといった使い方ができます。旅行では風景、建物、料理、人物、遠景が短時間に切り替わるため、このズーム域が特に便利です。

標準域の35~50mm付近も含んでいるため、日常のスナップでも極端な画角になりません。50~85mm付近では人物を自然な距離から撮りやすく、135mm側では背景へ写る範囲を狭めながら被写体を強調できます。一本で広角、標準、中望遠、望遠を行き来できるので、撮影前にどの焦点距離を使うか決めなくても、その場で構図を変えられます。

焦点距離と画角が写真へ与える影響は画角とは?焦点距離との関係で詳しく紹介しています。

515gは高倍率ズームとして持ち歩きやすい

質量は約515gです。小型の18-55mm標準ズームより重くなりますが、18-135mmという広いズーム域を考えると、旅行や長時間の街歩きでも現実的な重量に収まっています。EOS 80Dや90Dのようなグリップのしっかりした一眼レフへ装着すると前後の重量バランスも取りやすくなります。

標準ズームと望遠ズームを2本持つ構成では、レンズ交換のたびにバッグを開き、使わないレンズも持ち歩く必要があります。18-135mm一本なら交換回数を減らせるため、重量だけでなく撮影中の手間も減ります。砂埃の多い場所や雨上がりの屋外など、できるだけマウントを開けたくない場面でも高倍率ズームの利便性があります。

レンズの重量と持ち歩きやすさの関係はレンズ設計と重量バランスで詳しく解説しています。

ナノUSMのAF性能がこのレンズ最大の特徴

EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMが初代IS型やSTM型と明確に異なる部分がAF駆動です。ナノUSMは小型の駆動ユニットでありながら、静止画では素早くピント位置へ移動し、動画では急激すぎない滑らかなフォーカス移動を行えることを狙った方式です。

静止画では遠距離から近距離への移動が速い

高倍率ズームでは撮影対象が頻繁に変わります。例えば旅行中に遠くの建物を135mmで撮影した直後、近くの人物を35mmで撮る場合、フォーカス位置も大きく変化します。このような場面でAF移動が遅いとシャッターチャンスを逃しやすくなります。

ナノUSMは遠距離から近距離への大きなフォーカス移動を短時間で行いやすく、人物、鉄道、動物など距離が変わる被写体でも使いやすい駆動方式です。EOS 80Dや90DなどのファインダーAFでは、STM型と比べてAF移動速度の違いを感じやすい場面があります。

リングUSM、ナノUSM、STM、VCMの性格の違いはSTMとUSMとVCMの違いで詳しく整理しています。

動画では急激すぎないフォーカス移動ができる

動画撮影ではAFが速ければよいとは限りません。人物から背景へピントを移す場面で一瞬で飛んでしまうと、映像として不自然に見えることがあります。ナノUSMは静止画での速度を確保しながら、動画では滑らかなフォーカス移動を行える点が特徴です。

対応するEOS一眼レフの動画サーボAFと組み合わせると、人物が前後へ動いたときにも連続してピントを合わせやすくなります。内蔵マイクで収録する場合はAF作動音も重要で、旧世代のギア駆動レンズより静かなことは動画用途で大きな利点です。

動画撮影ではAFだけでなく、画角、手振れ補正、フレームレートなども同時に考える必要があります。カメラの動画性能を判断する要素は動画性能で差が出るカメラ選びで詳しく解説しています。

フルタイムマニュアルフォーカスにも対応する

AFで大まかにピントを合わせたあと、フォーカスリングを回して手動で微調整できるフルタイムマニュアルフォーカスにも対応します。人物の目、花の一部分、商品撮影などでAF位置を少しだけ変えたい場合に便利です。

一眼レフでは光学ファインダーだけで細かなMFを判断するより、ライブビューへ切り替えて拡大表示を使った方が正確に合わせやすくなります。動画撮影でも、AF任せでは意図しない背景へピントが移る場面があるため、撮影内容によってAFとMFを使い分けると安定します。

