Canon 35mmレンズ比較|EF・RFの違いと中古で選ぶポイント
Canonの35mm単焦点レンズには、EFマウントとRFマウントを合わせて複数のモデルがあります。EF35mm F2のような小型軽量レンズから、EF35mm F1.4L II USMのような高性能Lレンズ、ハーフマクロに対応するRF35mm F1.8 MACRO IS STM、動画性能まで重視したRF35mm F1.4 L VCMまで、同じ35mmでも特徴は大きく異なります。
35mmはフルサイズでは広角寄りの画角で、風景、スナップ、人物、旅行、室内、夜景など幅広い撮影に使えます。しかし、焦点距離が同じだからといって、画質やボケ、AF性能、手ブレ補正、近接撮影能力まで同じになるわけではありません。特にEFレンズとRFレンズでは設計された時代が異なり、光学性能だけでなく、操作性や動画への対応にも違いがあります。
中古市場まで含めて考えると、35mmレンズの選択肢はさらに広がります。旧型のEF35mm F2なら小型軽量な35mmを手頃な価格で探せる可能性があり、EF35mm F2 IS USMなら光学式手ブレ補正と比較的新しい光学設計を利用できます。大口径F1.4を求める場合にも、初代EF35mm F1.4L USMとII型では描写傾向や中古価格が異なります。
この記事では、Canonの35mm単焦点レンズ6本を比較します。対象はEF35mm F2、EF35mm F2 IS USM、EF35mm F1.4L USM、EF35mm F1.4L II USM、RF35mm F1.8 MACRO IS STM、RF35mm F1.4 L VCMです。それぞれのスペック、画質、ボケ、AF、手ブレ補正、重量、最短撮影距離を整理し、EFとRFの違い、EOS Rシリーズでの使い方、中古購入時の注意点まで詳しく解説します。
Canon 35mmレンズ6本の違いを比較
Canonの35mm単焦点レンズを比較するときは、最初に焦点距離と画角の関係を理解し、そのうえでF値、光学設計、近接性能、重量を確認することが重要です。今回取り上げる6本はいずれもフルサイズに対応する35mm単焦点ですが、撮影目的によって選ぶ理由が変わります。すべての性能を一つの順位へまとめるより、何を優先するかによって比較する方が違いを把握しやすくなります。
35mmはフルサイズで広角、APS-Cでは約56mm相当になる
35mmはフルサイズカメラでは対角画角約63度の広角レンズです。24mmのように非常に広い範囲を取り込むレンズではありませんが、50mmより周囲の状況を写し込みやすく、被写体と背景の関係を表現するのに適しています。街角の人物、建物の前に立つ人、テーブルに並んだ料理、旅行先の景色など、主役と周囲の環境を一緒に記録できることが特徴です。
一方、APS-Cセンサーを搭載するCanonのカメラでは、35mm判換算で約56mm相当の画角になります。EOS R7、EOS R10、EOS R50などに35mmレンズを装着した場合は、フルサイズで使用するときより写る範囲が狭くなり、標準レンズに近い感覚で撮影できます。これはレンズの焦点距離が変化するためではなく、撮像センサーが画像の中央部分を利用するためです。
例えばフルサイズのEOS R8で35mmを使用すると、人物の全身と周囲の街並みを比較的近い距離から撮影できます。同じ位置からEOS R50で撮影すると、人物が画面内で大きく写り、背景の範囲が狭くなります。同じ構図を得ようとしてカメラを後ろへ移動すると、人物と背景の遠近関係も変わります。この違いはスナップや室内撮影で特に重要です。
35mmを選ぶ際には、フルサイズで使うのか、APS-Cで使うのかを最初に考える必要があります。フルサイズでは環境を含めた人物撮影や街歩きに便利ですが、APS-Cでは50mmに近い標準画角として、人物や小物を自然な距離から写しやすくなります。35mmの人物撮影については、35mmポートレートで広がる自然な描写と日常の臨場感でも詳しく紹介しています。
F1.4・F1.8・F2の違いは明るさとボケに表れる
今回比較する35mmレンズには、F1.4、F1.8、F2という3種類の開放F値があります。F値はレンズの明るさと被写界深度に関係し、数値が小さいほど同じシャッタースピードで多くの光を取り込めます。また、撮影距離と構図が同じなら、F値が小さいほど被写界深度が浅くなり、背景をぼかしやすくなります。
F1.4とF2の明るさの差は約1段です。同じ明るさの被写体を撮影する場合、F2で1/125秒となる条件なら、F1.4では約1/250秒を使用できます。シャッタースピードを変えなければ、F1.4の方がISO感度を低く設定できます。薄暗い室内や夜のスナップ、動く人物の撮影では、この差が実用上の利点になります。
F1.8はF1.4とF2の中間に位置します。F2との明るさの差は小さいものの、35mmでF1.8を使用すれば、近距離の人物や花、小物などを撮影した際に背景をぼかせます。ただし、ボケの大きさは開放F値だけで決まりません。被写体までの距離、背景との距離、センサーサイズ、レンズの収差特性などによって印象が変わります。
