RF24-70mm F2.8 L IS USMのポートレート撮影|24・35・50・70mmの使い分けと設定
RF24-70mm F2.8 L IS USMは、24mmの広角から70mmまでを一本で使える大口径標準ズームです。
ポートレートでは、24mmで人物と周囲の景色を広く写し、35mmで人物と背景のバランスを整え、50mmで自然な人物写真を作り、70mmで背景を整理した上半身や表情中心の写真を狙えます。
ズーム全域でF2.8を使用できるため、焦点距離を変えても開放F値は変わりません。人物の動きや撮影場所に合わせて画角を変えながら、背景ボケやシャッタースピードを考えた撮影を続けられます。
また、RF24-70mm F2.8 L IS USMはレンズ内手ブレ補正を搭載し、近距離の撮影にも対応しています。人物の全身や上半身だけでなく、手元、アクセサリー、衣服の細部なども撮影しやすいレンズです。
一方、F2.8だから常に背景が大きくぼけるわけではありません。24mmと70mmでは画角が大きく異なり、人物までの距離や人物と背景との距離によっても写真の印象は変化します。
この記事では、RF24-70mm F2.8 L IS USMをポートレートで使うときの24mm・35mm・50mm・70mmの違い、F2.8の使い方、背景の作り方、AFやシャッタースピードの設定、手ブレ補正の考え方、単焦点や24-105mmとの違いまで詳しく解説します。
RF24-70mm F2.8 L IS USMは一本で画角を大きく変えられる
- 24mmでは人物とロケーションを広く写せる
- 35mmから50mmでは人物と背景のバランスを取りやすい
- 70mmでは背景を整理して人物を大きく見せやすい
24mmでは人物だけでなく撮影場所そのものを写真にできる
24mmでのポートレートは、人物だけを大きく写すより、人物がいる場所まで含めて見せる撮影に向いています。
海、山、街並み、駅、建築物、ホテル、室内など、背景そのものに意味がある場面では24mmの広い画角を生かせます。
旅行先なら人物を画面へ配置しながら、その周囲に建物や景色を広く残せます。人物だけを撮った写真とは異なり、どこで撮影したのかまで一枚で伝えられることが24mmの特徴です。
広い風景の中へ人物を小さく配置する方法もあります。人物を画面の中央付近へ置き、その周囲に空、道路、建築物などを入れると、人物と場所の関係を見せる写真になります。
一方、24mmで顔を大きく写そうとして人物へ接近すると、顔の中央部が強調された見え方になりやすくなります。
また、人物を画面端へ配置すると体や顔が横方向へ伸びたように見える場合があります。24mmでは顔のアップより、全身や周囲を含めた構図を基本にすると使いやすくなります。
24mmから70mmまでの基本的な用途は24-70mmレンズの使い道でも詳しく解説しています。
35mmから50mmでは人物と背景の量を調整しやすい
35mmから50mmは、RF24-70mm F2.8 L IS USMでポートレートを撮るときに使いやすい範囲です。
35mmでは24mmほど背景が広く入りすぎず、それでも人物の周囲に街並みや自然を残せます。全身写真、膝上の構図、旅行先での人物撮影などで、人物と場所の両方を見せたい場合に向いています。
50mmへ伸ばすと画面へ入る範囲がさらに整理され、人物そのものへ視線を集めやすくなります。
全身を撮る、少し近づいて上半身を撮る、人物を中央から少し外して背景を残すなど、撮影距離を変えることで多くの構図へ対応できます。
35mmと50mmでは写真の印象も異なります。35mmでは人物と周囲の関係が強く残り、50mmでは人物の存在感が大きくなります。
ポートレートではズームリングだけで人物の大きさを変えるのではなく、自分も前後へ移動しながら背景との位置関係を決めることが重要です。
