意外とカンタン一眼レフ|ミラーレスより難しいと思っている人へ
「一眼レフは難しそうだから、ミラーレスの方がいい」。カメラを選ぶとき、こんなイメージを持つ人は少なくありません。確かに一眼レフにはミラーや光学ファインダーがあり、ミラーレスとは仕組みが違います。しかし、実際に写真を撮るために必要な操作まで難しいわけではありません。
シャッターボタンを押せば写真が撮れます。オートモードもあります。絞り、シャッタースピード、ISO感度といった写真の基本も、ミラーレスと一眼レフで変わりません。むしろ一度仕組みを理解してしまえば、一眼レフの操作はかなり単純です。
違いがあるのは、「撮る前に何が見えるか」と「ピントをどう合わせるか」です。ミラーレスは電子ファインダーや液晶画面へ完成に近い映像を表示できます。一眼レフの光学ファインダーは、レンズを通った実際の光をそのまま見ています。この違いが、一眼レフを難しそうに見せています。
この記事では、「一眼レフはミラーレスより難しいのか」という疑問を、実際の撮影操作に沿って整理します。一眼レフを初めて使う人でも、どこまで分かれば普通に撮れるのかを見ていきます。
結論|一眼レフは思っているほど難しくない
一眼レフだから特別な知識がなければ写真を撮れない、ということはありません。電源を入れ、撮影モードを選び、シャッターボタンを半押ししてピントを合わせ、そのまま押し込めば撮影できます。
これはミラーレスでも基本的に同じです。
カメラ任せで撮るなら、両者の操作難易度に大きな差はありません。違いが分かりやすくなるのは、自分で露出やAFを細かく設定し始めてからです。
オートで撮るだけなら一眼レフもカンタン
一眼レフには全自動モードがあります。キヤノンEOSなら、機種によってシーンインテリジェントオートなどが用意されており、カメラが明るさや色、ピントなどを判断して撮影してくれます。
初めて一眼レフを手にした日に、いきなりMモードを覚える必要はありません。まずオートで撮影し、写真が暗い、背景をもっとぼかしたい、動く被写体を止めたいと感じたときに一つずつ設定を覚えれば十分です。
古い一眼レフでも基本的なオート撮影はできます。歴代EOS一眼レフの違いは、Canon D00シリーズ完全ガイドを見ると、世代ごとの変化が分かります。
写真の基本はミラーレスと同じ
一眼レフでもミラーレスでも、写真の明るさを決める基本は同じです。
絞り、シャッタースピード、ISO感度。この3つを組み合わせて露出を決めます。
F値を小さくすればレンズから多くの光が入り、背景もぼけやすくなります。シャッタースピードを速くすれば動きを止めやすくなります。ISO感度を上げれば暗い場所でも速いシャッタースピードを使いやすくなります。
この仕組みは一眼レフだから特別に複雑になるわけではありません。むしろ一度覚えれば、将来ミラーレスへ移ってもそのまま使える知識です。
単焦点レンズを使って絞りによる写りの変化を体験したい場合は、単焦点レンズの魅力と写真表現も参考になります。
一眼レフが難しく見える最大の理由は光学ファインダー
一眼レフとミラーレスを大きく分けているのがファインダーです。
一眼レフではレンズから入った光をミラーで反射し、光学ファインダーへ導きます。撮影するときだけミラーが上がり、その奥にある撮像素子へ光が届きます。
ミラーレスにはこのミラーがありません。撮像素子が常に光を受け、その映像を液晶や電子ファインダーへ表示しています。
一眼レフは撮る前に完成写真が見えない
ミラーレスの電子ファインダーでは、露出補正を行うとファインダー内の映像も明るくなったり暗くなったりします。ホワイトバランスを変更すれば色も変わります。
つまり、撮影する前に完成写真に近い状態を確認できます。
一眼レフの光学ファインダーでは、露出補正をしても見えている景色の明るさは基本的に変わりません。実際の光景をそのまま見ているからです。
