EOS R7は買ってはいけない?後悔する理由と向いている人を解説
EOS R7について調べていると、「EOS R7 買ってはいけない」という言葉を目にすることがあります。購入を考えている人なら、本当に後悔するカメラなのか気になるところでしょう。
EOS R7は約3250万画素のAPS-Cセンサーを搭載し、メカシャッターで最高約15コマ/秒、電子シャッターで最高約30コマ/秒の高速連写に対応しています。ボディー内手ブレ補正も搭載しており、野鳥、鉄道、航空機、スポーツなどの撮影で力を発揮するカメラです。
一方で、電子シャッターの歪み、高画素APS-Cの扱い方、約612gという重量など、購入前に確認しておきたい特徴があります。自分の撮影目的と合わないまま購入すると、「思っていたカメラと違った」と感じる可能性があります。
この記事では、EOS R7を買って後悔しやすい理由と、EOS R7の性能を生かしやすい人を具体的に解説します。
EOS R7を買ってはいけないと言われる理由
- 電子シャッターでは高速動体が歪むことがある
- 約3250万画素なのでブレやピントのズレが目立ちやすい
- APS-C機としては軽さを最優先したカメラではない
電子シャッターでは高速動体が歪むことがある
EOS R7の大きな特徴が、電子シャッター使用時の最高約30コマ/秒という高速連写です。1秒間に約30枚を撮影できるため、野鳥が飛び立つ瞬間やスポーツ選手の動きなど、わずかな時間の変化を連続して記録できます。
購入前に知っておきたいのが、電子シャッター使用時に発生することがあるローリングシャッター歪みです。高速で動く被写体では、鳥の翼や車輪、車体などが本来の形と異なって写る場合があります。
「30コマ/秒なら高速動体に最適」と考えてEOS R7を購入すると、この点で期待との差が生じます。
EOS R7にはメカシャッターで最高約15コマ/秒という連写性能もあります。15コマ/秒でも野鳥、鉄道、スポーツなどの撮影には十分に高速です。動きの速い被写体ではメカシャッター、静かな場所や比較的動きの穏やかな場面では電子シャッターと使い分けることで、EOS R7の連写性能を生かせます。
連写そのものの仕組みや、単写・高速連写をどのように使い分けるのかは、ドライブモードとは?単写・連写・セルフタイマーの違いと使い方でも詳しく解説しています。
EOS R7を評価するときは、電子シャッター30コマ/秒だけを見るのでは足りません。メカシャッター15コマ/秒を含めて撮影状況に応じて使い分けられる点まで見ると、動体撮影用カメラとしての性格が分かりやすくなります。
約3250万画素なのでブレやピントのズレが目立ちやすい
EOS R7はAPS-Cセンサーに約3250万画素を搭載しています。遠くにいる野鳥や航空機を撮影したあとにトリミングする場合にも使いやすく、APS-Cの望遠効果と高画素を同時に利用できることが大きな特徴です。
高画素になるほど細かな部分まで記録できるため、撮影時のわずかなブレやピントのズレも写真に表れやすくなります。撮影した写真をパソコンで大きく表示したときに、「3250万画素なのに思ったほど解像していない」と感じる原因になることがあります。
特に望遠レンズではカメラの小さな動きも写真に影響します。EOS R7にはボディー内手ブレ補正がありますが、飛んでいる鳥や走っている選手など、被写体そのものの動きを止めるには適切なシャッタースピードが必要です。
EOS R7の手ブレ補正については、EOS R7の手ぶれ補正を極める 静止画と動画で活きる補正効果の真実で仕組みや使い方を詳しく解説しています。
約3250万画素という画素数はEOS R7の大きな長所でもあります。遠くの被写体が画面いっぱいに入らなかった場合でも、撮影後にトリミングしやすくなります。ブレやピントを適切に管理できれば、野鳥や航空機などでは高画素APS-Cの利点を大きく生かせます。
APS-C機としては軽さを最優先したカメラではない
APS-Cカメラには小型軽量というイメージがありますが、EOS R7は携帯性だけを追求したモデルではありません。バッテリーとカードを含めた重量は約612gあり、しっかり握れるグリップ、ボディー内手ブレ補正、デュアルカードスロットなどを備えています。
旅行や散歩で小さなカメラをバッグに入れ、必要なときだけ取り出して撮影する使い方を考えている場合には、EOS R7を大きく感じることがあります。
一方、RF100-400mm F5.6-8 IS USMなどの望遠レンズを装着すると、ある程度の大きさを持つグリップが扱いやすさにつながります。望遠撮影ではレンズ側の重量も増えるため、ボディーだけを小さくすれば使いやすくなるとは限りません。
