EOS Kiss X9iは今でも使える?画質・AF・連写・レンズ・中古購入の注意点を解説
EOS Kiss X9iは、約2420万画素のAPS-CサイズCMOSセンサー、DIGIC 7、最大45点のクロス測距に対応するファインダーAF、デュアルピクセルCMOS AF、最高約6コマ/秒の連写、バリアングル式タッチパネル液晶を備えたキヤノンの一眼レフです。EOS Kissシリーズの中では、簡単なオート撮影だけを想定した機種ではなく、動体撮影やライブビュー撮影まで幅広く使える性能を持っています。
現在のミラーレスと比べれば、被写体認識AF、広範囲AF、高速電子シャッター、4K動画などには大きな違いがあります。それでも静止画を中心に考えれば、約2420万画素の画質、光学ファインダー、45点AF、最高約6コマ/秒という組み合わせは今でも実用的です。EF-Sレンズだけでなくフルサイズ用EFレンズも装着でき、中古市場には低価格で選べるレンズが豊富に残っています。
EOS Kiss X9iを中古で検討する場合、単に「古い入門一眼レフ」と考えると、この機種の性格を正しく捉えにくくなります。前世代のEOS Kiss X8iからAFや連写性能が大きく強化され、上位のEOS 9000Dとは撮影性能の多くを共有しています。一方、EOS 9000Dのような上面液晶やサブ電子ダイヤルはなく、操作系はEOS Kissらしい簡潔な構成です。画質、AF、ライブビュー、動画、レンズ選び、中古購入時の注意点まで詳しく見ていきます。
- EOS Kiss X9iはどんな一眼レフなのか
- EOS Kiss X9iの実写画質
- 45点AFはEOS Kiss X9iの大きな強み
- ライブビューでは一眼レフらしくない速さを実現
- 動画はフルHD中心で4Kには対応しない
- EF・EF-Sレンズを幅広く使える
- EOS Kiss X9iとEOS 9000Dの違い
- EOS Kiss X9iとEOS Kiss X8iの違い
- EOS Kiss X9iとEOS Kiss X9は同じ世代でも性格が違う
- 光学ファインダーを使う一眼レフとしての魅力
- 小型軽量でもグリップがありレンズ交換式らしい操作感
- Wi-Fi・Bluetooth・NFCでスマートフォンと連携できる
- バッテリーはファインダー撮影で強みが出る
- 中古EOS Kiss X9iで確認したいポイント
- EOS Kiss X9iが向いている撮影
- EOS Kiss X9iが苦手な撮影
- EOS Kiss X9iを今使う魅力
- EOS Kiss X9iは今でも実用性の高いAPS-C一眼レフ
EOS Kiss X9iはどんな一眼レフなのか
EOS Kissの上位モデルとして撮影性能を大幅に強化
EOS Kiss X9iは、初心者向けとして知られるEOS Kissシリーズの中でも撮影性能をかなり高めたモデルです。約2420万画素のAPS-CセンサーとDIGIC 7を組み合わせ、ファインダー撮影では最大45点のクロス測距、ライブビューではデュアルピクセルCMOS AF、連写は最高約6コマ/秒に対応します。この構成を見ると、単にオートモードで撮影するだけのカメラではなく、動く人物、子ども、鉄道、ペットなどを自分で設定して撮影する用途まで想定されていることが分かります。
EOS Kissシリーズは操作を分かりやすくすることを重視していますが、X9iでは機能を削りすぎず、写真を覚えてからも使える余地が残されています。撮影モードをオートから絞り優先AE、シャッター優先AE、マニュアル露出へ移していけば、一台で撮影方法をかなり広げられます。キヤノン一眼レフ全体におけるEOS Kissシリーズの位置付けは、Canon EOS一眼レフの型番完全ガイドで確認できます。
約2420万画素APS-Cは今でも扱いやすい画素数
