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RF35mm F1.8 MACRO IS STMでポートレート|35mmの撮り方・ボケ・歪みを解説

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RF35mm F1.8 MACRO IS STMでポートレート|35mmの撮り方・ボケ・歪みを解説 広角単焦点

RF35mm F1.8 MACRO IS STMでポートレート|35mmの撮り方・ボケ・歪みを解説

RF35mm F1.8 MACRO IS STMは、スナップやハーフマクロだけでなく、ポートレートにも使いやすいRFマウントの35mm単焦点レンズです。35mmという広角寄りの画角を生かし、人物だけを切り取るのではなく、背景や周囲の空間まで含めて写せます。

85mmのように背景を大きくぼかして人物だけを浮かび上がらせる撮り方とは方向性が異なります。RF35mm F1.8 MACRO IS STMが得意なのは、人物と街並み、人物と室内、人物と旅行先など、「その人がどこにいるのか」まで一枚の写真に残す環境ポートレートです。

さらに開放F1.8、最短撮影距離0.17m、最大撮影倍率0.5倍のハーフマクロ、光学式手ブレ補正、約305gという軽さを備えています。人物撮影の途中で手元、小物、アクセサリー、料理などへそのまま寄れることも、このレンズならではの使いやすさです。

一方、35mmで顔へ近づきすぎると、鼻や顔の中央部が大きく見えるなど遠近感が強く現れます。「35mmはポートレートに向かない」と言われる原因の多くは焦点距離そのものではなく、近づきすぎた撮影距離にあります。

この記事では、RF35mm F1.8 MACRO IS STMをポートレートで使う方法を中心に、人物との距離、背景ボケ、歪んで見える理由、全身・上半身撮影、室内撮影、ハーフマクロ、APS-Cでの画角、50mm・85mmとの違いまで詳しく解説します。

  1. RF35mm F1.8 MACRO IS STMの基本スペック
    1. 35mm F1.8を約305gで持ち歩ける
    2. F1.8と9枚円形絞りで背景ボケも作れる
  2. 35mmはポートレートに向いている?
    1. 人物と背景を同時に見せたい撮影に向いている
    2. 顔へ近づきすぎると不自然に見えやすい
  3. RF35mm F1.8で全身ポートレートを撮る
    1. 全身撮影は35mmの得意分野
    2. 人物を画面端へ置きすぎない
  4. 上半身ポートレートでは距離を意識する
    1. バストアップなら自然さと背景の両方を残せる
    2. 顔のアップを撮るなら50mmや85mmも選択肢
  5. F1.8はポートレートでどう使う?
    1. 一人ならF1.8からF2.8を使いやすい
    2. 二人以上なら少し絞った方が安定する
  6. 35mm F1.8は室内ポートレートに強い
    1. 狭い部屋でも人物との距離を確保しやすい
    2. 窓際では自然光を生かしやすい
  7. 光学ISがポートレートで役立つ場面
    1. 5段分の手ブレ補正を搭載
    2. 人物自身の動きはISでは止められない
  8. 最大0.5倍のハーフマクロが人物撮影でも便利
    1. ポートレートの途中で手元や小物へ寄れる
    2. 料理や小物まで一本で撮れる
  9. ハーフマクロではハイブリッドISが有効
    1. 近接撮影で目立つシフトブレにも対応する
  10. STMのAFは人物撮影で使いやすい?
    1. 瞳AFと組み合わせれば35mmポートレートを撮りやすい
    2. マクロ域ではAF移動量が大きくなる
  11. RF35mm F1.8とRF50mm F1.8の違い
    1. 35mmは背景を見せ、50mmは人物へ集中しやすい
    2. 近接撮影と手ブレ補正では35mmが有利
  12. 35mmと85mmではポートレートの考え方が変わる
    1. 85mmは人物を切り取り、35mmは人物と場所を写す
  13. APS-CのEOS Rシリーズでは約56mm相当
    1. EOS R7・R10・R50では標準単焦点に近くなる
    2. APS-Cでは広角としての特徴は弱くなる
  14. RF35mm F1.8で夜のポートレートを撮る
    1. F1.8とISを組み合わせて暗所へ対応できる
    2. 背景の点光源を利用すると35mmでも立体感を作れる
  15. RF35mm F1.8でポートレートを撮るおすすめ設定
    1. 一人撮影ならAvモードから始めやすい
    2. 動く人物ならシャッタースピードを優先する
  16. RF35mm F1.8 MACRO IS STMの弱点
    1. 顔のアップ中心なら焦点距離が短い
    2. 防塵防滴を最優先する用途には注意する
  17. RF35mm F1.8が向いている人
    1. 人物と背景を一緒に残したい人
    2. 人物だけでなく小物や料理も撮りたい人
  18. RF35mm F1.8が向かない人
    1. 大きな背景ボケだけを最優先するなら85mmが有利
  19. まとめ

