70-200mmレンズの使い道|人物・スポーツ・風景を一本で撮る望遠ズーム活用法
70-200mmは、中望遠の70mmから本格的な望遠となる200mmまでを一本でカバーできる代表的な望遠ズームレンズです。人物、スポーツ、舞台、イベント、動物、風景など、撮影者が被写体との距離を自由に変えにくい場面で特に使いやすいズームレンジです。
70mmでは人物と周囲を適度に入れ、100mm前後では背景を整理し、135mmでは中望遠らしい切り取りと背景表現を使い、200mmでは遠くの被写体を大きく写せます。
昨日紹介した24-70mmレンズの使い道が広角から中望遠までを担当する標準ズームなら、70-200mmはその70mmから先を受け持つ望遠ズームです。2本を組み合わせれば、24mmから200mmまでの主要な焦点距離を連続して使えます。
70-200mmを使うときに重要なのは、望遠端の200mmだけを使うことではありません。70mm、85mm、100mm、135mm、200mmでは、必要な撮影距離も背景の入り方も大きく変わります。
この記事では70-200mmというズームレンジそのものに注目し、人物、スポーツ、舞台、風景での使い道、F2.8とF4、フルサイズとAPS-C、100-400mmや単焦点レンズとの違いまで詳しく解説します。
70-200mmは中望遠から望遠まで一本で使える
- 70mmでは人物と周囲を適度に組み合わせられる
- 100mmから135mmでは背景を整理した構図を作りやすい
- 200mmでは離れた被写体を大きく切り取れる
70mmは標準ズームから望遠ズームへつながる焦点距離
70-200mmの広角端となる70mmは、望遠ズームの中では写る範囲が広く、人物、イベント、風景などで使いやすい焦点距離です。
人物撮影では、顔や上半身だけに限定せず、少し後方へ下がれば全身と周囲の景色を組み合わせられます。公園や街中では人物の後ろに木々や建物を残しながら、35mmや50mmと比べて背景を整理した構図を作れます。
スポーツやイベントでは、被写体が撮影者へ近づいてきた場合にも70mmまで戻せます。200mmで選手を追っている途中に被写体が近づいた場合、ズームリングを70mm側へ戻すことで全身や周囲まで画面へ入れられます。
70mmは24-70mmレンズの望遠端でもあります。24-70mmと70-200mmを使う場合、70mmを境に標準ズームと望遠ズームの役割を切り替えて考えると、それぞれの特徴を理解しやすくなります。
100mmから135mmは人物と背景を組み立てやすい
70mmから少しズームして100mm前後になると、画面へ入る範囲が狭くなり、人物や一つの被写体へ視線を集めやすくなります。
人物では顔、上半身、膝上などを撮影しやすくなり、背景にある看板、通行人、車などを画面から外しやすくなります。撮影者が少し前後へ移動しながらズームを調整すると、被写体の大きさを保ったまま背景を選べます。
135mm付近まで伸ばすと中望遠らしい狭い画角が強くなり、遠くの木、建物、光などを背景として大きく配置できます。人物撮影以外でも、舞台、動物、街並み、風景の一部分を切り取る焦点距離として使えます。
85mmから135mm付近の特徴は、中望遠レンズとは?85mm・100mm・135mmの使い方でも詳しく紹介しています。
200mmは遠くの被写体を大きく切り取れる
70-200mmの望遠端となる200mmでは、撮影者から離れた人物、選手、動物、建物、山などを画面の中で大きく写せます。
70mmでは周囲まで入っていた場面でも、200mmまで伸ばすと写る範囲が大幅に狭くなります。スポーツでは一人の選手、舞台では一人の出演者、風景では山頂や建物の一部分だけを切り取る撮影ができます。
人物を同じ大きさで写す場合には、200mmを使うほど撮影者は後方へ下がることになります。その撮影位置の変化によって遠くの背景が相対的に大きく写り、人物と背景が近づいたように見える構図を作れます。
200mm単独の使い道については、200mmレンズの使い道でポートレート、風景、スポーツなどを詳しく解説しています。
70-200mmは人物撮影で焦点距離を細かく使い分けられる
- 70mmから100mmでは全身や周囲を取り入れやすい
- 135mm前後では人物と背景を整理しやすい
- 200mmでは遠くの背景を大きく使った人物写真を作れる
70mmから100mmでは全身から上半身まで対応しやすい
70-200mmを人物撮影で使う場合、最初は70mmから100mm付近を使うと距離感をつかみやすくなります。
