instax SQUARE 2発表|SQ1・SQ40との違い、新機能、発売日、新フィルムSOFT HAZEを解説
富士フイルムは2026年10月14日、スクエアフォーマット対応の新型インスタントカメラ「instax SQUARE 2」を発表しました。2020年に発売されたinstax SQUARE SQ1の後継機に位置付けられるモデルで、従来の簡単な操作性を維持しながら、撮影距離に応じた3つのモードと、写真の色調を変えられる新機能「Mood Filter(ムードフィルター)」を搭載しています。撮影した写真がその場でプリントされるアナログ方式を採用しており、デジタル処理に頼らず写真の雰囲気を変えられることが大きな特徴です。
同時に、新しいスクエアフィルム「SOFT HAZE(ソフトヘイズ)」も発表されました。従来のチェキフィルムとは異なる乳剤を採用し、柔らかな光と暖かい色調を表現するフィルムです。カメラ本体のムードフィルターと組み合わせれば、従来のスクエアチェキよりも幅広い写真表現を楽しめます。この記事では、instax SQUARE 2の仕様、新機能、従来モデルSQ1・SQ40との違い、新フィルムの特徴、購入前に知っておきたい点まで詳しく解説します。
instax SQUARE 2の発売日・価格・基本仕様
2026年10月28日以降に海外で発売、日本国内の発売日は未発表
instax SQUARE 2は、富士フイルムが2026年10月14日に正式発表したアナログインスタントカメラです。グローバル向けの発表では、2026年10月28日以降に発売する予定とされています。米国では10月下旬の発売が案内されており、メーカー希望小売価格は119.95米ドルです。日本国内については、10月21日時点で発売日と国内販売価格を確認できていません。
今回の製品は、チェキのスクエアシリーズを継承する新モデルです。2020年発売のSQ1を直接の前身とし、スクエアフォーマットの扱いやすさを維持したまま撮影機能を拡張しています。従来のSQ1やSQ40で採用されていた自動露出やセルフィーミラーを引き継ぎ、遠くの被写体に対応するランドスケープモードと、色調を切り替えるムードフィルターが新たに加わりました。
instaxシリーズには、通常のminiフォーマット、正方形のSQUAREフォーマット、大きなWIDEフォーマットが存在します。SQUARE 2はこのうち正方形の写真を撮りたい人に向けた製品で、撮影後に写真を選んで印刷するデジタル方式ではありません。シャッターを切るとフィルムが送り出され、時間の経過とともに像が現れるアナログ方式です。現在のカメラ市場におけるフィルムカメラの位置付けについては、今のカメラ業界は6カテゴリーで分かるでも紹介しています。
スクエアフィルムは62×62mmの正方形
instax SQUARE 2で使用するのは、富士フイルムのインスタントフィルム「instax SQUARE」です。フィルム全体のサイズは86×72mmで、実際に写真が写る画面部分は62×62mmの正方形となっています。一般的なチェキminiの写真画面サイズが62×46mmであることを考えると、スクエアは横方向にも広い撮影領域を持っています。人物の顔だけでなく周囲の風景や小物を一緒に写し込みやすいことが特徴です。
正方形の構図は、縦長や横長の写真とは異なる特徴があります。人物を中央に置くと安定感のある構図になり、建物や窓、花などを左右対称に配置すると形の美しさが際立ちます。また、被写体の周囲に均等な余白を設けやすいため、シンプルな背景と組み合わせれば落ち着いた写真になります。スマートフォンで撮影する際にも正方形の構図は利用できますが、SQUARE 2では撮影した時点で正方形の写真として完成する点が異なります。
例えば、旅行先で友人を撮影する場合、顔を大きく写すだけでなく、背後の建物や街並みを含めた記念写真を作れます。食べ物を撮影する場合は、皿と周囲の食器を正方形の中へ配置すると、食卓全体の雰囲気を伝えられます。正方形だからこそ、写真の中心をどこに置くか、どの程度の余白を残すかが重要になります。構図の基本については、構図が創る魅惑の写真世界でも詳しく解説しています。
3色の本体カラーと新しいボディデザイン
