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Canon 70-200mmレンズ比較|EF・RFの違いと中古で選ぶポイント

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Canon 70-200mmレンズ比較|EF・RFの違いと中古で選ぶポイント レンズ

Canon 70-200mmレンズ比較|EF・RFの違いと中古で選ぶポイント

Canonの70-200mmレンズは、EFマウント時代からRFマウントへと進化しながら、ポートレート、スポーツ、鉄道、風景、イベント撮影などで使われてきた代表的な望遠ズームです。しかし、同じ70-200mmという焦点距離でも、F2.8とF4、手ブレ補正の有無、EFとRF、旧型と新型では重量、画質、操作性、価格が大きく異なります。中古市場には複数世代のEFレンズが流通しており、製品名が似ているため、どれを選ぶべきか迷う人も少なくありません。

結論から述べると、価格を抑えてF2.8の明るさを手に入れたいならEF70-200mm F2.8L IS II USMやIII USM、軽量な中古望遠ズームを求めるならEF70-200mm F4L IS II USM、EOS Rシリーズで携帯性を優先するならRF70-200mm F4 L IS USMが有力な候補です。RF70-200mm F2.8 L IS USMはF2.8ながら小型軽量で、RF70-200mm F2.8 L IS USM Zは全長が変わらないインナーズームと動画向けの操作性を備えています。それぞれ異なる利点があるため、新しいレンズほどすべての用途で優れているとは限りません。

この記事では、Canon純正のEF・RF70-200mmを10モデル比較し、F2.8とF4の違い、歴代EFレンズの世代差、RFレンズの設計変更、EOS Rシリーズへの装着方法、中古購入時の確認ポイントまで解説します。メーカー公表仕様を基準に整理し、実機を使用した経験がない機種については、仕様から分かることと実写で確認すべきことを分けて紹介します。

  1. Canon 70-200mmレンズ10モデルの比較一覧
    1. EF・RF70-200mmの主要10モデルを比較する
    2. F2.8とF4は明るさと重量のどちらを優先するかで選ぶ
    3. 世代が新しいほど必ず画質が大きく向上するわけではない
  2. EF70-200mm F2.8の4モデルを比較する
    1. 初代のF2.8L USMとF2.8L IS USMは中古価格が魅力
    2. EF70-200mm F2.8L IS II USMは描写性能と価格のバランスが魅力
    3. EF70-200mm F2.8L IS III USMは逆光耐性と保守性を重視する人向け
  3. EF70-200mm F4の3モデルは中古の狙い目になるか
    1. EF70-200mm F4L USMは安さと軽さを優先する選択肢
    2. EF70-200mm F4L IS USMは手ブレ補正を備えた軽量EFレンズ
    3. EF70-200mm F4L IS II USMは中古F4の有力候補
  4. RF70-200mmの3モデルは何が違うのか
    1. RF70-200mm F2.8 L IS USMは小型軽量を優先した設計
    2. RF70-200mm F2.8 L IS USM Zはインナーズームと動画操作に対応
    3. RF70-200mm F4 L IS USMは携帯性を優先するなら有力
  5. EFとRFの違いは画質だけで決まらない
    1. 解像力・逆光耐性・ボケ味は設計と世代で比較する
    2. インナーズームと伸縮式ズームは撮影スタイルで選ぶ
    3. EOS RシリーズでEFレンズを使うならアダプターも考える
  6. 中古のEF70-200mmを購入する際の注意点
    1. レンズ内部のカビ・クモリ・傷とAF動作を確認する
    2. メーカーの修理対応終了モデルは購入価格だけで評価しない
    3. 中古相場は世代差より個体の状態と保証を優先する
  7. 撮影用途別におすすめの70-200mmを選ぶ
    1. ポートレート・舞台・室内スポーツはF2.8を優先する
    2. 旅行・風景・登山はF4の軽量モデルが使いやすい
    3. 鉄道・スポーツ・動物は撮影距離とズーム方式で考える
  8. まとめ

Canon 70-200mmレンズ10モデルの比較一覧

EF・RF70-200mmの主要10モデルを比較する

キヤノンの70-200mmには、EFマウントのF2.8が4モデル、F4が3モデル、RFマウントが3モデルあります。いずれも70mmから200mmまでをズーム全域で一定の開放F値で使用できますが、手ブレ補正や重量、最短撮影距離などが異なります。まずは購入候補を絞るために主要仕様を一覧で比較します。

