Lensbaby OMNI Color II発売|9種類の光学エフェクト・使い方・価格を徹底解説
レンズベビー(Lensbaby)の新しい撮影用アクセサリー「OMNI Color II」が、2026年10月16日に発表されました。国内販売を手掛けるケンコー・トキナーが10月23日から販売を開始する予定で、8種類のカラーフィルムと1種類のガラス製エフェクトワンドを組み合わせた製品です。レンズの前に色付きのフィルムや特殊なガラスを配置し、光の反射、屈折、色の重なりを利用することで、通常の撮影では得られない幻想的な写真を作り出します。デジタル編集で効果を追加する方法とは異なり、撮影する瞬間に光そのものを変化させられることが特徴です。
OMNI Color IIは、写真の一部分に赤や青などの色を加えるだけでなく、光漏れのような表現や、複数の像が重なる効果も楽しめます。フィルムの位置を変えたり、角度を調整したり、湾曲させたりすることで、同じ被写体でも異なる仕上がりになります。人物撮影では顔を鮮明に残したまま周囲へ色を加え、夜景では街灯やネオンの光を利用した幻想的な表現が可能です。写真だけでなく動画撮影にも対応しており、映像制作で独特の雰囲気を作りたい場合にも利用できます。
今回のOMNI Color IIは、既存のOMNIクリエイティブフィルターシステムを拡張するための製品という位置付けです。付属するユニバーサルクランプを使えば手持ちでレンズ前面へ配置できますが、ハンズフリーで固定する場合には別売のOMNIクリエイティブフィルターシステムが必要になります。そのため、購入前にはフィルムの種類や効果だけでなく、取付方法と別売アクセサリーの関係を確認することが重要です。この記事では、OMNI Color IIの製品内容、9種類のエフェクト、使い方、撮影ジャンル別の活用方法、従来のフィルターとの違い、購入時の注意点まで詳しく解説します。
Lensbaby OMNI Color IIとは?発売日・価格・製品内容
OMNI Color IIは、米国の写真用品メーカーLensbabyが展開するOMNIクリエイティブフィルターシステムの新しいコレクションです。一般的な円形フィルターのようにレンズの前面全体を均一に覆う使い方だけでなく、フィルムやガラスを画面の一部分へ配置して効果を作ることができます。光学的な作用を利用するアクセサリーであり、カメラ本体の画像処理機能を変更する製品ではありません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | Lensbaby OMNI Color II |
| メーカー | Lensbaby(レンズベビー) |
| 国内販売元 | ケンコー・トキナー |
| 発表日 | 2026年10月16日 |
| 発売予定日 | 2026年10月23日 |
| 希望小売価格 | オープン価格 |
| 国内直販掲載価格 | 10,501円(税込) |
| 製品構成 | カラーフィルム8種類、ガラス製ワンド1種類 |
| 取付方法 | ユニバーサルクランプ、別売OMNIシステム |
| 対応する撮影 | 静止画・動画 |
| JANコード | 0850045538750 |
国内価格はオープン価格となっており、ケンコー・トキナーの公式オンラインショップには税込10,501円で掲載されています。これは2026年10月20日時点で確認できる販売価格であり、販売店によって購入金額が異なる場合があります。また、製品ページには別売のOMNIクリエイティブフィルターシステムとの組み合わせについて案内されています。フィルムだけを手持ちで使用する場合と、マグネットマウントへ固定する場合では必要な機材が異なります。
8種類のカラーフィルムとガラス製ワンド1種類をセット