EOS Kiss X9iの有効画素数は約2420万画素で、最大記録サイズは6000×4000ピクセルです。Web掲載や一般的なプリントには十分な画像サイズがあり、撮影後に多少トリミングする余裕もあります。現在のAPS-C機にはさらに高画素なモデルもありますが、約2400万画素前後は解像力、ファイル容量、RAW現像時の扱いやすさのバランスが取りやすい画素数です。
APS-Cでは35mm判換算でレンズ表記焦点距離の約1.6倍相当の画角になります。50mmレンズなら約80mm相当、200mmなら約320mm相当の範囲を写すため、人物や望遠撮影では使いやすい場面があります。一方、広角側では同じ焦点距離のフルサイズより写る範囲が狭くなるため、風景や室内ではEF-S10-18mmなどAPS-C専用広角レンズが便利です。APS-C一眼レフ全体の特徴は、Canon APS-C一眼レフの特徴で整理しています。
EOS Kiss X9iの実写画質
低感度では細部まで十分に描写できる
ISO100付近で撮影したEOS Kiss X9iの画像は、約2420万画素らしい細部の情報を持っています。風景の木々、建物の輪郭、人物の髪、衣服の質感などをしっかり記録でき、性能の良いレンズを組み合わせれば現在でも十分な解像感を得られます。撮影画像を大きくプリントしたり、ある程度トリミングしたりする用途にも対応できます。
実写ではJPEGの初期設定でコントラストがやや強く感じられる場面があり、暗部の階調を重視するならピクチャースタイルを調整するかRAWで撮影する方が扱いやすくなります。RAWデータではハイライトやシャドウの調整幅も確保されており、露出を大きく外さなければ現像時に仕上げを追い込めます。EOS Kiss X9iの画質を引き出すうえでは、ボディだけでなくレンズ選びも重要です。APS-C用レンズの候補は、EFマウントAPS-C神レンズおすすめで比較できます。
高感度はISO1600から3200程度までが使いやすい
常用ISO感度はISO100~25600で、拡張設定ではさらに高い感度も選択できます。しかし、設定できる最高ISOと、細部を保ちながら実用的に使いやすいISOは同じではありません。実写ではISO1600付近からノイズが確認しやすくなりますが、細部はまだ十分残っています。ISO3200では滑らかさが減り、ノイズ低減によって細かな描写が少し柔らかくなるものの、小さなプリントやWeb用途なら使える場面があります。
ISO6400以上になると細部の低下が目立ちやすくなるため、明るい単焦点レンズやレンズ内手ブレ補正を利用できる場面ではISOを抑える方が画質を残しやすくなります。室内で動く人物を撮る場合は手ブレより被写体ブレが問題になるので、ISOを無理に下げるより必要なシャッタースピードを確保することも重要です。高感度ノイズとISO設定については、カメラのノイズが発生する原因と対策で詳しく解説しています。
RAW撮影ならJPEGより調整の自由度が高い
EOS Kiss X9iは14bit RAW記録に対応しています。JPEGは撮影後すぐ使える便利さがありますが、ホワイトバランス、明るさ、コントラスト、シャープネスなどはカメラ内で処理された状態になります。RAWなら撮影後にこれらを調整できるため、明暗差の大きい風景、白い服と暗い背景が混在する人物撮影、色温度の難しい室内などで扱いやすくなります。
約2420万画素なので、現在の高画素機ほどRAWファイルが巨大ではなく、現像や保存の負担も比較的抑えられます。EOS Kiss X9iをオート撮影だけで使う場合はJPEGでも十分ですが、露出や色を自分で仕上げたい段階になればRAWを利用する価値があります。撮影モードを含めてカメラ任せから一歩進んだ撮影を始める場合は、Canonカメラの撮影モード使い分けも参考になります。
45点AFはEOS Kiss X9iの大きな強み
ファインダーAFは最大45点クロス測距に対応
EOS Kiss X9iはファインダー撮影時に最大45点のAFポイントを使用でき、対応レンズでは最大45点がクロス測距になります。中央測距点は対応レンズ使用時にF2.8対応のデュアルクロス測距となり、EOS Kissシリーズとしてかなり充実したAFシステムです。前世代のX8iが19点AFだったことを考えると、被写体を画面中央から外して撮る場合の自由度が大きく向上しています。
