キヤノン、2027年のカメラ値上げに言及|メモリー価格高騰と価格転嫁方針
キヤノンが、メモリー価格の高騰を受けて2027年以降のカメラ価格を引き上げる方針に言及し、注目を集めています。2026年10月27日に実施された第3四半期決算説明会の質疑応答で、部材の調達コストが来年も高止まりする見通しが示されました。キヤノンは、コスト上昇が続く場合には製品価格への転嫁を進め、収益への影響を吸収する考えを明らかにしています。
今回の発言で注目したいのは、メモリー価格に対するキヤノンの見通しが変化したことです。2026年前半には2027年後半から価格が落ち着くと想定していましたが、10月の決算説明会では2027年もメモリーや原材料の価格が下がらないという認識が示されました。AI関連の需要拡大に伴う半導体市場の変化が、カメラメーカーの製造コストにも影響を及ぼしています。
キヤノンは2026年中に必要なメモリーを確保しており、直ちにすべてのカメラが値上がりするという発表ではありません。今回示されたのは、2027年以降もコスト上昇が続く場合に、販売価格の引き上げによって対応するという経営方針です。本記事では、キヤノンの決算説明会で示された内容、メモリー高騰の背景、EOS RシリーズやPowerShotへの影響、これまでの価格改定、2027年のカメラ市場の見通しを詳しく解説します。
キヤノンが2027年のカメラ価格引き上げに言及
2026年10月27日、キヤノンは2026年12月期第3四半期の決算を発表しました。その後に公開された決算説明会の質疑応答では、部材不足と調達コストの上昇が重要なテーマとなっています。なかでも2027年の価格転嫁に関する回答が、カメラの販売価格に影響する内容として海外のカメラメディアでも報じられました。
決算説明会で2027年以降の価格転嫁方針を説明
キヤノンの決算説明会では、2027年も部材の調達コストが上昇することを前提に、どのように対応するのかという質問がありました。これに対して同社は、供給が逼迫している部材について来年の必要量を確保するための取り組みを進めていると説明しています。その結果として調達コストの上昇を想定しており、2027年以降の値上げによって吸収する方針を示しました。
キヤノンは、これまで発生したコスト上昇に対しても、状況に応じた価格調整を実施してきたと説明しています。今後については、販売数量への影響と収益性のバランスを考慮しながら、長期的な視点で価格転嫁を判断する考えです。実際の価格改定がどのように行われるかについては、OM SYSTEMの交換レンズ価格改定を解説した記事も参考になります。
今回の回答は、すべての製品を一律に値上げするという発表ではありません。2027年の具体的な価格改定日、対象機種、値上げ率などは示されておらず、コスト上昇への対応方針が説明された段階です。今後、個別製品の価格改定が実施される場合には、販売地域や製品カテゴリーごとに具体的な内容が示されることになります。
イメージング事業の営業利益率が約5ポイント悪化
決算説明会では、イメージング事業の第4四半期における営業利益率の見通しが前年同期から大きく低下する理由についても質問されました。キヤノンは、メモリー価格の高騰と中東情勢に伴うコスト上昇によって、営業利益率が約5ポイント悪化していると説明しています。この数値はメモリーだけの影響ではなく、複数のコスト上昇要因を合わせたものです。
さらに、前年はネットワークカメラの売上が大きく伸び、イメージング事業の利益率が高かったことも比較上の要因として挙げられています。現在のコスト上昇は販売価格に十分転嫁できておらず、2027年も続く場合には価格を引き上げて吸収する方針です。カメラ市場の販売動向については、2026年9月のソニーとキヤノンのミラーレス販売ランキングでも詳しく取り上げています。
営業利益率が約5ポイント悪化するという説明は、カメラ本体の価格が5%上がることを意味するものではありません。営業利益率は、売上に対してどれだけの営業利益が残るかを示す指標であり、材料費や販売構成など複数の要素によって変化します。今回の発表では、製造コストの上昇がイメージング事業の収益に直接影響していることが明らかになりました。
2027年のメモリー価格見通しが変化
今回の発言を理解するうえで重要なのが、キヤノンによるメモリー価格の見通しの変化です。2026年第1四半期の決算説明会では、2027年前半までメモリー価格が高止まりし、製造メーカーの増産体制が整う2027年後半から徐々に低下すると想定していました。その後の市場動向を踏まえ、第3四半期の説明会では2027年もメモリーや原材料の価格が下がらないという見方に変わっています。