instax SQUARE 2には、MISTY WHITE、SLATE BLUE、BRICK REDの3色が用意されています。MISTY WHITEは明るく柔らかな印象のホワイト、SLATE BLUEは落ち着いた青系統、BRICK REDは暖かみのある赤系統のカラーです。ボディは直線的な部分と大きな曲面を組み合わせたデザインとなっており、グリップやレンズ部分には縞状の装飾が施されています。従来のSQ1とは外観の印象が変わり、写真を撮る道具としての操作性と持ち歩く楽しさが意識されています。
本体サイズは139.0×119.5×71.0mmで、重量は約450gです。この重量には電池、フィルム、ストラップが含まれていないため、実際に持ち歩く際にはもう少し重くなります。電源には単3形アルカリ乾電池4本を使用し、新品の電池ではメーカー試験条件で約30パックの撮影が可能とされています。1パック10枚入りのフィルムなら約300枚に相当しますが、実際の撮影可能枚数は使用状況によって変わります。
操作方法はシンプルで、レンズ部分を回して電源を入れ、撮影距離に応じたモードを選択してシャッターを切ります。光学ファインダーで構図を確認する方式のため、液晶モニターで撮影結果を見ながら細かく調整するデジタルカメラとは使い方が異なります。新機能が加わっても、撮影操作自体を複雑にしていないことが特徴です。日常の何気ない場面を写真に残す考え方については、スナップ写真の撮り方完全ガイドも参考になります。
instax SQUARE 2の新機能と撮影性能
クローズアップ・スタンダード・ランドスケープの3モード
instax SQUARE 2では、撮影距離に応じて3つのモードを切り替えられます。クローズアップモードは0.3~0.5m、スタンダードモードは0.5~3.0m、ランドスケープモードは3.0m以上の撮影に対応しています。従来のSQ1では通常撮影とセルフィーモードという2つの距離設定が中心でしたが、新型では遠距離撮影用のモードが独立しました。レンズ部分を回す操作で切り替えられるため、複雑なメニュー設定は必要ありません。
クローズアップモードは、友人との自撮り、料理、花、雑貨などを近い距離から撮影する際に適しています。スタンダードモードは、人物の上半身、日常のスナップ、室内での記念写真などに使いやすい設定です。新しいランドスケープモードは、遠くの建物、山並み、海岸、遠景を含む集合写真などに向いています。撮影する被写体との距離を意識してモードを使い分けることで、従来より撮影対象に合ったピント設定を選べます。
ここで重要なのは、3つのモードがデジタルズームのように画角を変更する機能ではないことです。SQUARE 2のレンズは焦点距離65.75mm、開放F値F12.6の固定式であり、望遠ズームや広角ズームに切り替わるわけではありません。撮影モードの役割は、主として被写体までの距離に合ったピント設定を選択することです。撮影距離と写真の見え方については、被写体との距離で写真はどう変わる?でも解説しています。
セルフィーミラーと近距離撮影の使い方
instax SQUARE 2には、従来モデルと同様にセルフィーミラーが搭載されています。レンズ付近にある小さなミラーへ自分の姿を映すことで、カメラを自分へ向けた状態でもおおまかな構図を確認できます。撮影距離はクローズアップモードの0.3~0.5mが基本となり、腕を伸ばして撮影する自撮りにも利用できます。液晶画面へ自分の顔を表示する方式とは異なるため、ミラーで確認できる範囲と実際に写真へ写る範囲には多少の違いが生じます。
自撮りでは、顔を極端に画面の端へ寄せないことが大切です。正方形の写真は中央へ人物を配置すると安定した印象になりますが、背景を見せたい場合は人物を少し左右へ寄せる方法もあります。友人と2人で撮る場合は、双方の顔が同じ程度の距離になるようにすると、ピントの合う範囲を利用しやすくなります。また、顔をカメラへ近づけすぎると、クローズアップモードの撮影範囲から外れる可能性があります。
花や雑貨を撮影する際にも、クローズアップモードが役立ちます。小物へ近づくと背景に写る範囲が変わるため、机の模様や窓から入る光なども写真の一部として利用できます。ただし、レンズのすぐ前まで近づけるマクロ撮影とは異なり、最短撮影距離は0.3mです。人物と近距離撮影に共通する構図の考え方は、ポートレート撮影完全ガイドでも紹介しています。