レンズ名 開放F値 手ブレ補正 重量 最短撮影距離
EF70-200mm F2.8L USM F2.8 なし 約1,310g 1.5m
EF70-200mm F2.8L IS USM F2.8 あり 約1.5kg級 1.4m
EF70-200mm F2.8L IS II USM F2.8 約4段 約1,490g 1.2m
EF70-200mm F2.8L IS III USM F2.8 約3.5段 約1,480g 1.2m
EF70-200mm F4L USM F4 なし 約705g 1.2m
EF70-200mm F4L IS USM F4 約4段 約760g 1.2m
EF70-200mm F4L IS II USM F4 約5段 約780g 1.0m
RF70-200mm F2.8 L IS USM F2.8 約5段 約1,070g 0.7m
RF70-200mm F2.8 L IS USM Z F2.8 約5.5段 約1,110~1,115g 0.49~0.68m
RF70-200mm F4 L IS USM F4 約5段 約695g 0.6m

重量は原則としてレンズ本体のメーカー公表値で、三脚座を含まないモデルがあります。EF70-200mm F2.8L IS USMの初代ISモデルにはメーカー公開資料間で重量表記の差があるため、約1.5kg級としています。また、手ブレ補正の段数は発売当時の測定条件や規格、使用ボディが異なり、数字だけで実際の効果を直接比較することはできません。RFレンズは対応ボディとの協調制御によって補正効果が変わる場合があります。

一覧から分かる大きな違いは、RFのF2.8モデルがEFのF2.8モデルより軽量化されていることと、F4モデルではEF時代から比較的軽いレンズが用意されていることです。また、RFでは最短撮影距離が短くなり、望遠ズームで花や小物などを大きく写しやすくなっています。70-200mmという焦点距離自体の使い方は、70-200mmレンズの使い道と撮影分野別の活用法でも詳しく紹介しています。

F2.8とF4は明るさと重量のどちらを優先するかで選ぶ

70-200mm F2.8とF4の大きな違いは、ズーム全域の開放F値が1段異なることです。同じシャッタースピードならF2.8はF4の2倍の光量を取り込めます。例えばF4でISO6400が必要になる場面でも、同じシャッタースピードと露出を維持したままF2.8にするとISO3200へ下げられます。逆にISO感度を変えずにF2.8へ開けば、シャッタースピードを1段速くできます。

この違いは、体育館でのスポーツ、舞台、室内イベント、夕方の人物撮影などで重要です。被写体が動いている場合、レンズの手ブレ補正だけでは動体ブレを防げません。シャッタースピードを速くできるF2.8は、そのような条件で有利になります。また同じ焦点距離、撮影距離、背景条件なら、F2.8はF4より被写界深度を浅くでき、人物の背景を大きくぼかす撮影にも向いています。

一方、日中の風景、旅行、散歩、建築物などを撮影する場合、F4で十分なシャッタースピードが確保できることも多くあります。F8まで絞って撮る風景なら、開放F値がF2.8である必要性はさらに小さくなります。軽さや購入価格が優先される場合はF4の利点が大きく、暗所や動体ではF2.8の意味が増します。RF F4の表現力についてはRF70-200mm F4 L IS USMのポートレート撮影とボケ表現も参考になります。

世代が新しいほど必ず画質が大きく向上するわけではない

歴代70-200mmを比較する際には、発売順と描写性能の関係を慎重に考える必要があります。特にEF70-200mm F2.8L IS II USMとIII USMは、基本的な光学設計が近く、III型で大きく変更されたのはコーティングや外装などです。III型にはASCコーティングや最前面・最後面のフッ素コーティングが採用され、逆光対策と汚れの拭き取りやすさが改善されています。

通常の順光で中心部の解像力を比較するなら、II型とIII型の差が非常に小さく見える場面も考えられます。一方、強い光源が画面内や画面外にある撮影では、コーティングの違いがフレアやゴーストへ影響する可能性があります。新しい製品という理由だけで画質が大幅に向上していると判断せず、どの部分が変更されたのかを確認することが重要です。