ここが「一眼レフは難しい」と感じやすい部分です。
それでも撮影後には背面液晶で写真を確認できます。暗ければ露出を上げ、明るければ下げればよいだけです。一度撮って確認するという手順を覚えれば、それほど複雑ではありません。
一眼レフとミラーレスの世代差を含めて見る場合は、Canon EOS Rシリーズ大全と比較すると違いが分かりやすくなります。
光学ファインダーは実際の景色をそのまま見られる
一眼レフの光学ファインダーには、電子映像ではないという利点もあります。
被写体を直接見ているため、電子表示による遅延がありません。動く鳥、鉄道、スポーツなどを追う場合には、目の前の動きをそのまま確認できます。
また、電源を入れていてもファインダー自体が映像を表示するために電力を使うわけではありません。長時間被写体を待つ撮影では、一眼レフのバッテリーが長持ちしやすい理由の一つになっています。
EFレンズを使った一眼レフ撮影の特徴については、キヤノン一眼レフの魅力とEFレンズ資産でも紹介しています。
露出が難しそう?最初はPモードでも十分
一眼レフを買うと、P、Tv、Av、Mなどの文字が並んでいます。これを見ただけで難しく感じる人もいるかもしれません。
しかし、最初から全部覚える必要はありません。
キヤノンの場合、PはプログラムAE、Tvはシャッター優先AE、Avは絞り優先AE、Mはマニュアル露出です。
Pモードならカメラがほとんど決めてくれる
Pモードでは、カメラがシャッタースピードと絞りを自動的に決めてくれます。
撮影者は構図とピントに集中できます。必要ならISO感度や露出補正だけ変更すればよく、全自動より少しだけ自分の意図を反映できます。
一眼レフを覚える入り口として、Pモードは十分使えます。
まずPモードで撮り、背景をもっとぼかしたくなったらAv、動きを止めたくなったらTvへ進めば自然です。
カメラの基本操作を機種ごとに見たい場合は、キヤノン大全から各EOSの記事へ進めます。
Avモードを覚えると写真が大きく変わる
一眼レフで最初に覚えるなら、Avモードは分かりやすい撮影モードです。
撮影者が絞り値を決め、カメラが適切なシャッタースピードを選びます。
たとえばF1.8やF2.8など小さなF値を選べば背景をぼかしやすくなります。F8やF11まで絞れば、手前から奥までピントの合う範囲を広げやすくなります。
難しい理屈をすべて覚えなくても、「F値を小さくするとぼけやすい」から始めれば十分です。
被写体との距離もボケ方へ大きく影響します。詳しくは、被写体との距離で変わる写真表現で紹介しています。
ピント合わせも難しくない
一眼レフでは、シャッターボタンを半押しするとAFが動きます。
ピントが合ったら、そのままシャッターボタンを押し込めば撮影できます。この基本操作もミラーレスとほぼ同じです。
違うのは、ファインダー撮影で使えるAFポイントの範囲です。
最初は中央のAFポイントだけでも撮れる
古い一眼レフではAFポイントが少なく、画面中央付近に集中しています。
それでも最初は中央のAFポイントを使えば十分です。
被写体へ中央のAFポイントを合わせ、シャッターボタンを半押ししてピントを固定し、そのまま構図を少し動かして撮影する方法もあります。
現在のミラーレスのように画面のほぼ全域からAF位置を選べるわけではありませんが、基本的な人物、風景、スナップなら問題なく撮影できます。
AFとMFの違いについては、AFとMFの違いとピント合わせの基本で詳しく紹介しています。
新しい一眼レフならAFポイントもかなり多い
一眼レフだからAFポイントが少ないとは限りません。
EOS 80DやEOS 90Dでは45点AF、EOS 7D Mark IIでは65点AFを搭載しています。動く被写体を追うためのAFエリアも複数用意されています。
