Canonレンズ対応表|RF・RF-S・EF・EF-S・EF-Mはどのカメラで使える?
Canonのカメラには、RF、RF-S、EF、EF-S、EF-Mという複数のレンズ規格があります。名前が似ているため、「このレンズはEOS R5で使えるのか」「EOS R50にEFレンズを付けられるのか」「昔のEF-Sレンズを新しいEOS Rシリーズでも使えるのか」と迷いやすいところです。
結論から見ると、EOS RシリーズではRF・RF-Sレンズを直接装着でき、EF・EF-Sレンズはマウントアダプター EF-EOS Rを使用することで装着できます。EF-MレンズはEOS Rシリーズでは使用できません。
一眼レフではEFレンズが中心となり、APS-C一眼レフではEF-Sレンズも使用できます。EOS MシリーズではEF-Mレンズを直接装着し、EF・EF-Sレンズは専用のマウントアダプター EF-EOS Mを介して使用します。
つまりCanonのレンズ互換性は、「Canon製だから使える」と考えるのではなく、カメラ側のマウントとレンズ側の規格を組み合わせて確認する必要があります。
この記事では、RF・RF-S・EF・EF-S・EF-MレンズとCanon各カメラの組み合わせを対応表で整理し、アダプターが必要になるケース、APS-Cクロップ、フルサイズとAPS-Cの違い、中古レンズを購入するときの確認方法まで詳しく解説します。
EOS RシリーズとRFマウント全体の仕組みを先に確認したい場合は、EOS RシリーズとRFマウントの特徴をまとめた記事もあわせてご覧ください。
Canonレンズ対応表|最初に組み合わせを確認
- EOS RシリーズはRF・RF-Sを直接装着できる
- EF・EF-Sはカメラによって直接装着またはアダプターを使用する
- EF-MはEOS Mシリーズ専用でRFマウントには装着できない
Canonレンズとカメラの対応を一覧で確認
最初に、Canonの主要なレンズ規格とカメラの対応関係を表で確認します。
| カメラ | RF | RF-S | EF | EF-S | EF-M |
|---|---|---|---|---|---|
| フルサイズEOS R | ○ 直接装着 | △ 直接装着・APS-Cクロップ | △ EF-EOS Rが必要 | △ EF-EOS R+APS-Cクロップ | × |
| APS-C EOS R | ○ 直接装着 | ○ 直接装着 | △ EF-EOS Rが必要 | △ EF-EOS Rが必要 | × |
| フルサイズEOS一眼レフ | × | × | ○ 直接装着 | × | × |
| APS-C EOS一眼レフ | × | × | ○ 直接装着 | ○ 直接装着 | × |
| EOS Mシリーズ | × | × | △ EF-EOS Mが必要 | △ EF-EOS Mが必要 | ○ 直接装着 |
この表を覚える必要はありません。基本は「RF系はEOS R」「EF系は一眼レフ」「EF-MはEOS M」と分ければ整理できます。
現在のEOS RシリーズはRFマウントを採用しています。RFとRF-Sは同じRFマウントなので、どちらもEOS Rシリーズへ直接装着できます。RF-SはAPS-C向けに設計されたレンズですが、フルサイズEOS Rシリーズにも装着可能です。その場合はセンサー中央部を使うAPS-C相当の撮影になります。
RFマウントとEFマウントそのものの違いは、RFマウントとEFマウントの違いを解説した記事で詳しく整理しています。
○・△・×の意味
表の「○」は、基本的にレンズをカメラへ直接装着して使用できる組み合わせです。
「△」は使用できるものの、マウントアダプターが必要になる場合や、フルサイズセンサー全体を使用せずAPS-C相当にクロップされる組み合わせです。
例えばEOS R5にEF50mm F1.8 STMを装着する場合、EF-EOS Rが必要なので△です。レンズ自体はフルサイズ対応なので、アダプターを介してもフルサイズの撮像範囲を利用できます。
EOS R5にEF-S18-55mmを装着する場合もEF-EOS Rを使えば撮影できますが、EF-SレンズはAPS-C用なのでカメラ側がAPS-C相当の範囲を使用します。
「×」は、純正システムとして実用的な装着方法が用意されていない組み合わせです。例えばEF-MレンズをEOS Rシリーズへ装着することはできません。
Canonのレンズ名を見れば規格を判別できる
