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EF35-70mm F3.5-4.5Aの特徴と使い方|AF専用230gの初期EF標準ズーム

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EF35-70mm F3.5-4.5Aの特徴と使い方|AF専用230gの初期EF標準ズーム 標準ズーム

EF35-70mm F3.5-4.5Aの特徴と使い方|AF専用230gの初期EF標準ズーム

EF35-70mm F3.5-4.5Aは、1988年に登場したCanon EFマウントの標準ズームレンズです。35mmから70mmまでをカバーし、質量230g、全長63mmという小型軽量設計にまとめられています。

現在の標準ズームでは24-70mmや24-105mmといった広い焦点域が一般的ですが、EF35-70mm F3.5-4.5Aは35mm、50mm、70mmという標準域から中望遠域に用途を絞った構成です。広角撮影を重視しない場合には、日常撮影で使いやすい焦点距離が一本にまとまっています。

このレンズで特に特徴的なのが製品名末尾の「A」です。一般的なマニュアルフォーカス用フォーカスリングを備えておらず、AFを前提として設計されています。現在のEFレンズから見ると珍しい構成です。

手ブレ補正やSTM、USMといった現在一般的な機能は搭載されていません。その一方で、35-70mmというシンプルな焦点域と230gの軽さには、現在の標準ズームとは異なる使いやすさがあります。

この記事では、EF35-70mm F3.5-4.5Aの仕様、35mm・50mm・70mmの使い分け、フルサイズとAPS-Cでの画角、EOS Rシリーズで使う方法、近接撮影、AF専用という特徴、中古で確認したい部分まで詳しく解説します。

  1. EF35-70mm F3.5-4.5Aは初期EF時代の小型標準ズーム
    1. EFマウント初期に登場した35-70mm標準ズーム
    2. 9枚8群・230g・全長63mmという小型軽量設計
    3. 最大の特徴はAF専用という珍しい設計
  2. 35mm・50mm・70mmで写真の見え方を変えられる
    1. 35mmは日常と周囲の状況を一緒に写しやすい
    2. 50mmは被写体を整理しながら日常撮影に使いやすい
    3. 70mmは人物や遠くの一部分を切り取りやすい
  3. フルサイズとAPS-Cでは35-70mmの役割が変わる
    1. フルサイズでは35mmから70mmをそのまま使える
    2. Canon APS-Cでは約56-112mm相当の画角になる
    3. APS-Cでは人物向けの軽量ズームとして使いやすい
  4. 最短撮影距離0.39mで日常の近接撮影にも使える
    1. 0.39mまで寄れるので料理や小物も撮影できる
    2. 最大撮影倍率0.2倍なので本格マクロとは役割が異なる
    3. 70mm側を使えば背景を整理した近接撮影ができる
  5. F3.5-4.5と5枚絞りを理解して使う
    1. F3.5-4.5は日中撮影を中心に使いやすい
    2. 手ブレ補正がないのでシャッタースピードを確認する
    3. 絞り羽根5枚も初期EFレンズらしい特徴
  6. AF専用という特殊な仕様を理解して使う
    1. フォーカスリングがないことを購入前に理解する
    2. AF性能は現在のSTMやUSMとは性格が異なる
    3. 動画撮影より静止画で使いやすい
  7. EOS Rシリーズでもマウントアダプターを使って装着できる
    1. フルサイズEOS Rでは35-70mmの画角で使える
    2. APS-C EOS Rでは約56-112mm相当になる
    3. アダプターを加えるとレンズ全体は長くなる
  8. スナップ・人物・旅行では35-70mmの狭い焦点域を生かせる
    1. 街歩きでは35mmを基本にすると使いやすい
    2. 人物では50mmから70mmを使いやすい
    3. 旅行では230gという軽さを生かせる
  9. 現在の標準ズームと比べるとEF35-70mmの役割が分かる
    1. 24-70mmとは撮影できる範囲が大きく異なる
    2. 現在のレンズには撮影を補助する機能が多い
    3. 初期EFレンズそのものを楽しむ価値がある
  10. 中古でEF35-70mm F3.5-4.5Aを選ぶときの確認点
    1. AFが正常に動くかを最優先で確認する
    2. 絞り制御と電子接点の状態を確認する
    3. カビ・曇り・傷とズーム操作も確認する
  11. まとめ