現在のミラーレスのように画面全域で人物や動物を認識するAFではありませんが、光学ファインダーを使う一眼レフとしては広い範囲へ測距点が配置されています。人物の顔を画面端へ寄せた構図や、走っている人物をAIサーボAFで追う場面でも、中央一点だけに頼らず撮影できます。AFポイントとクロス測距の違いについては、カメラの測距点とAFポイントの基礎知識で詳しく解説しています。
最高約6コマ/秒なら運動会や子どもの撮影にも使える
EOS Kiss X9iの高速連続撮影は最高約6コマ/秒です。現在の高速ミラーレスと比べれば控えめですが、子どもの運動会、ペット、鉄道、簡単なスポーツなどでは十分利用できます。JPEGではカード容量が許す範囲まで長く連写でき、RAWでも約20枚前後を連続記録できるため、短い動きを狙うには実用的です。
連写速度だけで写真が決まるわけではありません。被写体がどこへ動くかを予測し、AIサーボAFで追いながら必要な瞬間に連写する方が、最初から最後までシャッターを押し続けるより効率的です。EOS Kiss X9iは高速スポーツ専用機ではありませんが、初心者向け一眼レフの範囲を超えて動体撮影を練習できる性能があります。連写の考え方については、カメラの連写撮影を使いこなす方法で詳しく紹介しています。
フリッカー低減は体育館や室内イベントで役立つ
蛍光灯や一部の人工照明は、人間の目では連続して点灯しているように見えても高速で明滅しています。速いシャッタースピードで撮ると、その明滅のタイミングによって写真ごとに明るさや色が変わることがあります。EOS Kiss X9iはフリッカー低減撮影に対応し、光量が安定するタイミングを検出してシャッターを切ることでムラを抑えられます。
体育館のスポーツ、学校行事、室内イベントなどでは速いシャッタースピードを使うことが多いため、この機能は実用性があります。連写中のすべてを完全に同じ明るさへする機能ではありませんが、人工照明下で写真ごとの露出や色が大きく変わる現象を減らせます。室内で動く被写体を撮るときのシャッタースピードについては、Canonシャッタースピード設定ガイドも参考になります。
ライブビューでは一眼レフらしくない速さを実現
デュアルピクセルCMOS AFで液晶撮影が実用的
古い一眼レフでは、光学ファインダーでは素早くピントが合っても、背面液晶を使うライブビューではAFが遅い機種がありました。EOS Kiss X9iはデュアルピクセルCMOS AFを搭載しており、ライブビューでも高速で滑らかなAFを利用できます。静止画では画面上の被写体へ直接ピントを合わせられ、動画ではピント位置を滑らかに移動できます。
タッチパネルと組み合わせることで、画面内の合わせたい場所を指で指定できるのも便利です。低い位置の花、地面に近いペット、頭上から撮る群衆など、光学ファインダーをのぞきにくい場面ではバリアングル液晶とライブビューが有効です。ファインダー撮影とライブビューを状況によって切り替えられることが、EOS Kiss X9iの扱いやすさにつながっています。同世代で主要性能を共有するモデルについては、EOS 9000Dの特徴でも確認できます。
バリアングル液晶は写真でも動画でも使いやすい
背面液晶は3.0型のバリアングル式で、タッチ操作にも対応しています。横へ開いて上下左右へ向きを変えられるため、ローアングル、ハイアングル、自分側へ向けた撮影などに対応できます。固定式液晶の一眼レフと比べると、撮影姿勢の自由度は大きくなります。
特に小さな子どもや動物を目線の高さから撮る場合、撮影者自身が地面へ顔を近づけなくても画面を確認できます。商品撮影や三脚撮影でも液晶を見やすい角度へ調整できるため、光学ファインダーとは違った使い方ができます。前世代のEOS Kiss X8iもバリアングル液晶を備えていますが、ライブビューAF性能はX9iでさらに扱いやすくなっています。世代差を見る場合は、EOS Kiss X8iの記事も参考になります。