Canon純正レンズは、製品名の先頭を見ることで基本的な規格を判別できます。
| レンズ名の例 | 規格 | 基本となるカメラ |
|---|---|---|
| RF50mm F1.8 STM | RF | EOS Rシリーズ |
| RF-S18-45mm F4.5-6.3 IS STM | RF-S | APS-C EOS Rシリーズ |
| EF50mm F1.8 STM | EF | EOS一眼レフ |
| EF-S24mm F2.8 STM | EF-S | APS-C EOS一眼レフ |
| EF-M22mm F2 STM | EF-M | EOS Mシリーズ |
中古レンズを探す場合は、焦点距離やF値を見る前に先頭の「RF」「RF-S」「EF」「EF-S」「EF-M」を確認すると買い間違いを防げます。
Canonのカメラとレンズを系統別に探したい場合は、キヤノン大全からRFシステムとEFシステムを一覧で確認できます。
EOS Rシリーズで使えるレンズ
- RFレンズとRF-Sレンズはアダプターなしで装着できる
- EF・EF-SレンズはEF-EOS Rを介して使用できる
- EF-MレンズはEOS Rシリーズでは使用できない
RFとRF-SはEOS Rシリーズへ直接装着できる
EOS RシリーズはRFマウントを採用しているため、RFレンズとRF-Sレンズを直接装着できます。
フルサイズのEOS Rシリーズには、EOS R5シリーズ、EOS R6シリーズ、EOS R8、EOS R3、EOS R1などがあります。これらではRFレンズを装着すると、基本的にフルサイズセンサー全体を使用して撮影します。
APS-CのEOS Rシリーズには、EOS R7、EOS R10、EOS R50、EOS R50 V、EOS R100などがあります。これらにもRFレンズとRF-Sレンズの両方を直接装着できます。
APS-C機にRF50mm F1.8 STMを装着すると、レンズの焦点距離そのものは50mmのままですが、撮影画角は35mm判換算で約80mm相当になります。RF100-400mm F5.6-8 IS USMなら約160-640mm相当となるため、野鳥や航空機などの望遠撮影にも利用しやすくなります。
RF-Sレンズについて詳しく確認したい場合は、RF-Sレンズとは?RFレンズとの違いと対応機種でレンズ一覧まで紹介しています。
EFとEF-Sはマウントアダプター EF-EOS Rで使用できる
EOS Rシリーズでは、一眼レフ用のEFレンズとEF-Sレンズも利用できます。ただしRFマウントとEFマウントは構造が異なるため、レンズとカメラの間にマウントアダプター EF-EOS Rを装着します。
例えばEOS R5 Mark IIでEF85mm F1.8 USMを使用する場合は、EOS R5 Mark II→EF-EOS R→EF85mm F1.8 USMという構成になります。
EOS R7でEF70-200mm F2.8L IS II USMを使う場合も同じです。EOS R7はAPS-Cなので画角は約1.6倍相当となり、70-200mmは約112-320mm相当の範囲として使用する感覚になります。
EF-SレンズもEF-EOS Rを介して使用できます。APS-CのEOS RシリーズではAPS-C用レンズとして自然に使えます。フルサイズEOS RシリーズではAPS-C相当の範囲へクロップされます。
アダプター運用のメリットや注意点については、マウントアダプター EF-EOS Rのデメリットと使い方で詳しく解説しています。
EF-MレンズだけはEOS Rシリーズへ移行できない
EOS Mシリーズで使われてきたEF-Mレンズは、EOS Rシリーズでは使用できません。
EF-Mという名称には「EF」が含まれていますが、一眼レフ用EFレンズとは別規格です。EF-EOS Rを使ってEF-MレンズをEOS Rシリーズへ装着することもできません。
例えばEF-M22mm F2 STMやEF-M32mm F1.4 STMを所有していてEOS R50へ買い替えた場合、そのEF-Mレンズを引き継ぐことはできません。EOS R50ではRFまたはRF-Sレンズを使用します。
一方、EOS Mで使っていたEFレンズをEF-EOS M経由で使用していた場合、そのEFレンズ自体はEOS Rシリーズでも活用できます。アダプターをEF-EOS Rへ変更すればよいためです。
