Canon EXTENDER EF2xとは?対応レンズ・F値・AF・画質と中古選びを解説
Canon EXTENDER EF2xは、対応するEF望遠レンズとカメラの間に装着し、焦点距離を2倍に伸ばす純正エクステンダーです。300mmなら600mm、400mmなら800mm、500mmなら1000mmという超望遠域へ一気に拡張できるため、野鳥、航空機、スポーツ、月など、被写体へ近づきにくい撮影で大きな効果を発揮します。
一方、焦点距離が2倍になる代わりに、開放F値は2段分暗くなります。F2.8のレンズはF5.6、F4のレンズはF8、F5.6のレンズはF11になります。さらにAF速度、画質、手ブレ、対応レンズにも影響するため、「付ければ簡単に2倍になるアクセサリー」と考えると期待と実写結果が合わないことがあります。
この記事では、EXTENDER EF2xの基本から、対応レンズ、F値の変化、AF制限、画質への影響、初代・II・III型の違い、EOS Rシリーズで使う方法、中古購入時の確認点まで整理します。1.4倍と2倍を含めたエクステンダー全体の選び方は、EFエクステンダーの使い方と1.4倍・2倍の選び方で詳しく解説しています。
EXTENDER EF2xとは何か
- 対応EFレンズの焦点距離を2倍にする純正エクステンダー
- 焦点距離と同時に開放F値が2段分暗くなる
- すべてのEFレンズへ装着できるわけではない
焦点距離を2倍にできるEFマウント用テレコンバーター
EXTENDER EF2xは、CanonがEFマウント用に用意した2倍テレコンバーターです。カメラボディと対応レンズの間に装着し、レンズが作る像を光学的に拡大してセンサーへ届けます。一般名称ではテレコンバーターやテレコンと呼ばれますが、Canon純正品ではEXTENDERという名称が使われています。
200mmレンズへ装着すると400mm、300mmなら600mm、400mmなら800mmになります。EF70-200mm F2.8L系なら140-400mmとして使えるため、70-200mmを持っていて、撮影場所によって400mmが必要になる人には便利です。大きな超望遠レンズを追加せず、手持ちの対応レンズから焦点距離を伸ばせることが最大の特徴です。
焦点距離2倍と引き換えに光量は4分の1になる
2倍エクステンダーでは開放F値が2段分暗くなります。F2.8はF5.6、F4はF8、F4.5はF9、F5.6はF11になります。F値が2段暗くなるということは、同じシャッタースピードとISO感度を維持する場合、撮像面へ届く光量が4分の1になるということです。
晴れた屋外では大きな問題にならない場面もありますが、林の中の野鳥、夕方のスポーツ、曇天の航空機撮影ではISO感度を上げる必要が出ます。焦点距離だけを見ると非常に魅力的ですが、2倍エクステンダーは「望遠性能を得る代わりに明るさを使うアクセサリー」と考えると特徴を理解しやすくなります。
EFと書いてあってもすべてのEFレンズには装着できない
EXTENDER EF2xで最も注意したいのが対応レンズです。EFマウント用だからといって、EF50mmやEF85mm、標準ズームなどすべてのEFレンズへ装着できるわけではありません。エクステンダーの前側光学系がレンズ側へ張り出す構造のため、物理的に対応している望遠系レンズへ限定されます。
対応していないレンズへ無理に装着するものではありません。購入前にはレンズ名まで確認する必要があります。CanonのEFシステム全体から対応レンズを探したい場合は、キヤノン大全からEF望遠単焦点、超望遠、望遠ズームの記事を確認できます。
EXTENDER EF2xを装着すると焦点距離とF値はどう変わるか
- 70-200mm F2.8は140-400mm F5.6になる
- 300mm F4は600mm F8になる
- 400mm F5.6は800mm F11になる
EF70-200mm F2.8L系は140-400mm F5.6になる
EXTENDER EF2xと相性を考えやすい代表例がEF70-200mm F2.8L系です。70-200mmのズーム域が140-400mmへ拡張され、開放F値はF2.8からF5.6になります。F5.6であれば多くのEOS一眼レフでもAFを使いやすく、2倍エクステンダーの中では比較的扱いやすい組み合わせです。