初代ISからII型への変更は、光学設計や最短撮影距離を含めた大きな改良でした。これに対してII型からIII型では変更の内容が異なります。中古レンズを選ぶ際は、世代の番号よりも改良内容と個体の状態を確認すると違いを理解しやすくなります。EFのII型とIII型の具体的な差はEF70-200mm F2.8L IS III USMとII型の比較で解説しています。

EF70-200mm F2.8の4モデルを比較する

初代のF2.8L USMとF2.8L IS USMは中古価格が魅力

EF70-200mm F2.8L USMは1995年に発売された手ブレ補正非搭載の大口径望遠ズームです。約1,310gの重量があり、全長は約193.6mm、最短撮影距離は1.5mです。手ブレ補正がないことは弱点ですが、明るさは後継機と同じF2.8です。屋外のスポーツや人物撮影で十分なシャッタースピードを確保できるなら、手ブレ補正非搭載でも撮影できる場面はあります。

2001年に登場したEF70-200mm F2.8L IS USMは、約3段分の手ブレ補正を搭載した初代ISモデルです。手持ち撮影の選択肢は広がりましたが、最短撮影距離は1.4mで、後のII型より長くなっています。ズーム操作でレンズの全長が変わらないインナーズーム方式を採用しており、三脚や一脚で構えたときにもレンズの重心が大きく移動しません。

この二つは発売から長い年月が経過した製品です。中古価格が低い場合でも、AF駆動、手ブレ補正の異音、光学系の状態、ズームリングの操作感を丁寧に確認する必要があります。特に古いISモデルは補正機構そのものに不具合があれば修理費用が大きくなる可能性があります。中古の初期型を選ぶ場合には、EF70-200mm F2.8L IS II USMとの性能差を確認しておくと、価格だけでは見えない世代差を把握できます。

EF70-200mm F2.8L IS II USMは描写性能と価格のバランスが魅力

2010年発売のEF70-200mm F2.8L IS II USMは、初代ISモデルから光学性能が大きく見直された世代です。蛍石1枚とUDレンズ5枚を使用した19群23枚の光学設計を採用し、最大撮影倍率は0.21倍、最短撮影距離は1.2mです。初代ISモデルより被写体へ近づきやすくなり、望遠端で花や小物を撮影するときにも使いやすくなっています。

中古市場では、II型とIII型の価格差が購入判断のポイントになります。II型は約1,490gと重いものの、F2.8の明るさ、リングUSMによるAF、手ブレ補正、インナーズームを備えています。EOS 5DシリーズやEOS 7DシリーズなどのEFマウント一眼レフで使えるほか、マウントアダプターEF-EOS Rを装着すればEOS Rシリーズでも使用できます。

ただし、II型についてはキヤノンの国内修理対応期間が2025年5月で終了しています。描写性能に魅力があっても、故障時のメーカー修理を前提にはできません。購入時には正常動作を確認し、故障の危険性を価格へ織り込む必要があります。中古としての価値はEF70-200mm F2.8L IS II USMレビューでも詳しく扱っています。

EF70-200mm F2.8L IS III USMは逆光耐性と保守性を重視する人向け

2018年に発売されたEF70-200mm F2.8L IS III USMは、EFマウントの70-200mm F2.8Lシリーズで新しい世代に当たる製品です。レンズ構成は19群23枚、最短撮影距離1.2m、フィルター径77mm、重量約1,480gです。II型から大きな変更がない項目も多くありますが、ASCコーティングなどにより逆光耐性の改善が図られています。

III型を選ぶ意味は、逆光撮影でのフレア対策に加え、II型と比較して製品が新しいことにもあります。同じ中古品でも経年劣化の程度は保管や使用状況によって異なるため、新しい年式だから必ず良好とは限りません。それでもIII型はキヤノンの修理対応期間が未定として掲載されており、メーカー修理が終了したII型より保守面で選びやすい状況です。

EOS RシリーズでもEFレンズを継続して使いたい人や、現在のEF一眼レフを長く使う予定の人にはIII型が候補になります。逆にEOS Rシリーズのみで使用し、重量や収納性が最優先ならRF F2.8との比較が重要になります。III型の描写と設計変更はEF70-200mm F2.8L IS III USMレビューで詳しく紹介しています。