焦点距離によって写る範囲がどのように変化するかは画角とは?焦点距離との関係で詳しく解説しています。
70mmでは背景を整理した人物中心の構図を作りやすい
70mm側では、24mmや35mmより画角が狭くなるため、背景の中から必要な部分だけを選びやすくなります。
屋外ポートレートで人物の後ろに看板、車、通行人、建物などが多い場合でも、撮影位置を調整しながら70mmへ伸ばすことで余計な要素を画面から外せます。
上半身や顔を中心に撮影する場合にも70mmは使いやすく、人物との距離を確保しながら自然な見え方を作れます。
人物の後ろに木漏れ日や街灯などを配置すると、その狭い範囲だけを背景として利用できます。24mmでは背景全体の一部だった光も、70mmでは大きな背景ボケとして画面へ取り込めます。
70mmだから自動的に背景が近づいて見えるわけではありません。同じ人物を同じ大きさに撮る場合、24mmより70mmの方が撮影者は後方へ下がります。
この撮影位置の変化によって人物と背景の見え方も変化します。
焦点距離と撮影位置による遠近感の違いは写真のパースペクティブと遠近感で詳しく紹介しています。
F2.8は背景ボケとシャッタースピードの両方に使える
- ズーム全域でF2.8を使える
- 70mm側では背景を整理した構図を作りやすい
- 暗い場所では速いシャッタースピードを確保しやすい
F2.8は人物を背景から分離するために使える
RF24-70mm F2.8 L IS USMは、24mmから70mmまでズーム全域でF2.8を使用できます。
ポートレートではF2.8を使うことで被写界深度を浅くし、人物へピントを合わせながら背景をぼかせます。
特に50mmから70mmで人物を大きく写し、人物と背景との距離を十分に取った場合には、背景が大きくぼけやすくなります。
一方、24mmで人物を小さく写し、背景も人物のすぐ近くにある状態では、F2.8でも背景は大きくぼけません。
背景をぼかすには、F値だけでなく焦点距離、人物までの距離、人物と背景との距離を組み合わせて考えます。
人物へ近づき、背景を遠ざけ、50mmから70mmを使うことで、同じF2.8でも背景ボケを大きくできます。
二人以上の人物を撮る場合や、顔を斜め方向から撮って両目を鮮明に見せたい場合には、F3.2、F4などへ少し絞る方法もあります。
絞りと被写界深度の基本はF値とは?明るさ・ボケ・被写界深度の関係で詳しく解説しています。
美しいボケはF2.8だけでなく背景の選び方で決まる
背景ボケを大きくすることと、背景を美しく見せることは同じではありません。
どれだけ大きくぼかしても、人物の頭から電柱が伸びていたり、明るい看板が顔の近くに残っていたりすると、視線が背景へ引っ張られます。
RF24-70mm F2.8 L IS USMで人物を撮る場合には、シャッターを切る前に人物の後ろを確認します。
木漏れ日、遠くの街灯、葉、建物の壁などを背景として選ぶと、F2.8でぼけた部分も写真を構成する要素として利用できます。
特に70mm側では画面へ入る背景の範囲が狭くなるため、自分が数十cm左右へ動くだけでも背景の配置が大きく変わります。
人物の位置を何度も変える前に、撮影者自身が左右へ移動して、人物の後ろが最も整理される位置を探す方法が有効です。
背景にある明るい部分を人物の顔のすぐ横へ置くか、少し離すかだけでも写真の印象は変わります。
ボケの量だけでなく背景そのものを整える考え方は背景処理で写真の印象を変える方法でも詳しく解説しています。
F2.8は夕方や室内でシャッタースピードを確保しやすい
F2.8の利点は背景ボケだけではありません。
ポートレートでは人物が完全に静止しているとは限らないため、十分なシャッタースピードを確保することが重要です。
夕方、曇天、室内など光量が少ない場所では、F5.6よりF2.8を使用することで多くの光を取り込めます。
その分、ISO感度を抑えたり、シャッタースピードを速くしたりできます。
