OM SYSTEM PENの星空撮影完全ガイド|星空AF・おすすめ設定・ライブコンポジット・レンズ選び
OM SYSTEM PENで星空を撮影するなら、まずは三脚にカメラを固定し、SCNモードの「星景撮影」から始める方法が分かりやすいです。2026年登場のOM SYSTEM PENは、星にピントを合わせる「星空AF」、暗い場所でも構図を確認しやすくするナイトビュー、星の軌跡を残すライブコンポジットに対応しています。さらに、MモードでシャッタースピードやISO感度を自分で決めれば、点として写す星、山並みと組み合わせる星景写真、天の川などを目的に合わせて撮り分けられます。星空撮影で重要なのは、星へ正確にピントを合わせること、星が流れない露光時間を選ぶこと、空の明るさに合わせてISO感度を調整することの3点です。
この記事で扱うのは、2026年に発表された新型の「OM SYSTEM PEN」です。過去のOLYMPUS PEN E-P7やE-PLシリーズとは、星空AFや星景撮影モードの対応状況、メニュー操作が異なるため、機能を混同せずに解説します。発売前に公表された製品仕様と取扱説明書に基づき、実機で撮影したかのような感想や未確認の画質評価は加えません。既存のおすすめ設定記事が人物・風景・動画などを幅広く紹介しているのに対し、ここでは現地での準備から星空AF、長秒露光、光跡撮影、失敗した写真の見直しまで、星空撮影だけを順序立てて説明します。
OM SYSTEM PENで星空を撮る3つの方法
SCNの星景撮影なら露出とピント合わせをカメラに任せられる
夜空を初めて撮る場合は、モードダイヤルをSCNに合わせ、「星景撮影」を選ぶ方法が最も取り組みやすいです。このモードでは星を点として写すための露光時間や星景らしい色合いをカメラ側が調整し、星空AFによるピント合わせも利用できます。夜空の暗さは日中の風景と大きく異なるため、通常のオート撮影で撮ろうとすると、露出が長くなりすぎたり、星へピントが合わなかったりします。星景撮影はこうした基本的な調整をまとめて行う入口なので、最初の1枚を撮ってから仕上がりを確かめたい方に向いています。
SCNを選んだら、撮影テーマの中から「星景撮影」を呼び出し、三脚でカメラを安定させます。画面上で明るい星を狙い、星空AFが合焦したことを確認してからシャッターを切ると、無限遠付近のピント位置を手探りで合わせる負担を減らせます。自動設定だからすべての夜空で同じ仕上がりになるわけではなく、月明かりや街灯が多い場所では淡い星が見えにくくなることがあります。まずはこのモードで撮り、その結果を基準にしてMモードへ進むと、変更すべき設定を見つけやすくなります。新型PENの基本性能についてはOM SYSTEM PENの新機能と従来機からの進化で解説しています。
Mモードは天の川や星座を自分の露出で撮りたい場合に使う
星空の明るさや星の点像を細かく調整したい場合は、Mモードで絞り、シャッタースピード、ISO感度を固定して撮影します。例えば12mm F2.0のレンズを使用する場合は、F2.0、10秒、ISO3200という組み合わせを最初の試写に利用できます。これは夜空の条件を問わず成功する数値ではなく、露出不足や星の流れを判断するための出発点です。星が線状に伸びたら時間を短くし、全体が暗い場合はISO感度や絞りを調整することで、原因と変更結果を比較できます。
新型PENの撮像素子はマイクロフォーサーズ規格で、有効画素数は約2037万画素です。レンズの表示焦点距離が12mmなら35mm判換算の画角は約24mm相当になるため、画角と星の流れ方を考えるときには実際の焦点距離と換算画角の違いを理解しておく必要があります。F値を小さくすると光を多く取り込めますが、レンズによっては周辺部の星が変形することもあり、試写を拡大して判断するのが確実です。星景撮影の一般的な設定値をさらに確認する場合は星空撮影における露出とレンズの基礎も参考になります。
ライブコンポジットは星を線として写す撮影方法
星を点として止める撮影とは反対に、地球の自転によって動いた星の光跡を長い線として残したい場合は、ライブコンポジットを使います。これは複数の画像を撮影し、明るく変化した部分を中心に重ねる比較明合成の機能です。通常の長時間露光で数十分にわたりシャッターを開くと背景の街明かりも積み重なりますが、ライブコンポジットなら背景の明るさが過度に増える現象を抑えながら光跡を伸ばせます。撮影中にモニターで光の軌跡が加わる様子を確かめられるため、希望する長さになった時点で撮影を終えられます。