EF70-200mm F4の3モデルは中古の狙い目になるか

EF70-200mm F4L USMは安さと軽さを優先する選択肢

EF70-200mm F4L USMは、手ブレ補正を搭載しないシンプルな望遠ズームです。重量は約705gで、EFのF2.8モデルに比べて大幅に軽量です。全長約172mm、フィルター径67mmと比較的小柄な設計で、200mmまでの望遠を使いながら機材を軽くしたい場合に適しています。インナーズームのため、ズーム操作で鏡筒が前後に伸びることもありません。

手ブレ補正がないため、夕方や室内で静止した被写体を低速シャッターで撮影する場合には注意が必要です。一方、日中のスポーツや鉄道のように、被写体を止めるため速いシャッタースピードを使用する撮影では、ISの有無が大きな問題にならないこともあります。EOS Rシリーズではボディ側の手ブレ補正を利用できる組み合わせもありますが、ボディによって動作条件が異なります。

このレンズは中古価格を抑えたい人にとって魅力がありますが、国内のメーカー修理対応は2026年11月までと案内されています。古い製品を長期間使う予定なら、購入後の修理可能性を重視する必要があります。F4という開放値でも人物撮影や背景ぼけを楽しめることは、70-200mmの焦点距離別の使い道からも分かります。

EF70-200mm F4L IS USMは手ブレ補正を備えた軽量EFレンズ

EF70-200mm F4L IS USMは2006年に発売され、約760gの本体へ約4段分の手ブレ補正を搭載した製品です。手ブレ補正のないF4L USMから重量は約55g増えますが、手持ちで低速シャッターを使用できる範囲が広がります。最短撮影距離は1.2m、最大撮影倍率は0.21倍で、フィルター径は67mmです。

旅行中の風景や建築物、静止した人物など、重いF2.8レンズを持ち歩きたくない撮影では軽量性が役立ちます。一方、ISを搭載していても開放F値はF4なので、動く人物や動物を撮影する際にはシャッタースピードを速くする必要があります。暗所での動体撮影では、F2.8の明るさと手ブレ補正の役割が異なることに注意したいところです。

このモデルはキヤノンの国内修理対応期間が2025年3月に終了しています。中古市場で状態のよい個体が見つかっても、メーカー修理できない点は購入価格と併せて考える必要があります。RF F4へ移行した際の携帯性や近接性能の差については、RF70-200mm F4 L IS USMとEFモデルの比較で扱っています。

EF70-200mm F4L IS II USMは中古F4の有力候補

2018年に登場したEF70-200mm F4L IS II USMは、F4の明るさと軽さを維持しながら手ブレ補正と近接性能が強化されたレンズです。約780gの重量、最短撮影距離1.0m、最大撮影倍率0.27倍、約5段分の手ブレ補正を備えています。初代ISモデルの1.2mから最短撮影距離が短縮され、花や身近な被写体を大きく撮影しやすくなりました。

EFのF2.8L IS III USMと比べると重量は約700g軽く、長時間の徒歩移動では機材の負担が大きく変わります。ズーム時の全長が変化しないため、三脚や一脚を使うときの操作性も安定しています。F2.8が必要な暗所撮影では不利になりますが、日中の旅行、風景、スポーツ、鉄道などで使う場合にはF4の明るさで十分なこともあります。

EF70-200mm F4L IS II USMは、キヤノンの修理対応期間が2031年6月までと案内されています。修理期限が過ぎたF4L IS初代と比較すると、中古を購入した後の保守面で有利です。特にEOS 5DシリーズとEOS Rシリーズの両方で使用する場合、有力な候補になると考えられます。RF F4との描写や機動性を比較する際はRF70-200mm F4 L IS USMの作例も参考になります。

RF70-200mmの3モデルは何が違うのか

RF70-200mm F2.8 L IS USMは小型軽量を優先した設計

RF70-200mm F2.8 L IS USMは2019年に発売されたRFマウント用の大口径望遠ズームです。重量約1,070g、収納時全長約146mmという設計で、EF70-200mm F2.8L IS III USMの約1,480g、全長199mmから大幅に軽量・短縮されました。F2.8の明るさを維持しながらバッグへ収納しやすくなったことが大きな特徴です。

