Canon EF-S18-135mm F3.5-5.6 ISレビュー|初代高倍率ズームの実力と使い方
Canon EF-S18-135mm F3.5-5.6 ISは、APS-CサイズのEOS一眼レフ向けに開発された高倍率ズームレンズです。18mmの広角から135mmの望遠までを1本でカバーし、35mm判換算では約29~216mm相当という非常に広い画角を使えます。
2009年に登場した初代モデルで、その後EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STM、EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMへと発展しました。現在中古市場で探す場合は、この3世代を区別することが重要です。
初代EF-S18-135mm F3.5-5.6 ISはSTMやナノUSMを搭載していませんが、455gという比較的軽い重量、約7.5倍のズーム比、約4段分の光学式手ブレ補正を備えています。EOS KissシリーズやEOS 60D、70D、80D、90DなどのAPS-C一眼レフで、レンズ交換を減らしながら幅広い被写体を撮りたい場合に使いやすいレンズです。
この記事では、初代Canon EF-S18-135mm F3.5-5.6 ISの正しいスペックを確認しながら、焦点距離ごとの使い方、画質、手ブレ補正、中古で選ぶ際のポイント、STM・USM世代との違い、EOS Rシリーズで使う方法まで詳しく解説します。
Canon EF-S18-135mm F3.5-5.6 ISの基本性能
- 18~135mmを1本でカバーする約7.5倍高倍率ズーム
- APS-Cで約29~216mm相当となり広角から望遠まで使える
- 約4段分の光学式手ブレ補正を搭載する
18~135mmの高倍率ズームを1本で使える
Canon EF-S18-135mm F3.5-5.6 ISの最大の特徴は、18mmから135mmまでを1本でカバーできることです。キヤノンのAPS-C一眼レフでは35mm判換算約29~216mm相当となり、広角、標準、中望遠、望遠までを連続して使えます。
18mmでは風景、建築物、室内、集合写真などを広く写せます。24~35mm付近までズームすると、日常のスナップや旅行写真で使いやすい自然な画角になります。50mm前後では人物や料理、小物などを撮りやすく、85~135mmでは離れた被写体を大きく写したり、背景を整理した人物撮影をしたりできます。
18-55mmの標準ズームでは届かない135mmまで使えるため、旅行先で遠くの建物を切り取る、運動会で子どもを撮る、動物園で少し離れた動物を撮るといった場面でもレンズ交換が必要ありません。一方、55-250mmの望遠ズームほど望遠側は長くありません。18-135mmというレンジは、超望遠性能より「広角から望遠まで1本で済ませること」を重視した設計です。
約7.5倍というズーム比は、標準ズームとして考えるとかなり大きなものです。単焦点レンズや低倍率ズームのように特定の焦点距離へ特化したレンズとは性格が異なります。撮影地点を頻繁に移動する旅行、イベント、散歩、家族写真などでは、この焦点距離の広さ自体が大きな価値になります。
APS-C機で焦点距離がどのような画角になるのかは、被写体との距離で写真はどう変わる?撮影距離・焦点距離・構図の基本でも詳しく解説しています。
APS-C専用EF-Sレンズとして小型化されている
EF-S18-135mm F3.5-5.6 ISはEF-Sレンズなので、CanonのAPS-C一眼レフ向けに設計されています。フルサイズ用EFレンズのように35mmフルサイズ全体を覆う大きなイメージサークルを必要としないため、18~135mmという広いズーム域を持ちながら、比較的扱いやすい大きさと重量にまとめられています。
初代EF-S18-135mm F3.5-5.6 ISの質量は約455gです。最大径は約75.4mm、全長は約101mmで、フィルター径は67mmです。EOS Kiss系の小型ボディではレンズ側の存在感がやや大きくなりますが、EOS 60D、70D、80D、90Dクラスでは全体のバランスを取りやすいサイズです。
高倍率ズームは便利な反面、焦点距離の広さを実現するために鏡筒が大きくなりやすく、ズームすると全長も伸びます。パンケーキレンズのような携帯性とは異なります。それでも広角用、標準用、望遠用の複数本を持ち歩くことと比べれば、機材全体を大幅に減らせます。