EOS RシリーズのAPS-C機が持つ特徴については、EOS Rシリーズ APS-C機の実力を引き出す 初心者にも分かる特徴と選び方でも詳しく紹介しています。
EOS R7は小ささを最優先するAPS-C機ではなく、高画素、高速連写、手ブレ補正、操作性をまとめた本格的な撮影用APS-C機です。軽さを最優先する人と、望遠や動体撮影の性能を求める人では、EOS R7に対する評価が変わります。
EOS R7を買って後悔しやすい人
- フルサイズらしい大きなボケを最優先する人
- 夜間や暗い室内での高感度撮影が中心の人
- 高速連写や望遠撮影をほとんど使わない人
フルサイズらしい大きなボケを最優先する人
EOS R7はAPS-Cセンサーを搭載しています。人物撮影を中心に考えていて、背景を大きくぼかした写真を最優先したい人は、フルサイズEOSも比較しておきたいところです。
EOS R7でもRF50mm F1.8 STMなどの明るい単焦点レンズを使えば、背景をぼかした人物写真を撮影できます。50mmレンズを装着すると35mm判換算で約80mm相当の画角となり、ポートレートでも使いやすい焦点距離になります。
同じような構図で撮影する場合、フルサイズはAPS-Cより背景を大きくぼかしやすくなります。人物撮影を中心に行い、ボケ量をカメラ選びの最重要項目にしている人は、APS-CというEOS R7の特徴を理解しておく必要があります。
APS-Cとフルサイズのレンズや画角の関係については、APS-Cとフルサイズレンズの互換性の謎を解く魔法の鍵はでも詳しく解説しています。
EOS R7のAPS-Cセンサーが特に力を発揮するのは、遠くにいる被写体を大きく撮影するときです。人物の大きなボケを最優先する人と、野鳥や航空機を大きく撮りたい人では、同じAPS-Cセンサーでも評価が大きく変わります。
夜間や暗い室内での高感度撮影が中心の人
EOS R7は明るい場所では約3250万画素の高い解像力を生かしやすいカメラです。夜間や暗い室内など、ISO感度を大きく上げる撮影が中心の場合には、自分の用途との相性を確認しておきたいところです。
暗い場所で動いている被写体を撮影するとき、シャッタースピードを遅くすると被写体ブレが発生します。動きを止めるためにシャッタースピードを速くすると、必要な光量を確保するためにISO感度が上がります。ISO感度が高くなるほどノイズが増え、細かな部分の描写も失われやすくなります。
野鳥撮影でも、晴れた日の屋外と夕方の林の中では撮影条件が大きく変わります。日中ならEOS R7の高画素と高速連写を生かしやすく、暗い場所では高ISO感度を使う場面が増えます。
EOS R7そのものの性能や特徴は、EOS R7 驚異的な性能と魅力のすべてでもまとめています。
夜景で三脚を使える場合や、静止した被写体を低速シャッターで撮影する場合にはISO感度を抑えられます。暗い場所で高速シャッターを常用するのか、静止した被写体をじっくり撮影するのかによって、EOS R7の高感度性能に対する評価も変わります。
高速連写や望遠撮影をほとんど使わない人
EOS R7の大きな魅力は、高画素APS-Cセンサーと高速連写を組み合わせていることです。この二つをほとんど使わない撮影スタイルでは、EOS R7を選ぶ意味が小さくなることがあります。
風景、料理、日常の記録、旅行先での記念写真などが中心で、1枚ずつゆっくり撮影する場合には、15コマ/秒や30コマ/秒という高速連写を使う機会は多くありません。
反対に、鳥が飛び立つ瞬間、列車が狙った位置を通過する瞬間、スポーツ選手が動く瞬間などを撮影する場合、高速連写は大きな意味を持ちます。1枚撮影では逃してしまう瞬間を、連続した写真の中から選べるからです。
野鳥撮影でEOS R7がどのように生きるのかは、野鳥たちが見せる魔法の舞台をレンズに映すでも紹介しています。
EOS R7を選ぶときは、画質だけを比較するのでは足りません。APS-Cの望遠効果、高画素、高速連写を自分の撮影で実際に使うかどうかが重要です。これらを使う機会が少ない場合には、もっと軽いEOS Rシリーズでも十分な場合があります。
EOS R7を買う価値が高い人
- 野鳥や航空機を望遠で撮影する人
- 鉄道やスポーツなど高速で動く被写体を撮影する人
- EF・EF-Sレンズを生かしてEOS Rシステムへ移行したい人
野鳥や航空機を望遠で撮影する人
EOS R7の特徴を最も生かしやすい撮影ジャンルの一つが、野鳥や航空機などの望遠撮影です。