その一方で、このモデルはズームすると鏡筒が伸びる方式です。収納時は短くできますが、200mm側へ伸ばすと全長が長くなり、前方へ重心が移動します。EFのインナーズームに慣れた人は、操作感が変わる点に注意が必要です。手持ちで移動しながら撮影する場合は軽さと収納性が利点になり、三脚へ固定して素早くズームを繰り返す撮影では、EF型の一定した全長を好む人もいるでしょう。

光学面ではナノUSMを2基使用したフォーカス制御を採用し、最短撮影距離は0.7mです。花、小物、人物の部分的なクローズアップなどへ対応しやすく、一本で使える撮影範囲が広がっています。EF III型とRF通常型の違いについてはEF70-200mm F2.8L IS III USMとRF70-200mm F2.8 L IS USMの比較で詳しく紹介しています。

RF70-200mm F2.8 L IS USM Zはインナーズームと動画操作に対応

RF70-200mm F2.8 L IS USM Zは2024年に発売されたモデルで、通常型RF F2.8とは異なる設計思想を持っています。大きな違いは、ズーム操作を行ってもレンズの全長が変わらないインナーズーム方式です。外部へ鏡筒が伸びないため、ズーム中のバランス変化を抑えやすく、三脚、動画用ジンバル、長時間のスポーツ撮影などで扱いやすくなります。

重量はホワイトが約1,115g、ブラックが約1,110gで、RF F2.8通常型の約1,070gから大きくは増えていません。一方、収納時全長は約199mmで、通常型の約146mmより長くなります。重量差は比較的小さいものの、バッグに収める際のスペースは明確に異なります。またフィルター径は82mm、絞り羽根は11枚、最短撮影距離は70mm側0.49m、200mm側0.68mです。

Z型はアイリスリングを搭載し、別売りのパワーズームアダプターに対応するなど、静止画と動画の両方を意識した設計です。アイリスリングの利用条件はカメラボディやファームウェアによって異なるため、組み合わせを確認する必要があります。インナーズームを好み、EOS Rシステムでスポーツや映像制作を行う人には特徴のある選択肢です。RF F2.8通常型による人物撮影はRF70-200mm F2.8 L IS USMのポートレート撮影で紹介しています。

RF70-200mm F4 L IS USMは携帯性を優先するなら有力

RF70-200mm F4 L IS USMは重量約695g、収納時全長約119mmの小型軽量な望遠ズームです。RF F2.8通常型より約375g軽く、バッグへ収納するときの全長も短くなっています。旅行、散歩、登山、風景撮影などで持ち歩く時間が長い場合、この差は実用上の利点になります。

最短撮影距離はズーム全域で0.6m、最大撮影倍率は200mm時に0.28倍です。EF70-200mm F4L IS II USMの最短撮影距離1.0m、最大撮影倍率0.27倍と比べると、さらに被写体へ近づけます。望遠端で花や小物を撮影したい場合、撮影距離の自由度が高いことは大きな魅力です。またナノUSMによるAFと手ブレ補正も備えており、軽量化のために基本機能を大きく削った製品ではありません。

F4なので室内スポーツや暗い舞台ではF2.8より不利ですが、日中の人物撮影や風景では十分な場合があります。EOS Rシリーズで標準ズームと望遠ズームを軽く組み合わせたい人には、実用性の高い一本と考えられます。画質や撮影分野による使い分けはRF70-200mm F4 L IS USMの作例レビューで確認できます。

EFとRFの違いは画質だけで決まらない

解像力・逆光耐性・ボケ味は設計と世代で比較する

EFからRFへ変わったことで、カメラとレンズの通信方式だけでなく、光学設計の自由度やレンズの大きさも変わりました。RF70-200mm F2.8 L IS USMは13群17枚、RF70-200mm F2.8 L IS USM Zは15群18枚です。EF70-200mm F2.8L IS III USMは19群23枚なので、構成枚数からも設計が異なることが分かります。ただし、レンズ枚数が少ないほど画質がよいという単純な関係はありません。

レンズの画質を比較する際は、70mm・135mm・200mmそれぞれで、開放絞りとF4、F5.6、F8などに絞った写真を確認する必要があります。画面中心の解像力だけでなく、周辺部の像の流れ、色収差、逆光でのフレア、ボケの輪郭、周辺光量も重要です。特に中古のEFレンズは個体差や経年劣化があるため、メーカー設計上の性能と手元に届く個体の状態を区別します。