OMNI Color IIには、3種類のダイヤモンドフィルム、5種類の半透明カラーフィルム、1種類のセプターワンドが含まれています。ダイヤモンドフィルムは表面に特殊な模様を持つ反射型のフィルムで、光の反射と透過を組み合わせてフレアや光漏れ風の表現を生み出します。半透明カラーフィルムは赤、緑、青、黄、オレンジの5色で、レンズ前面に配置することで写真の一部分や全体へ色を加えられます。セプターワンドは特殊な形状のガラスで、像を分割しながら反射や屈折による変化を生み出すアクセサリーです。
この製品の特徴は、一つの効果へ限定されていないことです。色だけを加えることも、光を反射させることも、ガラスによって像の形を変えることもできるため、撮影目的に応じて使い分けられます。また、複数のフィルムを組み合わせることで、単一の色だけでは得られない複雑な表現も可能です。レンズ前面に配置するアクセサリーの基本的な役割については、カメラ用レンズフィルター完全ガイドでも詳しく解説しています。
レンズ交換なしで写真の雰囲気を変えられる
OMNI Color IIは交換レンズそのものではなく、既存のレンズと組み合わせて使用する撮影アクセサリーです。例えば、50mmの標準単焦点レンズを使用している場合、レンズを交換せずにフィルムを前方へ配置するだけで、写真へ色や光の効果を追加できます。人物を同じ位置から撮影していても、青いフィルムを画面の端へ置いた場合と、オレンジのフィルムを広く重ねた場合では、仕上がりの印象が大きく変わります。撮影位置や被写体を変えなくても、レンズへ入る光の状態を変化させることで、新しい表現を試せることが魅力です。
一般的なスナップ撮影では、被写体、背景、構図、光の方向が写真の印象を決めます。OMNI Color IIを利用すると、これらに加えてフィルムの位置や角度という要素が増えるため、同じ場所でも異なる作品を作れます。一方、効果を強くしすぎると被写体が見えにくくなるため、最初は画面の周辺へ少しだけ色を入れる方法が扱いやすいでしょう。日常の風景で構図と光を使い分ける方法については、スナップ写真の撮り方完全ガイドでも詳しく紹介しています。
デジタル編集とは異なる撮影時の光学表現
デジタルカメラで撮影した写真は、RAW現像や画像編集ソフトを利用して色温度、彩度、コントラストなどを変更できます。しかし、OMNI Color IIでは、レンズに光が入る前の段階で色や反射を変化させます。そのため、レンズを通過した光そのものが撮像素子へ記録され、撮影時点で独特の色の重なりや反射が写真へ組み込まれます。画面の一部分だけに光漏れ風の効果を作ったり、不規則な反射を加えたりすることは、一般的な色調補正とは異なる表現です。
例えば、赤いフィルムを使用して画面の左側へ色を加えた場合、RAWデータにもその光学的な変化が記録されます。撮影後に全体のホワイトバランスを変更することはできますが、フィルムによって生まれた部分的な色の違いまで通常の色温度調整だけで消すことはできません。撮影段階で完成に近い色を作りたい場合には、この仕組みを理解することが重要です。ホワイトバランスと撮影後の色調整については、ホワイトバランスとは?Canonカメラの設定と色温度の使い分けでも解説しています。
3種類のダイヤモンドフィルムで作る光と色の表現
ダイヤモンドフィルムは、OMNI Color IIの中心となるエフェクトの一つです。表面にダイヤモンド状のテクスチャがあり、光を反射させる部分と透過させる部分を組み合わせています。一般的な透明フィルムとは異なり、色を加えるだけでなく、光が散ったような表現や、アナログ写真の光漏れを思わせる効果を作れることが特徴です。
ブルー・ゴールド・ダークピンクの3種類
ダイヤモンドフィルムには、ブルー、ゴールド、ダークピンクの3種類が用意されています。ブルーは寒色を利用した表現に向いており、画面の一部分へ青い光を加えることで、夜景や人物写真へ冷たい雰囲気を持たせることができます。ゴールドは暖色の反射を利用できるため、夕方の逆光や室内照明と組み合わせると、光の温かさを強調する効果が期待できます。ダークピンクは赤紫系の色を利用した表現に向き、人物、花、ファッション撮影などでアクセントを加えられます。いずれもフィルムの色だけで完成画像が決まるわけではなく、光源の位置や強さによって効果が変化します。