一方、EOS Kissなど入門機の古い世代では9点AFなど比較的シンプルな構成です。
AFポイントが少ないことは必ずしも欠点ではありません。初めて使う場合には、選択肢が少ない方が操作を理解しやすいこともあります。
シリーズによる位置づけの違いは、Canon EOS一眼レフの型番完全ガイドで整理しています。
ライブビューを使えば一眼レフでもミラーレスに近い
一眼レフだから必ず光学ファインダーを使わなければならないわけではありません。
多くのデジタル一眼レフにはライブビューがあります。ミラーを上げ、背面液晶を見ながら撮影する方法です。
特にEOS 70D以降のキヤノン一眼レフでは、ライブビューの実用性が大きく向上しました。
デュアルピクセルCMOS AFなら液晶撮影も快適
EOS 70Dでは、EOSシリーズとして初めてデュアルピクセルCMOS AFが採用されました。
これによって背面液晶を見ながらでも、従来より素早くピントを合わせられるようになりました。EOS 80Dや90Dではさらに使いやすくなっています。
液晶画面へ触れてピント位置を指定できる機種もあるため、操作感はミラーレスにかなり近づきます。
光学ファインダーに慣れるまではライブビューを使い、慣れてからファインダーへ移るという使い方もできます。
デュアルピクセルCMOS AFの転換点となった機種については、EOS 70Dの特徴とデュアルピクセルCMOS AFで詳しく紹介しています。
バリアングル液晶なら低い位置からも撮りやすい
EOS 60D以降の一部D00シリーズにはバリアングル液晶が搭載されています。
地面近くから花や猫を撮る場合、光学ファインダーを覗こうとすると自分も低い姿勢になる必要があります。
バリアングル液晶なら、カメラだけ低い位置へ置いて画面を上向きにできます。
一眼レフでもライブビューとバリアングル液晶を組み合わせれば、撮影姿勢の自由度はかなり高くなります。
D00シリーズの液晶やライブビューの進化は、Canon D00シリーズ完全ガイドで歴代モデルを比較しています。
ミラーレスの方が分かりやすい部分もある
一眼レフが難しいわけではありませんが、ミラーレスの方が初めての人に分かりやすい部分はあります。
特に露出とAFです。
露出補正の結果が撮る前に見える
ミラーレスでは、露出補正をプラスへ動かすとファインダーや液晶の映像も明るくなります。マイナスへ動かせば暗くなります。
そのため、露出補正という言葉を知らなくても、「このダイヤルを回すと明るくなる」と直感的に理解できます。
一眼レフの光学ファインダーではこの変化が見えないため、撮影後に背面液晶で確認する必要があります。
この一点だけを見ると、ミラーレスの方が初心者には理解しやすいでしょう。
現在のミラーレスEOSについては、Canon EOS Rシリーズ大全で各機種を紹介しています。
ミラーレスはAFエリアが広い
現在のミラーレスは撮像素子上の広い範囲でAFを利用できます。
人物の顔や瞳、動物、車両などを自動的に認識する機種も増えました。被写体を画面中央へ置かなくても、カメラ側がピント位置を追ってくれます。
一眼レフの光学ファインダーAFでは、測距点の配置範囲が限られます。そのため撮影者がAFポイントを選ぶ場面が多くなります。
逆に言えば、一眼レフでは「自分がどこへピントを合わせているのか」が分かりやすく、AFの基本を覚えやすいともいえます。
APS-C一眼レフで使うAFやレンズの特徴は、EF-SマウントとAPS-Cカメラのメリットでも紹介しています。
一眼レフの方が分かりやすい部分もある
ミラーレスの方がすべて簡単というわけでもありません。
一眼レフには、機能が少ないからこそ迷わず使える部分があります。
古い一眼レフは設定項目が少ない
最新ミラーレスには大量の設定項目があります。