2026年については、キヤノンが必要なメモリーをすでに確保していることも説明されています。第4四半期の調達価格は事前の想定に沿った水準で確定しており、2026年の生産に必要な数量を確保するための対応が進められています。カメラで使用される記録メディアの種類や役割については、SDカード・CFexpressなどの記録メディアを解説した記事でも紹介しています。
2027年に向けた課題は、必要な部材を確保することと、その調達費用をどのように製品価格へ反映するかという点です。メモリーの供給量が十分であっても、購入単価が上昇すれば製造コストは増加します。キヤノンが今回価格転嫁に言及した背景には、部材を確保するための費用が長期間にわたって高い水準で推移するという見通しがあります。
なぜメモリー価格の高騰がカメラ本体に影響するのか
デジタルカメラには、撮影データを一時的に保持するメモリーや、各種設定を保存するための半導体が組み込まれています。高速連写、RAW撮影、動画記録、被写体認識AFなどの機能は、画像処理回路とメモリーの連携によって実現されています。メモリー価格が上昇すると、カメラの内部部品にかかる調達コストも増えることになります。
カメラ内部のDRAMとNANDフラッシュの役割
デジタルカメラに関係するメモリーには、DRAMやNANDフラッシュなどがあります。DRAMは高速な読み書きが必要な処理で使われ、撮影データを一時的に保持する役割を担います。NANDフラッシュは電源を切っても内容を保持できるメモリーであり、各種機器の保存領域などに使用されています。
カメラでは、撮像センサーが取得したデータを画像処理エンジンへ渡し、RAWやJPEG、動画などの形式へ変換して記録します。この処理の途中では大量のデータを一時的に扱う必要があり、メモリーの速度と容量が重要になります。高速撮影を支える技術については、積層型イメージセンサーと高速処理の仕組みでも解説しています。
ここで区別したいのは、カメラ内部のメモリーと、利用者が購入するSDカードやCFexpressカードです。今回キヤノンが決算説明会で説明したのは、主として製品の製造に必要なメモリーや電子部品の調達コストです。記録用メモリーカードの店頭価格が上がることと、カメラ本体の製造コストが増えることは関連する市場現象ですが、価格が決まる仕組みはそれぞれ異なります。
高速連写や被写体認識AFにもメモリーが使われる
近年のミラーレスカメラでは、高速連写や高画素RAW記録が一般的になっています。連写中にはセンサーから取得した大量の画像データを一時的に保持し、画像処理と記録メディアへの書き込みを並行して進めます。こうした処理を支えるメモリーは、撮影性能を実現するための重要な部品です。
例えば、電子シャッターによる高速連写では、短い時間に多数の画像を生成します。撮影した画像をすぐにすべて記録メディアへ保存できない場合には、カメラ内部のバッファーメモリーを使用してデータを一時的に保持します。画像の書き込み処理とカメラ内部の制御については、EOS R6 Mark III・R6 Vの書き込み関連ファームウェア更新記事も関連する内容です。
被写体認識AFや画像処理も、センサーから取得した情報を継続的に処理する機能です。人物の顔や瞳、動物、鳥、乗り物などを認識するカメラでは、複数の処理が同時に行われます。処理性能の向上とともに、内部メモリーを含む電子部品の重要性も高まっていることが、カメラの製造コストを考えるうえでのポイントです。
高解像度動画の普及でメモリーの重要性が高まる
現在のミラーレスカメラには、4Kを超える高解像度動画を記録できる機種も増えています。動画撮影では、センサーから連続して画像データを取得し、映像処理、圧縮、記録などを一定の速度で続ける必要があります。解像度やフレームレートが高くなるほど、単位時間に処理するデータ量も大きくなります。
RAW動画や高ビットレート記録では、カメラ内部のデータ処理と記録メディアへの書き込み性能が重要です。静止画の連写と異なり、動画では撮影中に処理が途切れないことが求められます。こうした技術的な条件については、動画性能を重視したカメラ選びの基準でも取り上げています。
キヤノンは静止画用のEOS Rシリーズに加え、動画撮影を重視した製品も展開しています。高解像度化や高速化が進むなかで、メモリーを含む電子部品の性能はカメラの基本機能を支える要素になっています。今回の価格高騰は、デジタルカメラの性能向上を支える部品が、同時に製造コストの変動要因にもなっていることを示しています。
2027年に値上げの影響を受けるカメラは?
