Sigma FP2完全ガイド|2450万画素・鳥認識AF・20コマ連写・6K動画の実力
Sigma FP2が2026年10月23日に正式発表されました。発売日は11月11日で、初代Sigma fpの小型ボディと拡張性を受け継ぎながら、有効約2450万画素の部分積層型フルサイズCMOSセンサー、像面位相差AF、鳥の被写体認識、最高約20コマ/秒の連写、6Kオープンゲート動画を搭載しています。従来のfpシリーズで特徴的だった静止画と動画の両立をさらに進め、撮影者が必要な機材を組み合わせて使えるコンパクトなシステムカメラとして登場しました。小型フルサイズカメラを探している人だけでなく、本格的な動画制作を行う人にとっても注目すべき新製品です。
注目したいのは、機能が増えたこと以上に、従来のfpシリーズで使い方を左右していた部分が見直されたことです。背面モニターはチルト式になり、AFには位相差検出方式が加わり、専用の外付け電子ビューファインダーも用意されました。一方、ボディ内手ブレ補正を搭載せず、電子シャッターのみを採用するなど、一般的なフルサイズミラーレスとは異なる設計も引き継いでいます。この記事では、シグマの正式発表と製品仕様を基に、Sigma FP2の画質、AF、連写、動画、操作性、弱点、対応レンズ、従来機との違いを詳しく解説します。
Sigma FP2の発売日・価格・基本性能
2026年10月23日に正式発表、11月11日に発売
Sigma FP2は、シグマが2026年10月23日に発表したLマウント対応のフルサイズミラーレスカメラです。国内発売日は2026年11月11日(水)で、価格はオープンプライスと案内されています。シグマ公式オンラインショップでは10月29日(木)午前10時から予約受付を開始する予定です。発表前には「Sigma fp II」という名称や部分積層型センサー、オープンゲート動画などが噂されていましたが、正式名称は「Sigma FP2」となりました。
初代Sigma fpが登場したのは2019年で、2021年には約6100万画素のSigma fp Lが追加されました。その後、シグマは2025年に独創的なデザインのSIGMA BFを投入し、小型フルサイズカメラの新しい方向性を示しています。Sigma FP2は、こうした製品の中でも、写真と映像の両方を撮影するための機能と拡張性に重点を置いたモデルです。発表前に話題となっていた情報と正式仕様の違いについては、シグマ10月23日新製品発表とfp IIの噂を検証した記事でも確認できます。
約376gの小型ボディと新しいチルト液晶
Sigma FP2のボディサイズは約112.8×69.9×41.8mmで、質量は本体のみ約376g、バッテリーとSDカードを含む状態で約460gです。フルサイズセンサーを搭載しながら、幅と高さを抑えた直方体に近いデザインを採用しています。シグマは2026年10月時点における世界最小のフルサイズミラーレスカメラと説明しており、従来のfpシリーズが持っていた携帯性を重要な特徴として位置付けています。小型の単焦点レンズを組み合わせれば、持ち歩く機材をコンパクトにまとめやすい構成です。
背面には3.15型、約210万ドットのタッチ対応チルト液晶を搭載し、上方向に90度、下方向に45度まで角度を変えられます。地面に近い位置から花や動物を撮影するときや、カメラを高く掲げて人混みの向こう側を撮影するときに、画面を確認しやすくなります。動画撮影でも三脚の高さに合わせてモニター角度を変えられるため、カメラの背面に正対できない位置から操作する場面で役立ちます。小型ミラーレスの外観と操作性については、デザインに魅力を感じるミラーレスカメラの比較記事でも取り上げています。
Lマウントを採用し、交換レンズの選択肢が広い