例えば、背景に明るい光源がある場合は、フィルムの角度によって反射が強く現れる可能性があります。一方、曇天や光の弱い場所では反射による変化が控えめになり、フィルムそのものの色が目立つことがあります。色の違いだけでなく、光源との位置関係を調整することが撮影の重要な要素です。フレアやゴーストが発生する仕組みについては、フレアとは?写真に起こる原因とゴーストとの違い・活かし方でも詳しく解説しています。
フィルムを曲げると反射の形が変化する
OMNI Color IIのダイヤモンドフィルムは、曲げたり湾曲させたりして使用できます。平らな状態でレンズの前へ配置した場合と、曲面を作って配置した場合では、光が反射する方向が変化します。曲げた部分へ光が当たることで、反射が細く集中したり、画面の周辺へ広がったりする効果が期待できます。また、フィルムを丸めることで、中央部分を比較的クリアに保ちながら、周辺へ色や反射を配置する表現も可能です。
重要なのは、フィルムを大きく変形させれば必ず派手な写真になるという仕組みではないことです。光の入る方向によって効果が変わるため、撮影位置、レンズの向き、フィルムの形状を組み合わせて調整します。例えば、人物の顔には色を掛けず、背景の明るい部分だけへゴールドの反射を加えることで、人物を中心にした写真を作れます。画面の色と明暗の関係については、写真のコントラストとは?明暗差と色彩を生かす撮影方法でも詳しく紹介しています。
2枚のフィルムを重ねて複雑な光を作る
OMNI Color IIでは、フィルムを重ねて使用することも想定されています。例えば、ブルーとダークピンクを組み合わせると、寒色と暖色寄りの色が混在する表現を作れます。ゴールドとブルーなら、画面の異なる場所へ暖色と寒色を配置し、色の対比を強調することも可能です。また、同じ色のフィルムでも位置や角度を変えれば、光の濃さや広がり方に違いを作れるため、一種類だけでは得られない複雑な効果が期待できます。
複数のフィルムを使用すると、光の透過量が減少したり、反射が重なってコントラストが低下したりする場合があります。そのため、撮影した画像を確認しながら、色を加える範囲と被写体を鮮明に残す範囲を調整することが重要です。特に人物写真では瞳や表情が見えることを重視し、背景や画面の周辺へ色を重ねると、主題と効果の関係を整理しやすくなります。自然光を利用して幻想的な写真を作る方法については、神秘的な風景写真の撮り方でも詳しく解説しています。
5種類の半透明カラーフィルムとセプターワンドの特徴
OMNI Color IIには、ダイヤモンドフィルムとは別に5種類の半透明カラーフィルムが含まれています。半透明カラーフィルムは光の反射による強い効果より、画面の一部分や全体へ色を重ねる使い方に向いています。また、ガラス製のセプターワンドは、色の追加だけでなく、像そのものを分割する特殊なアクセサリーです。
赤・緑・青・黄・オレンジで色調を変える
半透明カラーフィルムには、レッド、グリーン、ブルー、イエロー、オレンジの5色が用意されています。これらのフィルムをレンズ前方に配置すると、フィルムを通過した光の色が変化し、写真の一部分や全体へ色かぶりを追加できます。赤は印象の強いアクセント、青は寒色の雰囲気、黄色やオレンジは暖かな印象を作る用途に利用できます。緑は植物や都市の照明などと組み合わせることで、通常とは異なる色彩表現を試せます。フィルムの面積や配置する位置によって、画面のどこに色が現れるかを調整できることが特徴です。
色を加える範囲を狭くすれば、人物の背景や画面の端へアクセントを作ることができます。反対にレンズ前面を大きく覆うと、写真全体へ特定の色が広がり、作品の印象が大きく変化します。全体に色を加える場合は、ホワイトバランスによる色温度調整と似た仕上がりになることもありますが、部分的な色かぶりを作れる点に違いがあります。色調とコントラストの関係については、写真のコントラストと色彩の関係でも詳しく解説しています。