また、F1.4のレンズをF2やF2.8へ絞って使うことにも意味があります。開放F1.4で背景を大きくぼかすだけでなく、少し絞ることで被写界深度を広げたり、画面周辺の描写を安定させたりできます。ただし、すべてのF1.4レンズがF2レンズより高画質とは限りません。光学設計の世代や収差補正も重要です。EF広角単焦点全体の特徴については、EF広角単焦点レンズで広がる空間と表現でも解説しています。
6本のスペック比較表|重量・最短撮影距離・手ブレ補正
6本の基本仕様を比較すると、同じ35mmでも設計思想の違いが明確になります。小型軽量を重視したEF35mm F2、高画質と手ブレ補正を両立したEF35mm F2 IS USM、大口径を追求したEF35mm F1.4Lシリーズ、近接撮影に強いRF35mm F1.8 MACRO IS STM、動画と静止画の両方を意識したRF35mm F1.4 L VCMという特徴があります。
| レンズ名 | 開放F値 | 質量 | 最短撮影距離 | 最大撮影倍率 | レンズ内IS |
|---|---|---|---|---|---|
| EF35mm F2 | F2 | 約210g | 0.25m | 0.23倍 | なし |
| EF35mm F2 IS USM | F2 | 約335g | 0.24m | 0.24倍 | 約4段分 |
| EF35mm F1.4L USM | F1.4 | 約580g | 0.30m | 0.18倍 | なし |
| EF35mm F1.4L II USM | F1.4 | 約760g | 0.28m | 0.21倍 | なし |
| RF35mm F1.8 MACRO IS STM | F1.8 | 約305g | 0.17m | 0.50倍 | 約5段分 |
| RF35mm F1.4 L VCM | F1.4 | 約555g | 0.28m | 0.18倍 | なし |
最も軽いのはEF35mm F2の約210gです。RF35mm F1.8 MACRO IS STMは約305gで、レンズ内手ブレ補正とハーフマクロに対応しながら軽量に仕上がっています。一方、EF35mm F1.4L II USMは約760gあり、今回の6本では最も重いレンズです。RF35mm F1.4 L VCMは約555gで、同じF1.4のEF35mm F1.4L II USMより約205g軽量です。
近接性能ではRF35mm F1.8 MACRO IS STMが際立っています。最短撮影距離0.17m、最大撮影倍率0.5倍なので、花やアクセサリー、料理の細部を大きく写せます。ただし、最短撮影距離は撮像面から被写体までの距離であり、レンズ先端から17cm離れた位置で撮影するという意味ではありません。実際のワーキングディスタンスはレンズの長さによって短くなります。
重量、明るさ、近接性能、手ブレ補正は、それぞれ異なる撮影上の価値があります。レンズの一覧から用途に合う製品を探す場合には、キヤノン大全も参考になります。
EF35mmレンズ4本を比較|F2とF1.4Lの違い
EFマウントの35mm単焦点には、F2が2本、F1.4Lが2本あります。発売された年代が大きく異なるため、名称だけで比較すると性能差を見落としやすくなります。特にEF35mm F2とEF35mm F2 IS USMは手ブレ補正の有無だけが違う製品ではなく、光学設計やAF駆動方式も変更されています。F1.4Lについても、初代とII型では色収差補正の考え方が異なります。
EF35mm F2は約210gの小型軽量レンズ
EF35mm F2は1990年10月に発売された単焦点レンズです。5群7枚の比較的シンプルな光学構成を採用し、最大径約67.4mm、長さ約42.5mm、質量約210gという小型軽量な設計が特徴です。開放F値はF2で、最短撮影距離は0.25m、最大撮影倍率は0.23倍です。
小型軽量なレンズなので、EOS 5DシリーズやEOS 6Dシリーズなどのフルサイズ一眼レフと組み合わせても、機材全体を比較的コンパクトにまとめられます。旅行や街歩きでは、カメラバッグへ収納しやすく、長時間持ち歩く場合の負担も抑えられます。大口径Lレンズのような重量が必要ない人にとっては、明るさと携帯性のバランスが魅力です。
ただし、光学設計は古く、AFには従来型の駆動方式が採用されています。AF動作音や合焦時の動きは、後年のリングUSMやSTMを使用したレンズとは異なります。動画撮影中にピントを移動させる場合には、駆動音が録音されたり、ピント移動が滑らかに見えなかったりすることがあります。
描写面では、開放F2の中央部の解像感を生かしながら、周辺部まで細かく写したい場合は絞りを調整する使い方が考えられます。風景や建築物ではF5.6からF8前後を出発点にして、必要な被写界深度と周辺描写を確認する方法があります。古いレンズでは、最新モデルと比較して色収差や周辺光量低下が目立つこともあるため、開放描写を重視する場合には実際の作例を確認したいところです。
中古では小型で明るい35mmを比較的低予算で探せる可能性がありますが、発売から長い年月が経過しているため、個体ごとの状態差が重要になります。EF35mm F2の特徴については、EF35mm F2 自然な視野と柔らかな描写が光る一本で詳しく取り上げています。