ポートレートでは背景の光源の形、スポーツや鉄道では被写体の輪郭、風景では画面周辺の細部が気になりやすくなります。用途が異なれば評価する部分も変わるため、レンズ全体の優劣を一つの数字で決めることは困難です。EFからRFへの具体的な描写の違いはEFとRFの70-200mm F2.8を比較した記事でも扱っています。

インナーズームと伸縮式ズームは撮影スタイルで選ぶ

EF70-200mmの各モデルは、ズームしても全長が変わらないインナーズームを採用しています。撮影中に鏡筒が伸びないため、三脚や一脚へ固定した際のバランスを維持しやすく、一定の位置から望遠端と広角端を繰り返し切り替える撮影に向いています。鉄道、スポーツ、舞台などでは、ズーム時に重心が大きく変わらないことが操作上の利点になります。

RF70-200mm F2.8 L IS USMとRF70-200mm F4 L IS USMは、収納時の全長を短くするため伸縮式ズームを採用しています。持ち歩くときはコンパクトですが、撮影時に望遠側へズームすると鏡筒が伸びます。一方、RF70-200mm F2.8 L IS USM Zはインナーズームを採用しており、通常型RF F2.8とは操作感が異なります。RFだからすべて伸縮式という理解は正確ではありません。

旅行や散歩で持ち歩くことを優先するなら、収納時の短いRF通常型とRF F4が魅力です。三脚や動画用機材へ取り付けてズームのバランスを重視するなら、EFまたはRF Z型を比較する価値があります。焦点距離が同じでも携帯性と撮影中の操作性が異なることは、70-200mmレンズの用途別の使い道と合わせて考えると分かりやすくなります。

EOS RシリーズでEFレンズを使うならアダプターも考える

EF70-200mmはEOS Rシリーズへ直接装着できませんが、マウントアダプターEF-EOS Rを使用すれば対応するEFレンズを装着できます。EOS 5D Mark II、EOS 5D Mark IV、EOS 7D Mark IIなどのEFマウント一眼レフで使っていたレンズを、EOS R5、EOS R6シリーズ、EOS R8などへ引き継げることは大きな利点です。

ただし、EFレンズをEOS Rシリーズで使う場合、アダプターの厚みが加わるため、レンズ全体の全長が長くなります。標準のマウントアダプターEF-EOS Rは約110gなので、EF70-200mm F2.8L IS III USMと組み合わせれば、ボディを除いて約1,590gになります。RF70-200mm F2.8 L IS USMの約1,070gと比べると約520gの差です。手持ちで長時間構える場合には無視できない違いがあります。

一方、EFレンズは対応する一眼レフでも利用できるため、複数のシステムを併用する人に便利です。既にEF70-200mmを持っているなら、まずアダプターで継続利用し、必要な性能差が明確になってからRFへの買い替えを検討する方法があります。EF70-200mm F2.8L IS III USMの性能と使い方も比較材料になります。

中古のEF70-200mmを購入する際の注意点

レンズ内部のカビ・クモリ・傷とAF動作を確認する

中古レンズでは、外観がきれいでも内部に問題が残っている場合があります。光学系については前玉と後玉の傷、内部のカビ、クモリ、バルサム切れ、強いチリの混入などを確認します。微細なホコリは必ずしも写真へ影響しませんが、クモリやカビは逆光でのコントラスト低下や光のにじみにつながる可能性があります。特に古いF2.8モデルでは、長期間の保管状況が重要です。

AFの確認では、70mmと200mmの両端で近距離から遠距離へピントを移動させます。大きな異音、動作の途中停止、極端な迷い、フォーカスリングの引っ掛かりがないかを見ます。手ブレ補正付きならISを有効にして、ファインダー内の像の動きや不自然な音、動作停止がないかを確認します。ズームリングは全域で滑らかに動くか、途中だけ極端に重くならないかも重要です。

可能であれば購入予定のカメラへ装着し、70mm・135mm・200mmで実写します。同じ平面の被写体を写し、片側だけ極端にぼける、ピントが毎回大きく外れるなどの症状がないかを調べます。店舗での短い確認ではすべての不具合を発見できないため、販売店の返品条件や保証も重要です。II型の光学性能と中古時の注意点はEF70-200mm F2.8L IS II USMレビューにも掲載されています。