キヤノンの説明はイメージング事業を含む製品価格への転嫁方針であり、2027年の具体的な対象機種を発表したものではありません。EOS Rシリーズ、PowerShotシリーズ、シネマカメラなどは、それぞれ異なる製品構成と価格帯を持っています。どの製品の価格が改定されるかは、今後の個別発表によって明らかになります。
EOS Rシリーズの価格設定への影響
キヤノンのレンズ交換式ミラーレスカメラは、EOS Rシリーズを中心に展開されています。APS-Cモデルから高性能なフルサイズモデルまで幅広いラインアップがあり、価格帯も製品ごとに大きく異なります。今回の価格転嫁方針が実施される場合、注目されるのは既存モデルの価格改定だけでなく、2027年に発売される新製品の価格設定です。
新型カメラの販売価格は、搭載する部品の原価だけで決まるものではありません。製品の開発費、製造費、販売数量、競合製品との価格関係なども考慮して設定されます。EOS Rシリーズの機種ごとの位置づけについては、EOS Rシリーズ完全ガイドで整理しています。
キヤノンが示しているのは、コスト上昇を価格転嫁によって吸収する方針です。したがって、特定のEOS Rシリーズの価格が何円上がるかという数字は発表されていません。EOS R1やEOS R5系の高性能モデル、EOS R50などの入門モデルを含め、今後の価格情報は製品ごとの正式な発表内容を基準に確認することになります。
PowerShotなどコンパクトカメラへの影響
キヤノンのコンパクトデジタルカメラでは、PowerShotシリーズの販売動向も注目されています。特にPowerShot G7 X Mark IIIのような高級コンパクトカメラは、発売から年数が経過しても需要が続いています。2026年9月のマップカメラ新品販売ランキングでは、同モデルが7位に入るなど、レンズ一体型カメラへの関心が続いています。
キヤノンは2026年第3四半期の決算説明会で、コンパクトカメラの販売計画を引き下げた理由についても説明しました。需要は強いものの、部品の供給が生産計画に追いついていないことが要因として挙げられています。PowerShot G7 X Mark IIIの市場動向については、PowerShot G7 X Mark IIIが販売ランキングに入った理由を解説した記事でも詳しく紹介しています。
コンパクトカメラの場合は、レンズや撮像センサー、画像処理回路などが一体化しているため、製品全体としてのコスト管理が重要です。部品の価格が上昇しても、販売価格を維持するか、価格を見直すかは機種ごとの判断になります。供給量を確保するための調達費用と、実際の販売価格の両方が、2027年の製品展開を考えるうえで注目されます。
RFレンズや業務用映像機器への影響
キヤノンのイメージング関連製品には、EOS Rシリーズのカメラ本体だけでなく、RFレンズや業務用映像機器なども含まれます。レンズはカメラ本体と部品構成が異なり、光学ガラスや金属部品、AF駆動機構などの製造コストが重要になります。メモリー価格の高騰による影響を、交換レンズの価格にそのまま当てはめることはできません。
交換レンズについても、材料費や製造費などの上昇が価格改定の要因となることがあります。実際にキヤノンは2026年、レンズ交換式カメラと交換レンズを含む複数の製品について価格改定を実施しました。RFレンズの価格とラインアップの特徴については、RFマウントの価格面と製品構成を解説した記事でも取り上げています。
業務用映像機器については、一般向けカメラとは販売形態や価格設定が異なります。キヤノンはEOS Cシリーズなどのシネマカメラを展開しており、動画記録機能を支える電子部品も重要です。2027年の価格転嫁が実施される場合、一般向け製品と業務用製品で同じ改定率になると決まっているわけではなく、製品カテゴリーごとの発表が重要になります。
キヤノンは2026年にもカメラ・レンズを価格改定
今回の2027年に向けた発言とは別に、キヤノンは2026年にも一部製品の価格を改定しています。キヤノンマーケティングジャパンは2026年、レンズ交換式カメラや交換レンズ、レンズ一体型カメラなどを対象とする価格改定を発表しました。これまでの実施内容を確認すると、今回の発言が突然の方針転換ではなく、継続するコスト上昇への対応として位置づけられていることが分かります。