AFモーターの種類だけでレンズの画質は決まりません。ピント駆動と光学性能を分けて見る考え方はレンズの光学性能とは?でも詳しく紹介しています。

18mmから135mmまでの画質とボケをどう使うか

EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMは、単焦点やF2.8通しズームのように特定の性能へ集中したレンズではありません。広いズーム域全体で実用的な画質を維持しながら、旅行や日常撮影を1本で完結させる方向のレンズです。そのため、焦点距離ごとの性格を理解すると使いやすくなります。

18mmでは風景・建築・旅行写真に使いやすい

18mm側は約29mm相当の画角なので、24mm相当のような強い広角感はありませんが、標準画角より十分に広く写せます。旅行先の街並み、寺社、ホテルの室内、風景、家族写真などで周囲の環境を含めたい場面に向いています。

広角側では画面端へ人物を置くと形が引き伸ばされて見えることがあるため、人物を含める場合は中央付近へ配置すると自然です。建物を撮る場合もカメラを大きく上へ向ければ垂直線が傾くため、レンズの歪曲だけでなく撮影位置とカメラ角度を意識する必要があります。

F値と被写界深度の関係を理解すると、風景でF5.6やF8を使う意味も分かりやすくなります。詳しくはF値を知れば広がるカメラの世界で解説しています。

135mmでは人物や遠景を大きく切り取れる

135mm側は約216mm相当の望遠画角になります。人物を少し離れた位置から撮れば、背景へ入る範囲を狭めながら被写体を強調できます。遠くの山、建物の一部分、ステージ上の人物、動物園の動物などを大きく切り取る用途にも使えます。

開放F値はF5.6なので、F2.8やF1.8のレンズほど大きなボケを作るレンズではありません。しかし望遠側では焦点距離そのものによって背景を整理しやすく、被写体と背景の距離を確保すればF5.6でも十分なボケを得られます。背景が近い場合はF値を開いても大きくぼけないため、撮影位置と背景距離の方が重要になることもあります。

中望遠から望遠域で背景がどう変化するかは中望遠レンズの使い方と背景ボケで詳しく解説しています。

0.39mまで寄れて135mmでは0.28倍まで拡大できる

最短撮影距離はズーム全域で0.39m、最大撮影倍率は135mm時で0.28倍です。等倍マクロではありませんが、料理、花、雑貨、アクセサリーなどをある程度大きく写せます。旅行中に料理や花を撮るためだけにマクロレンズへ交換しなくても、135mm側へズームして近づけばクローズアップ撮影ができます。

望遠側で近づいて撮ると背景へ写る範囲が狭くなり、F5.6でも背景を大きくぼかしやすくなります。被写体の全体を記録するだけでなく、料理の一部分、花弁、看板、工芸品など細部へ注目した写真を作れるため、高倍率ズームとしては近距離性能も実用的です。

最大撮影倍率や最短撮影距離の意味はマクロレンズとは?特徴・選び方・使い方で詳しく紹介しています。

約4段分のISを静止画と動画で使う

18-135mmのような高倍率ズームでは、望遠側へ行くほど小さな手の動きが画面内で大きな揺れになります。EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMには約4段分の光学式手振れ補正が搭載されており、特に135mm側や暗い場所で役立ちます。

静止した被写体では低速シャッターを使いやすい

風景、建物、静止した人物、室内の小物など、被写体そのものが動かない場合はISを使うことで通常より遅いシャッタースピードを選びやすくなります。夕方や室内でISO感度を必要以上に上げず撮影したい場合にも役立ちます。

一方、約4段という補正値は、どのシャッタースピードでも必ず成功するという意味ではありません。姿勢、焦点距離、持ち方、撮影者によって成功率は変わります。低速シャッターを使う場合は同じ構図を複数枚撮り、ブレていない写真を選ぶ方法が実用的です。