動画はフルHD中心で4Kには対応しない
フルHD 60pとデュアルピクセルCMOS AFを使える
EOS Kiss X9iの動画はフルHDで最大約60fpsの記録に対応しています。4K動画には対応していませんが、フルHDで人物や家族、旅行、簡単な作品撮影を行う用途なら利用できます。デュアルピクセルCMOS AFによって、動画撮影中も被写体へ滑らかにピントを合わせやすく、タッチ操作でフォーカス位置を変更できます。
外部マイク入力端子も備えているため、内蔵マイクだけでなく外部マイクを使った録音も可能です。また、動画電子ISにも対応していますが、電子補正では画面の一部を使用するため画角が狭くなります。さらに一部のレンズは動画電子ISに対応しないため、すべてのEF・EF-Sレンズで同じ条件になるわけではありません。現在の動画向けカメラとは機能差がありますが、写真主体で必要なときにフルHD動画も撮るという使い方には対応できます。写真と動画の両方を考えたカメラ選びは、動画・Vlog向けカメラガイドでも紹介しています。
EF・EF-Sレンズを幅広く使える
標準ズームならEF-S17-55mm F2.8 IS USMも使える
EOS Kiss X9iはEFマウントを採用し、EFレンズとEF-Sレンズを使用できます。日常撮影で扱いやすいのは標準ズームですが、キットレンズから画質や明るさを高めたい場合にはEF-S17-55mm F2.8 IS USMのようなレンズも選べます。17~55mmは35mm判換算で約27~88mm相当となり、広角から人物撮影まで一本で対応できます。
ズーム全域F2.8なので室内でもシャッタースピードを確保しやすく、55mm側では背景をぼかした人物撮影にも使えます。一方でレンズ自体はEOS Kissのキットズームよりかなり大きく重いため、小型軽量というX9iの特徴は薄くなります。画質と携帯性のどちらを優先するかでレンズ選びが変わります。EF-S17-55mm F2.8 IS USMについては、EF-S17-55mm F2.8 IS USMの記事で詳しく紹介しています。
50mm単焦点は約80mm相当の人物向け画角になる
EOS Kiss X9iへEF50mm F1.8 STMなどの50mm単焦点を装着すると、35mm判換算では約80mm相当の画角になります。フルサイズでは標準レンズとして使われる50mmですが、APS-Cでは中望遠に近くなり、人物を少し離れた位置から撮る用途に向きます。
F1.8の明るさを使えば、キットズームより背景を大きくぼかしやすく、室内でもISO感度を抑えたりシャッタースピードを上げたりできます。ただし、室内で全身を撮る場合は画角が狭く、撮影者がかなり後ろへ下がる必要がある場合があります。顔や上半身のポートレートでは扱いやすい組み合わせです。APS-Cでの人物用レンズを比較する場合は、Canonポートレートレンズガイドも参考になります。
望遠ではAPS-Cの画角を活かせる
EOS Kiss X9iでは、250mmのレンズを使うと35mm判換算で約400mm相当の画角になります。運動会、鉄道、動物、比較的近距離の野鳥など、離れた被写体を大きく写したい場面ではAPS-Cの狭い画角を活かせます。EF-S55-250mm F4-5.6 IS STMのような軽量望遠ズームなら、EOS Kiss X9iの小型ボディとの重量バランスも取りやすくなります。
望遠撮影では画角が狭いほど手ブレが目立ちやすくなるため、レンズ内手ブレ補正と十分なシャッタースピードが重要です。動く被写体では手ブレ補正だけでは被写体ブレを防げないため、必要に応じてISO感度を上げてシャッタースピードを確保します。APS-C向け望遠レンズを含めたレンズ選びは、EFマウントAPS-C神レンズおすすめで確認できます。
EOS Kiss X9iとEOS 9000Dの違い
撮影性能は近いが操作系が大きく違う