Sigma FP2はライカLマウントを採用しており、シグマ、パナソニック、ライカなどが展開する対応レンズを利用できます。フルサイズ用の広角単焦点から標準ズーム、大口径中望遠、望遠ズーム、マクロレンズまで、用途に合わせてレンズを選べる点が特徴です。ボディが小さいからといって小型レンズしか装着できないわけではなく、大型レンズを使った本格的な撮影にも対応します。レンズの種類によってはカメラ本体よりレンズのほうが大幅に重くなるため、実際の取り回しは組み合わせ全体で考える必要があります。
Lマウントにはフルサイズ用とAPS-C用の交換レンズが存在し、Sigma FP2には約1.5倍相当のクロップ撮影機能も用意されています。APS-C用レンズを使用するときや、撮影範囲を狭めたい場面ではクロップを活用できますが、記録する画素数と画角はフルサイズ撮影時と異なります。標準的な撮影ではフルサイズ対応レンズを使用し、必要に応じてクロップを選ぶ構成が基本となります。マウント規格とセンサーサイズの関係は、マイクロフォーサーズ・Xマウント・Lマウントの比較記事で詳しく解説しています。
約2450万画素の部分積層型センサーと静止画性能
部分積層型フルサイズCMOSセンサーで何が変わるのか
Sigma FP2には、有効約2450万画素の35mmフルサイズ部分積層型CMOSセンサーが採用されています。センサーサイズは約35.9×23.9mmで、静止画の最大記録画素数は6016×4012ピクセルです。初代Sigma fpの約2460万画素に近い画素数ですが、FP2では部分積層型の構造を採用したことで、センサーの読み出し性能が強化されています。画素数を大幅に増やす方向ではなく、読み出し速度と静止画・動画の総合性能を高める方向に進化したと考えられます。
約2450万画素は、風景、人物、スナップ、旅行写真などを撮影するうえで十分な情報量を持つ画素数です。高画素機と比較すると、同じ記録形式でもファイル容量を抑えやすく、連写後の保存や大量のRAW現像を行う際の負担を軽くできます。Sigma FP2はロスレス圧縮の14bit DNGとJPEGに対応し、RAWとJPEGの同時記録も可能です。高感度撮影で画質を維持するための考え方については、ISO感度とノイズの関係を解説した記事が参考になります。
位相差AFと鳥の被写体認識を新たに搭載
Sigma FP2のAFは、位相差検出方式とコントラスト検出方式を組み合わせたハイブリッドAFです。初代Sigma fpではコントラストAFが採用されていたため、AF方式の変更は大きな進化といえます。対応するフォーカスモードにはシングルAF、コンティニュアスAF、追尾AF、マニュアルフォーカスがあり、被写体の動きに合わせた使い分けが可能です。AFの検出範囲はF1.4、ISO100の条件でマイナス5EVから18EVとされており、暗い場所でのピント合わせも重視されています。
被写体認識は人物、犬、猫、鳥に対応し、瞳認識機能も備えています。特に鳥への対応は、初代fpシリーズから乗り換える人にとって注目すべき変更点です。野鳥撮影では枝や背景の中から鳥を見つける場面が多いため、被写体認識とAFエリアの選択を組み合わせることで、ピント合わせを補助できます。AFの基本的な働きと、被写体や撮影状況によってMFを使い分ける考え方は、AFとMFの違いを解説した記事で詳しく紹介しています。
最高約20コマ/秒の連写と電子シャッターの特徴
Sigma FP2は、電子シャッターによる最高約20コマ/秒の連続撮影に対応しています。メーカーの仕様では、20コマ/秒で撮影した場合の連続撮影可能枚数はJPEGで200枚、DNGで180枚です。8コマ/秒ではJPEGで3000枚、DNGで630枚という数値が示されており、最高速度だけでなく撮影枚数を重視した設定も選べます。人物の表情、動物の動作、短い時間に変化する場面などでは、連写速度と記録枚数の組み合わせが撮影結果に影響します。