光学式ISとボディ内手振れ補正の違いはCanonの手ブレ補正を徹底解説で詳しく整理しています。

動く人物や乗り物はISよりシャッタースピードを優先する

手振れ補正はカメラの揺れを抑える機能であり、人物や動物の動きを止める機能ではありません。135mm側でISが効いていても、走る人物を1/60秒で撮れば人物自体がぶれる可能性があります。運動会や鉄道などでは高速シャッターを優先します。

歩いている人物なら1/250秒前後、走る人物や高速で移動する乗り物なら1/1000秒以上が必要になる場面があります。暗くてシャッタースピードが不足する場合は、F値を開き、ISO感度を上げて速度を確保します。ISを理由にISOを無理に低く保つと、被写体ブレで失敗することがあります。

望遠側での画角とシャッタースピードを含めた撮影判断は焦点距離で変わる写真表現でも確認できます。

動画ではレンズ内ISと構え方を組み合わせる

動画では静止画より小さな揺れが連続して見えるため、光学式ISの役割が大きくなります。立ち止まって手持ち撮影する場合は、カメラを身体へ近づけ、両手で保持しながらISを使うと安定しやすくなります。

歩きながら撮る場合は上下動が大きくなるため、レンズ内ISだけで完全に滑らかにはなりません。歩幅を小さくし、膝を柔らかく使い、必要なら三脚や一脚なども使います。動画撮影ではISの性能だけに頼らず、撮影姿勢とカメラワークを合わせることが重要です。

手振れ補正と動画での画角変化を含めた違いは電子手ぶれ補正とセンサーシフト式の違いでも詳しく解説しています。

動画撮影ではPZ-E1対応が独自の強み

EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMは、写真だけを考えて作られた高倍率ズームではありません。ナノUSMとともに特徴的なのが、専用のパワーズームアダプターPZ-E1へ対応していることです。通常は手で回すズームリングを電動化し、一定速度で滑らかにズームさせられます。

PZ-E1で滑らかな電動ズームができる

写真撮影ではズーム速度が多少不均一でも問題になりにくいものの、動画では途中で急に速くなったり止まったりすると目立ちます。PZ-E1を装着するとモーターでズームを動かせるため、手動より一定した速度で18mmから135mmへ移動できます。

被写体へゆっくり寄っていくようなズームや、広い風景から特定の被写体へ視線を誘導する映像では、電動ズームとの相性があります。専用アダプターを前提にした取り付け穴と制御接点を備えている点は、STM型との大きな違いです。

動画用レンズを選ぶ場合はAFだけでなく、ズーム操作、手振れ補正、焦点距離の変化まで確認する必要があります。詳しくは動画撮影を成功させるカメラ選びで解説しています。

18-135mmは動画でもレンズ交換を減らせる

動画撮影では写真以上にレンズ交換を避けたい場面があります。撮影中にレンズを外せば収録が止まり、マイクやケーブルを付けた状態では交換作業も増えます。18-135mmなら広角の引き画から人物のアップまで一本で移動できるため、イベントや旅行動画で便利です。

人物を全身で撮ったあと、その場で135mmへ伸ばして表情だけを撮ることもできます。舞台や発表会のように撮影位置を動かせない場合でも、焦点距離を変えて構図を調整できます。高倍率ズームは単焦点より明るさで不利ですが、撮影を止めずに画角を変えられる利点があります。

同じAPS-C用の高倍率ズームをRFマウントで使う場合との違いはRF-S18-150mm F3.5-6.3 IS STMでも確認できます。

内蔵マイクを使う場合もナノUSMの静音性が有利

動画ではAFモーターの作動音が録音へ入る場合があります。特に静かな室内では、古いギア駆動AFの音が意外に目立ちます。ナノUSMは作動音を抑えながら滑らかにフォーカス移動できるため、内蔵マイクで簡易収録する用途でも扱いやすくなっています。

もちろんカメラを完全な無音環境で使えば操作音やズーム音が入る可能性はあります。本格的な収録では外部マイクをレンズから離して使う方が確実ですが、日常動画や旅行動画で機材を増やしたくない場合には、レンズ側の静音性が実用性へ直結します。