新型PENではモードダイヤルをBに合わせ、「Live Comp」を選ぶことで詳細な設定に進めます。星を点で撮るMモードと、星を線で撮るライブコンポジットでは、目的も撮影時間も異なります。夜空の星座をくっきり記録したい場合は短い露光を使い、北極星を中心とした円弧状の軌跡などを表現する場合は同じ場所で長く合成を続けます。通常の写真を複数枚重ねてノイズを減らす処理とも目的が異なるため、違いを理解して機能を選ぶことが大切です。画像合成の考え方はスタック写真と星空合成の違いでも説明しています。
星空AFと星景撮影モードの具体的な操作
SCN「星景撮影」の選び方とAF-ONボタンの操作
星景撮影を始める際は、静止画撮影へ切り換え、モードダイヤルでSCNを選択します。シーンの一覧から「星景撮影」を選んで決定した後、三脚へ固定したカメラの向きを決め、明るい星の位置へAFターゲットを合わせます。新型PENの取扱説明書では、AF-ONボタンを押して星空AFを開始する手順が案内されています。ピントが合うと合焦マークが一定時間表示され、合わなかった場合は点滅するため、表示を確かめてから撮影します。シャッターを全押しすると、星景撮影モードでは約2秒後に撮影される仕組みになっています。
タッチ操作に対応したモニターでは、明るい星に触れてピント合わせから撮影まで行う方法も用意されています。三脚を使用するときは、画面を押す力で構図が変わらないよう、カメラの固定状態を確認すると安心です。星景撮影モードは星空を自動的に美しく整える設計ですが、周囲に照明が多い場合は星空AFのピント合わせが難しくなり、写る星の数も減りやすくなります。初回は街灯が少なく、見通しのよい場所で試すと、星景撮影モードの特徴をつかみやすくなります。機種全体の撮影機能はOM SYSTEM PEN完全ガイドで確認できます。
星空AFの速度優先と精度優先を使い分ける
新型PENの星空AFには、動作速度を重視する「速度優先」と、ピント精度を重視する「精度優先」があります。メニューのAFタブから「星空AF設定」を開くと、AF動作モードを変更できます。移動途中にすばやく星空を撮影したい場合は速度優先を使い、三脚をしっかり固定して撮る場合は精度優先を選ぶという使い分けです。精度優先は小さな星へ細かくピントを追い込む用途に適していますが、AFに必要な時間も考慮して使用します。焦点距離が長いほど小さなピントのずれが目立ちやすいので、仕上がりの拡大確認は欠かせません。
同じ設定画面では、星空AFをAF-ONボタンで開始するか、シャッターボタンの半押しで動作させるかも変更できます。初期設定の動作を覚えている場合は、まずAF-ONボタンから操作し、星空AFの完了を確認する手順に統一すると混乱しにくくなります。星空AFは人物や動物を認識するAFとは別の機能で、被写体検出が有効な状態では利用できない条件があります。星空AFが選択できないときはレンズの対応状況とともに、被写体検出の設定も確認します。AF方式を含む総合的な設定項目はOM SYSTEM PENのおすすめ設定完全ガイドで整理しています。
星空AFでピントが合わない場合はMF拡大で確認する
星空AFを利用しても、星が薄く雲に隠れている場合や、街灯の明るい光が画面へ入り込む場合などにはピントが合わないことがあります。そうしたときは構図を少し変え、比較的明るい星へAFターゲットを合わせ直して再実行します。それでも合わなければ、MFへ切り換え、画面の拡大表示を使って星が最も小さく見える位置を探します。星はピントがずれると大きなぼけた円として表示されるため、単に明るく見える場所ではなく、点像が小さく締まるところへ合わせることが重要です。
MF操作では無限遠の位置までリングを一気に回して終える方法は避けます。レンズの焦点位置や温度変化の影響によって、無限遠端が必ず最良の位置とは限らないためです。新型PENはMFアシストの拡大表示やピーキングに対応していますが、暗い星のピント確認はピーキング表示だけに頼らず、撮影結果を拡大して確かめるとより確実です。星へピントを合わせた後は誤ってフォーカスリングへ触れないようにし、構図を変更したときにも合焦位置を再確認します。使いこなし全般の操作についてはOM SYSTEM PENの使いこなし完全ガイドにまとめています。