APS-Cセンサーでは、装着したレンズの焦点距離に対して35mm判換算約1.6倍相当の画角になります。400mmレンズなら約640mm相当、500mmレンズなら約800mm相当の画角です。
遠くにいる小さな鳥を撮影するとき、この画角は大きな利点になります。さらにEOS R7には約3250万画素があるため、撮影後にトリミングして被写体をさらに大きく見せる使い方もできます。
APS-Cセンサーと望遠撮影の関係は、EOS Rシリーズ APS-C機の実力を引き出す 初心者にも分かる特徴と選び方でも詳しく解説しています。
長い焦点距離を持つレンズは大型化しやすく、価格も高くなります。EOS R7ではAPS-Cの画角を利用できるため、手持ちの400mmや500mmといった望遠レンズでも被写体を大きく捉えられます。
野鳥、航空機、月など、遠くにある被写体をできるだけ大きく撮影したい人にとって、約3250万画素のAPS-CセンサーはEOS R7を選ぶ大きな理由になります。
鉄道やスポーツなど高速で動く被写体を撮影する人
鉄道、モータースポーツ、球技、飛翔する鳥などを撮影する人にもEOS R7は向いています。
メカシャッターで最高約15コマ/秒、電子シャッターで最高約30コマ/秒という連写性能があり、一瞬の動きを連続して記録できます。
鳥が枝から飛び立つ瞬間では、羽の位置や頭の向きが短い時間で大きく変化します。連写速度が高ければ、その中から姿勢や羽の形が整った写真を選べる可能性が高くなります。
鉄道撮影でも、列車が狙った位置に入る瞬間を細かく記録できます。スポーツではボールを打つ瞬間や選手の表情など、一瞬で変化する場面を捉えやすくなります。
EOS R7の手ブレ補正を含めた撮影性能については、EOS R7の手ぶれ補正を極める 静止画と動画で活きる補正効果の真実も参考になります。
電子シャッターでは高速動体の歪みに注意が必要ですが、EOS R7にはメカシャッター15コマ/秒があります。望遠、高画素、高速連写を一台で使いたい人にとって、EOS R7は非常に特徴のはっきりしたカメラです。
EF・EF-Sレンズを生かしてEOS Rシステムへ移行したい人
キヤノンの一眼レフを長く使ってきた人にとって、手持ちのEFレンズやEF-Sレンズを生かせることもEOS R7の魅力です。
EOS R7はRFマウントを採用しているため、RFレンズとRF-Sレンズを直接装着できます。さらにマウントアダプターEF-EOS Rを使用すると、EFレンズやEF-SレンズもEOS R7で使用できます。
EF70-200mmやEF100-400mmなどの望遠レンズを所有している場合、EOS R7へ移行したあとも手持ちのレンズを活用できます。高価な望遠レンズをすべてRFレンズへ買い替える必要がないため、一眼レフからEOS Rシステムへ移行するときの負担を抑えられます。
RFレンズとEFレンズの違いやマウントアダプターについては、RFレンズとEFレンズの違い Canonの互換性と選び方で詳しく解説しています。
EOS R7でEFレンズを使用するときに確認しておきたい点は、EOS R7 EFレンズ使用時のデメリットと最適な運用方法でもまとめています。
すでにEF・EF-Sレンズを持っている人は、そのレンズ資産を利用しながらEOS R7を導入し、必要になったレンズからRFへ切り替えていくことができます。キヤノンの一眼レフからミラーレスへ移行する人にとって、EOS R7はレンズを生かしやすいAPS-C機です。
まとめ
EOS R7を買ってはいけないと言われる背景には、電子シャッターで高速動体が歪むことがある点、高画素ゆえにブレやピントのズレが見えやすい点、APS-C機として軽さだけを追求したモデルではない点があります。
フルサイズらしい大きなボケを最優先する人、暗い場所で高速シャッターを多用する人、高速連写や望遠撮影をほとんど行わない人は、EOS R7の特徴を十分に使わない可能性があります。
野鳥、航空機、鉄道、スポーツなどを撮影する人には、EOS R7の長所が生きてきます。約3250万画素のAPS-Cセンサー、35mm判換算約1.6倍相当の画角、メカシャッター最高約15コマ/秒、電子シャッター最高約30コマ/秒という組み合わせは、望遠撮影と動体撮影に向いた構成です。
さらにマウントアダプターEF-EOS Rを利用すれば、手持ちのEF・EF-Sレンズも活用できます。一眼レフ時代のレンズ資産を持っている人にとっても導入しやすいカメラです。
EOS R7は用途によって評価が大きく変わります。遠くの被写体を大きく撮りたい人、高速で動く被写体を連写したい人には、現在でも魅力の大きいAPS-Cミラーレスです。