RF35mm F1.8 MACRO IS STMの基本スペック

項目 RF35mm F1.8 MACRO IS STM
対応マウント キヤノンRFマウント
対応フォーマット フルサイズ
焦点距離 35mm
開放F値 F1.8
最小絞り F22
レンズ構成 9群11枚
絞り羽根 9枚・円形絞り
最短撮影距離 0.17m
最大撮影倍率 0.5倍
AF駆動 STM
手ブレ補正 光学IS搭載
手ブレ補正効果 5段分(EOS R使用時)
フィルター径 52mm
最大径×長さ 約74.4×62.8mm
質量 約305g

35mm F1.8を約305gで持ち歩ける

RF35mm F1.8 MACRO IS STMは約305gで、全長も約62.8mmに抑えられています。

ポートレート撮影では、85mm F1.2のような大型レンズを使う方法もありますが、日常的に人物を撮るなら機材の軽さにも意味があります。

旅行、散歩、家族撮影などでは、撮影すること自体を目的に出かけるとは限りません。小型の35mmならカメラへ付けたまま持ち歩きやすく、人物、街並み、料理、小物まで一本で対応できます。

「ポートレート専用レンズ」というより、日常の中で人物を撮るためのレンズとして使いやすいサイズです。

キヤノンのポートレート向けレンズ選びはこちら

F1.8と9枚円形絞りで背景ボケも作れる

35mmは85mmより被写界深度が深くなりやすいため、同じF1.8でも背景のぼけ方は異なります。

しかし被写体へ近づき、人物と背景の距離を十分に取れば、35mmでも背景をぼかせます。

9枚の円形絞りを採用しているため、少し絞った状態でも点光源を比較的丸く保ちやすく、夜の街灯やイルミネーションを背景へ配置したポートレートにも利用できます。

背景を完全に溶かすより、何が写っているかを残しながら人物を分離する撮影に向いています。

絞り羽根と背景ボケの関係はこちら

35mmはポートレートに向いている?

人物と背景を同時に見せたい撮影に向いている

35mmポートレート最大の特徴は、人物の周囲まで広く写せることです。

85mmでは人物を同じ大きさで撮るために離れる必要があり、背景へ写る範囲も狭くなります。35mmでは人物へ近づきながら、街、部屋、自然、店舗など周囲の状況を残せます。