EOS Mシステムの構成については、Canon EF-Mシステムの特徴とレンズ構成で詳しく紹介しています。
フルサイズEOS RとAPS-C EOS Rの違い
- RFレンズはどちらのEOS Rでも使用できる
- RF-SとEF-Sはフルサイズ機ではAPS-C相当にクロップされる
- APS-Cではすべての焦点距離が約1.6倍相当の画角になる
RFレンズはフルサイズとAPS-Cの両方で使える
RFレンズはフルサイズEOS RシリーズとAPS-C EOS Rシリーズの両方に装着できます。
このため、EOS R50やEOS R10でRFレンズを購入し、その後EOS R6シリーズやEOS R5シリーズへ移行してもレンズを引き続き使用できます。
例えばAPS-CのEOS R50でRF35mm F1.8 MACRO IS STMを使用すると約56mm相当の画角になります。その後フルサイズEOS R8へ装着すれば、35mm本来の広角寄りの画角になります。
カメラを替えることでレンズの焦点距離が変化するわけではありません。センサーが記録する範囲が変化するため、同じレンズでも写る範囲が変わります。
将来的にAPS-Cからフルサイズへ移行する予定がある場合は、よく使う単焦点や望遠レンズをRFで揃え、日常用の軽量ズームだけRF-Sを使う構成も考えられます。
RF-SとEF-SをフルサイズEOS Rで使うとクロップされる
フルサイズEOS Rシリーズでは、RF-Sレンズも直接装着できます。しかしRF-SレンズはAPS-Cセンサーを前提としたイメージサークルで設計されているため、フルサイズセンサー全体を使用する撮影にはなりません。
RF-Sレンズを装着すると、センサー中央のAPS-C相当範囲を使用します。画角はレンズ表記焦点距離の約1.6倍相当となり、使用する撮像範囲が狭くなるため記録画素数も減少します。
EF-SレンズをEF-EOS R経由でフルサイズEOS Rへ装着した場合も同様です。
例えば18mmのAPS-Cレンズを使った場合、画角は約29mm相当になります。広角レンズとして購入したレンズでも、フルサイズセンサー全体を使う18mmの超広角にはなりません。
RF-SとRFの違いをさらに詳しく知りたい場合は、RF-Sレンズの対応機種とRFレンズとの違いで確認できます。
APS-C機ではRF・RF-S・EF・EF-Sすべて約1.6倍相当
APS-CのEOS Rシリーズでは、RFレンズを装着してもRF-Sレンズを装着しても、撮影画角はレンズ表記焦点距離の約1.6倍相当になります。
EFレンズやEF-SレンズをEF-EOS Rで装着した場合も同じです。
| レンズ表記 | APS-Cでの35mm判換算画角 |
|---|---|
| 16mm | 約26mm相当 |
| 24mm | 約38mm相当 |
| 35mm | 約56mm相当 |
| 50mm | 約80mm相当 |
| 85mm | 約136mm相当 |
| 200mm | 約320mm相当 |
| 400mm | 約640mm相当 |
この約1.6倍という数字は、焦点距離そのものを変換しているわけではありません。写る範囲を35mmフルサイズの焦点距離に置き換えて表したものです。
望遠撮影では狭い画角を利用しやすい一方、広角撮影ではフルサイズと同じレンズを使うと画角が狭くなります。このためAPS-C用のRF-S10-18mmなど、広角側から始まるレンズが用意されています。
Canon一眼レフで使えるEF・EF-Sレンズ
- フルサイズ一眼レフではEFレンズを使用する
- APS-C一眼レフではEFとEF-Sの両方を使用できる
- RF・RF-Sレンズを一眼レフへ変換して使うことはできない
フルサイズEOS一眼レフはEFレンズが基本
EOS 5Dシリーズ、EOS 6Dシリーズ、EOS-1D Xシリーズなどのフルサイズ一眼レフでは、EFレンズを使用します。
EF24-70mm F2.8L II USM、EF50mm F1.8 STM、EF85mm F1.8 USM、EF70-200mm F2.8L ISシリーズなど、EF表記のレンズが基本的な組み合わせです。
EF-SレンズはAPS-C一眼レフ向けに設計されているため、フルサイズEFボディへ使用することを前提としていません。
中古市場ではEFレンズが豊富に流通しているため、フルサイズ一眼レフを現在も使用している場合は選択肢が多くあります。また、EFレンズは将来EOS Rシリーズへ移行してもEF-EOS R経由で使用できます。