EF35-70mm F3.5-4.5Aは初期EF時代の小型標準ズーム

  • 1988年に登場した初期EF標準ズーム
  • 35-70mm F3.5-4.5を230gにまとめた小型設計
  • フォーカスリングを持たないAF専用レンズ

EFマウント初期に登場した35-70mm標準ズーム

EF35-70mm F3.5-4.5Aは、EFマウントが始まって間もない時期に登場した標準ズームです。

焦点距離は35-70mmです。35mmでは街歩きや風景、50mm付近では日常撮影や人物、70mmでは人物や少し離れた被写体を撮影できます。

現在の標準ズームで一般的な24mmや28mmといった広角域を持たないため、室内全体や大きな建物、広い風景を一枚へ入れる撮影では画角が不足します。

その代わり、35mmから70mmまでに焦点域を限定したことで、小型軽量なレンズへまとめられています。ズーム倍率は2倍ですが、35mmと70mmでは画面へ入る範囲が大きく変わるため、撮影場所を大きく移動できない場面でも構図を調整できます。

当時の標準ズームを現在の焦点距離感覚と比較する場合は、24-70mmレンズの使い道を見ると、35-70mmという構成の特徴が分かりやすくなります。

9枚8群・230g・全長63mmという小型軽量設計

EF35-70mm F3.5-4.5Aのレンズ構成は9枚8群です。最大径68.8mm、全長63mm、質量230g、フィルター径52mmという小型サイズに収められています。

現在の標準ズームでは、広角24mm、大口径、手ブレ補正、高速AFなど多くの機能を搭載した製品があります。EF35-70mm F3.5-4.5Aは機能を絞った設計なので、レンズ本体を非常に軽くできます。

230gなら一眼レフへ装着してもレンズ側へ重量が集中しにくく、小型のEOS Kissシリーズとも組み合わせやすくなります。EOS Rシリーズへマウントアダプターを介して装着した場合でも、大型EFズームを使用する構成に比べれば軽量です。

カメラを持って歩く時間が長い旅行や散歩では、数百グラムの差が機材全体の扱いやすさへ影響します。レンズのサイズと重量を重視する考え方は、レンズの携行性で変わる撮影スタイルでも詳しく紹介しています。

最大の特徴はAF専用という珍しい設計

EF35-70mm F3.5-4.5Aの特徴として覚えておきたいのが、一般的なMF用フォーカスリングを持たない点です。

現在の交換レンズでは、AFでピントを合わせながら、必要な場合にMFへ切り替えて撮影者自身が調整する方法が一般的です。このレンズはAFを前提とした構成なので、同じ操作方法は使えません。

人物、風景、旅行、街歩きなど、AFで撮影する場面では使えます。一方、星空、細かな接写、障害物の奥にある被写体など、撮影者がMFでピント位置を細かく決めたい用途では使い方が限られます。

中古で購入する場合にもAFの状態が非常に重要です。一般的なレンズであればAFに問題があってもMFを使える場合がありますが、このレンズではAFが撮影の中心になります。AFとMFの役割は、AFとMFの違いと使い分けで詳しく解説しています。

35mm・50mm・70mmで写真の見え方を変えられる

  • 35mmでは周囲を含めたスナップや風景を撮れる
  • 50mmでは被写体と背景のバランスを取りやすい
  • 70mmでは人物や一部分を整理して切り取れる

35mmは日常と周囲の状況を一緒に写しやすい

35mmはEF35-70mm F3.5-4.5Aの広角端です。

街歩きでは道路、建物、人など周囲の状況を適度に画面へ入れながら撮影できます。人物撮影でも人だけを大きく写すのではなく、公園、街並み、店先など、その人がいる場所まで含めた構図を作れます。