EF35mm F2 IS USMは手ブレ補正と光学性能が進化
EF35mm F2 IS USMは2012年12月に発売された後継モデルです。旧型のEF35mm F2から光学設計とAF駆動方式が変更され、レンズ内手ブレ補正が追加されました。質量は約335gと旧型より約125g重くなっていますが、F2の明るさを維持しながら撮影機能を充実させています。
光学系は8群10枚で、ガラスモールド非球面レンズを採用しています。旧型で課題となりやすい像面湾曲などの収差を改善する設計で、画面周辺の描写を重視する場合にも選びやすいモデルです。8枚羽根の円形絞りを採用し、背景のボケを自然に表現することにも配慮されています。
レンズ内ISは約4段分の補正効果を公称しています。夜景や室内などで静止した被写体を撮影するときには、シャッタースピードを遅くしてISO感度を抑える使い方ができます。ただし、手ブレ補正はカメラの揺れを軽減する機能であり、人物や動物が動くことによる被写体ブレを止めるものではありません。手持ちの人物撮影では、シャッタースピードも十分に確保する必要があります。
AFにはリングUSMを採用し、旧型より静粛性や応答性を高めています。最短撮影距離は0.24m、最大撮影倍率は0.24倍です。RF35mm F1.8 MACRO IS STMの0.5倍には及びませんが、料理や小物、花などへ近づいた撮影にも利用できます。
EOS Rシリーズへ装着する場合にはEF-EOS Rマウントアダプターが必要です。アダプターの重量と長さが加わるため、ボディとの組み合わせはRF35mm F1.8より大きくなる場合があります。それでも、EF35mm F2 IS USMはEF35mm F2から大きく進化した実用的な35mmです。詳しくは、EF35mm F2 IS USM 軽量広角レンズで生み出す美しい描写で紹介しています。
EF35mm F1.4L USMとII型は色収差補正に大きな違いがある
EF35mm F1.4L USMは1998年12月に発売された大口径広角Lレンズです。開放F1.4による明るさと浅い被写界深度を利用でき、夜景、人物、報道、スナップなどに対応します。質量は約580g、最短撮影距離は0.30mで、リングUSMによるAFを採用しています。F2シリーズと比較すると大型ですが、F1.4の明るさを重視する人にとって魅力があります。
2015年10月に発売されたEF35mm F1.4L II USMは、旧型から光学系を大きく変更しています。最大の特徴はBRレンズの採用です。青色光の屈折を適切に制御する特殊な光学素子を利用し、大口径レンズで発生しやすい軸上色収差を効果的に抑える構造になっています。
軸上色収差は、ピント位置の前後で輪郭に紫色や緑色などの色づきが現れる原因になります。例えば白い衣服の縁、逆光の人物の髪、金属の反射部分など、高いコントラストを持つ被写体をF1.4で撮影すると違いが出やすくなります。II型ではBRレンズに加え、非球面レンズやUDレンズなども利用し、開放からの描写性能を高めています。
一方、II型の質量は約760gで、初代より約180g重くなっています。全長も約105.5mmあり、持ち運びやすさでは初代が有利です。どちらもレンズ内手ブレ補正は搭載していません。撮影時にはシャッタースピードを確保するか、ボディ内手ブレ補正を備えた対応カメラを使用する必要があります。
中古価格が大きく異なる場合、初代の柔らかな開放描写や重量を重視する選択もあります。ただし、高画素機でF1.4からの色収差や周辺描写を重視するなら、II型の光学設計が有利です。両者の違いを調べる際には、EF35mm F1.4L II USMと光が織り成す美しい瞬間も参考になります。
RF35mmレンズ2本を比較|F1.8 MACROとF1.4 L VCM
RFマウントの35mm単焦点には、コンパクトなRF35mm F1.8 MACRO IS STMと、大口径LレンズのRF35mm F1.4 L VCMがあります。どちらもEOS Rシリーズへ直接装着できますが、狙っている撮影分野は異なります。RF35mm F1.8は小型軽量、手ブレ補正、近接性能を重視したレンズで、RF35mm F1.4 L VCMはF1.4の明るさ、高い光学性能、静止画と動画の両方での操作性を重視しています。
RF35mm F1.8 MACRO IS STMは0.5倍ハーフマクロが強み
RF35mm F1.8 MACRO IS STMは2018年11月に発売されたRFマウント用の広角単焦点レンズです。質量は約305gで、開放F1.8の明るさとレンズ内手ブレ補正を備えています。最短撮影距離0.17m、最大撮影倍率0.5倍という近接性能が大きな特徴で、一般的な35mm単焦点としての用途に加え、ハーフマクロ撮影まで対応できます。
例えば花を撮影する場合、35mmの画角で花と周囲の風景を一緒に写すことも、花へ接近して雄しべや花びらの質感を大きく写すこともできます。料理撮影でも、テーブル全体を記録したあとに食材の細部へ近づくことができます。焦点距離を変えず、撮影距離によって表現を大きく変えられることが利点です。