被写体検出、瞳AF、トラッキング、電子シャッター、メカシャッター、電子先幕、動画設定、手ブレ補正、表示設定など、できることが増えた分だけメニューも増えています。
古い一眼レフは設定できる項目そのものが少なく、シャッタースピード、絞り、ISO感度、AFモード、連写など、写真撮影に必要な基本項目へ集中できます。
機能の多さと操作の簡単さは同じではありません。
旧型一眼レフを現在使う魅力については、キヤノン一眼レフとEFレンズ資産の魅力でも紹介しています。
中級機以上はダイヤルで直接操作できる
一眼レフの中級機以上では、上面液晶やサブ電子ダイヤル、独立したボタンが用意されています。
たとえばEOS 80Dや90Dなら、メニュー画面へ入らなくても多くの設定を変更できます。
一度ボタン配置を覚えてしまえば、ファインダーから目を離さず設定を変えられます。
これはタッチ操作を中心としたカメラとは別の使いやすさです。
EOS 8000Dや9000DもKiss系より本格的な操作系を持っています。シリーズの違いは、EOS 9000Dの特徴でも確認できます。
一眼レフを覚えるなら最初にこの4つだけ
一眼レフの機能を最初から全部覚える必要はありません。
最初に使うものを絞れば、かなり簡単です。
1. シャッターボタン半押しでピントを合わせる
まず覚えるのはシャッターボタンです。
半押しするとAFが働き、さらに押し込むと撮影されます。
一眼レフでもミラーレスでも基本は同じです。ピントが合ったことを確認してからシャッターを切る。この動作だけで普通に写真を撮れます。
AFの基本については、AFとMFの違いと使い分けも参考になります。
2. AvモードでF値を変える
次に覚えるならAvモードです。
F値を小さくすると背景がぼけやすくなり、F値を大きくすると広い範囲へピントを合わせやすくなります。
これだけでも写真の雰囲気は大きく変わります。
最初からシャッタースピードやISO感度をすべて自分で決める必要はありません。Avモードなら残りはカメラが調整してくれます。
F値と背景ボケを体験しやすいレンズについては、単焦点レンズの魅力で紹介しています。
3. 写真が暗ければ露出補正する
写真を撮って背面液晶を確認し、暗ければプラス補正、明るすぎればマイナス補正します。
一眼レフで最初に覚える露出操作は、これだけでも十分です。
露出補正を使えるようになると、カメラ任せで撮った写真を自分の好みに近づけられます。
撮影距離や背景まで含めて写真の見え方を変える方法は、被写体との距離で変わる写真表現でも紹介しています。
4. 動くものを撮るときだけAFモードを変える
止まっている被写体ならワンショットAF、動く被写体ならAIサーボAFという基本だけ覚えておけば、多くの場面へ対応できます。
人物、風景、花、商品などならワンショットAFで十分です。
鳥、鉄道、スポーツ、走る子どもなどではAIサーボAFを利用します。
最初から細かなAF設定を覚える必要はありません。
動体撮影まで含めて一眼レフの性能を見たい場合は、D00シリーズ歴代モデルのAFと連写性能も参考になります。
一眼レフは写真の仕組みを覚えやすい
一眼レフには、撮影結果をすべて事前に見せてくれないという不便があります。
しかし、その不便が写真の仕組みを理解するきっかけにもなります。
露出を変えたら写真がどう変わったのか。シャッタースピードを速くしたら動きがどう変わったのか。F値を変えたら背景がどう変わったのか。
撮影して結果を見ることで、それぞれの設定と写真の関係が分かりやすくなります。
撮って確認するだけで露出が分かってくる
最初は露出計の数字を完全に理解する必要はありません。
一枚撮り、背面液晶を見る。暗ければ明るくする。明るすぎれば暗くする。この繰り返しだけでも、徐々に設定と結果の関係が見えてきます。