旅行先で人物だけを撮ると、あとから見たときに場所が分かりにくくなる場合があります。35mmなら人物と風景を一枚へまとめられます。

撮影場所そのものに意味があるポートレートでは、35mmは非常に使いやすい焦点距離です。

人物と周囲を一緒に切り取るスナップ撮影はこちら

顔へ近づきすぎると不自然に見えやすい

35mmで顔を画面いっぱいに写そうとすると、撮影者は人物へかなり近づくことになります。

この近い撮影距離によって、カメラに近い鼻や頬が相対的に大きく、耳や後頭部が小さく写ります。

これを「35mmだから顔が歪む」と表現することがありますが、遠近感を決める中心的な要因は撮影距離です。

35mmで自然な人物写真を撮りたいなら、顔だけを大きく写そうとせず、上半身や全身を含めて適度な距離を取ることが重要です。

35mmで顔が歪んで見える理由はこちら

RF35mm F1.8で全身ポートレートを撮る

全身撮影は35mmの得意分野

RF35mm F1.8 MACRO IS STMで人物を撮るなら、まず全身撮影から試すと35mmの特徴を理解しやすくなります。

人物との距離を確保できるため、顔の遠近感が極端になりにくく、周囲の背景も十分に残せます。

街中なら建物や道路、自然の中なら木々や空、室内なら家具や窓を構図へ取り込めます。

人物だけを撮るのではなく、人物が存在する空間全体で写真を構成できます。

35mmを含む単焦点レンズの使い分けはこちら

人物を画面端へ置きすぎない

広角レンズでは画面周辺ほど被写体が引き伸ばされたように見える場合があります。

人物の顔や体を画面の端へ大きく配置すると、頭や腕、脚が不自然に伸びて見えることがあります。

人物の形を自然に見せたい場合には、主役を中央付近へ配置し、画面端には背景を置く構図が使いやすくなります。

あえて遠近感を誇張したい場合には画面端を利用する方法もありますが、意図せず変形して見える構図とは分けて考えます。

35mm単焦点が難しいと感じる理由はこちら

上半身ポートレートでは距離を意識する

バストアップなら自然さと背景の両方を残せる

胸から上程度を写すバストアップなら、35mmでも人物との距離を極端に詰めずに撮影できます。

顔だけを画面いっぱいにするより背景も入り、環境ポートレートらしい写真になります。

カフェ、部屋、仕事場、屋外などで人物の表情と場所の情報を同時に残したい場合に使いやすい構図です。

F1.8を使えば背景を適度にぼかせるため、場所の雰囲気を残しながら人物へ視線を集められます。

室内ポートレートでF値を決める方法はこちら

顔のアップを撮るなら50mmや85mmも選択肢

顔を大きく写したヘッドショットを中心に撮るなら、35mmより50mmや85mmの方が撮影距離を取りやすくなります。

35mmで同じ大きさまで顔を写すには人物へ近づくため、遠近感が強くなります。

35mmがポートレートに使えないわけではなく、得意な構図が異なります。

全身や環境を含めるなら35mm、人物を自然な距離で大きく切り取りたいなら50mmや85mmという使い分けが分かりやすくなります。

RF50mm F1.8 STMでポートレートを撮る方法はこちら

F1.8はポートレートでどう使う?