EOS Kiss X9iとEOS 9000Dは、約2420万画素センサー、DIGIC 7、45点AF、デュアルピクセルCMOS AF、最高約6コマ/秒など主要な撮影性能が非常に近い兄弟機です。実際の写真画質や基本的なAF性能だけを見ると、両機の差は小さくなります。
大きな違いは操作系です。EOS 9000Dには上面液晶、背面サブ電子ダイヤル、AF-ONボタンなどがあり、絞り、シャッタースピード、露出補正などを頻繁に変更する人には扱いやすい構成です。EOS Kiss X9iは操作を簡潔にまとめ、背面液晶とボタンを中心に操作します。撮れる写真そのものより、設定変更の速さや操作感に差があります。両機の関係については、EOS 9000Dの記事で詳しく比較できます。
EOS Kiss X9iとEOS Kiss X8iの違い
AFと連写の進化が大きい
EOS Kiss X8iも約2420万画素APS-Cセンサーを搭載していますが、ファインダーAFは19点、連写は最高約5コマ/秒です。EOS Kiss X9iでは最大45点AF、最高約6コマ/秒へ進化し、動く被写体への対応力が高くなっています。さらに画像処理エンジンがDIGIC 7となり、ライブビューAFにはデュアルピクセルCMOS AFが採用されています。
静止した風景を低感度で撮るだけなら画素数が同じなので大きな差を感じにくい場面もあります。しかし、子ども、スポーツ、ペット、ライブビュー撮影ではX9iの方が操作のレスポンスやAFの使いやすさで差を感じやすくなります。中古価格の差が小さい場合には、こうした撮影性能を比較する意味があります。EOS Kiss X8iの特徴は、EOS Kiss X8iの記事で確認できます。
EOS Kiss X9iとEOS Kiss X9は同じ世代でも性格が違う
X9は小型軽量、X9iはAFと連写を重視
名称が似ていますが、EOS Kiss X9とEOS Kiss X9iは同じカメラではありません。X9は小型軽量を強く意識したモデルで、本体サイズと重量を抑えながら約2420万画素、DIGIC 7、デュアルピクセルCMOS AFを搭載しています。一方、ファインダーAFは9点、最高連写は約5コマ/秒です。
X9iは約532gとX9より大きく重い代わりに、最大45点AFと最高約6コマ/秒を備えています。旅行や日常で軽さを最優先するならX9の特徴が生きますが、運動会や人物の動きまでファインダーで追いたい場合はX9iのAFシステムに利点があります。同じEOS Kissでも設計の重点が違います。EOS Kiss X9の特徴については、EOS Kiss X9の記事で詳しく解説しています。
光学ファインダーを使う一眼レフとしての魅力
視野率約95%なので画面端には少し余分に写る
EOS Kiss X9iの光学ファインダーは視野率約95%、倍率約0.82倍です。ファインダーで見えている範囲より実際の写真には少し広い範囲が記録されるため、画面端まで厳密に構図を決める場合には撮影後の確認が必要です。上位一眼レフの視野率約100%ファインダーと比べると、この点はエントリー系らしい仕様です。
一方、光学ファインダーは背面液晶やEVFのような表示遅延がなく、電源を入れてファインダーをのぞけば被写体を自然な光学像で確認できます。晴天の屋外でも液晶の反射を気にせず撮影でき、ファインダーへ顔を付けることでカメラを安定して構えやすい利点もあります。キヤノン一眼レフ全体の特徴については、キヤノン一眼レフの魅力と活用術で詳しく紹介しています。
小型軽量でもグリップがありレンズ交換式らしい操作感
約532gで望遠レンズまで組み合わせやすい
バッテリーとカードを含む質量は約532gです。現在の小型ミラーレスより重い機種もありますが、一眼レフとしては比較的軽く、標準ズームや軽量望遠ズームとの組み合わせなら長時間持ち歩きやすいサイズです。グリップがあるため右手でしっかり握ることができ、ファインダー撮影でも安定した姿勢を作れます。