手ブレ補正にはハイブリッドISを採用し、一般的な角度ブレに加えて、近接撮影で影響が大きくなるシフトブレの補正にも配慮されています。レンズ単体で約5段分の補正効果を公称していますが、補正効果は撮影倍率やカメラとの組み合わせ、撮影条件によって変わります。特にマクロ域では小さな体の動きによってピント位置も変化しやすいため、手ブレ補正だけで安定した写真になるとは限りません。
AFにはSTMを使用し、EOS Rシリーズの被写体認識AFと組み合わせて利用できます。ただし、最短撮影距離付近から遠景まで大きくピントを移動する場合には、フォーカスレンズの移動量が増えるため、撮影条件によって合焦までの動作を感じることがあります。
日常のスナップ、旅行、人物、料理、花、小物などを一本で撮りたい人には、F1.8と0.5倍マクロ、手ブレ補正の組み合わせが魅力です。詳細は、Canon RF35mm F1.8 MACRO IS STMレビューで紹介しています。
RF35mm F1.4 L VCMはF1.4の明るさと動画対応が特徴
RF35mm F1.4 L VCMは2024年に登場した大口径Lレンズです。開放F1.4でありながら質量は約555gに抑えられ、EF35mm F1.4L II USMの約760gから大幅に軽量化されています。全長も約99.3mmで、EF35mm F1.4L II USMより短くなっています。新しい光学設計によって、高い描写性能と携帯性の両立を図ったモデルです。
光学系は11群14枚で、UDレンズ2枚と非球面レンズ2枚を採用しています。色収差や各種収差を抑える設計に加え、ASCなどのコーティングによってフレアやゴーストの低減にも配慮されています。開放F1.4からの解像感や色にじみの少なさを重視する場合に、比較対象となるレンズです。
AFにはナノUSMとVCMを組み合わせた駆動方式を採用しています。重いフォーカス群を制御しながら、静止画では高速な合焦、動画では滑らかなピント移動を目指した構造です。フォーカス位置の変化によって画角が変わるフォーカスブリージングの抑制にも配慮されており、動画撮影で構図の安定性を重視する場合に利点があります。
動画用のアイリスリングも搭載しています。動画撮影中に絞り値を滑らかに変更できる機構ですが、リングでの絞り操作に対応するかどうかは使用するカメラやファームウェアなどの条件によって異なります。静止画ではカメラ側から絞りを設定する使い方が基本になります。
一方、レンズ内手ブレ補正は搭載していません。手持ち撮影では、対応するボディ内手ブレ補正や撮影姿勢、シャッタースピードへの配慮が必要です。また、最短撮影距離は0.28m、最大撮影倍率は0.18倍なので、近接性能ではRF35mm F1.8 MACRO IS STMが有利です。35mmでの人物表現を考える際には、RF35mm F1.8 MACRO IS STMでポートレートも比較の参考になります。
RFとEFのF1.4Lを比較すると重量とAFに差が出る
EF35mm F1.4L USM、EF35mm F1.4L II USM、RF35mm F1.4 L VCMの3本は、いずれも開放F1.4の大口径35mmです。しかし、同じLレンズでも開発された時代が異なり、画質以外の部分にも違いがあります。
初代EF35mm F1.4L USMは約580gで、RF35mm F1.4 L VCMの約555gと質量だけなら近い関係です。ただし、EOS Rシリーズで初代EFレンズを使う場合にはマウントアダプターが必要なので、実際の装着状態ではRFレンズの方が軽量でコンパクトに収まります。一方、EFマウントの一眼レフを使用する場合には、EF35mm F1.4L USMを直接装着できます。
EF35mm F1.4L II USMとRF35mm F1.4 L VCMを比較すると、質量差は約205gです。さらにEFレンズをEOS Rで使用する場合はアダプターの重量が加わるため、システム全体での差は大きくなります。長時間のスナップ撮影や動画撮影では、こうした重量差が扱いやすさへ影響します。
画質面では、EF35mm F1.4L II USMはBRレンズによる軸上色収差の補正が大きな特徴です。RF35mm F1.4 L VCMは新しい光学設計とフォーカス駆動方式を採用し、静止画だけでなく動画撮影時の操作性も重視しています。レンズの世代が新しいという理由だけで、すべての撮影条件で画質の差が大きくなるとは限りません。絞り値、撮影距離、被写体、使用するカメラによって違いの見え方は変わります。
動画を中心に使う場合は、RF35mm F1.4 L VCMの滑らかなAFやフォーカスブリージングへの配慮が価値を持ちます。一方、写真撮影が中心で、EF35mm F1.4L II USMをすでに所有している場合には、買い替えによって得られる違いを重量や操作性まで含めて考える必要があります。初代EF35mm F1.4Lの特徴は、Canon EF35mm F1.4L USMで切り取る瞬間の魔法でも紹介しています。
Canon 35mmレンズの画質・ボケ・撮影用途を比較
