キヤノンの高画素機TOP10|歴代EOSを有効画素数でランキング
キヤノンのカメラで、最も画素数が多いモデルは何でしょうか。
現在のEOS Rシリーズを見ると、約4500万画素のEOS R5やEOS R5 Mark IIが高画素機の代表として知られています。しかし、キヤノンの歴代デジタルカメラまで範囲を広げると、その上に立つモデルがあります。2015年に登場したEOS 5DsとEOS 5Ds Rです。
両機は約5060万画素のフルサイズCMOSセンサーを搭載しており、発売から長い年月が経過した現在でも、キヤノンの歴代EOSでは最大級の有効画素数を持っています。
一方、高画素ランキングの上位にはフルサイズだけが並ぶわけではありません。APS-CのEOS R7、EOS 90D、EOS M6 Mark IIも約3250万画素を搭載しています。
この記事では、キヤノンの歴代レンズ交換式デジタルカメラを有効画素数で比較し、高画素モデルTOP10を紹介します。単純に数字を並べるだけでなく、なぜ古いEOS 5Ds系が現在でも上位なのか、EOS R5系が4500万画素で何を進化させたのか、APS-Cの3250万画素にはどのような意味があるのかまで見ていきます。
キヤノンの歴代カメラやレンズをまとめて確認したい場合は、キヤノン大全もあわせてご覧ください。
- キヤノン高画素機TOP10一覧
- 1位 EOS 5Ds|約5060万画素
- 1位 EOS 5Ds R|約5060万画素
- 3位 EOS R5 Mark II|約4500万画素
- 3位 EOS R5|約4500万画素
- 3位 EOS R5 C|約4500万画素
- 6位 EOS R6 Mark III|約3250万画素
- 6位 EOS R6 V|約3250万画素
- 6位 EOS R7|約3250万画素
- 6位 EOS 90D|約3250万画素
- 6位 EOS M6 Mark II|約3250万画素
- TOP10圏外になったEOS 5D Mark IVは約3040万画素
- なぜEOS R5 Mark IIは5060万画素を超えなかったのか
- 高画素だから必ず高画質になるわけではない
- 高画素機はトリミングで大きな強みを持つ
- 高画素機ではレンズ性能も重要になる
- 約3250万画素が新しい標準領域へ広がっている
- キヤノンの高画素機は三つの時代に分けられる
- まとめ|キヤノンの最高画素はEOS 5Ds/5Ds Rの約5060万画素
キヤノン高画素機TOP10一覧
| 順位 | モデル | 有効画素数 | センサー | 発売年 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | EOS 5Ds | 約5060万画素 | フルサイズ | 2015年 |
| 1位 | EOS 5Ds R | 約5060万画素 | フルサイズ | 2015年 |
| 3位 | EOS R5 Mark II | 約4500万画素 | フルサイズ | 2024年 |
| 3位 | EOS R5 | 約4500万画素 | フルサイズ | 2020年 |
| 3位 | EOS R5 C | 約4500万画素 | フルサイズ | 2022年 |
| 6位 | EOS R6 Mark III | 約3250万画素 | フルサイズ | 2025年 |
| 6位 | EOS R6 V | 約3250万画素 | フルサイズ | 2026年 |
| 6位 | EOS R7 | 約3250万画素 | APS-C | 2022年 |
| 6位 | EOS 90D | 約3250万画素 | APS-C | 2019年 |
| 6位 | EOS M6 Mark II | 約3250万画素 | APS-C | 2019年 |
ランキングを見ると、大きく三つのグループに分かれます。最上位が約5060万画素のEOS 5Ds/5Ds R、その次が約4500万画素のEOS R5系、そして約3250万画素のモデル群です。
11番手には約3040万画素のEOS 5D Mark IVが続きます。かつて3000万画素を超えるフルサイズ機は明確な高画素機でしたが、現在では3250万画素以上のモデルが増え、高画素の基準そのものが変わってきました。
画素数が写真へどのような影響を与えるのかは、超高画素カメラは本当に必要?6000万画素・1億画素の現在でも詳しく紹介しています。
1位 EOS 5Ds|約5060万画素
キヤノン歴代高画素機のトップに位置するのがEOS 5Dsです。2015年に登場したデジタル一眼レフで、約5060万画素の35mmフルサイズCMOSセンサーを搭載しています。