シャッター方式は電子シャッターのみで、シャッタースピードは1/25600秒から30秒、バルブ撮影は最長5分に対応します。部分積層型センサーによって従来よりローリングシャッター歪みの低減が図られていますが、電子シャッター特有の現象が完全になくなることを意味するものではありません。高速で横切る被写体や素早いパン撮影では、画面内の線が傾いたり形が歪んだりする可能性があります。電子シャッターの仕組みと対策は、ローリングシャッター現象と歪みを防ぐ方法で解説しています。
6KオープンゲートとProRes RAWに対応した動画性能
6Kオープンゲートは横動画と縦動画の制作に便利
Sigma FP2は6Kオープンゲート動画に対応し、センサーの広い撮影範囲を利用して映像を記録できます。通常の16対9の動画では撮影段階で上下が切り取られますが、3対2のオープンゲートでは縦方向の情報を多く残せます。そのため、同じ素材からYouTube向けの横動画とスマートフォン向けの縦動画を制作する際に、構図を調整する余地が広がります。人物を中央付近に配置した撮影や、完成する動画の縦横比が複数ある制作で活用しやすい機能です。
仕様上の6K動画は23.98p、24p、25p、29.97pに加えて、47.95p、48p、50p、59.94pにも対応しています。ただし、利用できるフレームレートは記録形式によって異なり、Apple ProRes RAWおよびProRes RAW HQの6K記録は29.97p以下が対象です。4Kでは通常の撮影に加え、DCクロップ時に100pや119.88pを選べるため、動きのある映像やスローモーション制作にも利用できます。6Kオープンゲートと一般的な4K撮影の違いについては、LUMIX S9完全ガイドでも扱っています。
ProRes RAWとL-Logで編集時の自由度を高める
Sigma FP2は12bitのApple ProRes RAWおよびProRes RAW HQに対応し、RAW動画を利用した本格的な映像制作が可能です。RAW記録では撮影後に色や露出を調整する余地が広く、作品ごとに異なる仕上がりを作りたいときに有用です。さらにH.264、H.265によるMOV記録にも対応しているため、編集環境や納品形式に合わせて記録方式を選べます。日常の動画撮影では扱いやすい圧縮形式を使用し、色調整を重視する作品ではRAWを選ぶなど、目的ごとに運用できます。
動画の階調表現ではライカのL-Logに対応し、メーカーは最大14.1ストップのダイナミックレンジを公表しています。この14.1ストップという数値は4KフルサイズのL-Log撮影時の条件によるものであり、すべての動画モードに共通する数値ではありません。LogやRAWのベース感度はISO1250とISO10000で、通常のMOV撮影におけるISO320とISO2500とは設定条件が異なります。RAWとLogを使った撮影設定や編集工程については、EOS R5 Cの動画撮影設定ガイドでも詳しく説明しています。
STILL/CINE切り替えと本格的な撮影支援機能
Sigma FP2には、静止画用のSTILLモードと動画用のCINEモードを切り替える専用スイッチがあります。モードを変更すると、それぞれの撮影に適した操作画面や設定項目へ切り替わる構成で、写真と動画を同じカメラで扱いやすくしています。一般的なミラーレスでも静止画と動画を切り替えられますが、FP2は撮影方法ごとに専用の操作環境を用意している点が特徴です。頻繁に写真と映像を切り替える撮影では、使用する機能を整理しやすい設計になっています。
動画撮影を補助する機能として、波形モニター、ヒストグラム、ゼブラパターン、フォルスカラー表示などが搭載されています。これらを利用すると、背面液晶の見た目だけに頼らず、明るさの分布や露出の状態を確認できます。さらに、ARRIやソニー、REDなどのシネマカメラの撮影範囲を確認するディレクターズビューファインダー機能や、アナモフィックレンズ用のデスクイーズ表示にも対応しています。動画撮影で解像度以外に重視すべき機能については、動画性能で差が出るカメラ選びの基準で整理しています。
32bit Float録音・記録メディア・電源の実用性