一人ならF1.8からF2.8を使いやすい

人物一人を撮る場合、F1.8からF2.8付近は背景を整理しながら人物へ視線を集めやすい範囲です。

F1.8なら暗い場所でもシャッタースピードを確保しやすく、近距離では背景を大きくぼかせます。

一方、顔を斜めから撮る場合や人物が前後に動く場合には、F1.8ではピントが浅すぎることがあります。

F2.2、F2.8など少し絞ることでピントの余裕を増やしながら、35mmらしい背景情報を残す方法も有効です。

人物撮影で開放F値だけに頼らない考え方はこちら

二人以上なら少し絞った方が安定する

二人以上を撮る場合には、それぞれの顔までの距離が完全に同じとは限りません。

F1.8開放では一人にピントが合っても、もう一人が被写界深度から外れる可能性があります。

F2.8、F4などへ絞り、できるだけ人物同士の前後差を小さくすると全員へピントを合わせやすくなります。

35mmは複数人と背景を同時に入れやすいため、家族写真や友人同士の撮影にも使いやすい焦点距離です。

絞りを自分で決めるAvモードの使い方はこちら

35mm F1.8は室内ポートレートに強い

狭い部屋でも人物との距離を確保しやすい

室内では壁や家具があるため、85mmでは人物全体を入れるために必要な距離を確保できないことがあります。

35mmなら狭い場所でも上半身や全身まで構図へ入れやすく、部屋の雰囲気も一緒に撮影できます。

家族、子ども、ペットと人物、料理を囲む場面など、日常の室内撮影では35mmの広さが便利です。

F1.8の明るさがあるため、室内照明だけの撮影でもシャッタースピードを確保しやすくなります。

EOS Rシリーズで暗い室内を撮る考え方はこちら

窓際では自然光を生かしやすい

窓から入る光を人物の斜め前方から当てると、顔へ立体感を作りやすくなります。

35mmなら人物だけでなく窓や室内の一部まで構図へ残せるため、自然光の雰囲気も写真へ取り込めます。

窓の外が明るい場合には背景が白飛びしやすいため、人物の顔だけでなく背景の明るさも確認します。

RAWで撮影しておけば、人物と背景の明暗差を後から調整できる余地も増えます。

窓際撮影で白飛びを防ぐ設定はこちら

光学ISがポートレートで役立つ場面

5段分の手ブレ補正を搭載

RF35mm F1.8 MACRO IS STMは、EOS R使用時で5段分の光学式手ブレ補正を備えています。

暗い室内や夕方の街中などでは、撮影者の手ブレを抑えながら撮影できます。

IBISを搭載する対応EOS Rシリーズでは、ボディ側の手ブレ補正との協調も利用できます。

F1.8の明るさと手ブレ補正の両方があるため、三脚を使いにくい日常撮影でも扱いやすいレンズです。

単焦点レンズで手ブレを防ぐ考え方はこちら

人物自身の動きはISでは止められない

手ブレ補正が強力でも、人物が動いたことによる被写体ブレは補正できません。

静止している人物なら低速シャッターを使える場合がありますが、歩いている人や子どもを撮るならシャッタースピードを確保する必要があります。

人物撮影では1/125秒、1/250秒などを基準にし、動きが大きい場合にはさらに速くします。

ISO感度を上げることを避けてシャッタースピードを下げすぎるより、人物を止めることを優先した方が成功率は上がります。

人物を止めるシャッタースピードの決め方はこちら

最大0.5倍のハーフマクロが人物撮影でも便利

ポートレートの途中で手元や小物へ寄れる

RF35mm F1.8 MACRO IS STMの最短撮影距離は0.17m、最大撮影倍率は0.5倍です。

等倍マクロではありませんが、通常の35mm単焦点よりかなり大きく被写体を写せます。

人物撮影の途中で指輪、時計、アクセサリー、衣服のディテール、手元などへ寄り、そのまま撮影できます。

結婚式、店舗、作品制作、旅行など、一人の人物をさまざまな角度から記録する場合にレンズ交換を減らせます。

マクロレンズをポートレートへ使う方法はこちら

料理や小物まで一本で撮れる

人物と一緒に食事を撮る、旅行先で人物の後に料理を撮る、仕事をしている人と道具を撮るといった場面では、ハーフマクロが便利です。

通常のポートレートレンズでは小物へ十分寄れず、別のレンズへ交換することがあります。

RF35mm F1.8なら人物から小物まで一本で対応できるため、撮影の流れを止めにくくなります。

35mmという画角なので、接写しても背景をある程度残し、「物と場所」を同時に見せることもできます。

標準マクロレンズとの撮影距離の違いはこちら

ハーフマクロではハイブリッドISが有効

近接撮影で目立つシフトブレにも対応する

通常の撮影ではカメラが傾く角度ブレが主な問題になりますが、撮影倍率が高くなるほどカメラが上下左右へ平行移動するシフトブレも目立ちます。

RF35mm F1.8 MACRO IS STMはハイブリッドISを搭載し、角度ブレだけでなく近接撮影で問題になりやすいシフトブレにも対応します。

人物の目元、アクセサリー、手元などへ接近して撮る場合にも手持ち撮影を行いやすくなっています。

ただし撮影倍率が高くなるほど被写界深度も浅くなるため、カメラを前後へ動かさないことも重要です。

近接撮影で被写界深度が浅くなる理由はこちら

STMのAFは人物撮影で使いやすい?