EOS 5Dsが特徴的なのは、通常の5Dシリーズとは異なる方向へ大きく振ったことです。EOS 5D Mark IIIや5D Mark IVが画質、AF、連写、高感度、動画などを総合的に高めるカメラだったのに対し、5Dsは解像力を強く意識して設計されています。
風景、建築、商品、複写、スタジオ撮影など、細かな部分をできるだけ多く記録したい撮影では、高画素による情報量が大きな意味を持ちます。
約5060万画素という数字は現在でも十分に大きく、大判プリントや大胆なトリミングにも対応できる余裕があります。
EOS 5Dsは「5の系譜」の中でも特殊な存在
EOS 5DsはEOS 5Dの名前を持っていますが、通常の5Dシリーズの単純な後継機ではありません。高画素へ重点を置いた派生モデルとして見ると、その位置づけが分かりやすくなります。
EOS 5DからEOS R5まで「5」がどのように受け継がれてきたのかは、キヤノン「5の系譜」とは?EOS 5DからR5 Mark IIへ受け継がれた20年の歴史で詳しく紹介しています。
5Dsが約5060万画素という解像力を強く打ち出したのに対し、後のEOS R5シリーズでは約4500万画素を維持しながら、AF、連写、センサー読み出し、動画などを大幅に進化させました。
1位 EOS 5Ds R|約5060万画素
EOS 5Dsと同じ約5060万画素で1位となるのがEOS 5Ds Rです。
センサーの有効画素数は5Dsと同じですが、解像感をさらに重視した設計になっています。
違いの中心となるのがローパスフィルター効果です。デジタルカメラでは細かな規則模様を撮影した際にモアレや偽色が発生することがあります。その対策としてローパスフィルターが利用されますが、一方では細部の解像感へ影響します。
EOS 5Ds Rではローパスフィルター効果をキャンセルする構造を採用し、細かな描写をより積極的に引き出す方向を選びました。
なぜ5060万画素が長期間残っているのか
新しいカメラほど必ず画素数が増えるのであれば、5Ds/5Ds Rの約5060万画素は早い段階で超えられていても不思議ではありません。
しかし、画素数を増やすほど一枚あたりの画像データは大きくなります。高速連写では、その大容量データを短時間で読み出し、処理し、記録する必要があります。
現在のミラーレスでは、被写体認識AF、EVF表示、電子シャッター、ボディ内手ブレ補正、高解像度動画なども同時に処理します。
画素数だけを増やすことが高性能化ではない理由については、超高画素カメラは本当に必要?高画素化のメリットとデメリットでも詳しく解説しています。
5Ds/5Ds Rが高画素そのものを強く追求した世代だとすれば、その後のR5系は高画素を高速に使う方向へ進化しました。
3位 EOS R5 Mark II|約4500万画素
ミラーレス時代のキヤノンを代表する高画素機がEOS R5 Mark IIです。有効画素数は約4500万画素で、5Ds/5Ds Rより約560万画素少なくなっています。
単純な画素数では5Ds系が上ですが、R5 Mark IIでは高画素データを高速に読み出し、連続撮影へ利用できます。
人物、動物、乗り物などを認識するAF、高速電子シャッター、ボディ内手ブレ補正、高解像度動画なども備え、高画素以外の性能が大幅に進化しています。
R5 Mark IIは「画素数を最大にしたカメラ」というより、「約4500万画素を高速で使えるカメラ」です。
高画素と高速性能を同時に使う時代
5Ds系では、高画素を活かす代表的な用途は風景や建築、スタジオ撮影でした。EOS R5 Mark IIでは、高画素を野鳥やスポーツなどの動体撮影にも積極的に利用できます。
高速連写で瞬間を捉え、その中から選んだ一枚を高画素を活かしてトリミングするという使い方が可能になったからです。
EOS R5 Mark IIの詳しい特徴は、EOS R5 Mark IIで描く新たな世界|次世代の撮影体験で紹介しています。
高画素機が静止した被写体をじっくり撮るだけのカメラではなくなったことは、5Ds時代からの大きな変化です。
3位 EOS R5|約4500万画素
2020年に登場した初代EOS R5も約4500万画素です。
一眼レフのEOS 5Dシリーズから続いてきた「5」をRFマウントのミラーレスへ移した機種として、キヤノンの歴史でも重要なモデルです。
EOS R5では、高画素と高速撮影を同時に成立させました。
遠くの野鳥を撮影する場合、被写体が画面いっぱいに入るとは限りません。約4500万画素で撮影しておけば、撮影後に周囲を切り取っても比較的多くの画素を残せます。
高画素によるトリミング耐性と高速連写を組み合わせたことで、高画素機の用途は風景やスタジオから野鳥、動物、スポーツへ広がりました。
初代EOS R5も高画素では現在でも十分な性能