デジタル一眼レフなら何枚撮ってもフィルム代はかかりません。失敗した写真をその場で確認できるため、フィルム一眼レフよりずっと学びやすい道具です。
古いEOSを使って写真の基本を楽しむ場合は、EOS D30から90DまでのD00シリーズにもさまざまな選択肢があります。
古い一眼レフでも写真の基本は変わらない
EOS 20DでもEOS 90Dでも、写真を撮る基本は同じです。
絞り、シャッタースピード、ISO感度を決め、ピントを合わせ、シャッターを切ります。
新しいカメラほどAFや動画、通信機能は進化していますが、写真そのものを作る基本まで変わったわけではありません。
そのため中古の一眼レフを使って写真を覚え、その後ミラーレスへ移行しても、身につけた知識はそのまま使えます。
EOS一眼レフ各シリーズの位置づけは、EOS一眼レフの型番完全ガイドで整理しています。
中古一眼レフなら低い予算から始められる
現在、一眼レフを始める大きな利点の一つが中古市場です。
デジタル一眼レフは長期間販売されてきたため、ボディもレンズも中古の選択肢が豊富です。
最新ミラーレスを新品で揃えるより、かなり低い予算からレンズ交換式カメラを体験できます。
古いEOSでもEFレンズを交換して楽しめる
キヤノン一眼レフではEFレンズを幅広く利用できます。APS-C対応機の多くではEF-Sレンズも使用できます。
標準ズームだけでなく、50mm F1.8のような明るい単焦点、望遠ズーム、マクロレンズなどを交換すると、同じカメラでも写真が大きく変化します。
一眼レフの魅力は、ボディだけではなくレンズ交換にあります。
EF-SレンズとAPS-Cの組み合わせについては、EF-SマウントとAPS-Cカメラのメリットで詳しく紹介しています。
カメラが古くてもレンズの違いははっきり出る
同じボディでも、標準ズームと明るい単焦点では写真の印象が変わります。
たとえば50mm F1.8をAPS-C一眼レフへ装着すると、約80mm相当の中望遠として人物撮影に使えます。
背景をぼかし、被写体を浮き上がらせるような写真を撮ると、「スマートフォンとは違うカメラを使っている」という感覚も得やすくなります。
レンズ交換による写真の変化は、単焦点レンズの魅力と写真表現でも紹介しています。
一眼レフが向いている人
現在はミラーレスが主流ですが、一眼レフが合う人もいます。
光学ファインダーを使いたい人、EFレンズを使いたい人、中古で低予算から始めたい人、写真の基本をじっくり覚えたい人などです。
写真を撮る操作そのものを楽しみたい人
ファインダーを覗き、AFポイントを選び、ダイヤルを回し、ミラーとシャッターが動く感触とともに撮影する。
一眼レフでは、この一連の操作が写真撮影の一部になります。
スマートフォンや最新ミラーレスのようにカメラが多くを自動化してくれる撮影とは違い、自分で操作する部分が少し多く残っています。
それを負担と感じるか、写真を撮る過程として楽しめるかによって、一眼レフへの印象は大きく変わります。
EFレンズと一眼レフの組み合わせについては、キヤノン一眼レフの魅力とEFレンズ資産でも紹介しています。
中古レンズをいろいろ試したい人
EFマウントは長い歴史を持つため、中古市場には多くのレンズがあります。
小型の単焦点、古いLレンズ、マクロ、超望遠など、現在のRFマウントとは違った価格帯や世代のレンズを探せます。
一眼レフを一台用意すると、それらをマウントアダプターなしで直接使えることが大きな魅力です。
キヤノンのカメラとレンズを広く探す場合は、キヤノン大全から各記事へ進めます。
ミラーレスが向いている人
一眼レフが簡単だからといって、誰にでも一眼レフが合うわけではありません。
撮影前に完成写真を確認したい人、AFをカメラへ任せたい人、小型軽量なシステムを重視する人、動画を頻繁に撮る人にはミラーレスが使いやすいでしょう。