普段は70-200mm F2.8として人物、スポーツ、イベントを撮影し、必要なときだけ400mmまで伸ばせる点に価値があります。400mm専用レンズを常時持ち歩く必要がなくなるため、機材を限定したい撮影でも使えます。望遠ズームを中心に機材を組む場合は、70-200mmと2倍エクステンダーの組み合わせを一つの選択肢として考えられます。
F4レンズでは装着後F8になる
EF300mm F4L系やEF400mm F4 DO系、EF70-200mm F4L系へ2倍エクステンダーを装着すると、開放F値はF8になります。300mm F4なら600mm F8、400mm F4なら800mm F8、70-200mm F4なら140-400mm F8です。
焦点距離としては非常に魅力的ですが、一眼レフではF8時に利用できるAF測距点やAF機能がボディによって異なります。EOS Rシリーズでは事情が変わり、マウントアダプターを介してF8の組み合わせを使いやすい機種も多くあります。EF70-200mm F4L IS II USMについては、EF70-200mm F4L IS II USMの撮影術でもエクステンダー使用時の焦点距離を紹介しています。
F5.6レンズではF11になるためボディとの組み合わせが重要
F5.6のレンズにEXTENDER EF2xを装着するとF11になります。EF400mm F5.6L USMなら800mm F11、EF100-400mm F4.5-5.6L系の望遠端400mmでは800mm F11です。焦点距離だけを見れば非常に強力ですが、AF対応はカメラ側の性能に大きく左右されます。
CanonのEF2×III公式対応表では、EOS Rシリーズを含むAグループのボディは装着後F11でもAF対応とされています。一方、古い一眼レフではF11でAFが使えない機種が多くあります。そのためEF100-400mmへ2倍を使う場合は、レンズだけでなく使用ボディまで含めて判断する必要があります。レンズ本体については、EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USMの記事も参考になります。
EXTENDER EF2xの対応レンズを確認する
- 135mm以上の一部L単焦点レンズに対応する
- 70-200mmや100-400mmなど一部Lズームも対応する
- レンズごとにAFや使用条件が異なる
望遠単焦点では135mmから超望遠まで対応レンズがある
EF2×IIIの対応レンズには、EF135mm F2L USM、EF180mm F3.5L Macro USM、EF200mm F2.8L系、EF200mm F2L IS USM、EF300mm F4L系、EF300mm F2.8L系などがあります。さらに400mm、500mm、600mm、800mmといった超望遠Lレンズにも対応します。
特にF2.8やF4の大口径超望遠では、2倍装着後もF5.6またはF8に収まるため実用性を確保しやすくなります。300mm F2.8が600mm F5.6、400mm F2.8が800mm F5.6になるため、単体の600mmや800mmを持っていない場合でも超望遠域へ入れます。
望遠ズームでは70-200mmや100-400mmが代表的
ズームレンズではEF70-200mm F2.8L USM、EF70-200mm F2.8L IS USM、II、III、EF70-200mm F4L USM、EF70-200mm F4L IS USM、IIなどが対応しています。EF100-400mm F4.5-5.6L IS USMとII型も対応レンズに含まれます。
ズームレンズへ2倍エクステンダーを使う魅力は、一本で非常に広い焦点距離を確保できることです。70-200mm F2.8Lなら140-400mm F5.6となり、スポーツや野鳥の撮影範囲を広げられます。100-400mmの場合は200-800mmまで伸びますが、望遠側ではF11になるため、AF性能と光量を考慮した運用が必要です。
装着できることと快適に使えることは分けて考える
対応表に記載されているレンズでも、すべての組み合わせが同じ操作感になるわけではありません。F2.8レンズと組み合わせたF5.6、F4レンズと組み合わせたF8、F5.6レンズと組み合わせたF11では、AF速度、ISO感度、ファインダー撮影時のAF範囲が変わります。
購入前には「物理的に装着可能か」「装着後の開放F値はいくつか」「使用ボディでAFできるか」の三つを確認します。この順番で確認すると、焦点距離だけを見て購入してAFが使えなかったという失敗を避けやすくなります。
EXTENDER EF2xを使うとAF性能はどう変わるか