後継のR5 Mark IIが登場しても、静止画の有効画素数は初代R5と同じ約4500万画素です。
世代差はAF、読み出し速度、電子シャッター、連写、動画などへ現れますが、高解像度の静止画を撮るという点では初代R5も現在でも高画素機として使えます。
EOS R5については、EOS R5とは|EFレンズとRFマウントで実力を引き出す高画素フルサイズで詳しく紹介しています。
3位 EOS R5 C|約4500万画素
EOS R5 Cも約4500万画素のフルサイズCMOSセンサーを搭載しています。
通常のEOS Rシリーズとは少し性格が異なり、本格的な動画撮影と静止画撮影を一台で扱うことを強く意識したモデルです。
高画素センサーは写真だけのために使われるものではありません。高解像度動画を記録するためにも、多くの画素を持つセンサーが必要になります。
EOS R5 Cは、R5系の約4500万画素が静止画だけでなく映像制作にも利用されることを分かりやすく示す一台です。
高画素が8K動画にもつながる
高画素センサーは、静止画ではトリミングや大判出力に利用でき、動画では高解像度記録へつながります。
EOS R5 Cの写真と動画を両立する設計については、EOS R5 C 映像と写真を極めるためのハイブリッドカメラ完全ガイドで詳しく紹介しています。
高画素機という言葉が静止画だけを意味するものではなくなったことを象徴するモデルでもあります。
6位 EOS R6 Mark III|約3250万画素
EOS R6 Mark IIIは約3250万画素のフルサイズCMOSセンサーを搭載しています。
R6シリーズはR5系より画素数を抑え、高速性能や扱いやすさとのバランスを重視してきました。約3250万画素まで高画素化したことで、トリミングや大判出力にもさらに余裕が生まれています。
約4500万画素級ほど画像データを大きくせず、2400万画素級よりも細部を多く記録できる中間的な領域です。
R6シリーズも3000万画素を超える時代へ
EOS 5D Mark IVが約3040万画素で登場した時代には、3000万画素を超えるフルサイズは明確な高画素機でした。
現在ではR6クラスにも約3250万画素が使われています。高画素が上位モデルだけの特徴ではなくなってきたことが分かります。
EOS R6 Mark IIIの画素数、連写、7K動画などについては、EOS R6 Mark III徹底解説|3250万画素フルサイズと7K動画のスタンダード機で詳しく紹介しています。
6位 EOS R6 V|約3250万画素
EOS R6 Vも約3250万画素のフルサイズCMOSセンサーを搭載しています。
動画撮影を強く意識したモデルですが、静止画でも3000万画素を超える解像度を利用できます。
ここでも、高画素センサーが写真だけの技術ではなくなっていることが分かります。
高解像度動画を記録するためのセンサー性能を静止画にも利用することで、一台で写真と動画の両方へ対応できます。
動画重視機でも高画素静止画を扱える
動画向けカメラだから静止画性能を大きく抑えるという考え方ではなく、現在は動画を中心にしながら写真も高い解像度で撮れるカメラが増えています。
EOS R6 Vの設計や動画機としての特徴は、EOS R6 Vは動画時代の本命か?フルサイズVシリーズで変わる撮影体験で詳しく紹介しています。
写真と動画の境界が薄くなるほど、高画素センサーの役割も広がっていきます。
6位 EOS R7|約3250万画素
EOS R7は約3250万画素のAPS-C CMOSセンサーを搭載しています。
フルサイズではないにもかかわらず、キヤノン歴代高画素機の上位へ入ることが特徴です。
APS-Cセンサーはフルサイズより面積が小さいため、同じ画素数なら画素密度が高くなります。
EOS R7では、小さなAPS-Cセンサーへ約3250万画素を配置することで、遠くにいる小さな被写体を多くの画素で記録しやすくなっています。
野鳥、航空機、鉄道などでは、この高い画素密度が大きな意味を持ちます。
同じ3250万画素でもフルサイズとは意味が違う
EOS R7と約3250万画素のフルサイズ機では、同じ画素数でもセンサー上の画素密度が異なります。
APS-Cは狭い範囲へ多数の画素を配置しているため、遠距離の小さな被写体を記録する用途では強みがあります。
EOS R7とフルサイズの違いについては、EOS R7はフルサイズより劣る?APS-Cだから強い撮影と弱い撮影を比較で詳しく紹介しています。
高画素機を比較するときには総画素数だけでなく、センサーサイズと画素密度も見る必要があります。
6位 EOS 90D|約3250万画素
EOS 90Dは2019年に登場したAPS-Cデジタル一眼レフで、約3250万画素のCMOSセンサーを搭載しています。