STMとナノUSMを動画用途から比較する場合はSTM・USM・VCMのAF特性も参考になります。

初代IS・IS STM・IS USMの違い

EF-S18-135mmには初代IS、IS STM、IS USMがあり、焦点距離と開放F値は共通しています。しかしAF、最短撮影距離、最大撮影倍率、重量、動画適性には違いがあります。中古で探す場合は末尾の表記まで確認する必要があります。

初代ISは軽いがAFと近接性能が旧世代

初代EF-S18-135mm F3.5-5.6 ISは約455gで、IS USM型より約60g軽量です。18-135mmというズーム域と約4段分のISを持つ点は共通していますが、AFはDCモーターによるギア駆動です。

最短撮影距離は135mm時0.45m、最大撮影倍率は0.21倍なので、IS USM型の0.39m、0.28倍と比べると近距離撮影でも差があります。写真中心で安価な高倍率ズームを探すなら初代にも価値がありますが、動画やAF速度を重視する場合は後発モデルが使いやすくなります。

初代モデルの特徴はEF-S18-135mm F3.5-5.6 ISレビューで詳しく紹介しています。

IS STMとは光学系が近くAF方式とPZ-E1対応が大きく違う

IS STM型とIS USM型は、12群16枚、UDレンズ1枚、非球面レンズ1枚、最短0.39m、最大撮影倍率0.28倍と主要な光学仕様が共通しています。そのため、USM型は光学系を全面的に作り直して画質だけを大幅に変えたレンズではありません。

大きな違いはAFです。STM型はリードスクリュー方式のSTMを採用し、動画で静かで滑らかなAFを実現しました。USM型はナノUSMへ変更し、動画の滑らかさを保ちながら静止画AFの高速化を狙っています。またUSM型のみPZ-E1へ対応します。質量はSTM型約480g、USM型約515gなので、USM型の方が少し重くなります。

AF方式の違いをレンズ名だけで判断しないためにもSTMとUSMの違いを確認すると分かりやすくなります。

画質だけならSTM型から大幅な変化を期待しない方が分かりやすい

STM型とUSM型は主要な光学構成を共有しているため、買い替え理由の中心は画質そのものよりAF性能、PZ-E1対応、操作性になります。STM型ですでに画質へ満足している場合、USM型へ変更しただけで写真の解像感やボケが劇的に変わるレンズ関係ではありません。

逆に、静止画で近距離と遠距離を頻繁に行き来する、動く被写体を撮る、写真と動画を同じレンズで使う、電動ズームを使いたい場合にはUSM型を選ぶ意味が明確になります。中古では型番による価格差と、自分がAF性能へどこまで価値を置くかを分けて考えた方が選びやすくなります。

画質を比較するときに解像力、色収差、ボケ、逆光性能を分けて見る方法はレンズの光学性能の見方で詳しく解説しています。

EOS Rシリーズで使う場合と中古購入時の注意点

EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMは一眼レフ用EF-Sレンズですが、マウントアダプター EF-EOS Rを使えばEOS Rシリーズでも活用できます。APS-C EOS Rなら一眼レフAPS-C機に近い画角で使えますが、フルサイズEOS Rではクロップ撮影になります。

EOS R7・R10・R50ではアダプター経由で使える

EOS R7、R10、R50などのAPS-C EOS Rシリーズでは、EF-EOS Rを介して装着できます。レンズの焦点距離そのものは18-135mmのままで、APS-Cセンサーなので約29-216mm相当の画角として使います。AF、電子絞り、レンズ内ISも対応範囲で利用できます。

アダプターを追加する分だけ全長と重量は増えますが、すでにこのレンズを所有している場合は、新しくRF-S高倍率ズームを買う前に活用できます。ナノUSMのAF性能も生かせるため、EF-Sレンズ資産をEOS Rへ移行する途中の一本としても実用的です。