星を点で写す露出設定と画質の整え方
F値・シャッタースピード・ISO感度の出発点を決める
星空を点で写すMモードでは、まずレンズの開放F値を確認し、シャッタースピードとISO感度を調整します。12mm F2.0の単焦点ならF2.0、10秒、ISO3200が試写の一例で、空の条件に合わせてISO1600やISO6400も検討できます。14mm F3.5のキットズームではF2.0のレンズより入る光が少ないため、同じ露光時間ならISO感度を上げる必要が生じます。とはいえ、むやみに露出時間を長くすると星が線状に流れるため、レンズの明るさと高感度の画質を比較しながら決めます。最初に撮る1枚の目的は完成写真を得ることだけでなく、暗さやノイズの程度を判断する材料を作ることにあります。
星が流れにくい露光時間は焦点距離、写す天体の位置、どの大きさで写真を見るかによって変わります。35mm判換算24mm相当の12mmレンズでも10秒で完全な点になる保証はなく、画像を大きく見るとわずかな軌跡が見えることがあります。撮影後に星を拡大して確認し、伸びている場合は8秒、6秒というように短くすると違いを比較できます。シャッタースピードを短くして暗くなった分は、ISO感度を上げるか、明るいレンズを利用して補います。撮影の基本と画角については広角レンズによる星景撮影の考え方にも解説があります。
RAWとホワイトバランスで星空の色を整える
星空撮影ではJPEGだけでなく、RAWまたはRAW+JPEGで記録しておくと、撮影後に色や明るさを調整する余地が広がります。新型PENは12bitのRAW記録に対応しており、空の青みや地上の照明の色が想像と異なっていた場合にも、現像時にホワイトバランスを変更できます。最初はオートホワイトバランスで撮影してかまいませんが、同じ場所で複数枚を撮り比べたい場合は、色温度を固定すると比較しやすくなります。例えば4000K前後を出発点にし、青みが強すぎる場合は数値を上げ、黄色く感じる場合は下げて調整します。星空を青くしすぎると夜の自然な色合いから離れるため、地上の照明や月の色も見ながら判断します。
新型PENにはピクチャーモードやカラー・モノクロのプロファイル調整もありますが、星空の最初の撮影では色の加工を増やしすぎない方が露出の違いを判断しやすくなります。空が白っぽい写真を撮ったときは色温度だけが原因とは限らず、月明かり、街の光、薄い雲によって夜空そのものが明るくなっている場合があります。RAW現像で暗部を持ち上げすぎると、星と一緒にノイズも目立つため、地上部分と空の部分の明るさを分けて考えます。撮影時の記録と仕上げの考え方はOM SYSTEM PENの画質と色設定でも確認できます。
高感度ノイズと長秒時ノイズ低減を調整する
暗い星空ではISO感度を高くすることが多く、画像の暗部に細かな色ノイズやざらつきが現れることがあります。新型PENでは「高感度ノイズ低減」と「長秒時ノイズ低減」の設定が用意されているので、両者の違いを知っておくと便利です。高感度ノイズ低減は主に画像処理によってノイズを抑える機能で、強くすると細かな星や周辺部の微細な描写まで滑らかになる場合があります。長秒時ノイズ低減は長時間露光に伴うノイズへの対策で、設定によっては撮影後の処理に時間が必要になります。星空を何枚も連続して撮影する場合は、撮影間隔や処理時間も考えて設定を選びます。
ノイズを減らすためにISO感度を低く設定しても、写真が極端に暗くなれば後から明るさを上げる際にノイズが目立つ場合があります。反対にISO感度を必要以上に上げると、明るい星や街灯の階調が失われることもあるため、適切な露出が重要です。カメラ内処理を使う方法のほか、同じ構図で複数枚を撮り、星の位置を合わせてノイズを減らすスタッキングという手法もあります。ただし、スタッキングとライブコンポジットは処理の目的が異なり、星を点として残す画像合成では星の位置合わせが必要です。具体的な違いはスタッキングによる高感度ノイズの低減方法で説明しています。
ライブコンポジットで星の軌跡を撮影する
BモードからLive Compを選び1コマの露出時間を設定する