EF-SレンズはフルサイズEOS一眼レフには使用しません。EOS 90D、80D、70D、60D、7Dシリーズ、EOS Kissシリーズなど、EF-Sに対応したAPS-C一眼レフが基本です。中古レンズを購入する場合は、手元のカメラがEF-Sレンズに対応しているかを確認しておく必要があります。
EF-Sマウントそのものの仕組みやAPS-C専用設計については、EF-Sマウントの基本と活用方法 小型軽量で広がる撮影の自由でまとめています。
正しいスペックは最短0.45m・最大撮影倍率0.21倍
初代EF-S18-135mm F3.5-5.6 ISは、2009年10月に発売されたレンズです。レンズ構成は12群16枚、絞り羽根は6枚の円形絞り、最短撮影距離は135mm時で0.45m、最大撮影倍率は135mm時で0.21倍です。重量は約455g、フィルター径は67mmとなっています。
ここで注意したいのが、後継モデルとのスペックの混同です。EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STMとEF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMでは、最短撮影距離が0.39m、最大撮影倍率が0.28倍となっています。また、絞り羽根も7枚です。
そのため「EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS」という初代モデルについて、最短0.39m、最大0.28倍、7枚絞りと書かれている場合、それはSTMまたはUSMモデルの仕様が混ざっています。中古市場では3本とも名称が非常に似ているため、末尾の「IS」「IS STM」「IS USM」を確認することが重要です。
初代でも0.45mまで寄れるため、旅行先の料理、花、小物、身近な被写体を撮る程度なら十分使えます。135mm側までズームすると背景を狭く切り取りやすくなり、最大撮影倍率0.21倍でも一般的な標準ズームより被写体を大きく見せられる場面があります。本格的なマクロレンズの代わりにはなりませんが、旅行用レンズとしては接写にもある程度対応できます。
EF-Sレンズ全体の特徴については、Canon EF-Sレンズのメリット 軽さと描写を両立するAPS-C専用設計の実力も参考になります。
EF-S18-135mm F3.5-5.6 ISの画質と撮影用途
- 18mmでは風景や旅行写真を広く撮影できる
- 標準域から中望遠では人物やスナップに対応する
- 135mmでは遠くの被写体を大きく切り取れる
18mmの広角側は風景・旅行・室内で使いやすい
APS-C機で18mmを使用すると、35mm判換算では約29mm相当になります。超広角というほど広くはありませんが、旅行先の風景、建物、室内、街並み、家族写真などでは使いやすい画角です。
広角端18mmの利点は、単に広い範囲を写せることだけではありません。被写体へ近づいて前景を大きく写し、背景まで広く取り込むことで奥行きのある構図を作れます。旅行先で建物と人物を一緒に写す場合や、狭い場所で少しでも広く画面へ収めたい場合にも18mm側が役立ちます。
一方、35mm判換算約29mmなので、10~15mmクラスのEF-S超広角ズームほど強烈な広がりはありません。巨大な建築物を間近からすべて収める、室内を極端に広く見せる、星空を広範囲に撮影するといった用途では、EF-S10-18mmなどの方が適しています。
このレンズの18mm側は「超広角を楽しむための18mm」ではなく、18mmから135mmまでレンズ交換なしで撮るための広角端と考えると性格が分かりやすくなります。旅行中に広い景色を撮った直後、ズームリングを回して遠くの建物や人物を135mmで切り取れることが、このレンズの本当の利点です。
画角と撮影距離によって写真の見え方が変わる仕組みは、集合写真の撮り方 全員にピントを合わせる設定と並び方のコツでも具体的に解説しています。
標準から中望遠域は人物・スナップに使いやすい
18-135mmというズームレンジの中で、使用頻度が高くなりやすいのが24~85mm付近です。APS-Cでは約38~136mm相当の画角となり、日常のスナップから人物撮影まで幅広く対応できます。
24~35mm付近では、周囲の環境を残した人物写真や街中のスナップに向いています。50mm前後へズームすると背景の写る範囲が狭くなり、人物や物を画面の中心に置きやすくなります。85mm付近ではさらに画角が狭くなり、被写体から距離を取った人物撮影ができます。