70mmでは人物との距離を確保しながら、全身、膝上、上半身まで幅広く撮影できます。公園や街中などでは、人物だけを切り取らず、その場所の雰囲気も少し残した写真を作れます。
85mmから100mm付近へ伸ばすと背景へ入る範囲が狭くなり、人物を主役として見せやすくなります。人物の後ろへ木々、花、街灯などを配置し、背景との距離を十分に取ると、F2.8やF4でも背景を柔らかくできます。
85mm付近の撮影距離や人物の写し方については、85mm単焦点の使い道と比較すると理解しやすくなります。
135mm前後では背景を整理したポートレートを作りやすい
135mm付近は、人物撮影で70-200mmらしさを感じやすい焦点距離です。70mmや85mmと比べて写る範囲が狭くなり、背景から不要な要素を外しやすくなります。
人物の後ろに道路、建物、看板、通行人がある場所でも、撮影位置を左右へ動かしながら135mm付近を使うことで、背景の一部分だけを選んで画面へ入れられます。
全身撮影には広い場所が必要になりますが、上半身や顔を中心としたポートレートでは使いやすい焦点距離です。背景との距離が十分にあれば、F2.8やF4でも人物を背景から分離できます。
135mmで必要になる撮影距離や画角については、135mm単焦点の使い道を見ると、70-200mmの中間域を生かす方法が分かります。
200mmでは遠くの背景を大きく使った人物写真を作れる
200mmで人物を撮影すると、70mmや100mmと比べて撮影者は人物から大きく離れることになります。
人物を同じ大きさで写すために後方へ下がると、人物と遠くの背景との見かけ上の大きさの差が小さくなります。その結果、遠くの山、建物、花、イルミネーションなどを人物の後ろへ大きく配置できます。
ここで重要なのは、焦点距離そのものが遠近感を変えていると考えないことです。遠近感を決める中心的な要素は撮影位置です。長い焦点距離で同じ大きさに人物を写そうとすると撮影位置が遠くなり、その位置から見た遠近感が写真へ反映されます。
焦点距離、撮影位置、背景の大きさの関係は、被写体との距離で写真がどう変わるかで詳しく解説しています。
70-200mmはスポーツ・舞台・イベントで距離変化に対応しやすい
- 70mmでは近づいてきた被写体を画面へ収めやすい
- 100mmから135mmでは中距離の被写体を追いやすい
- 200mmでは離れた選手や出演者を大きく写せる
70mm側へ戻せることが動体撮影で大きな強みになる
スポーツやイベントでは、被写体との距離が常に一定とは限りません。
遠くにいる選手を200mmで撮影していても、その選手がこちらへ走ってくれば急速に画面の中で大きくなります。200mmのままでは頭や手足が切れる場合でも、100mm、70mmへ戻すことで全身を画面へ入れられます。
単焦点レンズでは撮影者自身が移動する必要がありますが、観客席や撮影エリアが決められているスポーツでは自由に動けません。ズームリングだけで構図を調整できることが70-200mmの大きな利点です。
動体撮影では焦点距離と同時にシャッタースピードも重要です。被写体の動きを止める設定については、Canonカメラのシャッタースピードの変え方も参考になります。
100mmから135mmは舞台や屋内イベントでも使いやすい
舞台、発表会、ライブ、式典などでは、撮影者が被写体へ近づくことができません。70-200mmなら客席や決められた撮影位置から出演者を狙えます。
出演者が複数いる場面では70mmから100mm、特定の一人を狙う場合は135mm前後というように、同じ場所から構図を変えられます。
人物が左右へ動く場面では、最初から画面いっぱいにせず、進行方向へ少し余白を残します。被写体が停止した瞬間や表情が変化した瞬間にズームを調整すると、構図の失敗を減らせます。
135mmで感じやすい画角の狭さと必要な撮影距離については、135mm単焦点が使いにくい理由でも具体的に紹介しています。
200mmで足りない場合はさらに長い望遠ズームを考える
70-200mmはスポーツ撮影で使いやすいズームですが、すべての競技を200mmまでで撮れるわけではありません。
広いグラウンドの反対側にいる選手、小さな野鳥、遠くを飛ぶ航空機などは、200mmでは小さくしか写らないことがあります。
被写体と撮影位置の距離が大きい場合には、300mm、400mm、500mmと焦点距離を伸ばす必要があります。70-200mmは近距離から中距離を柔軟に追う撮影に強く、超望遠は遠距離の被写体を大きく切り取る撮影に強いという役割分担ができます。