星の光跡を撮る場合は、まず丈夫な三脚へカメラを固定し、静止画撮影にした状態でモードダイヤルをBへ合わせます。初期設定ではリアダイヤルを回して「Live Comp」を選び、MENUボタンを押して「コンポジット撮影設定」を表示させます。ここで1コマ当たりの露出時間を1/2秒から60秒の範囲で指定し、OKボタンで確定します。設定するのは光跡撮影全体の長さではなく、合成を構成する1回分の露出時間です。例えば15秒に設定して10分間撮影を続ける場合は、短い露出の結果が繰り返し合成され、時間とともに星の軌跡が伸びていきます。
1コマの露出時間は地上の明るさと星の見え方を基準に決めます。住宅地の近くでは長い露出にすると空や建物が明るくなりすぎるため、短い露出から試し、暗い山間部では星の明るさを確保できる露出を選びます。F値やISO感度も仕上がりへ影響するため、最初に短時間の試写を行い、空の背景が適切な明るさになっているか確認します。新型PENではライブコンポジット中の手振れ補正が自動的にオフとなり、利用できるISO感度や併用機能にも制限があります。長秒露光以外の多彩な機能についてはOM SYSTEM PENの撮影機能と特徴で紹介しています。
準備撮影から開始・終了までの順序を確認する
Live Compの露出時間と絞りを設定した後は、シャッターボタンを一度全押しして撮影準備を行います。画面に「コンポジット撮影できます」と表示されたら、改めてシャッターボタンを押して本撮影を開始します。撮影が始まると、設定した1コマの露出時間ごとにモニターの表示が更新され、星や車の光跡が重なっていく様子を確認できます。希望する軌跡の長さになったらもう一度シャッターボタンを押して終了します。ライブコンポジットは一般的な1枚撮影と操作回数が異なるため、現地へ出かける前に短時間で一連の動作を確認すると混乱しにくくなります。
撮影を続けられる時間は、設定したCOMPリミッターや電池残量、気温などの条件によって変わります。星を長い光跡として写すなら、数分間よりも長時間の撮影が必要になることがあり、構図と三脚の安定性が仕上がりを左右します。撮影途中に三脚がずれたり、レンズへ触れて構図が変わったりすると、地上の風景や星の軌跡が不自然に重なる原因になります。画面を確認する際も三脚を揺らさず、必要に応じて対応リモコンなどを利用して操作する方法が便利です。長秒露光のほかの撮影表現についてはOM SYSTEM PENの特殊撮影の使い方で解説しています。
SCN光跡撮影とBライブコンポジットを使い分ける
新型PENのSCNモードには、星景撮影だけでなく「光跡撮影」も用意されています。操作を簡単にして光跡の表現を試したい場合はSCNが便利ですが、1コマの露出時間を自分で決め、背景と光跡の重なり方を細かく調整したい場合はBモードのライブコンポジットが適しています。星を点として撮る星景撮影と、時間をかけて星を線として残す光跡撮影は、カメラを同じ位置へ向けても仕上がりがまったく変わります。まずSCNで光跡の伸び方を見てからBモードの詳細設定へ進むと、それぞれの違いを理解しやすくなります。
ライブコンポジットは、時間を長くすれば必ずよい写真になる機能ではありません。道路を走る車の光跡なら数十秒から数分程度で十分な場合がある一方、星の軌跡を円弧として目立たせるには長い撮影時間が必要になります。また、飛行機の光や人工衛星など、意図していない明るい線が画面へ加わることもあります。撮影画面で光跡の増え方を見ながら、主役が伝わるところで終えることが大切です。類似する比較明合成の仕組みは複数画像の合成方法と用途にもまとめています。
OM SYSTEM PENの星空撮影におすすめのレンズ
12mm F2.0は星と風景を一緒に写しやすい
新型PENで星空を撮るレンズを選ぶなら、焦点距離と開放F値の組み合わせが重要です。M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0は35mm判換算24mm相当の広角単焦点で、広い空と地上の景色を一緒に収めやすく、開放F2.0の明るさを利用できます。山並み、木、灯台、建物などを画面下部へ入れた星景写真では、星だけを写す写真とは異なる奥行きや場所の雰囲気を表現できます。メーカーが公表する新型PENの星空AF対応レンズ一覧にも12mm F2.0が含まれており、ピント合わせの機能を生かしたい場合に候補となります。