自動露出とフラッシュで撮影を簡単に
instax SQUARE 2には自動露出機能が搭載されています。カメラが撮影場所の明るさに応じてシャッタースピードとフラッシュの発光量を調整するため、撮影者が露出を細かく設定する必要はありません。シャッタースピードは1/2~1/400秒で、暗い場所ではスローシンクロ撮影にも対応します。フラッシュは常時発光する仕様で、発光量は自動調整されます。
フラッシュの有効撮影距離は0.3~2.2mとされています。そのため、近距離の人物撮影ではフラッシュの効果を利用できますが、遠くの山や建物を照らすことはできません。ランドスケープモードで遠景を撮影する場合は、主として周囲の自然光によって写真が形成されます。夜間に遠くの景色を撮影する際には、フラッシュが発光しても被写体を十分に明るくできない場合があります。
自動露出は便利ですが、どのような光でも同じ仕上がりになるわけではありません。明るい窓を背景に人物を置いた場合や、暗い室内で離れた場所を撮影した場合には、人物と背景の明るさの差が写真へ現れることがあります。一般的なデジタルカメラと異なり、露出補正を細かく操作して撮影結果を調整する方式ではないため、被写体の立ち位置や光の向きを工夫することが有効です。自動露出の仕組みについては、露出補正の使い方完全ガイドでも解説しています。
新機能「Mood Filter」で写真の色調が変わる
WarmとCoolを切り替える物理フィルター
instax SQUARE 2の最も大きな新機能が「Mood Filter」です。カメラ本体にあるスイッチを操作することで、写真の色調をWarm、Cool、Offの3種類から選択できます。Warmは暖かみのある色調、Coolは青みのあるすっきりした色調、Offは通常のチェキフィルムの色合いで撮影する設定です。この機能によって、同じ場所、同じ被写体でも異なる雰囲気の写真を作れます。
ムードフィルターはデジタル処理による画像加工ではありません。スイッチの操作に連動して物理的なフィルターがレンズの前へ配置され、フィルムへ届く光の色を変化させる仕組みです。つまり、撮影後に保存画像へ色調補正を加えるのではなく、シャッターを切る時点で色の方向性を決定します。アナログカメラらしい操作方法を維持しながら、撮影者の意図を写真の色へ反映できることが特徴です。
Warmを選択すると、写真全体が黄金色や暖色方向へ変化し、夕方の光や室内の暖かい雰囲気と組み合わせやすくなります。Coolでは青系統の色が加わり、空や水辺、影のある街並みなどを涼しげな印象にできます。Offは標準の色再現を利用するため、被写体本来の色を優先したい場合に適しています。写真の色調を変える基本については、ホワイトバランスとは?設定と色温度の使い分けでも詳しく解説しています。
暖色と寒色で同じ風景の印象が変わる
ムードフィルターの効果を理解するには、暖色と寒色が写真へ与える印象の違いを考えると分かりやすくなります。暖色は夕日、電球、木材、秋の落ち葉などを連想させやすく、柔らかさや親しみやすさを表現する際に役立ちます。一方の寒色は、青空、水、雪、コンクリート、日陰などと組み合わせることで、静かさや透明感のある雰囲気を作れます。同じ構図でも色調が変われば、写真を見る人が受ける印象も変化します。
例えば、夕方の街角をWarmで撮影すれば、建物や道路に暖かい色が加わり、懐かしさを感じさせる写真を作れます。曇り空の公園をCoolで撮影すれば、青みのある落ち着いた表現になります。人物を撮影する場合は、肌の色への影響も考える必要があります。Warmは肌を暖色方向へ変化させますが、Coolでは肌にも青みが加わるため、自然な肌色を重視する場合はOffも比較対象になります。
写真の色を変えることは、彩度を強くしたりコントラストを高くしたりすることとは異なります。暖かい色調でも柔らかい写真を作れますし、冷たい色調でも被写体の輪郭が明確な写真を作れます。被写体の色、背景の色、光の向きを考えながらフィルターを選ぶと、写真全体のまとまりを作りやすくなります。色と明暗差の関係については、写真のコントラストとは?でも紹介しています。