- EF2×III装着時はAF速度が抑えられる
- 一眼レフでは開放F値によってAF可否が変わる
- EOS RシリーズではF8やF11の組み合わせを使いやすい
EF2×III装着時はAF速度が約4分の1に抑えられる
CanonはEF2×III装着時について、AF速度が約4分の1に抑えられると案内しています。これは故障ではなく、エクステンダー使用時にAF精度を確保するための動作です。焦点距離が2倍になり、同時に光量も減るため、レンズ単体と同じAF速度にはなりません。
静止した野鳥、月、遠景などでは大きな問題になりにくい一方、急に方向を変える小鳥、近距離を横切るスポーツ、高速なモータースポーツでは差が出ます。動体撮影を中心に考える場合は、焦点距離の2倍化が必要なのか、AF速度を残した1.4倍の方が使いやすいのかを撮影対象から判断します。
一眼レフではF8やF11でAF制限が大きくなる
一眼レフの位相差AFは、レンズ装着後の開放F値によって使える測距点が変化する機種があります。F2.8レンズに2倍を装着したF5.6ではAFできるボディが多い一方、F4レンズでF8になると中央付近だけに制限されたり、機種によってAFできなくなったりします。F11ではさらに対応機種が限られます。
古いEOSボディと中古EF2xを組み合わせる場合、この点は特に重要です。「EFレンズだからAFできる」と考えるのではなく、使用するボディのAF対応F値まで確認します。光量が少ない場面では、対応上AF可能でも合焦まで時間がかかることがあります。
AFが迷う場面ではMFを使う選択もある
超望遠になるほど被写体を画面へ入れること自体が難しくなり、前景の枝、フェンス、草などへAFが移る場面も増えます。800mmや1000mm相当の焦点距離では、AFが大きく外れると復帰まで時間がかかることがあります。
このような場面では、フォーカスリングであらかじめ被写体付近までピントを移動させてからAFを使う方法が有効です。月、遠景、止まっている野鳥ならMFで追い込むこともできます。2倍エクステンダーではAF性能だけを頼るのではなく、撮影対象に合わせてAFとMFを切り替えると扱いやすくなります。
EXTENDER EF2xの画質はどこまで変わるか
- 追加光学系を通るため解像感とコントラストへ影響する
- 元レンズの描写性能が高いほど使いやすい
- 2倍化とトリミングのどちらが有利かは条件で変わる
2倍エクステンダーでは画質への影響も大きくなる
エクステンダーはレンズとセンサーの間へ新たな光学系を追加するため、レンズ単体と完全に同じ画質にはなりません。特に2倍タイプでは像を大きく拡大するため、元レンズが持つ収差やわずかなピントのズレも拡大されます。解像感やコントラストが低下して見える場面もあります。
そのため、2倍エクステンダーは元レンズの光学性能が重要です。EF300mm F2.8LやEF400mm F2.8Lのような高性能な望遠単焦点では、2倍化しても十分な描写を得やすくなります。古いズームレンズや開放時の描写が甘いレンズでは、エクステンダーによる変化が目立ちやすくなります。
III型では光学系とコーティングが改良されている
EXTENDER EF2×IIIは5群9枚の光学構成を採用し、Canonはレンズ配置とコーティングの最適化によってゴーストやフレアを抑えたとしています。EF300mm F2.8L IS II USMやEF400mm F2.8L IS II USMとの組み合わせでは、倍率色収差を抑え、高精度なAFを実現する設計も盛り込まれています。
逆光や強い反射光が入る撮影では、エクステンダーを追加することで光学面が増えるため、コーティング性能の差が出やすくなります。古い初代やII型にも価格面の魅力がありますが、高画素デジタル機で画質を重視する場合はIII型を優先する理由があります。
2倍エクステンダーとトリミングは単純な優劣では決められない
高画素カメラでは、エクステンダーを使わず撮影して後からトリミングする方法もあります。エクステンダーを外せばレンズ本来の明るさとAF速度を維持できるため、動体や暗い環境では有利です。一方、被写体が非常に小さく、元画像で使う画素数が少なくなる場合は、光学的に2倍へ拡大して撮影する価値があります。
どちらが有利かは、元レンズの解像性能、カメラの画素数、光量、AF性能、被写体の動きで変わります。晴天下の遠い止まりものなら2倍エクステンダーを使いやすく、夕方の飛ぶ鳥ならエクステンダーを外して高速AFと明るさを取るといった使い分けが実用的です。