焦点距離が12mmならどの方向でも同じ露光時間でよいという意味ではなく、星が移動する方向や写真の拡大率によって許容できる時間は変わります。F2.0で周辺部の星の形が気になる場合には、F2.8へ少し絞って比較する方法もありますが、その分だけ露光量が減るためISO感度や時間も調整します。星景写真では夜空を画面全体へ均一に配置するより、地上の風景との境界や主役の位置を意識すると構図が決まりやすくなります。星空撮影以外も含めた対応レンズの紹介はOM SYSTEM PENのおすすめレンズ12選で確認できます。
超広角や魚眼レンズなら空の広がりを強調できる
空をできるだけ広く入れたい場合は、より短い焦点距離の広角レンズも候補になります。M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PROは35mm判換算14~28mm相当の画角を持ち、天の川が伸びる空や大きな山並みを一枚へまとめやすいズームです。また、M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PROは魚眼特有の広い画角とF1.8の明るさを利用でき、地平線や建物が大きく曲がる独特の表現も楽しめます。どちらも新型PENの星空AF対応レンズとして公式の一覧に掲載されています。直線を自然に写したい場合と、空の広がりを優先する場合では、同じ広角でも適するレンズが異なります。
魚眼レンズは周囲の広い範囲を取り込めますが、地上の建物や水平線に大きな歪みが生じることがあります。反対に一般的な超広角ズームでは、画面の端に明るい照明が入るとゴーストやフレアが目立つ場合があります。星空撮影では開放F値と中央の解像感だけで判断せず、周辺の星の変形や明るい光源の写り方も確認することが大切です。大口径の超広角は一般に小型の標準ズームより大きくなるため、三脚の耐荷重やレンズを付けた状態でのバランスにも配慮します。純正以外の広角レンズを含む比較はOM SYSTEM PENのサードパーティーレンズで解説しています。
キットズームと他社製レンズでは機能対応を確認する
OM SYSTEM PENの14-42mm F3.5-5.6 IIIレンズキットでも、星空撮影そのものは可能です。新しいM.ZUIKO DIGITAL 14-42mm F3.5-5.6 IIIは星空AF対応レンズ一覧に含まれているので、広角端の14mmを中心にSCN星景撮影を試せます。F3.5はF2.0より暗いため、同じ露光時間では星の光を十分に記録するためのISO感度が高くなりやすく、ノイズや写る星の数に差が生じる場合があります。最初はキットレンズで構図と星空AFを確かめ、撮りたい写真が明確になった段階で明るい単焦点レンズを検討する方法なら、必要な画角を判断できます。
マイクロフォーサーズ規格の他社製レンズにも、星空に向いた明るい広角や超広角があります。例えばLAOWAなどのMF専用レンズはマウントが合っても星空AFを利用できるとは限らず、手動でピントを合わせることが前提になります。シグマやパナソニックのAFレンズについても、AF対応というだけで新型PENの星空AFの動作まで保証されるものではありません。星空AFを優先する場合は公式の対応レンズ一覧を確認し、MFで撮る場合は画角と開放F値、周辺の星像を重視します。マウントやレンズの組み合わせについてはOM SYSTEM PENで使える他社製レンズの比較で整理しています。
星空撮影で失敗しやすい条件と現地での対策
星が少なく写るときは月明かり・雲・街の光を確認する
目で見た星空をカメラで撮っても、期待したほど星が写らない場合があります。最初に確かめたいのは撮影場所の明るさで、近くに街灯や住宅地があると空全体が明るくなり、淡い星と背景の差が小さくなります。月が明るい夜も同様で、満月に近い状態では天の川の淡い部分を写すことが難しくなる場合があります。空に薄い雲が広がっている場合は、明るい星だけが見えていても撮影結果でコントラストが下がるため、露出設定だけで解決しようとせず、空の状態を確認します。
天の川を鮮明に撮りたい場合は月明かりが少ない時間帯と方向を選び、地上の建物や山を中心に撮りたい場合は適度な月明かりを利用する考え方もあります。月の光で山や木の形が分かる写真には、暗い場所で星だけを強調した写真とは別の魅力があります。逆に近くの街灯が直接画面へ入り込むと、明るい部分の白飛びやレンズ内部の反射が目立つことがあるため、構図を変えて光源を外す方法が有効です。空の条件を優先して撮影場所を選ぶことは、ISO感度を上げ続けるよりも星の見え方を大きく変える場合があります。夜景や高感度の考え方はOM SYSTEM PENのシーン別おすすめ設定にも紹介されています。