35mmレンズの違いは、スペック表だけでは判断しきれません。解像力、色収差、背景ボケ、周辺描写、近接性能などは、実際にどのような写真を撮影するかによって重要度が変わります。人物、夜景、風景、動画では、同じレンズでも長所と弱点が異なる形で現れます。
ポートレートではF1.4のボケと35mmの距離感が重要
35mmで人物を撮影する場合、85mmのような中望遠レンズとは違った表現になります。35mmは人物の周囲にある建物、街並み、室内の家具、自然の風景などを取り込みやすく、被写体がどのような場所にいるのかを写真の中で表現できます。旅行先での記念写真や環境ポートレートでは、この特徴が魅力になります。
F1.4のレンズを使用すると、人物へ比較的近づいた構図では背景を大きくぼかせます。ただし、人物の全身を写すために距離を取ると、同じF1.4でも背景のボケは小さくなります。レンズの開放F値だけでボケ量を判断せず、撮影距離と背景までの距離を考えることが重要です。
EF35mm F1.4L II USMやRF35mm F1.4 L VCMは、開放からの描写性能を重視したモデルです。髪の毛や衣服の輪郭に色にじみが目立ちにくいことや、ピント位置の解像感が高いことは、F1.4で人物を撮影する場合に意味があります。一方、柔らかな描写を好む場合には、古いレンズ特有の収差を含む表現を選ぶこともできます。
RF35mm F1.8 MACRO IS STMやEF35mm F2 IS USMでも、背景をぼかしたポートレートは撮影できます。特に35mmでは被写体へ近づくことによって背景のボケを大きくできるため、F1.4が必須というわけではありません。ただし、人物の顔へ極端に近づくと、鼻や顔の輪郭の遠近感が強調されることがあります。顔のアップを撮影する場合は、撮影距離による印象の変化にも注意が必要です。
35mmの人物撮影では、開放F値によるボケだけでなく、人物と背景の位置関係をどう見せるかが重要です。F1.8のRFレンズを使った具体的な考え方は、RF35mm F1.8 MACRO IS STMでポートレートでも取り上げています。
夜景と星空ではF1.4の明るさが生きるが画角にも注意
夜景や薄暗い室内では、レンズの開放F値がシャッタースピードやISO感度に影響します。F1.4はF2より約1段明るいため、同じISO感度ならシャッタースピードを約2倍にできます。夜の街で歩く人物を撮影する場合や、暗いイベント会場でシャッタースピードを確保したい場合には、この差が利点になります。
一方、手持ちで静止した夜景を撮影する場合は、レンズ内手ブレ補正の有無も重要です。EF35mm F2 IS USMやRF35mm F1.8 MACRO IS STMには光学式手ブレ補正があるため、条件が合えばシャッタースピードを遅くして撮影できます。F1.4のレンズでも手ブレ補正がなければ、カメラの揺れによって写真がぼやける場合があります。
ただし、手ブレ補正が有効なのはカメラの揺れに対してです。歩いている人物や動く車を止めたい場合には、シャッタースピードを速くする必要があります。そのような撮影では、F1.4の明るさによって高速シャッターを確保できることが重要になります。撮影対象が動いているかどうかによって、F1.4とISのどちらが価値を持つかは変わります。
星空撮影ではさらに条件が異なります。星を点として記録するためには、焦点距離に応じて露光時間を制限する必要があります。35mmは14mmや20mmの超広角レンズより画角が狭いため、天の川を広く写す用途には制約があります。また、開放F1.4で撮影すると、レンズによっては画面周辺の星がコマ収差などで変形することがあります。
星景写真ではF1.4の明るさが役立つ一方、周辺の星像を重視するなら、開放での収差を確認する必要があります。場合によってはF1.8やF2まで絞る方が、星の形を整えやすくなることもあります。Canonの星景向けレンズについては、Canonの星空撮影おすすめレンズでも詳しく紹介しています。
動画ではAF駆動音とフォーカスブリージングを比較する
35mmは動画撮影でも使いやすい焦点距離です。人物の解説動画、室内での商品レビュー、旅行先の映像、街歩きなど、被写体と周囲の状況を一緒に記録する用途に向いています。ただし、動画では静止画以上にAFの動き方が重要になります。
EF35mm F2は古いAF駆動方式を採用しているため、ピントを移動する際の動作音が目立つ場合があります。カメラに内蔵されたマイクを使用していると、静かな室内ではAFの動作音が録音される可能性があります。EF35mm F2 IS USMはリングUSMを採用していますが、動画サーボAFでの滑らかさや音は、RF35mm F1.8 MACRO IS STMやRF35mm F1.4 L VCMと同じとは限りません。
RF35mm F1.4 L VCMは、動画でのフォーカス移動を意識した設計が特徴です。ナノUSMとVCMを組み合わせたフォーカス駆動方式に加え、フォーカスブリージングの抑制にも配慮されています。フォーカスブリージングは、ピントを合わせる距離が変わると、映像の画角がわずかに変化する現象です。手前の商品から奥の人物へピントを移す場合などに目立つことがあります。