セプターワンドはガラスの屈折で像を分割する
セプターワンドは、OMNI Color IIに含まれるガラス製エフェクトアクセサリーです。大きく対照的な切り口面を持つ構造で、レンズ前方へ配置すると光の反射や屈折によって像を分割する効果が得られます。半透明カラーフィルムが主に色を追加するのに対し、セプターワンドは被写体の形や位置関係へ変化を加えられることが特徴です。人物の輪郭が部分的に重なったり、風景の一部分が別の方向へずれて見えたりするような、通常の撮影とは異なる表現が期待できます。
ガラスの位置や角度を変えると、像が分割される方向や範囲も変化します。レンズの中央付近へ配置すれば主題そのものが変化し、周辺へ移動すれば画面の一部分だけを変化させることもできます。また、ガラス面への光の入射角によって反射や色の現れ方が変わるため、同じ位置でもカメラの向きを調整すると違う結果になる場合があります。光の屈折やボケの見え方に関係するレンズの基本特性については、絞り羽根の枚数でボケと光芒はどう変わる?でも紹介しています。
カラーフィルムとガラスワンドは役割が異なる
カラーフィルムとガラスワンドは、写真の見え方を変えるという目的は共通していますが、光へ与える作用が異なります。半透明カラーフィルムは主に光の色を変化させ、ダイヤモンドフィルムは色と反射を組み合わせた効果を作ります。一方、セプターワンドはガラスの形状によって光を屈折させ、像の一部分を分割することが特徴です。例えば、背景へ淡い色を重ねたい場合は半透明カラーフィルム、明るい光源を利用して光漏れ風の効果を作りたい場合はダイヤモンドフィルム、被写体の形を変化させたい場合はセプターワンドが候補になります。
一つの写真に複数の効果を入れる場合は、どの部分を主役として残すのかを決めることが重要です。人物の顔を鮮明に残しながら背景へ色を追加したいのか、風景の輪郭そのものを分割したいのかによって、必要なアクセサリーは変わります。また、効果が強すぎると写真の主題が分かりにくくなるため、フィルムの位置や範囲を少しずつ変更しながら撮影すると比較しやすくなります。主題と背景の関係については、写真の背景処理テクニックでも詳しく解説しています。
OMNI Color IIの取付方法と基本的な使い方
OMNI Color IIは、レンズ前面へフィルムやワンドを配置して使用します。一般的な保護フィルターのように一枚をねじ込んで固定する構造とは異なり、光学エフェクトを作る部品の位置や角度を自由に調整できることが特徴です。使用方法には、付属のユニバーサルクランプを使って手でかざす方法と、別売のOMNIクリエイティブフィルターシステムへ固定する方法があります。
ユニバーサルクランプを使って手でかざす
OMNI Color IIには、各フィルムを保持するためのユニバーサルクランプが付属します。クランプにはハンドルが備えられており、フィルムを直接指でつままず、レンズの前へかざして撮影できます。この方法では別売のマグネットマウントを使用しなくても、フィルムを利用したエフェクト撮影を行えます。最初はレンズの中心を覆わない位置へフィルムを配置し、背面モニターやファインダーで効果を確認すると扱いやすくなります。色がほとんど見えない場合はフィルムをレンズの中心へ近づけ、効果が強すぎる場合は外側へ移動させます。
手持ちで使用する場合には、カメラとフィルムの両方を操作する必要があります。カメラを片手で保持すると安定性が低下する場合があるため、固定された被写体を撮影するときや、三脚へカメラを取り付けた状態で試す方法が適しています。また、フィルムをレンズへ近づけすぎると前玉やフィルターに接触する可能性があるため、十分な間隔を確保します。レンズ前方へアクセサリーを配置する際の基本的な注意点については、カメラ用レンズフィルターの効果と選び方でも解説しています。