瞳AFと組み合わせれば35mmポートレートを撮りやすい

RF35mm F1.8 MACRO IS STMはSTMによってフォーカスを駆動します。

EOS Rシリーズの人物検出や瞳検出AFと組み合わせれば、構図を作りながら人物の目へピントを合わせやすくなります。

F1.8では被写界深度が浅くなるため、ピントを合わせてから大きく構図を変える方法より、撮像面で目を検出してフォーカスするミラーレスのAFと相性があります。

特に人物がわずかに前後へ動く場面では、サーボAFと組み合わせると撮影しやすくなります。

人物撮影でAF位置を決める基本はこちら

マクロ域ではAF移動量が大きくなる

0.17mまで寄れるレンズなので、無限遠付近から最短撮影距離付近までフォーカスを移動するとレンズ群の移動量も大きくなります。

通常の人物撮影では問題になりにくくても、マクロ域と遠距離を頻繁に行き来するとAFの移動を感じることがあります。

人物撮影だけを高速に追従するレンズと、0.5倍マクロまで対応するレンズでは設計上の役割が異なります。

人物から小物まで一本で撮れることと引き換えに、フォーカス範囲が非常に広いレンズです。

STMとUSMのAF特性の違いはこちら

RF35mm F1.8とRF50mm F1.8の違い

35mmは背景を見せ、50mmは人物へ集中しやすい

RF35mm F1.8 MACRO IS STMとRF50mm F1.8 STMは、どちらも日常ポートレートに使いやすい単焦点ですが、画角はかなり異なります。

35mmでは同じ位置から撮影した場合に背景が広く入り、人物がいる場所を説明しやすくなります。

50mmでは写る範囲が狭くなるため、背景を整理して人物へ視線を集中させやすくなります。

室内や旅行、環境ポートレートなら35mm、人物中心の構図を増やしたいなら50mmという使い分けができます。

RF50mm F1.8 STMのポートレート撮影はこちら

近接撮影と手ブレ補正では35mmが有利

RF35mm F1.8 MACRO IS STMは最大0.5倍のハーフマクロとレンズ内ISを備えています。

人物だけでなく、小物や料理まで一本で撮影したい場合にはRF35mmの機能が生きます。

一方、50mmは35mmより画角が狭いため、同じ人物を撮る場合に少し離れることができ、顔のアップも撮りやすくなります。

単純な明るさだけで選ぶのではなく、どこまで背景を入れたいか、接写を使うか、ISが必要かで選ぶと違いが分かりやすくなります。

RF50mm F1.8 STMの手持ち撮影はこちら

35mmと85mmではポートレートの考え方が変わる

85mmは人物を切り取り、35mmは人物と場所を写す

85mmでは人物と距離を取りながら上半身や顔を大きく写しやすく、背景へ写る範囲も狭くなります。

そのため背景を整理し、人物だけを印象的に見せるポートレートに向いています。

35mmは人物へ近づきながら周囲の空間を広く残すため、写真の中へ場所の情報を多く入れられます。

どちらが優れたポートレートレンズかという問題ではなく、完成する写真の方向性が異なります。

85mmポートレートの特徴はこちら

APS-CのEOS Rシリーズでは約56mm相当

EOS R7・R10・R50では標準単焦点に近くなる

APS-Cセンサーを搭載するEOS Rシリーズへ装着すると、35mm判換算では約56mm相当の画角になります。

焦点距離自体が変わるわけではありませんが、センサー中央部を使用するためフルサイズより写る範囲が狭くなります。

フルサイズでは環境ポートレート向けの35mmですが、APS-Cでは50mmに近い自然な画角になります。

人物の上半身や日常スナップにも使いやすく、F1.8の明るさ、0.5倍マクロ、ISもそのまま利用できます。

キヤノンAPS-Cで使いやすいレンズはこちら

APS-Cでは広角としての特徴は弱くなる

約56mm相当になるため、フルサイズで得られる35mmらしい広い環境描写は減ります。

狭い室内で全身を写したい場合には後ろへ下がる必要があり、旅行先で大きな建物と人物を一緒に入れる撮影でも画角が足りなくなることがあります。

一方、人物の顔や上半身を自然な距離から撮る用途には使いやすくなります。

同じRF35mmでも、フルサイズでは広角寄り、APS-Cでは標準寄りという異なる性格になります。

フルサイズとAPS-Cで画角が変わる仕組みはこちら

RF35mm F1.8で夜のポートレートを撮る

F1.8とISを組み合わせて暗所へ対応できる

夜の街中ではF1.8を利用して光量を確保できます。

背景に街灯、店舗照明、イルミネーションなどを置けば、35mmでも近距離撮影によって背景をぼかせます。

光学ISもあるため、静止した場面では手ブレを抑えられます。

ただし人物が歩いたり動いたりする場合にはISだけでは止められないため、1/125秒や1/250秒以上を確保し、必要ならISO感度を上げます。

EOS Rシリーズで夜の撮影を行う方法はこちら

背景の点光源を利用すると35mmでも立体感を作れる

夜のポートレートでは、背景へ点光源を配置すると人物と背景を分離しやすくなります。

F1.8で人物へ近づき、背景を遠ざければ街灯やイルミネーションをぼかせます。

85mmほど大きく背景を溶かさなくても、背景の形をある程度残すことで「夜の街にいる人物」という情報を伝えられます。

35mmではボケの大きさだけを追うより、人物と背景の両方を一つの構図として考える方が特徴を生かせます。

夜景で点光源のボケを作る基本はこちら