200mmの次にどの程度の望遠が必要になるかは、400mmレンズの使い道と比較すると分かりやすくなります。
70-200mmは風景撮影で広い景色から主役を選び出せる
- 70mmでは風景のまとまりを残して切り取れる
- 135mm前後では山や建物を主役にしやすい
- 200mmでは遠景を重ねた密度の高い構図を作れる
70mmでは風景全体から一段踏み込んだ構図を作れる
風景撮影では広角レンズを使う機会が多くなりますが、70-200mmも重要な風景用レンズになります。
24mmや35mmでは空、山、地面を広く写せます。70mmまで伸ばすと写る範囲が狭くなり、景色の中から主役を選びやすくなります。
山全体を撮った後に山頂だけを70mmで切り取る、海全体を撮った後に船や岬を狙う、街並み全体から特徴的な建物を選ぶといった撮影ができます。
広角、標準、望遠で写る範囲がどのように変化するかは、画角の違いが変える写真の世界でも詳しく解説しています。
135mm前後では広い景色から形や光を切り取れる
135mm付近までズームすると、風景全体を説明する写真から、景色の中で撮影者が見つけた一部分を見せる写真へ変わります。
山の斜面へ光が差している部分、紅葉した木々だけが集まっている場所、遠くの寺院や塔、海上を進む船など、一つの主役を画面へ大きく配置できます。
朝夕は遠くの山や建物へ光と影が生まれます。広角では小さくしか写らない部分も、135mmなら画面の主要な要素として扱えます。
135mmを風景へ使う具体的な方法は、135mm単焦点レンズで魅せる風景撮影でも紹介しています。
200mmでは遠景を重ねた構図を作りやすい
200mmでは遠くの山、建物、木々などを画面へ大きく配置できます。
撮影場所から遠くに複数の山並みが重なっている場合、200mmで必要な範囲だけを切り取ると、山が何層にも重なった構図を作れます。街中では遠くの道路、標識、人、建物を重ね、密度のある写真にできます。
同じ景色でも、広角で撮ると前景と遠景の距離が分かりやすい写真になり、離れた撮影位置から200mmで切り取ると、遠景同士が近づいて見える写真になります。
こうした距離感の見え方については、圧縮効果の違いを比較するも合わせて見ると、望遠による風景表現を理解しやすくなります。
70-200mm F2.8とF4は明るさと携行性で選ぶ
- F2.8は暗い場所で高速シャッターを確保しやすい
- F2.8は人物撮影で背景をぼかしやすい
- F4は小型軽量を重視する撮影で使いやすい
F2.8はスポーツや舞台でシャッタースピードを確保しやすい
70-200mmにはF2.8通しとF4通しのレンズが代表的な選択肢としてあります。
F2.8はF4より一段明るいため、同じISO感度なら速いシャッタースピードを使えます。屋内スポーツ、舞台、夕方、夜間イベントなど、光量が少ない場所で動く被写体を撮影するときに有利です。
手ブレ補正が搭載されていても、動いている選手や人物そのものの動きは止まりません。被写体ブレを防ぐにはシャッタースピードを確保する必要があるため、F2.8の明るさが撮影結果へ直接影響する場面があります。
暗い環境でシャッタースピードを維持するとISO感度も上がります。ISOとの関係は、高感度撮影とISO感度の使い方も参考になります。
F2.8は人物撮影で背景をぼかしやすい
70-200mm F2.8は、ポートレート撮影でも使いやすい組み合わせです。
100mm、135mm、200mm付近を使い、人物と背景の距離を十分に確保すると、背景を大きくぼかして人物を目立たせられます。
200mm F2.8では背景のごく一部分だけを大きく取り込み、その形を柔らかくぼかせます。木々なら緑色の面、イルミネーションなら光の集まり、建物なら色や線を背景として利用できます。
背景ぼけはF値だけで決まらず、焦点距離、撮影距離、背景までの距離にも影響されます。絞りとボケの関係は、F値とボケ・解像感の関係で詳しく紹介しています。
F4は持ち歩きやすさを重視したい場合に使いやすい
F2.8の明るさを必要としない撮影では、F4の70-200mmも有力な選択肢です。
日中の風景、旅行、街歩き、屋外イベントなど、十分な光量がある場面ではF4でも必要なシャッタースピードを確保できます。
人物撮影でも、200mm側を使い、人物と背景を十分に離せば背景をぼかせます。すべての撮影でF2.8が必要になるわけではありません。
長時間持ち歩く撮影ではレンズの重量や大きさも重要です。レンズ選びで携行性を考える方法は、レンズの携行性で変わる撮影スタイルでも解説しています。