別売のOMNIシステムでハンズフリー撮影する
OMNI Color IIのフィルムをレンズ前方へ固定して使用したい場合は、別売のOMNIクリエイティブフィルターシステムを利用します。OMNIシステムにはマグネットマウントが用意されており、対応するアクセサリーを取り付けて位置や角度を調整できます。OMNI Color IIでは付属のユニバーサルクランプを利用してフィルムを保持し、マグネットマウントへ取り付けることで、撮影中にフィルムを手で持ち続ける必要がなくなります。位置を調整した状態でカメラを操作できるため、構図を決めながら同じ効果を維持したい場合に便利です。
特に動画撮影では、フィルムを手でかざし続けると意図しない揺れが発生することがあります。固定できる構造を利用すれば、撮影中のフィルム位置を維持しやすくなり、カメラの操作へ集中できます。また、複数のフィルムを組み合わせたい場合も、手持ちより位置を調整しやすくなる可能性があります。レンズ前面へ取り付けるアクセサリーでは、フィルター径や装着するレンズとの組み合わせを確認することが重要です。広角レンズでの画角と周辺部の扱いについては、広角レンズの撮影テクニックでも詳しく紹介しています。
レンズの焦点距離や絞りによって効果が変わる
OMNI Color IIはレンズの前に配置するため、使用するレンズの焦点距離によって効果の現れ方が変わる可能性があります。広角レンズでは写る範囲が広いため、フィルムの位置や大きさによって画面の一部分が色で覆われたり、フィルムそのものの輪郭が写ったりする場合があります。望遠レンズでは画角が狭くなるため、同じフィルム位置でも効果が画面へ広く現れることがあります。また、フィルムとレンズ前玉の距離によっても写り方が変化するため、焦点距離だけで効果を予測することはできません。
絞り値も重要です。明るい単焦点レンズを開放付近で使用すると、レンズ前方のフィルムやワンドが大きくぼけて、柔らかな色の広がりとして写ることがあります。一方、絞り込むとアクセサリーの形や境界が目立つ場合があります。撮影時にはF1.8、F2.8、F5.6など複数の絞り値を比較し、色の広がりと被写体の鮮明さを確認すると、表現の違いを把握しやすくなります。F値による写真の変化については、F値を知れば広がるカメラの世界でも詳しく解説しています。
人物・夜景・花・動画でOMNI Color IIを活用する方法
OMNI Color IIは、さまざまな撮影ジャンルで利用できます。製品の公式案内では、ポートレート、ウェディング、ファッション、コンサート、旅行、ストリート、アート写真などが主な用途として紹介されています。実際の撮影では、すべての被写体へ同じ効果を加えるより、被写体に合う色と光の方向を選ぶことが重要です。
ポートレートでは人物の周囲に色を配置する
人物撮影でOMNI Color IIを使用する場合は、顔の表情を鮮明に残しながら周囲へ色を加える方法が考えられます。例えば、逆光の人物を撮影するときにゴールドのダイヤモンドフィルムを画面の端へ配置すれば、夕方の光を強調するような暖色の反射を作れる可能性があります。また、ブルーやダークピンクを組み合わせることで、ファッション写真や音楽作品のような独特の色彩表現を試せます。背景に明るい光源がある場合は反射が強くなりやすいため、フィルムの角度を微調整して効果の強さを決めます。
ポートレートでは、色の効果と人物の肌色との関係にも注意が必要です。顔全体へ強い色かぶりが生じると、肌色が不自然になったり、表情が見えにくくなったりする場合があります。そのため、最初は人物を画面中央に配置し、フィルムを周辺から少しずつ入れる方法が扱いやすいでしょう。また、瞳へ正確にピントを合わせたい場合には、フィルムの効果がAF認識へ影響していないか確認することも重要です。人物撮影での光と構図の考え方については、EOS R6 Mark IIポートレート撮影ガイドでも詳しく紹介しています。
夜景やイルミネーションでは光源を利用する