RF35mm F1.8でポートレートを撮るおすすめ設定

一人撮影ならAvモードから始めやすい

静止した人物を撮るならAvモードでF値を決める方法が使いやすくなります。

背景をぼかしたいならF1.8からF2.8、背景も見せたいならF4前後まで絞るなど、完成イメージからF値を決めます。

そのうえでカメラが選んだシャッタースピードが遅すぎないかを確認します。

人物が動く可能性があるならISOオートを組み合わせ、最低シャッタースピードを意識することが重要です。

Avモードを含む撮影モードの使い方はこちら

動く人物ならシャッタースピードを優先する

歩いている人物、子ども、自然な仕草を連続して撮る場合には、開放F値よりシャッタースピードを優先します。

人物がゆっくり動くなら1/250秒程度、さらに動きが速ければ1/500秒以上が必要になる場合があります。

F1.8を使えば光量を確保できるため、暗い環境でも高速シャッターを選びやすくなります。

ISO感度が多少上がっても、ブレた写真よりピントと動きが止まった写真を優先する方が実用的です。

動く人物を止めるシャッタースピードはこちら

RF35mm F1.8 MACRO IS STMの弱点

顔のアップ中心なら焦点距離が短い

顔を画面いっぱいにしたポートレートを中心に撮りたい場合、35mmは短く感じやすくなります。

人物へ近づかなければ顔を大きく写せず、近づくほど顔の遠近感が強くなります。

ヘッドショットやバストアップ中心なら50mm、85mmなどの方が撮影距離を確保しやすくなります。

RF35mmは顔だけを切り取るレンズというより、人物と周囲の空間まで写真へ入れるレンズです。

35mmで人物を自然に見せる距離はこちら

防塵防滴を最優先する用途には注意する

RF35mm F1.8 MACRO IS STMは小型軽量で多用途ですが、Lレンズのような本格的な防塵防滴性能を前提としたレンズではありません。

雨天や砂埃の多い場所など厳しい環境で長時間使用する場合には、機材保護を考える必要があります。

旅行や日常スナップでは携帯性が大きな利点になりますが、業務で悪天候下へ持ち込む用途では使用条件も含めて判断したいところです。

RFレンズを用途別に選ぶ考え方はこちら

RF35mm F1.8が向いている人

人物と背景を一緒に残したい人

旅行、街歩き、家族、カップル、店舗、仕事風景など、人物がいる場所そのものにも意味がある写真を撮る人に向いています。

35mmなら人物を十分な大きさで写しながら周囲まで構図へ入れられます。

F1.8による暗所性能、IS、ハーフマクロもあるため、一日一本で撮り歩く用途にも対応できます。

人物だけを撮る専門レンズより、日常の中で人物を中心にさまざまなものを撮りたい人に適したレンズです。

日常スナップと人物撮影を組み合わせる方法はこちら

人物だけでなく小物や料理も撮りたい人

0.5倍ハーフマクロは、一般的な35mm単焦点にはない大きな特徴です。

人物撮影をしたあと、その人が身につけているアクセサリーや持ち物、料理、作品などへそのまま寄れます。

旅行なら人物、景色、料理、土産物まで一本で対応できます。

レンズ交換を減らしたい人にとって、35mm F1.8とハーフマクロの組み合わせは非常に実用的です。

人物撮影とマクロ撮影を一本で行う考え方はこちら

RF35mm F1.8が向かない人

大きな背景ボケだけを最優先するなら85mmが有利

背景をできるだけ大きくぼかし、人物だけを画面から浮かび上がらせたい場合には85mmの方が目的に合いやすくなります。

35mm F1.8でもボケは作れますが、背景へ写る範囲は広く、場所の情報が残ります。

逆にその背景情報こそが35mmの価値です。

人物だけを切り取りたいのか、人物と場所を一緒に残したいのかで選ぶ焦点距離が変わります。

85mmポートレートとの違いはこちら

まとめ

RF35mm F1.8 MACRO IS STMは、35mmという広角寄りの画角を使って人物と背景を一緒に写せるポートレートレンズです。

顔だけを大きく切り取るより、全身、上半身、旅行、街中、室内など、その人物がいる場所まで写真へ残す撮影に向いています。

35mmで顔へ近づきすぎると鼻などが大きく見えやすくなりますが、これは撮影距離による遠近感の影響です。全身や上半身を中心に適切な距離を取れば、自然な人物写真を撮れます。

開放F1.8と9枚円形絞りによって背景ボケも作れます。85mmのように背景全体を大きく溶かす方向より、背景の形を残しながら人物を分離する使い方に向いています。

最短撮影距離0.17m、最大撮影倍率0.5倍というハーフマクロ性能も大きな特徴です。人物撮影の途中でアクセサリー、手元、料理、小物などへ寄れるため、一本のレンズで撮影内容を大きく広げられます。

レンズ内には5段分の光学ISを搭載し、マクロ域では角度ブレとシフトブレの両方を補正するハイブリッドISも利用できます。約305gという軽さもあり、EOS Rシリーズへ付けたまま日常的に持ち歩きやすいレンズです。

フルサイズでは環境ポートレート向けの35mm、APS-Cでは約56mm相当の標準単焦点として使えるため、装着するカメラによって性格も変わります。

RF35mm F1.8 MACRO IS STMは「35mmで顔を大きく撮るレンズ」と考えるより、「人物、背景、光、小物まで一つの場面として撮るレンズ」と考えると特徴を生かしやすくなります。

キヤノンのカメラ・レンズ大全はこちら

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