EF・EF-SレンズをEOS Rで使う方法はEOS RでEFレンズを使う方法で詳しく解説しています。

フルサイズEOS RではAPS-Cクロップになる

EOS R5、R6シリーズ、R8、RPなどのフルサイズEOS Rでも、EF-EOS R経由でEF-S18-135mmを装着できます。しかしEF-SレンズはAPS-C用のイメージサークルなので、フルサイズセンサー全面を使用する撮影にはなりません。カメラ側がAPS-C相当の範囲へクロップして記録します。

そのためフルサイズ機へ装着しても18mmをフルサイズの18mm超広角として使えるわけではありません。画角はAPS-C機と同様に約29mm相当からとなり、記録画素数もクロップ分だけ減少します。装着できることと、フルサイズセンサー全体を使えることは分けて考える必要があります。

マウントアダプターと画角の関係はマウントアダプターで画角は変わる?で詳しく整理しています。

中古ではナノUSM・IS・ズーム機構を重点的に確認する

中古で選ぶ場合は、前玉や後玉の傷、内部のカビ、クモリ、大きなゴミに加えて、AFとISの動作を確認します。ナノUSMはこのレンズの重要な機能なので、近距離から遠距離、遠距離から近距離へ何度かAFを動かし、途中で止まったり異常な音が出たりしないかを見ます。

ISをONにしたときにファインダー像が安定するか、異常な振動がないかも確認対象です。ズームリングは18mmから135mmまで一通り動かし、特定位置で極端に重くならないか、引っ掛かりがないかを確認します。PZ-E1を使用する予定なら、取り付け部や制御接点の状態も見ておく必要があります。

EF-Sを含むCanonレンズの対応関係や中古での確認点はCanonレンズ対応表でも確認できます。

まとめ

Canon EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMは、APS-C一眼レフで約29~216mm相当をカバーする高倍率ズームです。広角、標準、中望遠、望遠を一本で行き来できるため、旅行、街歩き、人物、風景、イベント、動画など撮影対象が頻繁に変わる場面で特に使いやすいレンズです。

レンズ構成は12群16枚で、UDレンズ1枚と非球面レンズ1枚を採用しています。最短撮影距離はズーム全域0.39m、最大撮影倍率は135mm時0.28倍、質量約515g、フィルター径67mmです。約4段分の光学式手振れ補正を搭載し、望遠側や暗い場所でも手持ち撮影を支えます。

最大の特徴はナノUSMです。静止画では素早いAFを行いながら、動画では滑らかで静かなフォーカス移動を狙った駆動方式で、写真と動画を同じ一本で撮る用途に向いています。さらに専用のPZ-E1へ対応し、動画では電動による滑らかなズームを利用できます。

18mm側では風景、建築、室内、旅行写真へ使いやすく、135mm側では人物、遠景、動物、ステージなどを大きく切り取れます。F3.5-5.6なので大口径ズームほど暗所や大きな背景ボケに強いレンズではありませんが、望遠側と背景距離を利用すれば被写体を十分に強調できます。0.28倍まで寄れるため、花、料理、小物などのクローズアップにも対応できます。

初代IS型と比較すると、USM型はAF、近接性能、動画適性で進化しています。STM型とは主要な光学仕様が共通しており、違いの中心はナノUSM、静止画AF速度、PZ-E1対応です。STM型からの買い替えでは画質だけを見るより、AFや動画機能へ価値を感じるかで判断する方が分かりやすくなります。

EOS R7、R10、R50などでもEF-EOS Rを使えば活用できるため、APS-C一眼レフからEOS Rへ移行してもレンズ資産を残せます。フルサイズEOS RではAPS-Cクロップになりますが、すでに所有している場合は望遠寄りの便利ズームとして使い続けることができます。

高倍率ズームは、単焦点やF2.8通しズームのように一つの性能だけを最大化するレンズではありません。EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMの価値は、18mmから135mm、ナノUSM、IS、近接性能、動画対応を一つのレンズへまとめ、撮影中にレンズ交換を意識せず多くの場面へ対応できる点にあります。APS-C一眼レフを一台と一本のレンズで幅広く使いたい場合に、その特徴が最も生きる高倍率ズームです。

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