メーカーの修理対応終了モデルは購入価格だけで評価しない

中古の70-200mmを選ぶうえで、修理対応期間は重要な判断材料です。キヤノンは機種ごとに修理対応期間を公表しており、EF70-200mm F2.8L IS II USMは2025年5月、EF70-200mm F4L IS USMは2025年3月、EF70-200mm F2.8L USMは2026年5月に国内修理対応が終了しています。一方、EF70-200mm F4L USMは2026年11月、EF70-200mm F4L IS II USMは2031年6月が案内されています。EF70-200mm F2.8L IS III USMの終了時期は未定です。

修理対応が終了したレンズでも正常に使用できる個体はあります。しかし、AFモーター、ISユニット、絞り機構、内部レンズなどに故障が発生した場合、メーカーへ依頼して修理することはできません。民間修理業者が対応できる場合もありますが、交換部品の入手状況などによって可否は変わります。修理が必要になったときに必ず復旧できるという前提で購入することは避けたいところです。

中古価格が安くても、修理できない個体を購入すれば故障による損失が大きくなる可能性があります。特に長期使用を考える人は、光学性能と同時に保守対応も比較すると判断しやすくなります。III型とII型の価格差を考える際にも、EF70-200mm F2.8L IS III型とII型の中古比較が参考になります。

中古相場は世代差より個体の状態と保証を優先する

中古レンズの価格は、製品の世代、状態、付属品、販売店の保証、在庫状況によって変化します。EF70-200mm F2.8L IS II USMが安く見えても、AFやISの動作が不安定な個体なら購入後の負担が大きくなります。III型との価格差が小さい場合は、修理対応が継続しているIII型を選ぶ理由が増えます。F4でも、初代ISとIS IIの差額によっては、保守面で有利なII型を選ぶ考え方があります。

三脚座、レンズフード、前後キャップ、ケースなどの付属品も確認します。EFのF2.8レンズは三脚座を利用する場面が多く、純正品の欠品があれば追加費用が必要です。また、レンズの外観ランクが高くても、内部の光学状態やAFの動作が同じランクで保証されるとは限りません。通販では商品説明と現物写真をよく確認し、気になる点は保証や返品の条件と合わせて判断します。

複数の中古品を比較する場合は、本体価格だけで順位を付けず、メーカー修理対応、店舗保証、レンズの状態、付属品、使用するカメラへの装着費用まで整理するのが適切です。EFを購入してEOS Rシリーズで使うならアダプター代も計算に含めます。EF70-200mm F2.8L IS III USMの世代上の特徴はEF70-200mm F2.8L IS III USMのレビューでも紹介しています。

撮影用途別におすすめの70-200mmを選ぶ

ポートレート・舞台・室内スポーツはF2.8を優先する

人物撮影で70-200mmを使う場合、70mmでは周囲の環境を少し残した全身撮影、100mmから135mmでは上半身、200mmでは離れた場所から表情を切り取る撮影ができます。F2.8はF4より被写界深度を浅くできるため、同じ撮影距離と背景条件なら人物を背景から分離しやすくなります。屋外のポートレートではF4でも十分に大きなボケを得られる場合がありますが、背景をより大きくぼかしたい場合はF2.8の利点があります。

舞台や室内スポーツでは、F2.8の明るさがシャッタースピードとISO感度に影響します。暗い体育館で動く選手を撮影する場合、ISの段数よりも高速シャッターを確保できる明るさが重要です。レンズの手ブレ補正はカメラの揺れを抑えるためのもので、動く選手そのものを止めることはできません。F2.8によってISO感度を抑えたりシャッタースピードを速くできたりすることが、撮影結果へ直接つながります。

EOS Rシリーズを使用するなら、RF70-200mm F2.8 L IS USMとZ型が有力です。EF一眼レフも使用するなら、EF70-200mm F2.8L IS III USMを候補に残せます。中古予算が限られる場合はII型もありますが、修理対応終了を考慮する必要があります。人物撮影での使い分けはRF70-200mm F2.8 L IS USMによるポートレート撮影で詳しく解説しています。

旅行・風景・登山はF4の軽量モデルが使いやすい

旅行や登山では、レンズの解像力だけでなく、持ち歩く重さが撮影機会に影響します。重いレンズを持参しても、途中でバッグから取り出すことが負担になれば、撮影する機会が減る場合があります。RF70-200mm F4 L IS USMは約695gで、F2.8のRF通常型より約375g軽くなります。標準ズーム、広角レンズ、予備バッテリーなどを持ち歩く場合、この差は機材構成を考える材料になります。