2026年5月にはカメラ12商品とレンズ47商品を価格改定
キヤノンマーケティングジャパンが公開した価格改定のお知らせでは、2026年5月21日からレンズ交換式カメラ12商品、交換レンズ47商品、レンズ一体型カメラ4商品が対象となっています。さらに、4月には双眼鏡やカメラアクセサリーなど、7月には業務用デジタルビデオカメラ3商品の価格改定が実施されました。2026年の段階ですでに、複数の製品カテゴリーで販売価格の見直しが行われています。
価格改定の対象には、希望小売価格が設定された商品とオープン価格の商品があります。オープン価格の商品では、販売店が提示する価格やメーカー直販サイトの価格を基準に改定内容が案内される場合があります。EOS Rシリーズの現行製品と価格を確認する際には、EOS R8 Mark IIの仕様と販売価格を解説した記事のように、特定の日付の掲載価格を基準にする方法が分かりやすくなります。
2026年の価格改定は、メモリーだけを理由にしたものとして説明されているわけではありません。キヤノンマーケティングジャパンは、企業努力だけでは従来の価格を維持することが難しくなったため、価格改定を実施すると案内しています。今回の決算説明会で明らかになったメモリー高騰の問題は、こうしたコスト上昇が2027年も続くという見通しに関わるものです。
コンパクトカメラは需要増と部品供給の両方が課題
キヤノンのコンパクトカメラ事業では、部品価格に加えて供給量の確保も重要になっています。2026年第3四半期の決算説明会では、コンパクトカメラの需要が強いことが説明されました。その需要に対して必要な部品の供給が追いついておらず、販売計画の見直しにつながっています。
キヤノンのPowerShot SX740 HSは、2018年発売のモデルでありながら、2026年9月のマップカメラ新品販売ランキングで2位に入りました。高倍率ズームを備えた小型カメラへの需要が続いていることを示す販売事例です。この販売動向については、PowerShot SX740 HSが販売ランキング2位となった理由でも解説しています。
需要が強い状況では、必要な部品を確保して生産数量を増やすことが重要になります。メモリーや電子部品の調達費用が上昇すると、販売数量を確保するための取り組みと製造コストの管理を同時に進める必要が生じます。キヤノンの2027年に向けた方針は、こうした生産上の条件と収益性の両方を考慮したものです。
他メーカーでも価格改定が進むカメラ市場
カメラ業界では、キヤノン以外のメーカーも材料費や製造費の上昇に対応しています。OMデジタルソリューションズは、2026年11月2日から一部の交換レンズや防水コンパクトカメラについて出荷価格を改定しました。対象製品では約0.6~25%の引き上げが案内されており、メーカーごとに価格見直しの動きが続いています。
富士フイルムなども、決算資料の中で原材料価格の上昇が事業へ与える影響について言及しています。ソニーやニコンもメモリーを含む部品コストの変化に直面しており、カメラ業界全体で調達環境が重要な経営課題になっています。メーカーごとの購入施策については、富士フイルムの冬のキャッシュバック対象製品をまとめた記事のように、価格改定とは別の販売促進策も確認できます。
カメラの実売価格には、メーカーの出荷価格や直販価格に加えて、販売店の値付け、在庫状況、キャンペーンなどが関係します。メーカーが価格改定を実施しても、すべての販売店で同じ日に同じ金額だけ変わるとは限りません。2027年の価格動向を確認する場合には、メーカーの正式発表と販売店の実売価格を分けて把握することが重要になります。
2027年のカメラ購入にどう影響するのか
キヤノンが示した2027年の価格転嫁方針は、これからカメラの購入を検討する人にとっても関心の高い内容です。今回の決算説明会では具体的な値上げ率や対象機種は発表されていませんが、メモリーや原材料価格が高止まりするという経営側の見通しは明確になりました。新製品の発売価格と既存製品の価格改定の両方が、今後の注目点となります。
新製品の発売価格と既存製品の改定価格は別の問題
2027年に発売される新型カメラの価格は、製品開発の段階で見込まれる部品コストや販売計画を踏まえて設定されます。そのため、新製品では発売時から高い調達コストを織り込んだ価格になることが考えられます。既存製品の場合は、従来の販売価格を維持するか、途中で価格を改定するかという判断になります。