一方、RF35mm F1.8 MACRO IS STMは最大撮影倍率0.5倍に対応するため、商品の細部を大きく写す動画に向いています。例えばカメラのダイヤルやレンズの刻印、小物の表面などをクローズアップできます。ただし、マクロ域では被写界深度が浅くなり、手持ちで前後へ動くとピントがずれやすくなります。動画電子ISを使用すると画角が狭くなることにも注意が必要です。
静止画だけを撮る場合と、動画サーボAFを頻繁に利用する場合では、レンズ選びの優先順位が変わります。RFとEFの構造や操作性の違いについては、RFマウントとEFマウントの違いでも詳しく解説しています。
EOS RとEF一眼レフでは35mmレンズの選び方が変わる
Canonの35mmレンズを選ぶ際には、使用するカメラのマウントが重要です。EFレンズはEFマウントの一眼レフへ直接装着できますが、EOS Rシリーズではマウントアダプターが必要です。一方、RFレンズはEOS Rシリーズ用に設計されており、EFマウントの一眼レフへ装着できません。また、APS-C機では画角が変わるため、撮影用途も異なります。
EOS RシリーズでEF35mmを使うならアダプターが必要
EOS R5、EOS R6シリーズ、EOS R8、EOS R7、EOS R10、EOS R50などはRFマウントを採用しています。これらのカメラへEF35mm F2やEF35mm F1.4L II USMを装着する場合は、マウントアダプターEF-EOS Rを使用します。純正アダプターは電子接点を備えており、対応するEFレンズのAF、電子絞り、レンズ内ISなどを利用できます。
標準的なEF-EOS Rマウントアダプターには焦点距離を変化させる光学系がありません。そのため、EF35mm F1.4L II USMをフルサイズのEOS R8へ装着しても35mm F1.4のまま使用できます。画角が望遠側へ変わったり、開放F値が暗くなったりすることはありません。
ただし、レンズとボディの間にアダプターが加わるため、装着状態の全長と重量は増えます。EF35mm F2 IS USMはレンズ単体で約335gですが、EOS Rシリーズではアダプターの重量が加わります。RF35mm F1.8 MACRO IS STMは約305gで直接装着できるため、携帯性を重視する場合には違いがあります。
古いEFレンズのAF性能については、EOS Rシリーズの被写体認識AFを使用することで便利になる場面があります。ただし、レンズ自体のフォーカス駆動方式や速度が新しくなるわけではありません。静止画のワンショットAFでは問題が少なくても、動画で連続的にピントを移動する場合には、レンズごとの違いが現れることがあります。
すでにEF35mmを所有している場合は、アダプターによってレンズ資産を継続利用できます。新たに購入する場合は、EFレンズとアダプターの合計費用をRFレンズと比較することが重要です。装着方法や互換性については、EOS RでEFレンズを使う方法で詳しく解説しています。
APS-C機では35mmが標準画角になるため用途が変わる
CanonのAPS-Cカメラに35mmレンズを装着すると、35mm判換算で約56mm相当の画角になります。フルサイズでの35mmは広角寄りですが、APS-Cでは50mmに近い標準画角です。被写体の大きさや距離感を自然に表現しやすく、人物、商品、小物、室内の一部を切り取る撮影などに向いています。
EOS R50やEOS R10にRF35mm F1.8 MACRO IS STMを装着した場合は、標準画角の単焦点レンズとして使用できます。近接撮影能力は維持されるため、花や料理、アクセサリーなどを大きく写すことも可能です。ただし、フルサイズで35mmを使うときのように、狭い室内で広い範囲を写すことは難しくなります。
EF35mm F2をAPS-C一眼レフへ装着する場合も、画角は約56mm相当になります。EOS KissシリーズやEOS 90Dなどでは、35mmを日常の標準単焦点として利用できます。軽量なEF35mm F2は、APS-C一眼レフで小型の単焦点を使いたい場合にも候補になります。
一方、RF35mm F1.4 L VCMをAPS-C機へ装着すると、フルサイズの35mmより画面に写る範囲が狭くなります。人物の上半身を撮影するには便利でも、部屋全体を写す用途には広角不足になる可能性があります。大口径F1.4の明るさは利用できますが、画角の違いを理解しておく必要があります。
APS-C用として35mmを選ぶ際には、50mmに近い画角を求めているのか、フルサイズでの35mmに近い広さを求めているのかを区別することが重要です。焦点距離とマウントアダプターの関係は、マウントアダプターで画角は変わる?でも解説しています。
EF一眼レフで使うならRFレンズは選択肢に入らない
EOS 5D Mark II、EOS 5D Mark IV、EOS 6D、EOS 90Dなど、EFマウントを採用する一眼レフではEF35mmレンズを使用します。RF35mm F1.8 MACRO IS STMやRF35mm F1.4 L VCMはRFマウント専用なので、EFマウントの一眼レフへ装着できません。