EFレンズを焦点距離別に探す場合は、Canon EFレンズ一覧|焦点距離・種類別の選び方から確認できます。
APS-C一眼レフはEFとEF-Sの両方に対応
EOS 7Dシリーズ、EOS 90D、EOS 80D、EOS Kissシリーズなど、対応するAPS-C一眼レフではEFレンズとEF-Sレンズの両方を使用できます。
EF-SレンズはAPS-C向けに設計されているため、EF-S10-18mm、EF-S18-55mm、EF-S55-250mmなど、APS-Cで使いやすい焦点距離を小型軽量にまとめた製品が数多くあります。
EFレンズも直接装着できます。例えばEF50mm F1.8 STMをAPS-C一眼レフで使うと約80mm相当の画角になり、人物撮影などで使いやすい中望遠になります。
EF-SレンズとEFレンズの装着可否や設計の違いについては、EFレンズとEF-Sレンズの違いで詳しく解説しています。
RFレンズをEF一眼レフへ装着することはできない
EFレンズをEOS Rシリーズへ変換できるため、「反対にRFレンズをEF一眼レフへ変換できるのではないか」と考えることがあります。
RFからEFへの実用的な変換はできません。
一眼レフはボディ内部にミラーを収める空間が必要なため、EFマウントではレンズとセンサーの距離が長く設定されています。RFマウントはミラーレス用として短いフランジバックを採用しています。
EFレンズをRFボディで使う場合は、アダプターの厚みによってEF本来の位置関係を再現できます。反対方向ではRFレンズを本来必要な位置までセンサーへ近づけることができないため、単純なアダプターでは成立しません。
この仕組みは、RFレンズをEFマウントへ変換できない理由で詳しく紹介しています。
EOS Mシリーズで使えるレンズ
- EF-MレンズはEOS Mシリーズへ直接装着する
- EFとEF-SはEF-EOS Mを使えば装着できる
- RFとRF-SはEOS Mシリーズでは使用できない
EF-MレンズはEOS Mシリーズ専用
EF-Mレンズは、EOS M、EOS M2、EOS M3、EOS M5、EOS M6、EOS M10、EOS M100、EOS M200、EOS Kiss M、EOS Kiss M2、EOS M6 Mark IIなどのEOS Mシリーズで使用するレンズです。
EF-M22mm F2 STM、EF-M32mm F1.4 STM、EF-M11-22mm F4-5.6 IS STMなどはEOS Mシリーズへ直接装着できます。
EF-MはAPS-Cミラーレス向けの独立したマウントです。EOS Rシリーズが採用するRFマウントとは互換性がありません。
名称だけを見るとEFレンズの一種に見えますが、EF-MとEFはマウントそのものが異なります。このためEF-Mレンズを一眼レフへ取り付けることもできません。
EOS MシリーズやEF-Mレンズを現在も使用している場合は、Canon EF-Mシステムの特徴も参考になります。
EF・EF-SレンズはEF-EOS Mで利用できる
EOS Mシリーズには、マウントアダプター EF-EOS Mを使用してEFレンズとEF-Sレンズを装着できます。
例えばEOS M6 Mark IIにEF50mm F1.8 STMを装着したり、EOS Kiss M2にEF-S55-250mm F4-5.6 IS STMを装着したりできます。
EOS MシリーズもAPS-Cセンサーなので、画角は約1.6倍相当です。EF50mmは約80mm相当、EF200mmは約320mm相当になります。
この仕組みはEOS RシリーズのEF-EOS Rと似ていますが、アダプター自体は別物です。EF-EOS MをEOS Rシリーズに使用したり、EF-EOS RをEOS Mシリーズに使用したりすることはできません。
カメラ側のマウントがEF-MかRFかによって、必要なアダプターも変わります。
EOS MからEOS Rへ移行するときに残せるレンズ
EOS MシリーズからEOS Rシリーズへ買い替える場合、所有しているレンズの種類によって引き継げるかが変わります。
| 所有レンズ | EOS Rへ移行後 |
|---|---|
| EF-Mレンズ | 使用不可 |
| EFレンズ | EF-EOS Rで使用可能 |
| EF-Sレンズ | EF-EOS Rで使用可能 |