一眼レフとして光学ファインダーを備えながら、APS-Cとして非常に高い画素数を持っていることが特徴です。
ミラーレスのEOS R7と比較するとAFや電子シャッターなどには世代差がありますが、センサー画素数だけを見ると現在でも高い水準です。
一眼レフ時代にも3250万画素へ到達していた
約3250万画素という数字は、ミラーレス時代に突然登場したわけではありません。2019年のEOS 90DですでにAPS-C一眼レフへ搭載されていました。
EOS 90Dが属する二桁Dシリーズを含め、キヤノン一眼レフの型番と位置づけについては、Canon EOS一眼レフの型番完全ガイド|1桁D・2桁D・8000D/9000D・Kissの違いを整理で詳しく紹介しています。
一眼レフからミラーレスへ変わる以前から、センサーの高画素化はかなり進んでいたことが分かります。
6位 EOS M6 Mark II|約3250万画素
EOS M6 Mark IIもEOS 90Dと同じ2019年に登場し、約3250万画素のAPS-C CMOSセンサーを搭載しています。
こちらはEF-Mマウントを採用するミラーレスで、小型ボディへ高画素センサーを組み込んだことが特徴です。
現在のRFマウントEOS Rシリーズとは異なるシステムですが、高画素と小型化を両立したAPS-Cミラーレスとして重要な一台です。
小型ボディでも約3250万画素
高画素カメラというと大型のフルサイズ機を想像しやすいですが、EOS M6 Mark IIはそのイメージとは異なります。
小型のAPS-Cミラーレスでありながら約3250万画素を搭載し、携帯性と高解像度を両立しました。
EOS M6 Mark IIについては、EOS M6 Mark II 鮮やかな光と奇跡の瞬間を記録で詳しく紹介しています。
EF-Mシステムが現行の中心ではなくなった現在でも、約3250万画素という数字はキヤノンAPS-C高画素機の歴史で重要な意味を持っています。
TOP10圏外になったEOS 5D Mark IVは約3040万画素
今回のTOP10からわずかに外れるのがEOS 5D Mark IVです。有効画素数は約3040万画素です。
2016年当時、3000万画素を超えるフルサイズ一眼レフは明確な高画素機でした。その後、約3250万画素以上のモデルが増えたため、歴代ランキングではTOP10の外へ押し出される形になっています。
ここからも、高画素という言葉の基準が時代とともに変わってきたことが分かります。
EOS 5D Mark IVについては、Canon EOS 5D Mark IV 写真と映像を極めるカメラで詳しく紹介しています。
なぜEOS R5 Mark IIは5060万画素を超えなかったのか
ランキングの中で特に目を引くのは、2015年のEOS 5Ds/5Ds Rが約5060万画素で最上位に残っていることです。
新しい機種ほど画素数を増やすのであれば、EOS R5やR5 Mark IIは6000万画素以上になっていてもよさそうに見えます。
しかし、現在のカメラには画素数以外にも多くの性能が求められています。
高画素データを高速に読み出し、AFを動かしながら連写し、大量の画像を短時間で記録する必要があります。電子シャッターではセンサー読み出し速度が重要になり、動画ではさらに大量のデータを連続処理します。
画素数を増やせばデータ量が増え、処理負荷、記録速度、発熱、消費電力にも影響します。
EOS 5Ds/5Ds Rが高画素そのものを追求したカメラだとすれば、EOS R5シリーズは高画素を高速で実用的に使うカメラへ変化したと考えると分かりやすくなります。
この5DsからR5への変化は、キヤノン「5の系譜」を見ると、シリーズ全体の進化として確認できます。
高画素だから必ず高画質になるわけではない
画素数ランキングを見ると、数字が大きいほど画質も高いと考えたくなります。しかし、写真の画質は画素数だけで決まりません。
センサーサイズ、センサー世代、レンズ性能、ISO感度、ダイナミックレンジ、ピント精度、手ブレ、絞り値、画像処理など、さまざまな要素が最終的な写真へ影響します。
約5060万画素のカメラを使っても、ピントが外れていたり手ブレしていたりすれば、その情報量を活かせません。
反対に2400万画素程度のカメラでも、優れたレンズと適切な撮影条件を組み合わせれば十分に高品質な写真を作れます。
高画素のメリットと、画素数だけでカメラを選べない理由については、超高画素カメラは本当に必要?6000万画素・1億画素の現在でも詳しく紹介しています。
高画素機はトリミングで大きな強みを持つ
現在の高画素機で特に重要になっているのが撮影後のトリミングです。
たとえば野鳥撮影では、被写体が常に十分近くへ来るとは限りません。