EFとRFのマウント内径はどちらも54mmですが、フランジバックが異なります。EFマウントのフランジバックは44mm、RFマウントは20mmです。EFレンズをRFボディで使う場合は、アダプターによってこの差を補えます。しかし、RFレンズをEFボディへ装着する場合は、レンズを本来の位置より撮像面から遠ざけることになるため、通常の撮影に必要な位置関係を実現できません。
EOS 5D Mark IIなどのフルサイズ一眼レフで35mmを使う場合、EF35mm F2は携帯性、EF35mm F2 IS USMは手ブレ補正、EF35mm F1.4Lシリーズは開放F1.4の明るさが主な選択基準になります。ボディ内手ブレ補正を持たない一眼レフでは、EF35mm F2 IS USMのISが実用上の利点になります。
また、古い一眼レフではライブビューAFと光学ファインダー使用時のAFで仕組みが異なります。AFが正常に動作しても、光学ファインダーでの位相差AFではレンズやボディの調整状態によって合焦位置に差が生じる場合があります。特にF1.4のように被写界深度が浅いレンズでは、ピント精度を確認する意味があります。
EF35mmの中古購入を考える場合、対応するボディとマウントを最初に確認すれば、装着できないレンズを購入する失敗を防げます。RFレンズをEFマウントへ変換できない理由については、RFレンズをEFマウントに変換できない理由で詳しく解説しています。
Canon 35mmレンズを中古で選ぶポイント
Canonの35mmレンズを中古で購入する場合、重要なのは価格と個体の状態です。同じ製品でも、使用年数、保管環境、修理履歴、AFや絞り機構の状態によって価値は異なります。特にEF35mm F2や初代EF35mm F1.4L USMは発売から長期間が経過しているため、外観だけで判断せず、光学系と動作を確認する必要があります。
カビ・クモリ・傷は外観より撮影への影響を重視する
中古レンズの確認では、前玉や後玉の傷、内部のカビ、クモリ、コーティングの状態を確認します。外装に小さな擦り傷があっても、撮影結果へ直接影響しない場合があります。一方、外観がきれいでも内部に強いクモリやカビが発生していれば、コントラスト低下や逆光時のフレアにつながる可能性があります。
レンズ内部の小さなチリは、中古品では珍しくありません。小さなチリが少量あるだけで、撮影画像に明確な悪影響が現れるとは限りません。ただし、前玉や後玉に大きな傷がある場合、光の強い場面で反射や散乱が発生することがあります。特に強い逆光や夜景の点光源を撮影するときには、状態の差が画像に現れる場合があります。
EF35mm F2や初代EF35mm F1.4L USMでは、光学設計による開放時の描写特性と、経年劣化による画質低下を区別することが重要です。例えば開放F1.4で周辺がやや柔らかく写ることは、レンズ本来の収差特性である可能性があります。しかし、画面の片側だけが極端にぼやける場合や、絞っても左右の解像感が大きく異なる場合には、光学系の偏心などが疑われます。
可能であれば、F1.4やF2の開放だけでなく、F4、F5.6、F8などでも撮影して比較します。遠景の建物や細かな模様を写すと、画面の中央と四隅の差を確認しやすくなります。また、逆光で撮影すれば、クモリやコーティングの状態による影響を発見できる場合があります。
中古レンズでは、多少の外装傷より光学系と動作の状態を優先したいところです。中古EFレンズ全体の選び方については、Canon EFマウントの安い神レンズ9選 中古で今買うならどれ?でも詳しく解説しています。
AF・絞り・手ブレ補正は実機で動作を確認する
EF35mmの中古購入では、AFが正常に動作するかを確認する必要があります。特に古いレンズでは、フォーカス駆動部の摩耗、電子部品の不具合、接点の汚れなどによって、合焦しにくくなる可能性があります。AFが動くことと、正確にピントが合うことは同じではありません。
AFを確認する際には、近距離と遠距離の両方へピントを合わせます。最短撮影距離付近から遠景へ移動させ、さらに遠景から近距離へ戻すことで、フォーカス機構の動作を確認できます。途中で動作が止まる、不自然な異音がする、同じ位置へ何度も合焦できないといった症状がある場合は、状態を慎重に判断する必要があります。
F1.4のLレンズでは、開放時に瞳や細かな被写体へピントを合わせ、実際の画像で合焦位置を確認することが重要です。特に一眼レフで使用する場合は、ボディとの組み合わせによるピント位置のずれが生じることもあります。レンズだけに原因があると決めつけず、別のボディでの動作も確認できれば判断材料が増えます。
絞り機構については、開放F値だけでなくF5.6やF11などへ絞って撮影し、正常に露出が変化するかを確認します。EFレンズは電子制御で絞りを動作させるため、ボディとの通信が正常かどうかも重要です。接点不良などでカメラ側にエラーが表示される場合は、撮影を継続できない可能性があります。
EF35mm F2 IS USMについては、手ブレ補正の動作も確認します。ISのスイッチを切り替え、手持ちでファインダーを覗きながら補正が働くかを確認する方法があります。ただし、手ブレ補正の動作音が少し聞こえること自体は異常とは限りません。明らかな振動、異常な音、撮影時の画像の不安定さなどがないかを総合的に確認することが重要です。EFレンズの種類や基本性能については、Canon EFレンズ一覧でも整理しています。