EOS MでEF-EOS Mを使い、EFレンズやEF-Sレンズを利用していた場合、そのレンズ資産はEOS Rへ移行しても残せます。新しくEF-EOS Rを用意すれば使用できます。
EF-MレンズはRFマウントへ移行できないため、EOS Mボディとセットで残すか、システムごと整理することになります。
カメラを買い替えるときはボディ価格だけを見るのではなく、手元のレンズのうち何本を次のシステムで使用できるかまで確認すると総費用を判断しやすくなります。
マウントアダプターで使える組み合わせ
- EF-EOS RはEF・EF-SレンズをEOS Rで使うアダプター
- EF-EOS MはEF・EF-SレンズをEOS Mで使うアダプター
- アダプターはどの方向にも変換できる万能部品ではない
EF-EOS RはEFからRFへの移行に使う
マウントアダプター EF-EOS Rは、レンズ側にEFまたはEF-Sレンズを装着し、カメラ側をRFマウントへ接続するためのアダプターです。
EOS Rシリーズで一眼レフ時代のレンズ資産を活用するときに使用します。
標準タイプのほか、コントロールリングを備えたタイプなどもあります。基本的な役割は共通しており、EFマウントレンズをRFマウントボディで使用できる位置関係と電子通信を確保します。
EFレンズはマウント面から撮像面までの距離がRFレンズより長いため、アダプターの厚みによってその差を補います。一般的なテレコンバーターのように焦点距離を変えるための光学レンズを追加するものではありません。
EF-EOS Rの種類と実際の運用については、Canonマウントアダプター EF-EOS Rの使い方と注意点で詳しく解説しています。
EF-EOS MはEOS M専用
EF-EOS MはEOS MシリーズへEF・EF-Sレンズを装着するためのマウントアダプターです。
レンズ側がEFマウント、カメラ側がEF-Mマウントになっています。
EF-EOS Rと目的は似ていますが、カメラ側の規格が異なるため互換性はありません。名称が似ていても、EOS RにはEF-EOS R、EOS MにはEF-EOS Mを使用します。
中古品を購入するときには特に注意が必要です。「Canon純正マウントアダプター」という商品名だけで購入せず、EF-EOS RかEF-EOS Mかを確認します。
EOS Mを継続して使うのであればEF-EOS Mには価値がありますが、EOS Rへの買い替えを予定している場合は、アダプターも買い替える必要があります。
RFからEF、EF-MからRFへ変換するものではない
マウントアダプターは、異なるマウントを自由に双方向変換できる部品ではありません。
EF-EOS Rで使えるのは基本的にEF・EF-SレンズからEOS Rボディへの方向です。RFレンズをEF一眼レフへ装着する用途には使えません。
EF-MレンズもEF-EOS Rでは使用できません。EF-MはEFという文字を含んでいても、一眼レフ用EFマウントレンズとは構造が異なります。
この部分を理解しておけば、「アダプターを買えば手持ちのCanonレンズは全部使える」という誤解を防げます。
RF、EF、EF-Sの変換方向をさらに詳しく確認したい場合は、RFとEFの互換性とマウントアダプターの関係もあわせてご覧ください。
中古Canonレンズを買う前の対応確認
- 商品名のRF・RF-S・EF・EF-S・EF-Mを最初に見る
- 自分のボディがフルサイズかAPS-Cか確認する
- サードパーティ製はマウント名と対応センサーを確認する
レンズ名の先頭を最初に確認する
中古ショップやオークションでは、似た焦点距離のCanonレンズが大量に表示されます。
例えば50mmの単焦点を探している場合でも、RF50mm F1.8 STMとEF50mm F1.8 STMでは使用するマウントが異なります。
RF50mm F1.8 STMはEOS Rシリーズへ直接装着します。EF50mm F1.8 STMは一眼レフへ直接装着し、EOS RシリーズではEF-EOS Rを使用します。
「Canon 50mm F1.8」とだけ覚えて購入すると、同じような製品名でも使い方が変わります。
最初にRF、RF-S、EF、EF-S、EF-Mのどれかを確認し、そのあと焦点距離、F値、AF方式、手ブレ補正、価格を比較すると間違いを防ぎやすくなります。
フルサイズとAPS-Cも確認する
レンズを装着できるかと、センサー全体を使えるかは別の問題です。