風景では超広角のように広大な範囲を一枚へ収める用途には向きません。景色の中から主要部分を選び、自然な範囲で切り取る撮影に使いやすい焦点距離です。

撮影者が被写体へ近づけば、手前の被写体を大きく見せながら背景も残せます。70mm側とは画面構成が大きく変わるため、同じ被写体を35mmと70mmの両方で撮影すると焦点距離による違いが分かります。

35mmで人物、風景、スナップを撮る方法については、35mm単焦点レンズの使い道でも詳しく紹介しています。

50mmは被写体を整理しながら日常撮影に使いやすい

ズームリングを50mm付近へ合わせると、35mmほど周囲を広く入れず、70mmほど画角も狭くならない中間的な構図になります。

人物、料理、小物、街角の一部分、建物など、一つの主役を決めて撮る場合に扱いやすい焦点距離です。

35mmで撮影して背景へ不要なものが入りすぎる場合は50mmへ伸ばします。70mmまで伸ばすと被写体が大きくなりすぎる場合は50mm付近へ戻します。

単焦点50mmでは構図を変えるために撮影者自身が動きます。35-70mmズームなら撮影位置を保ったまま画面へ入る範囲を調整できます。撮影者自身の移動とズームを組み合わせれば構図の自由度が広がります。

50mmという焦点距離の特徴については、50mmレンズの撮影方法で詳しく解説しています。

70mmは人物や遠くの一部分を切り取りやすい

70mmまで伸ばすと35mmと比べて写る範囲が狭くなり、一つの被写体へ視線を集めやすくなります。

人物では全身、上半身、顔などを撮影位置によって使い分けられます。撮影者が少し離れて70mmを使えば、背景へ入る範囲を減らし、人物を中心とした構図を作りやすくなります。

旅行では遠くの建物、看板、山の一部分、街並みの細部などを切り取る用途にも使えます。35mmで周囲を含めた写真を撮った後、70mmで一部分を撮影すると同じ場所から異なる写真を残せます。

開放F値は70mm側でF4.5なので、大きな背景ぼけを目的とするレンズではありません。被写体と背景の距離を十分に取ることで、背景を整理した写真は作れます。70mmの使い方は、70-200mmレンズの使い道にも共通する部分があります。

フルサイズとAPS-Cでは35-70mmの役割が変わる

  • フルサイズでは35-70mmの標準ズームとして使える
  • Canon APS-Cでは約56-112mm相当の画角になる
  • APS-Cでは人物撮影に使いやすい焦点域になる

フルサイズでは35mmから70mmをそのまま使える

EF35-70mm F3.5-4.5Aは35mm判に対応したEFレンズなので、フルサイズ一眼レフでは35-70mmの画角をそのまま使えます。

35mmでは街歩きや風景、50mmでは日常撮影、70mmでは人物や遠くの一部分という使い分けができます。

広角端が35mmなので、室内全体、大きな建物、広い風景を一枚へ収めたい場面では焦点距離が足りません。広角撮影が必要な場合は別レンズを組み合わせる構成になります。

35mmから70mmを中心に撮影する人なら、焦点距離の狭さが必ずしも使いにくさにつながるとは限りません。必要な範囲だけを軽いレンズで持ち歩けることが特徴になります。

フルサイズで標準ズームを使う場合の焦点距離の違いは、24-70mmレンズの使い道と比較すると整理しやすくなります。

Canon APS-Cでは約56-112mm相当の画角になる

Canon APS-CカメラでEF35-70mm F3.5-4.5Aを使用すると、35mm判換算で約56-112mm相当の画角になります。

レンズそのものの焦点距離が変化するわけではありません。APS-Cセンサーではフルサイズの中央部分に相当する範囲を記録するため、画角が狭くなります。

35mm側でも約56mm相当なので、フルサイズで35mmを使う場合のように周囲を広く写すことはできません。その代わり、標準から中望遠までをカバーするズームとして使えます。