価格だけでなくアダプターと用途を含めて選ぶ
Canonの35mmレンズを中古で購入する場合、レンズ本体の価格だけで比較しないことが重要です。EOS RシリーズでEFレンズを使用する場合にはマウントアダプターが必要です。すでにアダプターを所有しているなら追加費用は発生しませんが、35mmレンズのために新たに購入する場合は、レンズとアダプターの合計額を比較する必要があります。
例えば中古のEF35mm F2 IS USMと新品または中古のRF35mm F1.8 MACRO IS STMを比較する場合、EFレンズ単体では安く見えても、アダプターを追加すると価格差が縮まる可能性があります。さらにRF35mm F1.8には最大撮影倍率0.5倍のハーフマクロがあり、直接装着できるという利点があります。一方、EFレンズを複数本所有している場合には、アダプターを共用できるため、費用の考え方が変わります。
EF35mm F1.4L USMとEF35mm F1.4L II USMでは、価格差が性能差に見合うかを考える必要があります。初代はF1.4の明るさを得られますが、開放時の色収差や周辺描写はII型と異なります。II型はBRレンズを採用し、開放からの光学性能を重視したモデルです。ただし、約760gという重量は、長時間のスナップ撮影では負担になる可能性があります。
RF35mm F1.4 L VCMは、EOS RシリーズでF1.4の高画質と動画対応を重視する人に向いています。RF35mm F1.8 MACRO IS STMは、軽量な機材でスナップ、人物、料理、花などを幅広く撮影したい人に適しています。EF35mm F2は小型軽量な中古レンズを探す場合の候補になり、EF35mm F2 IS USMは手ブレ補正と描写性能のバランスを重視する人に向いています。
35mmという焦点距離にこだわる理由も確認したいところです。風景を広く写したい場合や狭い室内で自撮りしたい場合には、24mmの方が適している可能性があります。一方、人物を自然な距離から撮影し、背景の範囲を少し狭くしたい場合には35mmが使いやすくなります。24mmとの違いは、Canon 24mm単焦点を比較でも紹介しています。
まとめ
Canonの35mm単焦点レンズ6本は、同じ焦点距離でも明るさ、画質、重量、AF、手ブレ補正、近接撮影能力が異なります。EF35mm F2は約210gの小型軽量設計が魅力で、EF35mm F2 IS USMは約4段分のレンズ内手ブレ補正と改良された光学設計が特徴です。EF35mm F1.4L USMは初代LレンズとしてF1.4の明るさを備え、EF35mm F1.4L II USMはBRレンズによって色収差補正と開放描写を高めています。
RF35mm F1.8 MACRO IS STMは、約305gの軽量設計に開放F1.8、最大撮影倍率0.5倍のハーフマクロ、レンズ内手ブレ補正を組み合わせています。日常のスナップ、人物、料理、花、小物などを一本で撮影したい場合に幅広く対応できます。一方、RF35mm F1.4 L VCMは、約555gのボディにF1.4の明るさと高性能な光学設計を備え、ナノUSMとVCMによるAFや動画向けの操作性も特徴です。
人物撮影では、F1.4の大きなボケと色収差の少なさが重要になる場合があります。夜景では、動く被写体を止めるならF1.4の明るさ、静止した被写体を手持ちで撮るならレンズ内手ブレ補正が価値を持つことがあります。料理や小物を大きく写したい場合には、RF35mm F1.8 MACRO IS STMの近接性能が有利です。動画ではAF駆動音やフォーカスブリージング、操作性の違いも比較する必要があります。
EOS RシリーズではRF35mmレンズを直接装着でき、EF35mmレンズはマウントアダプターを介して使用できます。EF一眼レフではEF35mmを使用し、RF35mmは装着できません。また、APS-C機では35mm判換算約56mm相当の画角になるため、フルサイズでの35mmとは用途が変わります。
中古購入では、外観の傷だけでなく、内部のカビやクモリ、AF、絞り、手ブレ補正の状態を確認することが重要です。特に古いEF35mmは個体ごとの状態差があるため、価格の安さだけで判断できません。EOS Rシリーズで使用する場合には、アダプターの費用と重量も含めて比較する必要があります。
軽さを優先するならEF35mm F2、EFマウントで手ブレ補正を求めるならEF35mm F2 IS USM、EFのF1.4で高い光学性能を重視するならEF35mm F1.4L II USMが候補になります。EOS Rシリーズで近接撮影や携帯性を重視するならRF35mm F1.8 MACRO IS STM、F1.4の描写性能と動画への対応を重視するならRF35mm F1.4 L VCMが中心になります。Canonの35mmレンズは、撮影する被写体、使用するカメラ、必要な性能、中古価格を合わせて比較することで、それぞれの特徴を生かした選択ができます。