フルサイズとCanon APS-Cでは70-200mmの使い方が変わる
- フルサイズでは70mmから200mm本来の画角を使える
- Canon APS-Cでは約112mmから320mm相当の画角になる
- APS-Cではスポーツや遠距離撮影へ使いやすくなる
フルサイズでは人物からスポーツまで幅広く使える
フルサイズカメラでは、70-200mmを表記どおりの70mmから200mmの画角で使用できます。
70mmから100mmでは人物と周囲、135mm付近ではポートレートや舞台、200mmではスポーツや遠景というように、一つのレンズで撮影距離を細かく調整できます。
24-70mmと組み合わせる場合も分かりやすく、24-70mmで広角から標準域、70-200mmで中望遠から望遠域を担当できます。
RFレンズとEFレンズのどちらで70-200mmを選ぶか考える場合は、RFマウントとEFマウントの違いも参考になります。
Canon APS-Cでは約112mmから320mm相当の画角になる
CanonのAPS-Cカメラでは、70-200mmを装着すると35mm判換算で約112mmから320mm相当の画角になります。
広角端の70mmでも約112mm相当となるため、フルサイズで使う70mmのように全身や周囲を広く入れる撮影には距離が必要です。
一方、望遠端では約320mm相当の画角になります。スポーツ、舞台、動物、鉄道など、遠くの被写体を大きく写す用途では大きな利点になります。
APS-Cで中望遠域がどの程度狭く感じるのかは、85mm単焦点が使いにくい理由と合わせて考えると、必要な撮影距離を想像しやすくなります。
APS-Cでは望遠ズームとしての性格がさらに強くなる
APS-Cで70-200mmを使う場合、フルサイズのような「人物から望遠まで広く対応するズーム」から、スポーツや遠距離撮影を中心とするレンズへ性格が変化します。
112mm相当から始まるため、室内や狭い場所では被写体全体を画面へ入れにくくなります。反対に屋外スポーツでは、フルサイズ200mmでは少し小さかった被写体を約320mm相当の画角で狙えます。
被写体へ自由に近づけない撮影ではAPS-Cとの組み合わせを積極的に利用できます。フルサイズとAPS-Cの両方を持っている場合、同じ70-200mmを状況によって使い分ける方法もあります。
望遠域をさらに伸ばした場合の違いは、400mmレンズの使い道と比較すると整理しやすくなります。
70-200mmと100-400mmは撮影距離で使い分ける
- 70-200mmは近距離から中距離の変化に対応しやすい
- 100-400mmは遠距離の被写体を大きく写しやすい
- 200mmを超える焦点距離を使う頻度で選べる
70-200mmは人物や近距離のスポーツに強い
70-200mmと100-400mmはどちらも望遠ズームですが、使いやすい撮影距離が異なります。
70-200mmは70mmまで戻せるため、人物、舞台、イベント、比較的近いスポーツなどで被写体が近づいても対応しやすくなります。
人物では70mmから200mmまで細かく構図を変え、スポーツでは選手が遠いときは200mm、近づいたら100mmや70mmへ戻せます。
70-200mmを人物撮影へ使う具体例は、RF70-200mm F2.8 L IS USMで描くポートレート撮影にも詳しく掲載しています。
100-400mmは200mmでは届かない被写体に強い
野鳥、航空機、広い競技場、遠くの鉄道などでは、200mmでは焦点距離が足りない場面があります。
100-400mmなら200mmを超えて300mm、400mmまで伸ばせるため、撮影場所を変えずに遠くの被写体を大きくできます。
一方、被写体が近づいた場合は100mmより短くできません。人物の全身、近距離のスポーツ、狭い場所では70mmまで戻せる70-200mmの方が構図を作りやすい場面があります。
400mmまで必要になる被写体と撮影方法については、400mmレンズの使い道で詳しく紹介しています。
過去の写真で200mmを使う頻度を確認すると選びやすい
70-200mmと100-400mmで迷った場合は、過去に撮影した写真の焦点距離を確認する方法があります。
人物やイベントが中心で、撮影画像の多くが70mmから200mmに収まっているなら70-200mmを使いやすい可能性があります。
反対に200mmで撮影した写真を頻繁にトリミングしている場合や、常に200mm端へ張り付いている場合は、300mmや400mmが必要な可能性があります。