このレンズは開放F値がF3.5-5.6なので、F1.8やF2クラスの単焦点レンズほど大きな背景ボケを得るレンズではありません。それでも望遠側を使い、被写体へ近づき、背景を遠くに配置すれば、背景を整理して主題を浮かび上がらせることができます。
人物撮影では、常に開放F値だけでボケ量が決まるわけではありません。焦点距離、被写体までの距離、背景までの距離も大きく影響します。135mm側を使い、人物と背景の距離を十分に取れば、F5.6でも背景を大きくぼかせる場面があります。
高倍率ズームなので、撮影場所を動かずズームだけで構図を調整しがちですが、写真の遠近感は撮影位置によって変わります。望遠側へズームして後ろへ下がる方法と、広角側で被写体へ近づく方法では、同じ大きさに人物を写しても背景との関係が変わります。
焦点距離と背景の見え方をさらに理解する場合は、中望遠レンズで磨くスナップ撮影の眼と歩き方も参考になります。
135mm望遠側では遠くの被写体を切り取りやすい
135mmまでズームすると、APS-Cでは35mm判換算約216mm相当の画角になります。一般的な18-55mm標準ズームと比べると、遠くの被写体をかなり大きく写せます。
運動会、イベント、動物園、鉄道、旅行先の建築物、山の一部、遠くにいる人物など、55mmでは小さすぎる被写体を画面内へ大きく配置できます。70-200mmクラスの望遠ズームに近い画角まで1本で到達できるため、標準ズームから望遠ズームへ交換する必要がない点が便利です。
一方、野鳥や航空機など、さらに遠くの小さな被写体を大きく写したい用途では216mm相当でも不足します。その場合はEF-S55-250mm、EF70-300mm、EF100-400mmなど、より長い焦点距離を持つ望遠レンズが必要です。
135mm側では手ブレも目立ちやすくなります。このレンズには約4段分の光学式手ブレ補正がありますが、被写体が動いている場合はISだけでは止まりません。静止した風景や建物なら低速シャッターを使いやすくなりますが、人物、動物、スポーツでは被写体の動きを止められるシャッタースピードを確保する必要があります。
望遠側で写真が甘く見える場合、レンズの解像力だけが原因とは限りません。手ブレ、被写体ブレ、AF、シャッタースピード、大気の揺らぎなども影響します。望遠撮影時の解像感については、レンズ解像度とは?解像力・シャープネスとの違いと画質を引き出す撮影方法で詳しく整理しています。
手ブレ補正と初代・STM・USMの違い
- 初代にも約4段分の光学式手ブレ補正が搭載されている
- STMとUSMではAF・接写性能・動画性能が改善されている
- 中古価格と用途によって3世代を使い分けられる
約4段分のISは望遠側や低速シャッターで役立つ
EF-S18-135mm F3.5-5.6 ISには、レンズ内光学式手ブレ補正機構ISが搭載されています。キヤノンは約4段分の補正効果を公表しており、特に135mm付近の望遠側や、夕方、室内などシャッタースピードが低下する場面で効果があります。
手ブレ補正が4段分あるというのは、必ず4段遅いシャッタースピードで成功するという意味ではありません。構え方、撮影姿勢、焦点距離、被写体、撮影者の揺れによって結果は変わります。それでもISがないレンズと比べ、静止した被写体を手持ちで撮影できる範囲が広がります。
例えば135mm側では、手ブレを避けるために比較的速いシャッタースピードを使いたくなります。日中なら問題ありませんが、夕方や室内ではISO感度を大きく上げる必要が出てきます。ISを利用してシャッタースピードを下げられれば、ISO感度を抑えて撮影できる場合があります。
ISが補正するのはカメラを持つ手の揺れです。走っている子ども、スポーツ選手、鳥、車など、被写体自身の動きは止まりません。動く被写体ではISを使いながらも1/500秒、1/1000秒など必要なシャッタースピードを確保します。
手ブレ補正の仕組みと、被写体ブレとの違いについては、手ブレ補正で広がる写真表現 揺れを防いで撮影をもっと自由にで詳しく解説しています。
初代・STM・USMは外観だけでなく性能も違う
EF-S18-135mmには大きく分けて3世代があります。2009年のEF-S18-135mm F3.5-5.6 IS、2012年のEF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STM、2016年のEF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMです。