夜景やイルミネーションは、OMNI Color IIの反射型フィルムと相性のよい撮影対象です。夜の街には街灯、ネオン、店舗の照明、自動車のライトなど、さまざまな色と明るさの光源があります。これらの光をフィルムへ反射させることで、通常のレンズだけでは得られない色の広がりや光漏れ風の表現を作れる可能性があります。例えば、青いネオンがある場面にダークピンクのフィルムを加えると、寒色と暖色寄りの色が混在する写真を狙えます。また、ゴールドのフィルムを使って街灯の反射を強調することで、夜景全体へ暖かな雰囲気を加えることもできます。
夜景では明るい光源が白飛びしやすいため、効果を強くすることだけを優先すると、光の階調が失われる場合があります。露出補正やマニュアル露出を利用して明るい部分を確認し、フィルムによる色と元の夜景の色が両方残る設定を探すことが重要です。また、低速シャッターを利用する場合は三脚を使うことでカメラを安定させやすくなります。夜景の露出と光の配置については、夜景撮影で広げる幻想的な世界の魅力でも詳しく解説しています。
花や小物の撮影では部分的な色の重なりを利用する
花や小物の撮影では、OMNI Color IIによって背景や画面の周辺へ色を加える方法が考えられます。例えば、白い花を暗い背景で撮影し、ダークピンクのフィルムを画面の端へ配置すれば、花の周囲へ柔らかな色彩を作れる可能性があります。また、透明感のあるガラス製品やアクセサリーの撮影では、セプターワンドによる反射や屈折を利用して、通常とは異なる形や光の重なりを表現できます。色の強さだけでなく、被写体そのものの形が鮮明に見える範囲を残すことが重要です。
マクロ撮影では被写界深度が浅いため、被写体と背景の関係が写真の印象を大きく左右します。フィルムをレンズの前へ配置すると、アクセサリーの影響によって光の入り方が変わるため、ピントやコントラストを確認しながら撮影する必要があります。最初から複数のフィルムを重ねるより、一種類ずつ効果を確認してから組み合わせると、意図した仕上がりを作りやすくなります。花や小物を撮影する際の基本的な構図については、マクロレンズとは?特徴・選び方・使い方でも詳しく紹介しています。
OMNI Color IIと一般的なレンズフィルターの違い
OMNI Color IIは、通常の保護フィルター、PLフィルター、NDフィルター、ソフトフィルターとは目的が異なります。一般的なフィルターは光量や反射、コントラストを調整するために使用されることが多い一方、OMNI Color IIは意図的に色や光の反射を追加するためのアクセサリーです。撮影したい写真によって必要なフィルターは異なるため、それぞれの特徴を理解すると使い分けやすくなります。
PL・NDフィルターとは撮影目的が異なる
PLフィルターは水面やガラスなどの反射を調整し、NDフィルターはレンズへ入る光量を減らしてシャッタースピードや絞りの自由度を高めます。例えば、日中に滝を滑らかに写す場合はNDフィルターが役立ち、水面の反射を弱めて水中を見せたい場合はPLフィルターが適しています。一方、OMNI Color IIは光の反射を意図的に加えたり、色を変化させたりするための製品です。PLフィルターが反射を整理する方向なら、OMNI Color IIは新しい反射や色を作り出す方向のアクセサリーと考えられます。
そのため、風景撮影で正確な色や細部の描写を優先する場合は、OMNI Color IIを使用しない方が目的に合うこともあります。反対に、現実の風景をそのまま記録するより、印象的な色や光の効果を追加したい場合には、OMNI Color IIを利用する意味があります。また、複数のフィルターを重ねると光学面が増えるため、不要な反射やコントラスト低下が起こる場合があります。フィルターの役割と使い分けについては、カメラ用レンズフィルター完全ガイドでも詳しく紹介しています。
ソフトフィルターやブラックミストとの違い