32bit Float録音に対応するための機材構成
Sigma FP2は32bit Float録音に対応し、音量差の大きな場面で音声を収録するための機能を備えています。32bit Floatは音声の振幅を広い範囲で扱える記録方式で、収録後の音量調整に余裕を持たせられる点が特徴です。屋外の環境音、会話、突然大きな音が入る場面などで、適切な録音機材と組み合わせて利用できます。映像の画質が高くても音声が聞き取りにくければ完成作品の品質に影響するため、音声機能の充実は動画向けカメラとして重要です。
注意したいのは、メーカーが案内する32bit Float録音には追加機材が必要なことです。正式発表では、別売のホットシューユニットHU-21を装着し、パナソニック製DMW-XLR2またはDMW-DMS1を使用する条件が示されています。カメラ本体だけで、内蔵マイクによる32bit Float録音を自由に使えるという意味ではありません。インタビューや動画作品で音声を重視する場合の基本的な設定については、動画撮影の記録・AF・手ブレ補正設定を解説した記事も参考になります。
70GB内蔵ストレージとSDカード、外付けSSDに対応
Sigma FP2には約70GBの内蔵ストレージが搭載され、SDXCメモリーカードと外付けSSDも使用できます。SDカードはUHS-IIに対応し、ポータブルSSDはUSB 3.2接続で利用する仕様です。内蔵ストレージを備えることで、SDカードの容量が不足した場面でも別の保存先を確保できます。従来の小型カメラで課題になりやすい記録容量の問題に対して、複数の保存方法を用意した構成です。
6K動画やProRes RAWでは記録するデータ量が大きくなるため、使用する記録形式に合わせた保存先の選択が重要になります。短時間の静止画撮影や日常の動画なら内蔵ストレージやSDカードを活用し、大量の映像を収録する場合は外付けSSDを含めた運用を考えられます。外付けSSDを使用するとケーブルと記録媒体がボディの外側に増えるため、持ち運びや手持ち撮影での取り回しも変わります。動画の記録停止と書き込み性能の関係については、動画撮影の熱停止とバッファ制限を解説した記事で詳しく紹介しています。
新バッテリーとUSB給電で長時間撮影に対応
Sigma FP2には専用バッテリーBP-91が採用され、メーカーの公表値では静止画約370枚、動画約130分の撮影が可能です。初代Sigma fpに比べてバッテリーライフが約30%向上したと説明されており、小型ボディを維持しながら電源性能が強化されています。動画撮影ではモニター表示、AF、記録方式、接続機器などによって電力の使い方が変わるため、運用する機材全体を考える必要があります。カメラ単体で撮影する場合と、外部機器を組み合わせた場合とでは、必要な電源構成も異なります。
本体には二つのUSB Type-Cポートが用意され、一方はUSB 2.0、もう一方はUSB 3.2に対応しています。両方のポートが充電・給電に対応し、USB PDを利用する場合は27W以上に対応したUSB ACアダプターが推奨されています。HDMI端子は一般的なType Aで、外部モニターなどを接続する際に使用できます。USB接続を利用したカメラの運用方法については、EOS R50 Vの動画・ライブ配信設定ガイドでも具体例を紹介しています。
Sigma FP2のメリットとデメリット
小型ボディと本格動画機能を両立するメリット
Sigma FP2の大きなメリットは、小型フルサイズボディを基本にしながら、撮影目的に応じて機材を追加できる点です。日常のスナップ撮影では小型単焦点レンズを装着し、必要な操作だけで軽快に撮影する構成が考えられます。一方、動画撮影では外部モニター、外付けSSD、音声機器、専用アクセサリーなどを組み合わせることで、より本格的な撮影システムを構築できます。最初から大型の映像用ボディを持ち歩くのではなく、撮影内容に合わせて機材を増減できることがfpシリーズらしい特徴です。