風景ではF5.6からF11程度に絞って撮影することも多いため、開放F値がF2.8である必要性は必ずしも高くありません。遠くの山、海岸線、街並み、建築物、植物などを切り取るにはF4でも対応できます。手持ちで夕景を撮影する場合はISが便利ですが、風で揺れる草花などを写すならシャッタースピードも必要です。旅行先での撮影を考える場合は、ズームの収納性と撮影中の操作性も比較したいところです。

EFマウントの一眼レフを使用するなら、EF70-200mm F4L IS II USMが有力です。EOS Rシリーズだけで使うなら、アダプターを必要としないRF F4の利点が大きくなります。どちらもF2.8より軽量で、70mmから200mmまでの構図変化を活用できます。RF F4の具体的な風景作例はRF70-200mm F4 L IS USMの作例集で確認できます。

鉄道・スポーツ・動物は撮影距離とズーム方式で考える

鉄道やスポーツ撮影では、被写体の移動に合わせて70mmから200mmまでの焦点距離を素早く変更することがあります。EFの70-200mmとRFのZ型はインナーズームなので、ズームしても鏡筒の全長が変化しません。三脚や一脚に固定して待機し、被写体が近づくにつれてズームを戻す場合には、一定したバランスが利点になります。一方、RF通常型は軽くて収納しやすいため、撮影地点を頻繁に移動する用途に向きます。

日中の鉄道撮影では、F4でも十分なシャッタースピードを確保できる場面があります。ただし、夕方、駅構内、屋内競技場などではF2.8の明るさが有利になります。また遠くを走る列車や小さな野鳥を撮る場合、200mmでは焦点距離が不足することもあります。被写体が小さく写る問題は、画質のよい70-200mmを選ぶだけでは解決しません。より長い焦点距離のレンズを選ぶ必要性もあります。

そのため、70-200mmの購入前に、実際の撮影で70mm、100mm、135mm、200mmをどの程度使うかを考えることが重要です。200mmを常に使い、さらに大幅なトリミングを行うなら、70-200mmより長い望遠ズームの方が用途に合う可能性があります。焦点距離別の適性については70-200mmレンズの使い道でも詳しく説明しています。

まとめ

Canonの70-200mmは、同じ焦点距離でもF2.8とF4、EFとRF、旧型と新型で異なる特徴を持っています。F2.8は暗い場所で速いシャッタースピードを確保しやすく、背景を大きくぼかした人物撮影にも向いています。一方、F4は軽量なモデルが多く、旅行、風景、日中のスポーツなどで使いやすい選択肢です。購入前に最も大切なのは、F2.8の明るさが必要な撮影をどれほど行うかという点です。

EF70-200mm F2.8L IS II USMは、描写性能に対して中古価格の魅力がありますが、メーカー修理対応が終了しています。EF70-200mm F2.8L IS III USMは逆光耐性や保守面を重視する人に適し、EF70-200mm F4L IS II USMは軽さと手ブレ補正、近接性能のバランスを備えています。中古品では型番と製品の状態を確認し、修理対応の有無も考慮する必要があります。

RF70-200mm F2.8 L IS USMはF2.8として小型軽量で、RF70-200mm F2.8 L IS USM Zはインナーズームと動画向け操作を備えています。RF70-200mm F4 L IS USMは約695gの軽さと短い収納時全長が特徴で、持ち歩きを重視する場合に有力です。EFとRFの違いを画質だけで比較せず、撮影時のバランス、収納性、装着するボディまで含めて考えると、自分に必要な一本が見えてきます。

中古を中心に考えるならEFのIII型やF4 IS II型、EOS Rシリーズへ機材を統一するならRF F2.8やRF F4、ズーム中の全長変化を避けたいならEFまたはRF Z型というように候補を絞れます。歴代のCanon 70-200mmには、それぞれ異なる価格と性能のバランスがあります。最新型という理由だけで選ぶのではなく、撮影する被写体、使用するカメラ、携帯する時間、必要な明るさ、中古レンズの保守条件から選ぶことが重要です。

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