ソフトフィルターやブラックミスト系フィルターは、光を拡散させてハイライトを柔らかく見せる用途に使われます。人物の肌を柔らかい印象にしたり、夜景の街灯をにじませたりする効果が特徴です。これに対してOMNI Color IIは、光を柔らかくするだけでなく、色を部分的に追加したり、反射による不規則な模様を作ったりすることができます。特にダイヤモンドフィルムは、色と光の反射を組み合わせる点で、一般的なソフトフィルターとは異なる表現を狙えます。
また、ソフトフィルターはレンズ前面全体を覆う製品が多く、写真全体に一定の効果が現れます。一方、OMNI Color IIではフィルムを画面の端へ配置したり、一部分だけを覆ったりすることで、効果を出す場所を調整できます。ただし、位置や角度を調整する操作が必要になるため、通常の円形フィルターより撮影に手間が掛かる場合があります。光の柔らかさと写真の仕上がりの関係については、写真の背景処理テクニックでも詳しく解説しています。
既存のOMNIシステムを持っている場合の選び方
すでにOMNIクリエイティブフィルターシステムを使用している場合、OMNI Color IIは表現の幅を広げる追加アクセサリーとして考えられます。新たに8種類のカラーフィルムとセプターワンドを追加できるため、従来の撮影方法へ色彩や反射を組み合わせた表現を加えられます。また、付属のユニバーサルクランプを使えば、別売システムのマグネットマウントへフィルムを保持する構成が可能です。普段から撮影時にフィルターの位置を調整している場合は、こうした取付方法を利用しやすいでしょう。
初めてOMNIシリーズを購入する場合は、OMNI Color II単体でできることと、別売システムが必要になることを区別する必要があります。手持ちでかざす使い方なら付属のクランプを利用できますが、レンズ前方へ固定して撮影したい場合はOMNIクリエイティブフィルターシステムの追加が必要です。特に動画撮影や三脚を利用した連続撮影では、効果を同じ位置に維持できるかどうかが使いやすさへ影響します。撮影時に色と光の関係を調整する考え方については、ホワイトバランスと色温度の使い分けでも詳しく解説しています。
まとめ
Lensbaby OMNI Color IIは、2026年10月16日に発表された新しいクリエイティブ撮影用アクセサリーです。国内ではケンコー・トキナーが10月23日から販売を開始する予定で、希望小売価格はオープン価格、公式オンラインショップには税込10,501円で掲載されています。製品には3種類のダイヤモンドフィルム、5種類の半透明カラーフィルム、1種類のセプターワンドが含まれており、レンズ前方へ配置することで色彩、反射、光漏れ風の効果、像の分割などの表現を作れます。写真だけでなく動画撮影にも対応し、人物、夜景、ファッション、花、アート写真など幅広い撮影へ利用できることが特徴です。
ダイヤモンドフィルムはブルー、ゴールド、ダークピンクの3種類で、表面の模様と反射を利用した光の表現に向いています。半透明カラーフィルムは赤、緑、青、黄、オレンジの5種類で、写真の一部分や全体へ色を追加できます。また、セプターワンドはガラスの反射や屈折によって像を分割し、通常のレンズだけでは得られない視覚効果を生み出します。これらを単独または組み合わせて使用することで、撮影場所や被写体を変えなくても異なる仕上がりを楽しめます。
購入する際に重要なのは、OMNI Color IIが既存のOMNIクリエイティブフィルターシステムを拡張する製品であることです。付属のユニバーサルクランプを利用すれば手持ちでフィルムをかざせますが、マグネットマウントへ固定してハンズフリー撮影する場合は別売のOMNIシステムが必要になります。また、フィルムの効果は光源の位置、レンズの焦点距離、絞り、アクセサリーの角度などによって変化するため、撮影時に調整することが前提となります。写真を正確に記録するためのフィルターとは異なり、光の偶然性や色彩の重なりを積極的に作品へ取り入れたい撮影者に向いたアクセサリーです。