例えばEOS Rシリーズには、手頃な価格帯のAPS-Cモデルから高性能なフルサイズモデルまで複数の選択肢があります。エントリークラスでは価格が購入判断に大きく関わり、高性能モデルでは撮影機能や対応レンズとの組み合わせも重視されます。機種ごとの構成を比較する場合は、EOS RシリーズAPS-C機の違いと選び方が参考になります。
2027年に値上げが行われる場合でも、すべてのEOS Rシリーズが同じ割合で価格改定されると発表されたわけではありません。キヤノンは販売数量への影響と収益性を考慮して判断する方針を示しています。実際の価格は、各モデルの販売状況や製品戦略を反映して決まることになります。
カメラとレンズを含めた購入総額も重要
レンズ交換式カメラの購入費用は、ボディ本体の価格だけで決まりません。標準ズーム、望遠ズーム、単焦点レンズなど、撮影目的に応じた交換レンズを組み合わせることで、必要な予算が変わります。ボディだけが値上がりする場合と、レンズを含めて価格改定が行われる場合では、購入総額への影響も異なります。
例えば、EOS R50などのAPS-Cモデルでは、レンズキットの構成によって購入費用が変わります。望遠撮影を重視する場合はダブルズームキットなどが候補となり、人物や風景を中心に撮る場合は別のレンズ構成が適することがあります。購入目的に合わせた機材の組み合わせについては、運動会向けミラーレスカメラと望遠レンズの選び方でも具体的に解説しています。
価格改定の影響を考える場合には、カメラ本体と必要なレンズを合計した金額を見ることが重要です。すでにEFレンズなどを所有している場合は、対応するアダプターを利用することで新たなレンズ購入を抑えられることもあります。新型ボディへの買い替えと既存の機材の活用を分けて考えることで、価格上昇の影響を整理しやすくなります。
中古カメラ市場にも関心が集まる
新品カメラの価格が上昇すると、旧型モデルや中古カメラの購入も選択肢として注目されます。中古市場では、発売から時間が経過した製品でも、撮影目的に必要な性能を備えている機種が数多く流通しています。新品の価格改定と中古品の価格変動は同じ仕組みではありませんが、購入者が比較する対象として関係しています。
キヤノンの一眼レフには、EOS Rシリーズ登場前に発売された製品も数多くあります。中古一眼レフとEFレンズを組み合わせれば、ミラーレスとは異なる価格帯で撮影機材を構成できます。具体的な中古機材の組み合わせについては、中古一眼レフとレンズを低価格でそろえる記事でも取り上げています。
2027年のカメラ市場では、部品コストに応じた新製品価格と、既存製品の価格改定が注目されます。新しい撮影機能を求める人と、現在の機材で十分な性能を得られる人では、購入時に重視する条件が異なります。キヤノンが今後どの製品の価格を変更するのかは、新製品発表と価格改定のお知らせを通じて具体化していくことになります。
まとめ
キヤノンは2026年10月27日の第3四半期決算説明会で、メモリーや電子部品の調達コストが2027年も高止まりする見通しを示しました。コスト上昇が続く場合は、2027年以降の値上げによって収益への影響を吸収する方針です。イメージング事業については、メモリー高騰と中東情勢に伴うコスト増によって、第4四半期の営業利益率が約5ポイント悪化するという説明も行われています。
キヤノンは2026年に必要なメモリーを確保しており、今回の決算説明会で2027年の具体的な値上げ率や対象カメラを発表したわけではありません。2026年にはすでにレンズ交換式カメラや交換レンズなどの価格改定が実施されており、コスト上昇への対応は継続する経営課題となっています。2027年に向けて注目されるのは、部材の調達価格と供給状況が、新製品の発売価格や既存製品の価格改定にどのように反映されるかという点です。
デジタルカメラでは、高速連写、被写体認識AF、高解像度動画などの機能を支えるために、メモリーを含む電子部品が重要な役割を担っています。AI関連の需要拡大による半導体市場の変化は、カメラメーカーの製造コストにも影響を及ぼしています。キヤノンの今回の発言は、2027年のカメラ価格を考えるうえで、メーカーの製品戦略だけでなく、世界的な電子部品の調達環境にも注目が必要であることを示しています。