初代・II・III型のEXTENDER EF2xは何が違うか
- 初代は1987年発売の5群7枚構成
- II型は2001年発売で防塵・防滴と光学性能を強化
- III型は2010年発売で5群9枚へ変更されている
初代EXTENDER EF2×はEFシステム初期から存在する
初代EXTENDER EF2×は1987年10月発売です。レンズ構成は5群7枚、最大径67.6mm、全長50.5mm、質量240gという仕様でした。EFシステムの初期から用意されていたアクセサリーで、対応する望遠レンズの焦点距離を2倍へ拡張する基本的な役割は現在のIII型と同じです。
中古市場では価格が安い個体もありますが、発売から長期間が経過しています。光学系の状態、カビ、くもり、コーティング、電子接点、マウントの摩耗など、個体差を重視して選ぶ必要があります。安さだけで決めると、画質を目的に2倍化したのに光学状態が足を引っ張ることがあります。
II型は2001年に光学系と耐候性を改良
EXTENDER EF2×IIは2001年3月発売で、5群7枚、最大径71.8mm、全長57.9mm、質量265gです。Canonは初代から光学系を見直して高画質化し、EOS-1VやIS付き超望遠レンズと同等水準の防塵・防滴性能を持たせたと説明しています。
III型ほど新しくなくても構わず、中古価格と性能のバランスを重視する場合はII型が候補になります。初代から改善された世代であり、対応する古いEF望遠レンズとの組み合わせにも使えます。購入時には、使いたいレンズとボディとの互換性を確認したうえで選びます。
III型はデジタル時代を意識した5群9枚構成
EXTENDER EF2×IIIは2010年12月発売で、レンズ構成が5群9枚へ変更されました。最大径72.0mm、全長52.7mm、質量約325gです。II型と比べると重量は増えていますが、デジタルカメラ使用時のフレアやゴースト対策、特定の新世代超望遠レンズとのAF精度向上などが盛り込まれています。
最前面と最後面にはフッ素コーティングが採用され、汚れを落としやすい点も特徴です。EOS R5、R6系、R7など比較的新しいボディでEFレンズ資産を使う場合や、高画素機で使用する場合は、III型を基準に考えると組み合わせを整理しやすくなります。
EOS RシリーズでEXTENDER EF2xを使う方法
- EF-EOS Rマウントアダプターを併用する
- EFエクステンダーはRFレンズへ直接使えない
- RシリーズではF11でもAF対応する組み合わせがある
EOS Rボディではマウントアダプターを間に入れる
EOS R5、R6、R7、R8、RPなどはRFマウントなので、EF2xを直接ボディへ装着してEFレンズを使う構成にはなりません。EOS RボディとEFレンズの間にマウントアダプター EF-EOS Rを使用します。
構成は、EOS Rボディ、マウントアダプター EF-EOS R、EXTENDER EF2x、対応EFレンズの順になります。EFレンズをEOS Rシリーズで使う基本構造は通常のEF-EOS R運用と同じです。アダプターの種類や注意点は、Canonマウントアダプター EF-EOS Rのデメリットと注意点で詳しく解説しています。
EF2xとRF2xは別のエクステンダー
CanonにはEFマウント用のEXTENDER EF2xと、RFマウント用のEXTENDER RF2xがあります。名称は似ていますが互換アクセサリーではありません。EF2xは対応EFレンズ用であり、RFレンズへ装着するための製品ではありません。
EOS Rシリーズを使っていても、装着するレンズがEFレンズならEFエクステンダーを使用します。RFレンズを使う場合は、そのRFレンズがRFエクステンダーへ対応しているかを確認します。カメラボディのマウントだけでエクステンダーを選ばず、実際に使うレンズのマウントから判断することが重要です。
EOS RシリーズではF8・F11の組み合わせも使いやすい
CanonのEF2×III対応表では、EOS R3、R5、R6系、R7、R8、R10、R50系、R100、EOS R、EOS RPなどがAグループに入り、F2.8、F4、F4.5、F5.6の対応レンズに2倍を装着した場合のAFに対応しています。つまり装着後F11になる組み合わせも含まれます。
これは古い一眼レフとの大きな違いです。たとえばEF100-400mm F4.5-5.6L IS II USMの400mm側へ2倍を付けると800mm F11になりますが、対応するEOS RボディならAF運用が可能です。EFレンズ資産をRシステムで使う意味については、RFマウントでEFレンズを活用する方法も参考になります。