三脚・セルフタイマー・ナイトビューを組み合わせる
星を点として撮る場合も光跡を撮る場合も、三脚による固定が基本になります。新型PENは中央5.5段、周辺4.5段の5軸ボディ内手振れ補正を備えていますが、長時間露光中に地球の自転で星が動く現象まで止める機能ではありません。三脚撮影では手振れ補正の設定を確認し、Mモードの通常撮影で必要に応じてオフにして試すと、補正が原因で生じる不要な動きを避けられます。ライブコンポジットでは手振れ補正が自動的にオフになります。シャッターボタンを押す振動が気になる場合は、2秒セルフタイマーや対応リモコンを利用して、露光開始直後の揺れを抑える方法が役立ちます。
暗い場所では通常のモニター表示だけでは地上の風景が見えづらくなります。新型PENのナイトビューは画面を見やすくするための機能で、暗い場所でも構図を決めやすくすることができますが、記録される写真自体の露出を増やす機能ではありません。画面が明るく見えても実際の写真が暗い場合があるため、試写後はヒストグラムと再生表示で確認します。三脚を設置するときは雲台をしっかり固定し、レンズの重さや風の影響でカメラが少しずつ動かないかも確かめます。夜間の操作性やボディの特徴はOM SYSTEM PENのファインダーとボディ内手振れ補正で解説しています。
結露・電池・記録容量への準備で長時間撮影を続けやすくする
星空撮影は日中の撮影よりも機材を長時間屋外へ置くことが多く、気温差や湿度の影響を受けやすくなります。気温が下がってレンズの前玉に露が付くと、星がにじんで写ることがあるため、長時間撮影では定期的にレンズの状態を確認します。撮影を中断してレンズを拭くと三脚の向きやピント位置が変わることがあるため、結露しにくい環境を整えることも重要です。また、電池の持続時間は気温やモニター表示、長秒時ノイズ低減などの設定によって変わるので、長時間の光跡撮影では残量に余裕を持たせます。新型PENは防塵・防滴に対応していますが、レンズ側の防滴性能も確認し、結露を防げるものと考えないことが大切です。
RAW+JPEGで撮影する場合は1枚当たりの保存容量が増えるため、事前にSDカードの空き容量を確認します。新型PENはSD、SDHC、SDXCのUHS-Iカードに対応しており、使用前にカメラで正常に記録できるかを確かめます。星空を一定間隔で繰り返し撮影する場合と、ライブコンポジットで1枚へ合成する場合では、保存される画像の数が大きく異なります。撮影後はカードを取り出す前に記録処理が終わっていることを確かめ、帰宅後はRAWとJPEGの両方を整理して保存します。PENの持ち歩きや撮影機材全般についてはOM SYSTEM PENのレンズと携帯性の比較も参考になります。
まとめ
2026年登場のOM SYSTEM PENは、星空AFとSCN「星景撮影」に対応し、星空撮影が初めての方でもピント合わせと露出の準備を進めやすいカメラです。三脚に固定して星景撮影モードで1枚撮り、写る星の数やピント、露出を確認することが最初の一歩になります。さらにMモードへ進めば、F2.0、10秒、ISO3200などを試写の出発点として、明るさと星の流れを見ながら設定を調整できます。星を線として写す場合はBモードのLive Compを利用し、1コマの露出時間を決め、撮影中の画面を確認しながら終了するタイミングを選べます。
レンズは画角と明るさで選び、M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0なら広い星景を撮りやすく、7-14mm F2.8 PROや8mm F1.8 Fisheye PROならさらに広い夜空を生かせます。キットズームの14-42mm F3.5-5.6 IIIも星空AF対応レンズであるため、レンズを買い足さなくてもSCN星景撮影から試すことができます。完成写真の差を大きく左右するのは設定値だけでなく、月明かり、街の光、雲、三脚の固定、露や電池への準備です。星空AFでピントを合わせ、撮影後に星を拡大して確認するという一連の操作を身に付ければ、点として写す星空と長く伸びる星の軌跡を目的に応じて撮り分けられます。