撮影後の編集ができないこともアナログの特徴
instax SQUARE 2はアナログインスタントカメラであり、撮影した写真をデジタルデータとして保存する機能は備えていません。シャッターを切るとフィルムが排出され、現像が進むことで写真が現れます。ムードフィルターの効果も撮影時に決定されるため、印刷された写真からWarmやCoolの効果を取り除くことはできません。撮影する前に色調を選ぶことが、デジタルカメラとの大きな違いです。
デジタルカメラなら、同じ写真に複数の色調を適用し、完成後に好みの仕上がりを選択できます。SQUARE 2では同じ被写体を異なる色調で残したい場合、それぞれ別のフィルムを使って撮影します。フィルムを消費することになりますが、撮影前に完成する写真を想像し、色を選ぶ過程そのものを楽しめます。撮影結果をすぐに修正できないことは、シャッターを切る前の構図や光の確認を意識するきっかけにもなります。
また、物理フィルターによる色調変化は、光源や被写体の色によって見え方が変わります。Warmを使えば必ず夕日のような写真になるわけではなく、Coolを使えばすべての被写体が鮮やかな青になるわけでもありません。写真の仕上がりには、フィルムの特性、明るさ、露出、被写体の色などが関係します。色再現と画質の関係については、写真の画質とは?解像力・階調・色再現を決める要素でも解説しています。
instax SQUARE 2とSQ1・SQ40の違い
SQ1との比較では遠景撮影と色調切替が大きな進化
instax SQUARE 2は、2020年発売のinstax SQUARE SQ1を継承するモデルです。両機種とも正方形のinstax SQUAREフィルムを使用し、自動露出とセルフィーミラーを搭載しています。レンズの焦点距離65.75mm、開放F値F12.6という基本仕様も共通しています。一方、新型では3m以上の遠距離撮影に対応したランドスケープモードと、Warm・Coolを選択できるムードフィルターが追加されました。
| 比較項目 | instax SQUARE 2 | instax SQUARE SQ1 |
|---|---|---|
| 発表・発売 | 2026年10月発表 | 2020年発売 |
| フィルム | instax SQUARE | instax SQUARE |
| 写真画面 | 62×62mm | 62×62mm |
| レンズ | 65.75mm F12.6 | 65.75mm F12.6 |
| 撮影距離設定 | 3モード | 通常・セルフィー |
| 遠景専用モード | あり | なし |
| ムードフィルター | Warm・Cool | なし |
| 自動露出 | 対応 | 対応 |
| セルフィーミラー | あり | あり |
| 電源 | 単3形電池4本 | CR2電池2本 |
| 重量 | 約450g | 約390g |
| 本体サイズ | 139.0×119.5×71.0mm | 130.7×118.6×57.5mm |
比較すると、新型は写真の大きさや基本的なレンズ仕様を変更するよりも、撮影できる距離の選択肢と色表現を増やす方向で進化しています。一方、本体はSQ1より約60g重く、奥行きも増加しています。SQ1の軽さやシンプルな操作性に魅力を感じている人にとっては、新型の追加機能を実際に利用するかが買い替えを判断するポイントになります。カメラの基本操作と構図の関係については、写真の撮り方を基本から解説でも紹介しています。
SQ40との比較では外観だけでなく機能にも違いがある
instax SQUARE SQ40は、2023年に発売されたクラシックデザインのスクエアチェキです。黒を基調とした落ち着いた外観が特徴で、従来型カメラを連想させるデザインが採用されています。SQ40もinstax SQUAREフィルムを使用し、自動露出とセルフィーモードを備えています。撮影機能の基本構成はSQ1に近く、レンズの焦点距離や開放F値も共通しています。