EXTENDER EF2xが向いている撮影と向かない撮影
- 遠距離の静止被写体や超望遠が必要な撮影に向く
- 光量が少ない高速動体では条件が厳しくなる
- 1.4倍と2倍は必要な焦点距離から選ぶ
野鳥・月・航空機など距離を詰められない被写体に強い
EXTENDER EF2xが最も分かりやすく活躍するのは、物理的に被写体へ近づけない撮影です。池の対岸にいる野鳥、遠い猛禽類、月、航空機、競技場の反対側にいる選手など、撮影位置を変えられない状況では焦点距離2倍の効果がそのまま構図へ反映されます。
300mmが600mm、400mmが800mmになるため、元画像を大きくトリミングする量を減らせます。被写体が止まっている、または動きが比較的読みやすい場面では、AF速度低下の影響も抑えやすくなります。晴天時の野鳥や月の撮影は、2倍エクステンダーを使いやすい代表的な条件です。
暗い環境の高速動体では2段分の光量低下が効いてくる
夕方、室内競技、林の中など、もともと光量が少ない場所では2段分のF値低下が大きく影響します。F2.8レンズがF5.6になれば、同じシャッタースピードを維持するためにISO感度を4倍へ上げる必要があります。F4からF8、F5.6からF11ではさらに厳しい条件になります。
高速動体ではAF速度低下も加わるため、2倍化によって被写体を大きくできても歩留まりが落ちる場合があります。こうした撮影では、エクステンダーを外して明るさとAF速度を確保し、後からトリミングする方が結果を得やすいこともあります。
1.4倍か2倍か迷ったら必要な焦点距離を先に決める
1.4倍エクステンダーは焦点距離の伸びが控えめですが、F値低下は1段です。2倍は焦点距離を大幅に伸ばせますが、F値は2段暗くなり、AFと画質への影響も大きくなります。普段400mmで撮影し、560mm程度まであれば足りるなら1.4倍が扱いやすくなります。
800mmが必要、300mmレンズを600mmとして使いたいなど、明確に焦点距離が不足している場合は2倍の価値があります。1.4倍タイプの特徴は、EXTENDER EF1.4×IIIの性能と使い方で確認できます。両者を焦点距離だけでなく、装着後F値まで並べて考えることが重要です。
中古のEXTENDER EF2xを選ぶときの確認点
- 初代・II・III型のどれを買うか先に決める
- 光学系とマウント、電子接点を確認する
- 実際に使うレンズとボディで動作確認する
価格だけでなく世代を確認する
中古市場では初代、II型、III型が並ぶため、「EXTENDER EF2x」という名称だけで購入すると想定と違う世代を買う可能性があります。初代は1987年、II型は2001年、III型は2010年発売です。外観も似ているため、商品名にIIまたはIIIがあるかを確認します。
古い世代は価格が安いことが魅力ですが、III型は光学系、コーティング、特定レンズとのAF精度、防塵・防滴、汚れへの強さなどが改良されています。高画素EOS Rシリーズで長く使うならIII型、中古価格を抑えて古いEF望遠レンズへ使うならII型も候補になるという考え方ができます。
カビ・くもり・傷だけでなく電子接点も見る
エクステンダーは小型ですが内部に複数のレンズが入っています。中古では前玉と後玉だけでなく、内部のカビ、くもり、バルサム切れのような異常、強い傷、コーティング劣化を確認します。2倍エクステンダーは元レンズの像を拡大するため、光学状態の悪い個体を選ぶと画質への影響が出やすくなります。
電子接点も重要です。ボディとレンズの通信を仲介するため、接点の腐食や大きな傷がある個体は避けたいところです。マウント部にガタがないか、ロックが確実にかかるかも確認します。外装の小傷だけなら撮影に影響しませんが、光学系と接続部分の状態は優先して見ます。
可能なら自分のレンズとボディでAFまで確認する
中古購入時に試せる環境があるなら、実際に使う対応レンズとボディへ装着して確認するのが確実です。レンズ認識、絞り値表示、AF、IS、Exif記録、マウントのガタを確認します。F4やF5.6レンズへ使う場合は、装着後F8やF11でAFできるかまで見ます。
EOS Rシリーズで使う予定なら、マウントアダプター EF-EOS Rも含めた構成で確認します。部品が一つ増えるため、ボディ、アダプター、エクステンダー、レンズのどこで問題が起きているかを分けて確認できる状態が理想です。EFレンズとRFシステムの互換性は、RFレンズとEFレンズの違いと互換性でも整理しています。