フルサイズEOS RシリーズにはRF-Sレンズを装着できますが、APS-C相当にクロップされます。EF-SレンズをEF-EOS Rで使った場合も同様です。
フルサイズボディを購入した目的が広い画角や高画素センサー全体を利用することであれば、RF-SやEF-Sを主力にする構成は目的と合わない場合があります。
APS-C機ではRF・RF-S・EF・EF-Sを幅広く選べるため、レンズの選択肢は多くなります。中古EFレンズを低価格で追加しながら、必要な焦点距離だけRFレンズを購入する方法もあります。
EF-Sレンズの仕組みとAPS-C専用設計については、Canon EF-Sレンズの定義と歴史で詳しく紹介しています。
サードパーティ製レンズはCanon用だけでは判断しない
SIGMA、TAMRON、Voigtländerなどのサードパーティ製レンズでは、同じ製品名でも複数のマウント向けが販売されている場合があります。
商品名にCanon用と書かれていても、それだけではRFマウントなのかEFマウントなのか判断できない場合があります。
さらにRFマウント用でも、フルサイズ対応とAPS-C専用があります。フルサイズEOS Rシリーズでセンサー全体を使用したい場合は、RFマウント対応だけでなくフルサイズ対応かも確認します。
マニュアルフォーカス専用、電子接点なし、絞りリング操作など、純正RFレンズとは操作方法が異なる製品もあります。
サードパーティ製RFレンズを検討している場合は、RFマウントのサードパーティ製フルサイズレンズの選び方で購入前の確認項目を詳しく解説しています。
カメラ別にどのレンズを選べばよいか
- EOS RユーザーはRFを基本にEF資産をアダプターで活用する
- 一眼レフユーザーはEFまたはEF-Sから選ぶ
- EOS Mからの買い替えではEF-MとEFを分けて考える
EOS RシリーズならRFを基本に考える
これからEOS Rシリーズ用に新しくレンズを買う場合は、RFまたはRF-Sを基本として考えると分かりやすくなります。
フルサイズ機ならRFレンズを中心に選びます。APS-C機なら小型軽量性を重視する場合はRF-S、将来的なフルサイズ移行も考える場合はRFレンズを組み合わせます。
すでにEFレンズを所有している場合は、同じ焦点距離のRFレンズへ一度にすべて買い替える必要はありません。
EF-EOS Rを利用しながらEFレンズを継続使用し、使用頻度が高いレンズ、サイズを小さくしたいレンズ、RFならではの製品から順番に移行する方法があります。
EOS Rシリーズそのものの選び方については、EOS Rシリーズの魅力と目的別のカメラ選びも参考になります。
一眼レフを使い続けるならEFレンズ資産はまだ活用できる
EOS 5D Mark IV、EOS 6D Mark II、EOS 90D、EOS 7D Mark IIなどの一眼レフを現在も使用している場合、RFレンズへ移行しなければ撮影できないわけではありません。
現在所有しているEFレンズはそのまま使用できます。APS-C一眼レフならEF-Sレンズも利用できます。
中古EFレンズは種類が多く、RFでは高価になる焦点距離でも比較的手を出しやすい製品があります。
将来EOS Rへ移行した場合にも、多くのEF・EF-SレンズをEF-EOS Rで活用できるため、一眼レフ用として購入したEFレンズが直ちに使えなくなるわけではありません。
EFとEF-Sのどちらを購入するか迷う場合は、EFレンズとEF-Sレンズの違いと選び方で対応ボディまで確認できます。
EOS MからEOS Rへの移行ではレンズを二種類に分ける
EOS MシリーズからEOS Rシリーズへ移行する場合は、所有レンズをEF-MとEF・EF-Sに分けます。
EF-MレンズはEOS Rでは使用できないため、RFまたはRF-Sレンズへ置き換える必要があります。
一方、EOS Mでアダプターを使っていたEFレンズとEF-Sレンズは、EOS Rでも使用できます。必要なのはEOS R用のEF-EOS Rです。
例えばEOS Kiss M2とEF-M15-45mm、EF50mm F1.8 STMを所有している場合、EOS R50へ移行するとEF-M15-45mmは使用できません。EF50mm F1.8 STMはEF-EOS Rを介せば使用できます。
この違いを把握しておくと、買い替え時に残せる機材と買い直す機材を正確に計算できます。
Canonレンズ対応表でよくある勘違い
- RF-SはRFとは別マウントではない