例えば歩いている人物、髪が風で動いている場面、振り返った瞬間などでは、レンズの手ブレ補正だけでは人物自身の動きを止められません。
このような場面ではF2.8を使い、人物の動きに合わせたシャッタースピードを確保します。
光量が十分にある場合でも、F2.8を利用してISO感度を下げたり、高速シャッターを使ったりできます。
ポートレートでは背景をぼかすためだけに開放を選ぶのではなく、必要な光量を確保する手段としてもF2.8を利用できます。
シャッタースピードと露出の関係はシャッタースピードの基本と使い方で詳しく解説しています。
人物撮影ではAFとシャッタースピードを安定させる
- 瞳や顔へ確実にピントを合わせる
- 人物の動きに合わせてシャッタースピードを変える
- 手ブレと被写体ブレを分けて考える
瞳検出を使って人物の目へピントを合わせる
ポートレートでは、顔全体が写っていても目にピントが合っていないと写真の印象が弱くなります。
人物検出や瞳検出に対応したEOS Rシリーズでは、人物の顔や瞳を認識させてAFを合わせる方法が使えます。
人物が静止している場合でも、撮影者自身や人物がわずかに前後すればピント位置は変化します。
特にF2.8で顔を大きく写している場合は被写界深度が浅くなるため、ピントを合わせた後に構図を大きく変えるより、実際に撮影する構図の中で瞳を追わせる方が安定します。
人物が歩く、振り返る、こちらへ近づくといった場面では、サーボAFを使って人物を継続して追う方法があります。
連続撮影を組み合わせれば、歩いている人物の足や表情が良い瞬間を選びやすくなります。
ピント位置が写真へ与える影響はピントをコントロールする撮影方法でも詳しく解説しています。
静止した人物でもシャッタースピードを下げすぎない
人物がポーズを取っているからといって、完全に停止しているわけではありません。
呼吸、表情、髪、衣服、手などはわずかに動いています。
そのため、手ブレ補正があるから非常に遅いシャッタースピードでも問題ないと考えると、カメラは安定していても人物側がぶれることがあります。
静止した人物なら1/160秒から1/250秒程度を一つの基準として考え、歩いている場合は1/320秒から1/500秒程度、速い動きを入れる場合にはさらに速いシャッタースピードを使います。
必要な速度は人物の動き、焦点距離、撮影距離によって変わります。
撮影後に顔や目を拡大し、細部がぶれていないか確認すると設定を調整しやすくなります。
暗い場所でシャッタースピードが不足したら、F値を開き、それでも足りなければISO感度を上げます。
動いている人物を撮るときの考え方はシャッタースピードとは?写真の動きを変える基本設定も参考になります。
手ブレ補正は人物の動きを止める機能ではない
RF24-70mm F2.8 L IS USMにはレンズ内手ブレ補正が搭載されています。
手ブレ補正は、カメラを構えたときに生じる細かな揺れを抑えるための機能です。
人物自身が動いている場合、その動きを手ブレ補正で止めることはできません。
例えば室内で遅いシャッタースピードを使った場合、背景や建物は鮮明に写っても、人物が顔や手を動かせば人物だけがぶれることがあります。
そのためポートレートでは、まず人物の動きを止められるシャッタースピードを確保し、手ブレ補正は撮影者側の揺れを減らす補助として考えます。
静止した人物や夜景ポートレートでは手ブレ補正を利用しやすくなりますが、それでも人物側の動きは別に考える必要があります。
望遠側70mmでは24mmより手ブレが目立ちやすいため、構え方とシャッタースピードの確認も重要です。
手ブレ補正の役割は手ブレ補正の仕組みと使い方で詳しく紹介しています。
自然光ポートレートでは光の向きと背景を一緒に見る
- 斜めから入る光は顔に立体感を作りやすい
- 逆光では人物の明るさを確認する
- 光が変化する場所ではISOオートも使いやすい