SQUARE 2とSQ40の大きな違いは、新型にランドスケープモードとムードフィルターが搭載されていることです。SQ40では通常撮影とセルフィーモードを使い分けますが、新型は近距離、標準距離、遠距離の3段階に分かれています。また、SQ40には撮影時の色調をWarmやCoolへ切り替える機能はありません。写真へ色の変化を加えたい場合には、フィルムの種類や撮影場所の光を利用することになります。
重量については、SQ40が約453g、SQUARE 2が約450gで、電池やフィルムを含まない公表値ではほぼ同程度です。SQ40はクラシックな外観、SQUARE 2は新しい操作機能と色表現という違いがあるため、どちらを選ぶかは写真の撮り方によって変わります。新型の登場によってSQ40の写真が急に劣るわけではなく、同じスクエアフィルムを使用できる点も共通しています。カメラの性能と製品ごとの特徴を考える際には、カメラメーカー一覧と各社の特徴も参考になります。
mini 13やinstax Pal 2とは撮影方式が異なる
instax SQUARE 2を選ぶ際には、同じチェキシリーズでも撮影方式が異なる製品があることを理解しておく必要があります。instax mini 13は、2026年4月に発売されたminiフォーマット対応のアナログインスタントカメラです。写真画面は62×46mmで、SQUARE 2より横方向が短い長方形となっています。また、mini 13はセルフタイマーを備えるなど、手軽な自撮りを重視した構成です。
一方、2026年10月発売のinstax Pal 2は撮影に特化した小型デジタルカメラです。Pal 2は本体だけでチェキプリントを作成する方式ではなく、対応するスマホプリンターなどと組み合わせて利用します。撮影したその場でフィルムが排出されるSQUARE 2とは、写真を完成させるまでの流れが異なります。アナログで撮影とプリントを一体化させるか、デジタル撮影とプリントを分けるかが大きな違いです。
撮影した写真を何枚も確認し、その中から気に入った写真だけを印刷したい場合は、デジタル撮影とプリントを組み合わせる方式が便利です。SQUARE 2は、シャッターを切った瞬間に一枚のフィルムを使用し、結果が現れるまで待つことを楽しむカメラです。高性能なデジタルカメラと同じ目的で選ぶ製品ではなく、撮影体験そのものに特徴があります。フィルムカメラとデジタルカメラの違いについては、YASHICA Y16がデジタルで復活でも取り上げています。
新フィルム「SOFT HAZE」の特徴と購入前のポイント
SOFT HAZEは柔らかな光と暖色表現を楽しむフィルム
instax SQUARE 2の発表に合わせて、新しいスクエアフォーマットフィルム「SOFT HAZE」も発表されました。SOFT HAZEは新たに開発された写真乳剤を採用し、通常のinstaxフィルムより彩度やコントラストを抑えた柔らかい表現を特徴としています。明るい部分が穏やかに広がるような印象と、暖かい色調が組み合わされ、人物や日常風景を優しい雰囲気で表現することを目指した製品です。
このフィルムの特徴は、単に写真の色を暖かくすることだけではありません。コントラストが低くなることで、明るい部分と暗い部分の境界が穏やかに感じられ、全体に柔らかい印象を与えます。人物の肌、窓から差し込む光、夕方の街並みなどでは、その特徴を生かした表現が期待できます。メーカーは従来のフィルムとの比較例を公開していますが、実際の仕上がりは撮影条件によって変化します。
SOFT HAZEはスクエアフォーマットのフィルムであり、SQUARE 2だけの専用品として発表されたものではありません。instax SQUAREフィルムに対応するカメラで利用できるため、SQ1やSQ40などでも新しい色表現を楽しめます。SQUARE 2のムードフィルターはカメラ側で色を変える機能であり、SOFT HAZEはフィルム自体の描写を変える製品です。写真の柔らかさや色の印象については、写真のコントラストと色温度の関係も参考になります。
人物・風景・旅行写真での使い分け
SOFT HAZEとSQUARE 2を組み合わせる場合、人物撮影は特に分かりやすい用途です。通常のフィルムで撮影した人物写真と比較すると、SOFT HAZEは明暗差を抑えた穏やかな雰囲気を狙いやすくなります。窓際の自然光や夕方の柔らかな日差しと組み合わせれば、フィルムの特徴を生かした写真が期待できます。一方、鮮やかな衣装や色彩を強調したい場合には、通常のスクエアフィルムも選択肢になります。