初代は455g、最短撮影距離0.45m、最大撮影倍率0.21倍、6枚絞りです。STMモデルは480gとなり、最短撮影距離0.39m、最大撮影倍率0.28倍、7枚円形絞りへ改善されています。動画撮影を意識したSTMによって、フォーカス動作も静かで滑らかになりました。
USMモデルは515gとなり、ナノUSMを搭載しています。静止画で高速なAFを行いながら、動画では滑らかなフォーカス移動も実現することを狙ったモデルです。最短撮影距離0.39m、最大撮影倍率0.28倍という点はSTMと同じです。
光学設計についても世代によって変更されています。単純に「全部18-135mm F3.5-5.6だから同じ」と考えると、中古価格の差や使い勝手の差が分かりにくくなります。
静止画を中心に低価格で高倍率ズームを使うなら初代にも意味があります。ライブビューや動画撮影を多く使うならSTM、高速AFと動画の両方を重視するならUSMという分け方ができます。
ナノUSMを搭載した最終世代については、EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMの特徴と使い方で詳しく紹介しています。
初代を中古で選ぶなら価格差と状態を見る
初代EF-S18-135mm F3.5-5.6 ISを現在選ぶ最大の理由は、中古価格です。性能だけを見ればSTMやUSMの方が新しく、AF、接写性能、動画適性なども向上しています。そのため初代を選ぶ場合は、新しい世代との価格差が判断材料になります。
価格差が小さい場合はSTMまたはUSMを選ぶ方が、後から使える場面が増えます。一方、初代がかなり安く、静止画中心で使うのであれば、18~135mmというズームレンジと約4段分のISを低予算で利用できます。
中古ではレンズ内部のカビ、クモリ、大きなホコリ、前玉や後玉の傷を確認します。それに加えてAFが正常に動くか、IS作動時に異常音が出ないか、ズームリングが極端に重くないか、鏡筒に大きなガタがないかも確認したい部分です。
高倍率ズームはズーム操作の回数が多くなりやすいため、長年使われた個体では鏡筒やリングの状態に差が出ます。外観が多少傷んでいても光学系とAF、ISが正常なら撮影には使えます。反対に、外観がきれいでも内部にクモリや機構上の問題がある個体は避けたいところです。
付属フードや前後キャップは後から揃えることもできますが、価格差が小さい場合は付属品がそろった個体の方が使い始めやすくなります。初代、STM、USMを同時に検索し、価格差を確認してから選ぶと判断しやすくなります。
EF-Sを含めた対応関係については、Canonレンズ対応表|RF・RF-S・EF・EF-S・EF-Mはどのカメラで使える?で確認できます。
EOS一眼レフとEOS Rシリーズでの使い方
- EOS 90Dや80DなどのAPS-C一眼レフでそのまま使用できる
- EOS RシリーズではEF-EOS Rマウントアダプターを利用する
- EOS Rのフルサイズ機ではEF-S装着時にAPS-Cクロップとなる
EOS 90DやEOS Kissシリーズで使いやすい
EF-S18-135mm F3.5-5.6 ISは、APS-CのEOS一眼レフで使うことを前提にしたレンズです。EOS 90D、80D、70D、60D、7Dシリーズ、EOS Kissシリーズなどと組み合わせれば、18~135mmをそのまま使用できます。
EOS 90Dのような高画素APS-C機では、レンズの解像性能も画質へ影響しやすくなります。初代18-135mmは最新の高解像レンズではないため、画面全体の細部まで最高レベルの解像を求める場合は、より新しいレンズや焦点距離を限定したレンズが有利です。
一方、写真の使いやすさは解像力だけでは決まりません。旅行中に18mmで風景を撮り、次の瞬間に135mmで遠くの被写体を撮れることは、単焦点や低倍率ズームにはない利便性です。シャッターチャンスを優先する撮影では、レンズ交換が不要なこと自体が大きな性能になります。
EOS Kiss系ボディと組み合わせても1kg前後に収まりやすく、ダブルズームキットの2本を持つよりシンプルにできます。運動会、旅行、テーマパーク、散歩など、撮影中に頻繁なレンズ交換をしたくない場面との相性が高いレンズです。
APS-C一眼レフというシステム全体の特徴については、Canon APS-C一眼レフが選ばれる理由 軽さと画質のバランスもあわせて確認できます。
EOS Rシリーズではマウントアダプター経由で使える
EF-S18-135mm F3.5-5.6 ISは一眼レフ用EF-Sマウントのため、EOS Rシリーズへ直接装着することはできません。マウントアダプターEF-EOS Rを使用すれば、EOS RシリーズでもEF-Sレンズを利用できます。