斜めから入る光は顔に立体感を作りやすい
ポートレートでは、単に明るい場所を探すだけでなく、光がどちらから当たっているかを見ることが重要です。
真正面から強い光が当たると顔全体が均一に明るくなりますが、顔の凹凸が弱く見える場合があります。
人物の斜め前方から柔らかい光が入る場所では、明るい側と影側が自然に分かれ、顔に立体感を作りやすくなります。
屋外では直射日光の下へ人物を立たせるより、建物の影、木陰、曇天などの柔らかい光を利用すると、顔へ強い影が入りにくくなります。
窓際では窓を人物の斜め前へ置き、顔へ入る光を見ながら立ち位置を調整できます。
光が良い場所へ人物を置いた後、撮影者側が24mmから70mmまで画角を変えることで、人物を何度も移動させずに複数の構図を作れます。
人物の位置だけでなく、顔の向きを少し変えるだけでも頬や鼻に入る影が変わります。
光と露出の調整については露出補正で写真の明るさを調整する方法も参考になります。
逆光では人物の顔の明るさを確認する
夕方や屋外では、人物の後ろから光が入る逆光を利用すると、髪の輪郭が明るくなり、背景と人物を分離しやすくなります。
一方、カメラから見ると顔側が影になるため、そのまま撮影すると人物が暗く写ることがあります。
Avモードを使用している場合は露出補正を使い、人物の肌が適切な明るさになる位置を探します。
背景の空まで明るく残そうとすると人物が暗くなり、人物を大きく明るくすると空が白くなる場合があります。
どちらを優先するかを決めることが重要です。
RF24-70mm F2.8 L IS USMなら、24mm側では逆光の風景まで取り込み、70mm側では人物と背景の光だけを狭く切り取れます。
同じ場所、同じ光でも焦点距離を変えることで写真の見せ方を大きく変えられます。
白飛びを避けながら明るさを調整する考え方は写真の白飛びとは?原因と対策で詳しく解説しています。
ISOオートを使えば人物の動きと光の変化へ対応しやすい
屋外ポートレートでは、人物が日なたから日陰へ移動したり、雲によって明るさが短時間で変化したりします。
そのたびにISO感度を手動で変更すると、一瞬の表情を逃すことがあります。
そこでF値とシャッタースピードを先に決め、ISO感度を自動で調整する方法があります。
例えば人物を動かしながら撮る場合には、MモードでF2.8と必要なシャッタースピードを設定し、ISOオートで明るさを調整すると、背景ボケと被写体ブレ対策を維持しながら撮影できます。
静止した人物ならAvモードでF2.8からF4を選び、ISOオートを組み合わせる方法もあります。
ISO100へ固定することより、人物をぶらさず適切な明るさで残すことを優先した方が良い場面もあります。
撮影中はISO感度そのものより、シャッタースピードが必要な速度を下回っていないかを見ると失敗を減らせます。
ISO感度と画質の関係はISO感度の基本とノイズの考え方で詳しく解説しています。
撮影距離と構図を変えると一本でも写真が単調にならない
- 全身・半身・顔で焦点距離を使い分ける
- 広角で人物へ近づきすぎる場合は見え方を確認する
- 撮影者自身が動いて背景との重なりを調整する
全身は24mmから50mm、上半身は50mmから70mmを使いやすい
RF24-70mm F2.8 L IS USMを使うときは、焦点距離を固定せず、人物をどこまで画面へ入れるかによって使い分けると撮影しやすくなります。
人物と風景を大きく見せる全身写真なら24mmから35mm、人物中心の全身写真なら35mmから50mm、上半身や表情中心なら50mmから70mmを使いやすくなります。
撮影場所の広さによっても適した焦点距離は変わります。
狭い室内では70mmで全身を撮ろうとしても十分に後ろへ下がれないため、35mmや50mmを利用します。
広い公園などでは後方へ移動できるため、70mmで全身を撮ることもできます。