旅行写真では、撮影場所の雰囲気に合わせてフィルムとムードフィルターを選べます。例えば、古い街並みや夕暮れの公園ではSOFT HAZEの暖かい表現が合いやすく、色の鮮やかな市場や看板を記録する場合には通常のフィルムが適しています。海岸や青空では、SQUARE 2のCoolを利用することで寒色方向の色表現を加えられます。反対に、夕焼けや秋の風景ではWarmを使い、赤や黄色の印象を強調する方法もあります。
写真の雰囲気を決めるのはフィルムだけではありません。柔らかい写真を撮りたい場合、直射日光の強い場所より、曇天や日陰の穏やかな光が向いていることもあります。背景に明るい窓や反射物がある場合は、人物や主役が暗くなりすぎないように立ち位置を調整することが重要です。自然光を利用した人物写真については、ポートレート撮影完全ガイドでも解説しています。
フィルム代・電池・撮り直しを考えた使い方
instax SQUARE 2を購入する際には、本体価格に加えてフィルム代を考える必要があります。SQUARE 2はフィルムを使用するアナログカメラであり、シャッターを切るたびに一枚のフィルムを消費します。国内の富士フイルム公式ショップでは、通常のinstax SQUAREフィルム20枚入りが税込2,420円で掲載されており、この価格なら一枚当たり121円です。販売価格は購入先やフィルムの種類によって異なるため、新しいSOFT HAZEの国内価格も通常フィルムと同じとは限りません。
SOFT HAZEについては、米国で10枚入り18.99米ドルの希望小売価格が発表されています。日本国内の販売価格は確認できていないため、米国価格をそのまま日本での販売価格として扱うことはできません。また、カメラ本体にはフィルムが別売りとなるため、本体を購入しただけでは撮影できません。使用するフィルムの種類と必要な枚数を含めて、購入費用を考える必要があります。
電池には単3形アルカリ乾電池4本を使用します。従来のSQ1やSQ40で採用されていたCR2電池とは種類が異なるため、買い替える場合は手持ちの電池をそのまま使用できません。一方、単3形電池は一般的に入手しやすく、交換用の電池を準備しやすい利点があります。フィルムは撮影前の状態では光の影響を受けるため、装填後に途中で裏ぶたを開けないことも重要です。
撮影した写真の現像時間は約90秒とされていますが、周囲の気温によって変化します。写真が完全に現れるまでには時間が必要であり、撮影直後に仕上がりを確認して撮り直すことはできません。この特徴を理解したうえで、撮影距離、構図、背景、光の向き、フィルター設定を確認すると、限られたフィルムを生かしやすくなります。風景撮影で光と構図を組み合わせる考え方は、神秘的な風景写真の撮り方でも紹介しています。
instax SQUARE 2はどんな人に向いているのか
アナログチェキでも写真の色を変えたい人
instax SQUARE 2が向いているのは、写真を撮るだけでなく、撮影する段階から色や雰囲気を選びたい人です。従来のアナログチェキでは、写真の色を変える方法はフィルムの選択や撮影時の光に大きく依存していました。SQUARE 2ではカメラ本体のムードフィルターを操作することで、暖色と寒色を使い分けられます。デジタル編集を行わずに写真の仕上がりへ変化を加えられる点が魅力です。
写真の色を変えることに関心がある人なら、同じ場所をOff、Warm、Coolで撮影して違いを比較する楽しみ方もできます。例えば、夕方の街並みをWarmで撮影し、同じ位置からCoolで撮影すると、光景の印象が変わります。仕上がったプリントを並べれば、色によって写真の雰囲気がどのように変化するかを実感できます。デジタル写真のホワイトバランスとは操作方法が異なりますが、色で写真を表現するという考え方は共通しています。関連する撮影方法は、ホワイトバランスとは?Canonカメラの設定と色温度の使い分けでも紹介しています。
旅行や記念写真を正方形で残したい人