約4500万画素で撮影しておけば、画面周辺を大きく切り落としても多くの画素を残せるため、構図を後から整えやすくなります。
APS-CのEOS R7も、この点で特徴があります。フルサイズより小さなセンサーへ約3250万画素を配置しているため、遠距離の小さな被写体を高い画素密度で記録できます。
野鳥撮影でAPS-Cが持つ強みについては、EOS R7はフルサイズより劣る?APS-Cだから強い撮影と弱い撮影を比較でも詳しく紹介しています。
高画素機ではレンズ性能も重要になる
センサーの画素数が増えるほど、レンズが作り出した像を細かく記録できるようになります。同時に、レンズの解像力や収差なども見えやすくなります。
5000万画素級のセンサーへ古いレンズを装着したからといって撮影できないわけではありません。しかし、高画素センサーの能力を十分に引き出すには、レンズ側の性能も重要になります。
特に風景や建築など、画面中央だけでなく周辺まで細かな描写を求める撮影では、レンズの解像特性や絞り値の選択が仕上がりへ大きく影響します。
一方、ポートレートでは細部を最大限に解像することだけが目的ではありません。ボケ、階調、焦点距離、光の扱いなど、別の要素も重要になります。
キヤノンのボディとRF・EFレンズの組み合わせを探す場合は、キヤノン大全から各レンズの記事へ進むことができます。
約3250万画素が新しい標準領域へ広がっている
今回のランキングで注目したい数字の一つが約3250万画素です。
2019年にはAPS-CのEOS 90DとEOS M6 Mark IIが約3250万画素へ到達し、2022年にはEOS R7が同じ画素数で登場しました。
さらにフルサイズのEOS R6 Mark IIIやEOS R6 Vでも約3250万画素が使われています。
約4500万画素級ほど大きなデータを必要とせず、2400万画素級よりトリミング余裕を増やせる約3250万画素は、高画質、高速性、データ容量のバランスを取りやすい領域です。
EOS Rシリーズ全体の位置づけについては、EOS Rシリーズの数字の違い|R1・R5・R6・R7・R8・R10・R50・R100の位置づけで整理しています。
キヤノンの高画素機は三つの時代に分けられる
歴代高画素機を並べると、キヤノンの高画素化には大きく三つの流れが見えてきます。
最初がEOS 5Ds/5Ds Rの「超高画素一眼レフ」の時代です。約5060万画素という数字を前面へ出し、風景、建築、スタジオなどで高い解像力を求める方向へ大きく振りました。
次がEOS R5、EOS R5 C、EOS R5 Mark IIによる「高画素+高速」の時代です。画素数は約4500万画素ですが、高速連写、被写体認識AF、電子シャッター、高解像度動画などを同時に成立させています。
そして現在は約3250万画素クラスが広がっています。APS-Cだけでなくフルサイズにもこの画素数が使われ、高画素が特別な最上位機だけの特徴ではなくなってきました。
現在のミラーレス、一眼レフ、動画向けカメラなど市場全体の違いについては、今のカメラ業界は6カテゴリーで分かるでも整理しています。
キヤノンの高画素化は、5060万、6000万、8000万と数字だけを増やす方向には進んでいません。用途に応じて画素数を使い分けながら、速度、AF、動画、高感度、データ量とのバランスを取る方向へ進んでいます。
まとめ|キヤノンの最高画素はEOS 5Ds/5Ds Rの約5060万画素
キヤノン歴代高画素機を有効画素数で並べると、トップに立つのはEOS 5DsとEOS 5Ds Rの約5060万画素です。
その次に約4500万画素のEOS R5 Mark II、EOS R5、EOS R5 Cが続き、約3250万画素のEOS R6 Mark III、EOS R6 V、EOS R7、EOS 90D、EOS M6 Mark IIが並びます。
特徴的なのは、新しいカメラほど必ず画素数が多いわけではないことです。
2015年のEOS 5Ds/5Ds Rが約5060万画素で上位に残る一方、後のEOS R5シリーズは約4500万画素を使いながら、連写、AF、電子シャッター、動画などを大きく進化させました。
高画素機の進化は、画素数を増やし続ける競争から、十分な画素数をどれだけ高速かつ実用的に使えるかという方向へ変わっています。
約5060万画素で解像力を突き詰めたEOS 5Ds/5Ds R、約4500万画素で高解像度と高速性能を両立したEOS R5シリーズ、約3250万画素をフルサイズとAPS-Cの双方へ広げた新しい世代。
歴代EOSを画素数順に並べると、単なるランキングだけでなく、キヤノンが各時代で「高画素」をどのように考えてきたのかまで見えてきます。