EXTENDER EF2xを使いこなす撮影設定
- シャッタースピードはレンズ単体時より余裕を持たせる
- 絞り込みすぎずISO感度とのバランスを見る
- 三脚・一脚・手ブレ補正を撮影対象に合わせて使う
焦点距離2倍では手ブレも目立ちやすくなる
焦点距離が2倍になると画角が狭くなり、カメラのわずかな動きも画面内では大きく見えます。200mmで問題にならなかった揺れが400mmでは目立ち、400mmが800mmになればさらにシビアになります。被写体ブレを止める必要がある野鳥やスポーツでは、シャッタースピードを十分に確保します。
800mm相当だから必ず1/800秒という固定的な考え方ではなく、被写体の動き、手ブレ補正、構え方を含めて判断します。飛んでいる鳥なら1/1600~1/2500秒以上が必要になる場面もあり、止まっている鳥なら手ブレ補正を使って速度を下げられる場面もあります。
開放から絞りすぎるとISO感度がさらに上がる
2倍エクステンダー装着時はすでに2段分暗くなっています。F2.8レンズがF5.6になった状態からF8、F11と絞ると、さらに光量が減ります。画質を上げるために何でも絞ればよいわけではなく、シャッタースピードとISO感度への影響を見ながら決めます。
高画素APS-C機や高画素フルサイズでは、絞り込みによる回折の影響もあります。まず開放付近で撮影し、元レンズとの組み合わせで少し絞った方が改善する場合だけ調整する方が実用的です。特に動体では、解像感をわずかに上げるためにシャッタースピードを失うことは避けたいところです。
三脚と一脚は超望遠域で大きな助けになる
600mm、800mm、1000mmという焦点距離では、長時間カメラを構えるだけでも負担が増えます。大型のEF超望遠レンズと2倍エクステンダーを組み合わせる場合は、三脚や一脚を使うことで構図とピントを安定させやすくなります。
月や遠景など構図を固定できる撮影では三脚、スポーツや野鳥のように左右へ追う撮影では一脚が使いやすくなります。手持ち撮影ではISを活用し、シャッタースピードを確保します。望遠撮影のレンズ選びを含めて確認したい場合は、EF望遠ズームレンズ完全ガイドも参考になります。
まとめ
- EXTENDER EF2xは対応EFレンズの焦点距離を2倍にできる
- 開放F値は2段暗くなりAFと画質にも影響する
- 対応レンズ・ボディ・世代を確認して選ぶことが重要
2倍の焦点距離と2段分のF値低下をセットで考える
EXTENDER EF2x最大の魅力は、200mmを400mm、300mmを600mm、400mmを800mmへ拡張できることです。一方、焦点距離だけが変わるわけではなく、開放F値は必ず2段分暗くなります。F2.8ならF5.6、F4ならF8、F5.6ならF11です。
この変化によってISO感度、シャッタースピード、AF対応範囲も変わります。2倍という数字だけで選ばず、装着後にどのF値になるかまで確認することで、実際の撮影環境に合うか判断できます。
III型はEOS RシリーズでEFレンズを使う場合にも有力
III型は2010年発売で、5群9枚の光学系、最適化されたコーティング、フッ素コーティング、防塵・防滴構造などを備えています。初代やII型にも中古価格の魅力がありますが、高画素デジタル機やEOS Rシリーズで使う場合はIII型を基準に考えやすくなります。
EOS Rシリーズではマウントアダプター EF-EOS Rを介して使用し、対応するボディならF8やF11になるレンズ構成でもAFを利用できます。EF望遠レンズをすでに持っている場合、RF超望遠レンズを追加する前に既存資産を延長する方法として検討できます。
焦点距離が本当に足りない場面で使うとEF2xの価値が分かる
EXTENDER EF2xは常時装着するためのアクセサリーではありません。光量とAF速度を保ちたい場面ではレンズ単体を使い、焦点距離が不足する場面だけ2倍エクステンダーを追加する運用が合理的です。晴天下の遠い野鳥、航空機、月など、被写体との距離を詰められない撮影では特に価値を発揮します。
1.4倍で足りるなら光量とAFへの影響を抑えられます。2倍でなければ届かないならEF2xを選びます。CanonのEFレンズ、エクステンダー、EOS Rシリーズまで含めて機材構成を確認する場合は、最後にキヤノン大全から関連するレンズとアクセサリーを確認できます。