静止画と動画の両方を重視する人にとっては、部分積層型センサー、ハイブリッドAF、6K動画、専用モード切り替えなどが一台にまとまっている点も魅力です。特に短編映像や旅行動画では、撮影場所までの移動と実際の収録の両方を考える必要があります。機材を減らせる場面ではコンパクトに使い、必要な機能を追加したい場面では拡張するという使い方ができます。小型カメラとレンズの組み合わせについては、Viltrox AF 14mm F4.0 AIR Lの解説記事でも具体的なLマウントレンズの例を確認できます。
ボディ内手ブレ補正がなく、6Kでは電子補正も使用できない
Sigma FP2にはセンサーシフト式のボディ内手ブレ補正が搭載されていません。動画撮影には電子式手ブレ補正が用意されていますが、公式仕様では6K動画を除くと明記されています。したがって、6Kで歩きながら撮影する場合に、カメラ内の電子手ブレ補正を利用することはできません。6K撮影では三脚やジンバル、固定用のリグなどを使い、カメラの揺れを抑える撮影方法が重要になります。
静止画でもボディ側の補正に頼れないため、撮影時のシャッタースピードとレンズの特徴を考える必要があります。手ブレ補正機構を備えた対応レンズを使う場合は、そのレンズの機能を利用できますが、すべてのLマウントレンズに光学式手ブレ補正が搭載されているわけではありません。特に中望遠や望遠では小さな手の動きが画面に現れやすく、撮影姿勢やシャッタースピードが結果を左右します。手ブレ補正と撮影時の揺れの関係については、手ブレを防ぐための撮影設定を解説した記事が参考になります。
電子シャッターと外付けEVFの構成に注意
Sigma FP2はメカニカルシャッターを搭載せず、電子シャッターのみを採用しています。無音撮影や高速連写には向いていますが、フラッシュ同調速度はフルサイズ撮影で1/50秒以下、DCクロップ時で1/60秒以下です。一般的なメカニカルシャッター搭載機と同じ感覚でストロボ撮影を行うと、設定上の違いが問題になる場面があります。スタジオで人物や商品を撮影する人は、この仕様を理解しておく必要があります。
電子ビューファインダーも本体内蔵式ではなく、別売の専用EVF-21を装着する構成です。EVF-21は約576万ドットの0.5型有機ELパネルを採用し、上方向に90度まで動かせるチルト機構を備えています。屋外の強い日差しの中でファインダー撮影を重視する場合は、このアクセサリーを含めた購入費用とボディサイズを考える必要があります。単写と連写、シャッター方式による撮影方法の違いは、ドライブモードと連写設定の解説記事でも紹介しています。
初代fp・fp L・SIGMA BFとの違いとレンズ選び
初代Sigma fp、fp L、SIGMA BFを比較
初代Sigma fpは約2460万画素のフルサイズセンサーとコンパクトなボディを特徴とするモデルで、静止画と動画の両方を扱える拡張性が魅力です。Sigma fp Lは約6100万画素の高画素センサーを採用し、風景や静物、細部を重視する撮影で解像度の高さを活用できます。Sigma FP2は約2450万画素ながら部分積層型センサーとハイブリッドAFを採用し、鳥の被写体認識や高速連写、6Kオープンゲート動画などを強化しています。画素数だけを見ると初代fpに近くても、撮影できる内容と操作性には大きな違いがあります。
SIGMA BFは、アルミニウム削り出しのボディと約230GBの内蔵ストレージ、シンプルな操作部を備えた独創的なモデルです。FP2も小型フルサイズのLマウント機ですが、SDカードと外付けSSDに対応し、STILL/CINE切り替えや映像制作用の機能を充実させています。写真撮影の操作を簡潔にまとめたBFと、撮影目的に合わせて周辺機器を追加するFP2では、設計上の重点が異なります。従来機の特徴を詳しく確認するには、SIGMA BF完全ガイドのfp・fp L比較が参考になります。
Sigma FP2に組み合わせたいLマウントレンズ