- EF-MはEFレンズの小型版ではない
- 焦点距離が1.6倍になるわけではない
RF-SはRFと同じRFマウント
RF-Sという名前を見ると、EFとEF-Sのように装着できるボディが完全に分かれているように見えます。
RFとRF-SはどちらもRFマウントです。
APS-C EOS RシリーズにはRFもRF-Sも直接装着できます。フルサイズEOS RシリーズにもRF-Sを装着できますが、APS-C相当にクロップされます。
RF-Sは「EOS RのAPS-C機にしか物理的に装着できないレンズ」という意味ではありません。APS-Cサイズに合わせた光学設計のRFマウントレンズと考えると整理しやすくなります。
RF-Sの対応機種や現在のレンズ構成は、RF-Sレンズ一覧と対応機種で詳しく確認できます。
EF-MはEFレンズの小型版ではない
EF-Mは名前にEFが付いていますが、EFマウントとは別規格です。
EFレンズをEF-EOS RでEOS Rへ装着できても、EF-Mレンズを同じアダプターで装着することはできません。
EF-MはEOS Mシリーズへ直接装着するためのレンズで、RFはEOS Rシリーズへ直接装着するレンズです。
中古市場ではEF-Mレンズが比較的安価に流通している場合がありますが、EOS R50やEOS R10用として購入しても使用できません。
Canonのミラーレスという共通点だけで判断せず、EOS M=EF-M、EOS R=RFというマウントの違いを確認します。
APS-Cで焦点距離そのものが1.6倍になるわけではない
Canon APS-Cでは「50mmが80mmになる」「400mmが640mmになる」と説明されますが、レンズの焦点距離そのものが変化するわけではありません。
50mmレンズはAPS-Cでも50mmです。
APS-Cセンサーはフルサイズセンサーより小さいため、同じレンズでも記録される範囲が狭くなります。その画角をフルサイズで同じように写す焦点距離へ換算すると約1.6倍になるという意味です。
そのため望遠撮影では被写体を画面内で大きく捉えやすくなり、広角撮影では同じレンズを使ったときに写る範囲が狭くなります。
レンズ対応表を見るときは、装着できるか、アダプターが必要か、クロップされるかの三点を分けて確認すると理解しやすくなります。
まとめ
CanonのレンズにはRF、RF-S、EF、EF-S、EF-Mという複数の規格があり、対応するカメラが異なります。
EOS RシリーズではRFとRF-Sを直接装着できます。EFとEF-Sはマウントアダプター EF-EOS Rを使用すれば装着できます。EF-MレンズはEOS Rシリーズでは使用できません。
フルサイズEOS RシリーズでRF-SまたはEF-Sレンズを使用すると、APS-C相当の撮像範囲へクロップされます。APS-CのEOS R7、EOS R10、EOS R50、EOS R50 V、EOS R100などではRFとRF-Sを直接装着でき、EF・EF-SもEF-EOS R経由で使用できます。
フルサイズ一眼レフではEFレンズを使用し、APS-C一眼レフではEFとEF-Sの両方を使用できます。RFとRF-Sレンズを一眼レフへ変換して使用することはできません。
EOS MシリーズではEF-Mレンズを直接装着します。EFとEF-SはEF-EOS Mを使えば装着できますが、RFとRF-Sは使用できません。
| カメラ | 最も基本となるレンズ | 追加で使えるレンズ |
|---|---|---|
| フルサイズEOS R | RF | RF-S、EF、EF-S |
| APS-C EOS R | RF-S・RF | EF・EF-S |
| フルサイズ一眼レフ | EF | ― |
| APS-C一眼レフ | EF-S・EF | ― |
| EOS M | EF-M | EF・EF-S |
中古レンズを購入するときは、Canon用という表示だけで判断せず、レンズ名の先頭にあるRF、RF-S、EF、EF-S、EF-Mを確認します。そのうえで自分のカメラがRF、EF、EF-Mのどのマウントを採用しているかを確認すれば、ほとんどの組み合わせを判断できます。
さらに詳しい違いを知りたい場合は、RFマウントとEFマウントの違い、アダプター運用を確認したい場合はEF-EOS Rマウントアダプターの使い方、Canonのカメラとレンズをまとめて探す場合はキヤノン大全から確認できます。