スクエアフォーマットは、旅行や記念写真との相性が良い形式です。人物だけを大きく写す場合にも、背景を含めて撮影する場合にも、正方形の画面を利用できます。旅行先では、建物、看板、食べ物、風景、友人との集合写真など、さまざまな被写体を同じ形式の写真として残せます。写真の縦横比が統一されるため、アルバムに並べたり、複数枚をまとめて飾ったりする場合にも使いやすいでしょう。
新しいランドスケープモードは、遠景を含む旅行写真で利用できる機能です。例えば、山並みを背景にした記念写真や、広い公園、海辺の景色などでは、3m以上の撮影距離に対応する設定を選べます。従来のSQ1でも遠くの景色は撮影できましたが、SQUARE 2では遠景用のモードが明確に用意された点が違います。撮影対象と距離に応じて設定を切り替えられることは、写真の用途を広げる要素となります。
旅行用カメラとして考える場合は、約450gという本体重量も確認しておきたいところです。フィルムと電池を加えれば携行重量が増え、スマートフォンだけで撮影する場合より荷物も増えます。それでも、撮影した写真をその場で友人へ渡したり、旅先の出来事を形のある一枚として残したりできることは、インスタントカメラならではの特徴です。旅行写真の構図と撮影方法については、初心者が旅行先で美しい景色を撮るなら?も参考になります。
SQ1やSQ40から買い替える価値はあるか
すでにSQ1やSQ40を使用している場合、SQUARE 2へ買い替える価値は新機能をどの程度利用するかで変わります。従来モデルでも同じ62×62mmのスクエア写真を撮影でき、自動露出やセルフィーモードを利用できます。一般的な記念写真を中心に撮影しているなら、従来モデルでも十分に楽しめます。フィルムの種類を変えるだけでも写真の印象は変えられるため、新しいSOFT HAZEを試す方法もあります。
一方、撮影時に暖色と寒色を選びたい人や、遠景撮影用のモードを利用したい人にはSQUARE 2の追加機能が魅力になります。特に、写真の色調へ積極的に変化を加えたい場合、ムードフィルターは従来モデルにはなかった新しい操作です。また、単3形電池を使用する構成も、CR2電池を使用する従来モデルとの違いになります。買い替えを判断する際には、色表現、撮影距離、重量、電池の種類を比較すると分かりやすくなります。
初めてスクエアチェキを購入する場合は、本体価格だけでなく、フィルムを継続して購入する費用も考える必要があります。SQUARE 2にはデジタル保存や撮影後の画像選択機能がないため、枚数を気にせず撮影したい用途には別の方式が向いています。その場で写真が完成することや、撮影前に色と構図を決めることを楽しむなら、SQUARE 2は魅力のある新モデルです。写真の背景と構図を考える方法については、写真の背景処理テクニックでも紹介しています。
まとめ
instax SQUARE 2は、富士フイルムが発表した新しいスクエアフォーマット対応のアナログインスタントカメラです。従来のSQ1を継承し、62×62mmの正方形フィルム、自動露出、セルフィーミラーといった基本機能を備えています。新たに3m以上の遠景を撮影するランドスケープモードが追加され、近距離から遠距離まで3つの撮影モードを切り替えられるようになりました。レンズの焦点距離65.75mm、開放F値F12.6という基本仕様は従来と共通しています。
最も注目したい新機能は、WarmとCoolを切り替えるムードフィルターです。物理フィルターによって撮影時の光の色を変えるため、デジタル画像処理を利用せずに写真の色調を変えられます。また、新しいスクエアフィルム「SOFT HAZE」が同時発表され、柔らかな光と暖色表現を生かした写真も楽しめるようになります。通常のフィルム、SOFT HAZE、ムードフィルターを組み合わせれば、従来より幅広い写真表現が可能になります。
SQ1やSQ40との違いは、遠景用モードと色調切替機能の有無です。写真のサイズや基本的な撮影方式は共通しているため、従来モデルからの買い替えを考える場合は、新機能を利用する機会があるかが判断材料になります。海外では2026年10月28日以降の発売が案内されていますが、10月21日時点で日本国内の発売日と販売価格は確認できていません。instax SQUARE 2は、スクエア写真の魅力を維持しながら、撮影時の色表現と距離設定を拡張した新しいチェキです。