Sigma FP2の小型ボディを生かすなら、レンズの焦点距離だけでなく重量と全長にも注目したいところです。標準ズームの候補には、20mmから60mmまでをカバーするSigma 20-60mm F2.8-4 DG | Contemporaryがあります。Lマウント用で約385gと軽量で、広角側が20mmから始まるため、旅行の風景、街歩き、建物、人物を一つのレンズで撮影しやすい構成です。動画でも広角から標準域まで画角を変えられるため、限られた機材で複数の場面を撮る際に活用できます。
さらに小型化を重視するなら、Viltrox AF 50mm F2.0 AIR Lのような軽量単焦点レンズも候補になります。人物撮影ではLUMIX S 85mm F1.8のような中望遠、大きな背景ボケを狙うならシグマの大口径Artレンズ、花や小物の細部を撮るならマクロレンズという選択もできます。FP2はフルサイズ用Lマウントレンズを幅広く使えるため、カメラ本体の特徴を生かしながら用途に合ったレンズを組み合わせられます。標準ズームの使いやすさと小型化の考え方については、Sigma 20-60mm F2.8-4 DG | Contemporaryの解説記事で詳しく紹介しています。
Sigma FP2はどんな人に向いているのか
Sigma FP2は、コンパクトなフルサイズカメラを持ち歩きながら、必要に応じて本格的な動画撮影にも対応したい人に向いています。6Kオープンゲート、ProRes RAW、L-Log、動画撮影支援機能などを使いたい人にとっては、小型ボディに多くの映像機能が搭載されている点が魅力です。静止画ではハイブリッドAFや鳥の被写体認識、最高約20コマ/秒の連写によって、従来のfpシリーズより動きのある被写体を撮影するための機能が充実しています。作品制作を重視しながら、撮影する場所や内容に合わせてシステムを変えたい人には特徴が分かりやすいモデルです。
一方、ボディ内手ブレ補正、内蔵EVF、メカニカルシャッターを重視する人は、FP2の構成を十分に理解して選ぶ必要があります。特に6K動画では電子手ブレ補正を使用できず、フラッシュ撮影には電子シャッターの同調速度による制約があります。動画向けアクセサリーを追加した場合は、カメラ本体が小さくてもシステム全体の重量と価格が増えるため、完成した撮影機材の構成まで考えることが重要です。写真撮影を中心に考える場合のカメラ選びについては、動画機能と静止画専用カメラの役割を考察した記事でも取り上げています。
まとめ
Sigma FP2は2026年10月23日に発表され、11月11日に発売される新しいフルサイズLマウントミラーレスカメラです。約2450万画素の部分積層型CMOSセンサー、ハイブリッドAF、鳥の被写体認識、最高約20コマ/秒の連写、6Kオープンゲート動画、ProRes RAW、L-Logなど、小型ボディからは想像しにくいほど多くの撮影機能を備えています。チルト液晶、70GBの内蔵ストレージ、SDカードと外付けSSDへの対応、従来より向上したバッテリーライフなども、実際の撮影で役立つ進化です。写真と動画を一台で扱い、撮影目的に合わせて機材を組み替えるというfpシリーズの考え方が、さらに明確になりました。
購入を考える際は、ボディ内手ブレ補正がないこと、6K動画では電子手ブレ補正を利用できないこと、電子シャッターのみであること、EVFが別売であることを確認する必要があります。また、32bit Float録音は対応アクセサリーを組み合わせて使用する機能であり、最大14.1ストップのダイナミックレンジも4KフルサイズのL-Log撮影時という条件付きの数値です。こうした仕様を理解したうえで選べば、Sigma FP2は小型フルサイズカメラとしての日常的な使いやすさと、本格的な映像制作に対応する拡張性を両立した選択肢になります。初代fpやfp Lからの進化を重視する人にも、SIGMA BFとは異なる撮影システムを求める人にも、注目すべき一台です。