標準タイプのEF-EOS Rには焦点距離を変更するための光学系が入っていません。レンズの電子通信を維持しながら、一眼レフ用EFマウントとミラーレス用RFマウントのフランジバック差を補います。そのためEF-S18-135mmの光学系そのものを変換する機材ではありません。
EOS R7、R10、R50などAPS-CのEOS Rシリーズで使う場合は、APS-C用レンズとして18~135mmの画角を利用できます。すでにEF-S18-135mmを持っていて、一眼レフからEOS Rへボディを移行する場合にはレンズを再利用できます。
一方、アダプターを追加するため全長と重量は増えます。EOS RシリーズにはRF-S18-150mm F3.5-6.3 IS STMなど、ミラーレス専用の高倍率ズームもあります。これからレンズを購入する場合は、中古EF-S18-135mmとアダプターを合わせた価格や大きさまで比較する必要があります。
EFとRFマウントの構造や互換性については、RFマウントとEFマウントの違いは?互換性とレンズの使い方を解説で詳しく整理しています。
フルサイズEOS RではAPS-Cクロップになる
EOS R5、R6シリーズ、R8、RPなどのフルサイズEOS Rシリーズでも、マウントアダプターEF-EOS Rを介してEF-S18-135mm F3.5-5.6 ISを装着できます。
EF-SレンズはAPS-Cサイズのイメージサークルを前提としているため、フルサイズEOS RではAPS-Cクロップで撮影します。センサー全体を使ってフルサイズ18mmとして撮影するレンズではありません。
APS-Cクロップすると記録に使用する画素数は減少します。高画素機ではクロップ後にも比較的多くの画素を残せますが、フルサイズセンサー全体を使うEFレンズやRFレンズとは撮影条件が変わります。そのため、フルサイズEOS R用にこれからEF-S18-135mmを購入する意味は限定的です。
一方、すでにAPS-C一眼レフで使用していたEF-S18-135mmを所有していて、EOS Rへ移行した場合には、すぐ処分せず予備レンズとして残す使い方もできます。広角から望遠まで1本で使えるため、画素数よりレンズ交換の少なさを優先する場面では利用できます。
EOS R7のようなAPS-C EOS RでEFレンズを使用する際の特徴については、EOS R7 EFレンズ使用時のデメリットと運用方法で詳しく解説しています。
まとめ
Canon EF-S18-135mm F3.5-5.6 ISは、2009年に登場したAPS-C一眼レフ用の高倍率ズームレンズです。18~135mm、35mm判換算約29~216mm相当を1本でカバーできるため、風景、旅行、スナップ、人物、イベント、遠くの被写体まで幅広く撮影できます。
初代モデルの正しい主な仕様は、12群16枚、6枚円形絞り、最短撮影距離0.45m、最大撮影倍率0.21倍、質量455g、フィルター径67mmです。約4段分の光学式手ブレ補正も搭載しています。
後継のEF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STMでは最短0.39m、最大0.28倍へ改善され、STMによって動画撮影時のAFも滑らかになりました。さらにEF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USMではナノUSMを搭載し、静止画でのAF速度も向上しています。
現在初代を選ぶ意味は、中古価格と18~135mmという焦点距離の広さにあります。STMやUSMとの価格差が大きければ、静止画中心の高倍率ズームとして初代を安く導入できます。価格差が小さい場合は、接写性能やAF性能が改善された後継モデルまで比較すると選択しやすくなります。
EOS 90D、80D、EOS KissシリーズなどAPS-C一眼レフではそのまま使用でき、マウントアダプターEF-EOS Rを使えばEOS Rシリーズでも活用できます。すでにEF-Sレンズを所有している場合は、一眼レフからミラーレスへ移行した後もレンズ資産を残せます。
EF-S18-135mm F3.5-5.6 ISは、突出した明るさや超望遠性能を狙ったレンズではありません。広角から望遠までを1本にまとめ、撮影中のレンズ交換を減らすことに強みがあります。旅行や日常撮影で「どの焦点距離を使うか分からないから複数本持っていく」という状況を、1本でカバーできることが、このレンズの価値です。