同じ場所で24mm、35mm、50mm、70mmを一枚ずつ撮り、人物の大きさを揃えるように自分の位置も変えてみると、背景の写り方が大きく変化します。
同じモデル、同じ服装、同じ撮影場所でも、この焦点距離の使い分けだけで写真の種類を増やせます。
撮影モードを含めた設定の基本はCanonカメラの撮影モードの使い分けも参考になります。
24mmで顔を大きく撮る場合は撮影距離へ注意する
24mmは人物撮影にも使えますが、顔のアップを撮る用途では撮影距離に注意が必要です。
広角で顔を画面いっぱいにしようとすると、撮影者は人物へかなり近づきます。
するとカメラに近い鼻や口と、少し遠い耳との距離の差が相対的に大きくなり、顔の中央部が強調された見え方になります。
この変化は広角レンズだけが原因ではなく、人物へ接近した撮影位置による遠近感の変化が大きく関係します。
24mmでは顔を大きくするより、全身や周囲を含める構図に使い、顔を中心に撮る場合には50mmや70mmへ伸ばすと自然なバランスを作りやすくなります。
一方、広角らしい遠近感を意図的に使い、人物の手や足を手前へ出して大きく見せる撮影もできます。
自然な人物写真と強調された広角表現を使い分けることで、24mmもポートレートで活用できます。
標準域の距離感については50mm単焦点レンズが難しい理由と比較すると分かりやすくなります。
ズームだけに頼らず撮影者自身も前後左右へ動く
24-70mmズームを使うと、その場から動かずズームリングだけで人物の大きさを調整したくなります。
しかし、ポートレートで写真を大きく変えるのは焦点距離だけではありません。
撮影者が50cm右へ移動すると、人物の後ろにある木や建物の位置が変わります。
少し低い位置から撮れば空が背景に増え、高い位置から撮れば地面が増えます。
人物を動かさなくても、撮影者の位置によって背景は大きく変化します。
最初に70mmで背景を狭く確認し、人物の後ろに余計な物が重ならない位置を探します。その後35mmや50mmへ戻して周囲まで取り入れる方法もあります。
反対に24mmで場所全体を確認し、不要な部分を削るように50mm、70mmへ伸ばしていく方法も使えます。
ズームは動かなくても撮れる道具としてではなく、自分の移動と組み合わせて構図を細かく調整する道具として使うとポートレートで生かしやすくなります。
レンズ全体の選び方はCanon RFレンズの選び方でも紹介しています。
RF24-70mm F2.8 L IS USMと他のレンズをポートレートで比較する
- 24-105mmよりF2.8の明るさを利用できる
- 単焦点より画角変更の自由度が高い
- 85mm以上とは撮影距離と背景の見え方が異なる
24-105mmよりF2.8の明るさを利用できる
24-70mm F2.8と24-105mmは、どちらもポートレートに使いやすい標準ズームです。
24-105mmは105mmまで伸ばせるため、70mmを超える中望遠側を一本で使えることが大きな利点です。
一方、RF24-70mm F2.8 L IS USMはズーム全域でF2.8を利用できます。
F4と比較すると1段明るいため、同じISO感度なら速いシャッタースピードを使いやすく、同じシャッタースピードならISO感度を低くできます。
また、焦点距離や撮影距離などの条件が同じなら、F2.8の方がF4より被写界深度を浅くできます。
人物撮影で105mmまで必要なのか、70mmまででF2.8を重視するのかによって選択が変わります。
旅行や日中の撮影では24-105mmの広い焦点距離が便利で、人物や暗所を中心にする場合には24-70mm F2.8の明るさを生かせます。
焦点距離の違いは24-105mmレンズの使い道でも比較できます。
単焦点はF1.2やF1.8を使える代わりに画角を変更できない
50mm F1.8や85mm F1.8などの単焦点レンズと比べると、RF24-70mm F2.8 L IS USMは開放F値では小さくありません。