撮る前に結果を確認したい人
電子ファインダーでは露出、色、ピクチャースタイルなどを撮影前に確認できます。
写真を撮ってから明るさを確認するより、シャッターを切る前に結果を見たい人にはミラーレスの方が分かりやすく感じるはずです。
これは一眼レフが難しいというより、ミラーレスが撮影結果を先に見せてくれるという違いです。
現在のEOSミラーレスについては、Canon EOS Rシリーズ大全で各モデルを紹介しています。
AFをできるだけカメラへ任せたい人
最新ミラーレスは人物の顔や瞳だけでなく、動物や乗り物などを認識できる機種があります。
撮影者が細かくAFポイントを動かさなくても、カメラが被写体を追跡してくれます。
一眼レフでも動体AFは利用できますが、光学ファインダーでは撮影者がAFエリアや被写体位置を意識する場面が多くなります。
AFの仕組みまで覚えず、できるだけカメラへ任せたい場合には、現在のミラーレスが使いやすくなっています。
一眼レフとミラーレスの世代を比較する場合は、EOS一眼レフの型番とシリーズ構成も合わせて見ると流れが分かります。
一眼レフは「難しい」のではなく少し自分で考えるカメラ
一眼レフを使うために、写真学校へ通うような知識は必要ありません。
オートモードなら電源を入れてシャッターを押すだけです。少し慣れたらAvモードを使い、F値を変えてみる。写真が暗ければ露出補正する。動くものならAIサーボAFへ切り替える。
これだけでも十分に一眼レフらしい撮影を楽しめます。
最初から全部覚えようとしない
一眼レフの取扱説明書を見ると、多くの設定項目が載っています。しかし実際の撮影で毎回すべてを使うわけではありません。
最初はオート、次にAv、露出補正、AFモードという順番でも十分です。
使っているうちに必要になった機能だけ覚えていけば、操作は自然に身につきます。
D00シリーズのように同じ系統を世代ごとに見ると、カメラの機能がどのように追加されてきたのかも分かります。詳しくは、Canon D00シリーズ完全ガイドで紹介しています。
ミラーレスより不便な部分があるから写真を覚えられる
光学ファインダーでは完成写真を先に確認できません。AFポイントも最新ミラーレスほど自由ではありません。
そのため、一眼レフでは撮影者自身が露出やピントを少し意識します。
その過程で、なぜ写真が暗くなったのか、なぜ背景がぼけたのか、なぜ被写体がぶれたのかが分かるようになります。
一眼レフはミラーレスより難しいというより、写真を作る仕組みが少し表に出ているカメラです。
撮影距離や構図まで含めて写真の変化を学びたい場合は、被写体との距離で変わる写真表現も参考になります。
まとめ
一眼レフは、見た目ほど難しいカメラではありません。
オートモードを使えば、電源を入れ、シャッターボタンを半押ししてピントを合わせ、そのまま撮影できます。基本操作はミラーレスと大きく変わりません。
ミラーレスとの大きな違いは、光学ファインダーでは撮影前に露出や色の変化を確認できないこと、ファインダーAFの測距範囲が限られることです。
一方、一眼レフには実際の光景をそのまま見られる光学ファインダー、長いバッテリー持続時間、独立したボタンやダイヤル、豊富な中古EFレンズなどの特徴があります。
最初からMモードや複雑なAF設定を覚える必要もありません。オート、Av、露出補正、ワンショットAFとAIサーボAF。この程度から始めれば十分です。
ミラーレスは撮影結果を事前に見せてくれ、AFも多くを自動化してくれます。一眼レフでは撮影者自身が少し考える部分が残っています。
その違いを「難しさ」と見る必要はありません。撮って確認し、設定を変え、また撮る。その繰り返しで写真の仕組みが分かってきます。
一眼レフは、意外とカンタンです。そして写真の基本を覚える道具として、現在でも十分に楽しめます。