一方、EF70-200mm F2.8Lのような大型レンズや重量級単焦点を装着すると、レンズ側がかなり重くなります。EOS Kiss X9iでは小型軽量なEF-SレンズやEF50mm F1.8 STMのような単焦点を組み合わせると、ボディの特徴を活かしやすくなります。APS-C一眼レフに合うレンズの候補は、Canon APS-C用おすすめレンズで確認できます。
Wi-Fi・Bluetooth・NFCでスマートフォンと連携できる
撮った写真をスマートフォンへ転送できる
EOS Kiss X9iはWi-Fi、Bluetooth、NFCに対応しており、対応するスマートフォンと連携できます。撮影した写真をスマートフォンへ転送したり、スマートフォン側からカメラをリモート操作したりできるため、古い一眼レフでも撮影後の共有まで考えた使い方ができます。
Bluetoothは常時接続を補助する用途にも使え、Wi-Fi接続への切り替えを行いやすくします。ただし、無線機能を使用するとバッテリー消費は増えます。撮影可能枚数を優先したい長時間撮影では、必要なときだけ通信機能を使う方が電池を保ちやすくなります。一眼レフを現在使う意味をレンズ資産も含めて考える場合は、キヤノン一眼レフの魅力とEFレンズ資産も参考になります。
バッテリーはファインダー撮影で強みが出る
LP-E17を使用しファインダー撮影なら長く使える
EOS Kiss X9iのバッテリーはLP-E17です。ファインダー撮影では、ストロボを使わない条件なら公称値で約800枚を超える撮影が可能で、ストロボを一定割合使用する条件でも約600枚が目安になります。一方、ライブビューでは約300枚前後まで減るため、光学ファインダーを中心に使う方が一眼レフらしい電池持ちの良さを活かせます。
中古では付属しているLP-E17の劣化状態によって実際の撮影枚数が大きく変わります。Wi-Fi、Bluetooth、ライブビュー、動画、レンズ内手ブレ補正を多用すれば消費も増えるため、長時間撮影では予備バッテリーがあると扱いやすくなります。同じLP-E17を使う機種は複数あり、EOS Kissシリーズを含むキヤノン一眼レフの系譜は、キヤノン大全から確認できます。
中古EOS Kiss X9iで確認したいポイント
AF・シャッター・バリアングル液晶を実際に動かしたい
中古でEOS Kiss X9iを選ぶ場合、外観だけで状態を判断しないことが重要です。ファインダーAFでは中央だけでなく周辺のAFポイントも使用し、近距離と遠距離の両方へ正常に合焦するか確認したいところです。高速連写を行い、途中でエラーが出ないか、シャッターやミラーの動作音に異常がないかも確認項目になります。
バリアングル液晶は開閉と回転を繰り返して使う部分なので、ヒンジの緩み、表示の瞬断、タッチ操作の反応も見ておきたい部分です。ライブビューでデュアルピクセルCMOS AFが正常に動くか、動画記録ができるか、SDカードへの書き込みに異常がないかまで確認できれば、中古個体の状態をかなり把握できます。キヤノン一眼レフの機種を横断して比較する場合は、Canon EOS一眼レフ型番ガイドも参考になります。
センサーのゴミやマウント周辺も確認したい
レンズ交換式カメラなので、中古ではセンサーのゴミも確認したい部分です。EOS Kiss X9iには自動センサークリーニングがありますが、すべてのゴミを取り除けるわけではありません。白い壁や空をF11やF16程度まで絞って撮影し、画像に黒い点が大量に出ないかを見ると状態を確認しやすくなります。
EFマウント周辺では、電子接点の汚れ、マウントの大きな傷、レンズ装着時の異常なガタつきなども確認します。長期間使われた個体ではグリップの摩耗や端子カバーの劣化もありますが、外観の使用感だけで画質が決まるわけではありません。撮影機能が正常かどうかを優先して見ることが重要です。EF・EF-Sレンズの互換性や特徴は、Canon EF-Sレンズの記事で確認できます。
SDカードと端子類も忘れず確認したい