ズームレンズ全体の焦点距離選びについては、RFズームレンズで撮影の幅が変わるも参考になります。
70-200mmと単焦点レンズは機動力と明るさで使い分ける
- 70-200mmは一本で複数の中望遠・望遠画角を使える
- 単焦点は一つの焦点距離へ集中できる
- 70-200mmで頻繁に使う焦点距離から単焦点を選べる
70-200mm一本に85mm・100mm・135mm・200mmが含まれる
70-200mmの大きな特徴は、一本のレンズの中に多くの代表的な中望遠・望遠焦点距離が含まれていることです。
85mm付近で人物を撮り、100mmで背景を整理し、135mmで中望遠らしい構図を作り、200mmで遠くの被写体を狙えます。
撮影対象との距離が変化するイベントやスポーツでは、焦点距離を固定せず瞬時に変更できることが重要です。レンズ交換をせずにズームリングだけで対応できます。
中望遠ズーム全体の特徴は、EF中望遠ズームで描く立体感と奥行きでも詳しく紹介しています。
単焦点は一つの画角と明るさを生かした撮影に向く
85mm、135mm、200mmには単焦点レンズという選択肢もあります。
単焦点はズームできないため、構図を変えるには撮影者自身が移動する必要があります。その一方でF1.2、F1.4、F1.8、F2などの明るいレンズを選べる焦点距離があります。
暗い場所で高速シャッターを使いたい場合や、浅い被写界深度を積極的に利用した人物撮影では、明るい単焦点レンズに利点があります。
135mm単焦点で人物から風景まで撮る方法は、135mm単焦点の使い道で詳しく解説しています。
70-200mmで頻繁に使う焦点距離から単焦点を選べる
単焦点レンズを購入する前に、70-200mmを使って自分がどの焦点距離を多く使うのか確認する方法があります。
人物撮影で85mm前後へ集中するなら85mm単焦点、135mm付近を多用するなら135mm単焦点、スポーツや風景で200mm端を頻繁に使うなら200mm単焦点が候補になります。
撮影画像の焦点距離を確認すると、自分が撮影中に無意識に選んでいる画角が分かります。焦点距離が一定の範囲へ集中しているなら、単焦点へ移行したときにも使いやすくなります。
200mmを固定焦点距離として使う場合の用途は、200mmレンズの使い道と比較すると判断しやすくなります。
70-200mmは焦点距離を意識すると一本で撮れる写真が大きく増える
70-200mmは、中望遠から望遠までを一本でつなぐ代表的な望遠ズームです。
70mmでは人物と周囲を適度に組み合わせ、100mm前後では主役を大きくし、135mmでは背景を整理した中望遠らしい写真を作り、200mmでは遠くの被写体を大きく切り取れます。
人物撮影では70mmから200mmまでの画角変化を利用して、全身、上半身、顔、背景を大きく取り込んだポートレートまで一つのレンズで対応できます。
スポーツや舞台では、被写体が遠いときに200mm、近づいたときに135mm、100mm、70mmへ戻せることが大きな利点です。撮影者が自由に移動できない場所ほど、ズームの意味が大きくなります。
風景では広い景色をそのまま写すのではなく、山頂、建物、木々、光の当たった場所などを選んで画面へ配置できます。200mm側では、離れた撮影位置から遠景を重ねた密度の高い構図も作れます。
F2.8とF4では明るさ、重量、大きさが変わります。暗所や動体、背景ぼけを重視する場合はF2.8の利点が大きく、日中の風景や持ち歩きを重視する場合はF4も使いやすい選択肢になります。
Canon APS-Cでは70-200mmが約112-320mm相当の画角となり、フルサイズで使う場合より望遠側へ大きく変化します。人物よりスポーツ、舞台、動物など遠距離撮影への適性が高くなります。
200mmで十分な被写体には70-200mm、200mmを超える焦点距離を頻繁に必要とする被写体には100-400mmなどの望遠ズームを検討できます。
そして70-200mmを使ううえで重要なのは、200mmへ伸ばしたまま使い続けないことです。
70mm、85mm、100mm、135mm、200mm。それぞれの焦点距離でファインダーを見ながら撮影位置を変えると、同じ被写体でも背景の範囲、被写体との距離、写真の密度が変わります。
昨日の24-70mmレンズの使い道と合わせて考えると、24mmから200mmまでを「広角・標準・望遠」という大まかな分類だけで見るのではなく、それぞれの焦点距離を写真表現として使い分けられるようになります。