F1.8やF1.2を使えるレンズなら、F2.8より被写界深度を浅くし、暗い場所でさらに多くの光を取り込めます。
一方、単焦点は焦点距離を変更できません。
人物がこちらへ近づいた場合には撮影者が後ろへ移動し、全身から上半身へ瞬時に変更したい場合にも自分の位置を変える必要があります。
24-70mmなら、24mmでロケーションを撮り、35mmで全身、50mmで半身、70mmで表情へ寄るという流れをレンズ交換なしで行えます。
撮影時間が限られるイベントやロケーション撮影では、この構図変更の速さが大きな利点になります。
単焦点は一つの焦点距離へ集中して撮るレンズ、24-70mmは状況に合わせて構図を変え続けるレンズという使い分けもできます。
単焦点とズームの違いは単焦点レンズの特徴と使い方も参考になります。
85mm以上が必要なら中望遠レンズと使い分ける
RF24-70mm F2.8 L IS USMはポートレートに幅広く使えますが、望遠端は70mmです。
人物から大きく距離を取り、顔や上半身だけを狭い画角で撮りたい場合や、遠い背景の狭い部分を大きく取り込みたい場合には、85mm、100mm、135mmなどの中望遠レンズが使いやすくなります。
反対に、24-70mmには24mmから50mmがあるため、中望遠単焦点では難しい環境ポートレートや狭い場所での全身撮影ができます。
一本のレンズですべてを撮ろうとするより、24-70mmを人物撮影の中心として使い、必要になったときだけ85mm以上を使う方法もあります。
24-70mmは特定の一つの表現へ特化したレンズというより、撮影場所や人物の動きに応じて構図を連続的に変えられることが強みです。
人物と背景の両方を残す写真から、人物中心の写真まで一本で撮り、さらに狭い画角が必要になった場面を中望遠へ任せると役割を分けやすくなります。
中望遠で人物を撮る特徴は85mmレンズの使い道と比較すると理解しやすくなります。
RF24-70mm F2.8 L IS USMはポートレートの構図を一本で変えられる
RF24-70mm F2.8 L IS USMは、24mmから70mmまでを一本で使えることで、ポートレートの構図を大きく変えられる標準ズームです。
24mmでは人物と周囲の景色を広く写し、ロケーションそのものを写真へ取り込めます。
35mmでは人物と背景のバランスを取りやすく、全身や旅行先での人物撮影に向いています。
50mmでは画面を整理しながら人物へ視線を集めやすく、70mmでは背景の狭い範囲を選び、上半身や表情を中心とした構図を作れます。
F2.8は背景をぼかすためだけの設定ではありません。
夕方や室内で多くの光を取り込み、人物の動きを止めるためのシャッタースピードを確保する目的にも使えます。
背景を大きくぼかしたい場合には、F2.8へ設定するだけでなく、50mmから70mmを利用し、人物を背景から離し、撮影者自身も人物との距離を調整します。
人物が動く場合には手ブレ補正だけに頼らず、十分なシャッタースピードを確保します。
静止した人物なら1/160秒から1/250秒程度、歩いている人物なら1/320秒から1/500秒程度を一つの基準として、実際の動きに合わせて調整します。
撮影ではズームリングだけを回すのではなく、自分自身が前後左右へ移動することも重要です。
同じ70mmでも立ち位置が変われば背景との重なりが変わり、同じ人物から異なる写真を作れます。
単焦点にはF1.2やF1.8といった明るさがありますが、RF24-70mm F2.8 L IS USMには24mmから70mmまで瞬時に画角を変更できる強みがあります。
人物と景色を見せる24mm、人物と背景を自然に組み合わせる35mmから50mm、人物を中心に見せる70mmを使い分ければ、一本のレンズだけでもポートレートの表現を大きく広げられます。