記録媒体はSD、SDHC、SDXCカードで、UHS-Iに対応しています。中古購入後は写真を数枚撮るだけでなく、RAW連写や動画記録を行い、カードへの書き込みが正常に続くか確認したいところです。SDカードスロットの接触が悪い個体では、カード認識エラーや書き込み異常が発生する可能性があります。
外部マイク端子、HDMI、USBなどを使用する予定がある場合は端子部分の破損や変形も確認対象です。特に動画撮影を行う人にとって外部マイク端子は重要なので、端子カバーがあるだけで安心せず実際の動作を見る必要があります。動画より静止画を中心にする場合でも、PCへの画像転送やSDカード運用まで含めて確認すると中古購入後のトラブルを減らせます。EOS Kissシリーズの各世代は、キヤノン大全から比較できます。
EOS Kiss X9iが向いている撮影
家族・運動会・旅行を一台で撮る用途に使いやすい
EOS Kiss X9iは、家族写真や旅行のように撮影対象が頻繁に変わる用途と相性があります。静止した記念写真なら約2420万画素の画質を活かせ、子どもが走る場面では45点AFと約6コマ/秒連写を利用できます。液晶を開けば低い位置からも撮影でき、動画へ切り替えればフルHDで動きも残せます。
レンズも標準ズーム、望遠ズーム、50mm単焦点などを用途によって交換できるため、一台のカメラで撮影範囲を広げられます。スマートフォンより大きな機材にはなりますが、望遠レンズや大口径レンズを使えることがレンズ交換式カメラの強みです。日常から望遠まで使えるAPS-C用レンズについては、EFマウントAPS-C神レンズおすすめで用途別に紹介しています。
写真を覚えたい人にも扱いやすい
撮影を始めたばかりの段階ではオートモードを使い、慣れてきたら絞り優先AEで背景ボケを調整し、シャッター優先AEで動きを止め、さらにマニュアル露出へ進むことができます。EOS Kiss X9iには各種ガイド表示もあり、設定変更によって写真がどう変化するのかを理解しながら操作できます。
上位機ほどボタンやダイヤルが多くないため、最初から複雑な操作を覚える必要はありません。一方、RAW、露出補正、AFエリア選択、フリッカー低減など本格的な撮影機能も残されているため、オート撮影から卒業しても使い続けられます。絞り優先、シャッター優先、マニュアル露出の違いについては、Canonカメラの撮影モードガイドで詳しく解説しています。
EOS Kiss X9iが苦手な撮影
高速スポーツや野鳥では現在のミラーレスとの差が大きい
EOS Kiss X9iの45点AFと最高約6コマ/秒は一眼レフとして十分実用的ですが、高速スポーツや野鳥の飛翔を中心に撮る場合は現在のミラーレスとの差が大きくなります。新しいカメラには人物、動物、鳥などを認識して画面内で追尾するAFや、10コマ/秒を大きく超える高速連写を備えた機種があります。
X9iでは撮影者がAFポイントの位置へ被写体を入れ続ける必要があり、被写体が画面内を不規則に動くほど難易度が上がります。運動会や鉄道など動きを予測しやすい被写体なら十分使えますが、撮影成功率を最大限高めることを目的にするなら新しい機種が有利です。動体撮影に必要なAFポイントや連写の考え方は、AFポイントの基礎知識で確認できます。
4K動画を必要とする用途には向かない
動画はフルHDまでなので、4Kを前提とした撮影には対応できません。静止画を中心に撮り、家族や旅行の動画も時々残したい用途なら十分ですが、動画作品、Vlog、長期的な4K編集を目的に選ぶ場合には機能面で古さがあります。
一方、フルHDではデュアルピクセルCMOS AFとバリアングル液晶を利用でき、外部マイクも接続できます。動画性能が低いという一言で片付けるより、解像度はフルHDまで、AFや操作性は比較的充実しているカメラと考える方が正確です。動画中心のカメラと写真中心のカメラの違いについては、動画・Vlog向けカメラガイドも参考になります。
EOS Kiss X9iを今使う魅力
一眼レフとEFレンズを低コストで楽しみやすい
EOS Kiss X9iを今選ぶ最大の魅力の一つが、EF・EF-Sシステムを中古で楽しみやすいことです。標準ズーム、望遠ズーム、50mm単焦点、マクロ、広角など、長期間販売されてきた大量のレンズから選べます。RFシステムの新品機材をそろえる場合とは違った価格帯で、複数の焦点距離やレンズの描写を試せます。
レンズ交換を楽しみながら写真を覚えたい場合には、ボディ一台とキットレンズだけで完結させる必要もありません。中古のEF-S24mm F2.8 STM、EF50mm F1.8 STM、EF-S55-250mm F4-5.6 IS STMなどを組み合わせれば、広角寄りのスナップから人物、望遠まで撮影体験を広げられます。APS-Cで使いやすいEF・EF-Sレンズについては、EFマウントAPS-C神レンズおすすめでまとめています。
ファインダーとライブビューを両方使えることが強み
EOS Kiss X9iは、昔ながらの光学ファインダーだけに頼る一眼レフでも、液晶撮影が苦手な一眼レフでもありません。ファインダーでは45点AFと約6コマ/秒連写を使い、液晶ではデュアルピクセルCMOS AFとタッチ操作を使えます。撮影する被写体や姿勢に応じて二つの撮影方法を切り替えられることが、この世代のキヤノン一眼レフの大きな特徴です。
動く被写体を追うときはファインダー、低い位置の花や静物ではライブビュー、人物動画ではバリアングル液晶という使い分けができます。最新ミラーレスほど自動化されてはいませんが、一眼レフらしい光学ファインダーと現代的なライブビューの中間に位置するカメラとして、今でも独特の使いやすさがあります。キヤノン一眼レフ全体の特徴については、キヤノン一眼レフの魅力と活用術で詳しく紹介しています。
EOS Kiss X9iは今でも実用性の高いAPS-C一眼レフ
EOS Kiss X9iは、約2420万画素APS-C CMOSセンサー、DIGIC 7、最大45点クロス測距対応AF、デュアルピクセルCMOS AF、最高約6コマ/秒、バリアングル式タッチパネル液晶という構成を持っています。スペックだけを見ると現在のミラーレスに及ばない部分はありますが、静止画を撮るための基本性能は今でも十分残っています。
特にファインダーAFはEOS Kissシリーズとして充実しており、人物、子ども、運動会、ペット、鉄道など、ある程度動きのある被写体にも対応できます。ライブビューではデュアルピクセルCMOS AFを利用できるため、古い一眼レフにありがちな「液晶撮影になると急にAFが遅くなる」という弱点もかなり改善されています。
画質面では、低感度なら約2420万画素を活かした細かな描写が得られ、RAW撮影にも対応します。高感度は現在の新しいカメラほど強くありませんが、ISO1600から3200程度までを中心に使えば、室内撮影にも対応できます。明るい単焦点や手ブレ補正付きレンズと組み合わせれば、さらに撮影範囲を広げられます。
弱点は、4K動画非対応、ファインダー視野率約95%、最高シャッター速度1/4000秒、現在の被写体認識AFを持たないことなどです。高速スポーツや野鳥の飛翔、4K動画を主目的とするなら、新しいミラーレスの方が撮影しやすくなります。
一方、EF・EF-Sレンズを中古で使いたい、光学ファインダーで撮りたい、写真の設定を自分で覚えたい、バリアングル液晶も使いたいという用途では、EOS Kiss X9iには今でも使える要素があります。EOS Kiss X8iから大きく強化された45点AFと連写性能、EOS 9000Dと共通する主要撮影性能、EOS Kissらしい分かりやすい操作系が一台にまとまっています。
中古で選ぶ際には、AF、シャッター、ミラー、バリアングル液晶、タッチ操作、SDカードスロット、センサー、バッテリーなどの状態を確認することが重要です。状態の良いボディと用途に合ったEF・EF-Sレンズを組み合わせれば、家族写真から人物、風景、望遠撮影まで幅広く使えるAPS-C一眼レフとして、EOS Kiss X9iを今でも十分活用できます。