50mm付近なら約80mm相当、70mmなら約112mm相当になるため、人物、花、小物などを撮影しやすい焦点域です。

EF・EF-S・APS-Cの関係については、Canonレンズ対応表で整理しています。

APS-Cでは人物向けの軽量ズームとして使いやすい

APS-Cで約56-112mm相当になることを利用すると、EF35-70mm F3.5-4.5Aを人物撮影用の軽量ズームとして使えます。

35mm側では約56mm相当となり、全身や膝上、周囲を少し含めた人物写真を作れます。

50mm付近では約80mm相当となり、人物撮影でよく使われる中望遠域に入ります。上半身や顔を中心とした構図を作りやすくなります。

70mmでは約112mm相当です。撮影者が人物から少し距離を取り、背景へ入る範囲を狭くした構図を作れます。

APS-Cで中望遠を使った人物撮影については、中望遠レンズの特徴と使い方にも共通する考え方があります。

最短撮影距離0.39mで日常の近接撮影にも使える

  • ズーム全域で最短撮影距離0.39m
  • 最大撮影倍率は0.2倍
  • 70mm側を使えば背景を整理しやすい

0.39mまで寄れるので料理や小物も撮影できる

EF35-70mm F3.5-4.5Aの最短撮影距離は0.39mです。

標準ズームとして日常撮影に使う場合、39cmまで近づけることで料理、花、雑貨、カメラ用品など目の前にある物を撮影できます。

旅行中であれば街並みを撮影し、そのままレストランで料理を撮り、屋外へ出たら70mmで遠くの建物を撮るといった使い方ができます。

専用マクロレンズほど被写体を拡大することはできませんが、標準ズーム一本で近距離まで対応できることには実用上の意味があります。

撮影距離を変えると背景や被写体の見え方も変化します。その関係は、被写体との距離で写真がどう変わるかで詳しく解説しています。

最大撮影倍率0.2倍なので本格マクロとは役割が異なる

EF35-70mm F3.5-4.5Aの最大撮影倍率は0.2倍です。

等倍となる1.0倍まで拡大できるマクロレンズと同じ用途を想定したレンズではありません。

花一輪、料理、腕時計、雑貨、小型のカメラ用品などを少し大きく写す用途には利用できます。昆虫の目、小さな花の細部、電子部品などを画面いっぱいへ拡大する場合は専用マクロレンズが適しています。

0.39mまで寄れることを「マクロレンズ」と考えるのではなく、日常撮影用ズームとして近い被写体にも対応できると考えると、このレンズの役割が分かりやすくなります。

マクロレンズと一般レンズの使い方の違いは、マクロレンズを通常撮影に使う方法でも詳しく紹介しています。

70mm側を使えば背景を整理した近接撮影ができる

近距離の被写体を撮る場合でも、35mmと70mmでは背景の入り方が変化します。

花を35mmで撮ると周囲の葉や地面などが広く画面へ入ります。70mmへ伸ばすと画角が狭くなり、背景の一部分だけを選びやすくなります。

被写体を同じ大きさで写す場合は撮影位置も変化します。その撮影位置と焦点距離を組み合わせることで、背景の見え方を調整できます。

被写体と背景の距離を十分に取れば、F4.5でも背景を柔らかく見せることができます。大きなボケを作る撮影より、背景を整理して主役を明確にする使い方に向いています。

ボケに影響する焦点距離、F値、撮影距離の関係は、F値とボケ・解像感の関係で詳しく解説しています。

F3.5-4.5と5枚絞りを理解して使う

  • 35mm側は開放F3.5、70mm側は開放F4.5
  • 手ブレ補正を搭載していない
  • 絞り羽根は5枚

F3.5-4.5は日中撮影を中心に使いやすい

EF35-70mm F3.5-4.5Aは、ズーム位置によって開放F値が変化します。

35mm側ではF3.5、70mm側ではF4.5です。F2.8通しの大口径ズームと同じ明るさはありませんが、日中の街歩き、風景、旅行、屋外人物などでは使用できます。

35mmから70mmへズームすると開放F値も変化するため、開放で撮影している場合には露出設定も変わります。

室内や夕方では光量が不足しやすくなるので、ISO感度を上げてシャッタースピードを確保します。

F値が明るさや背景ぼけへ与える影響は、F値とボケ・解像感の関係で詳しく紹介しています。

手ブレ補正がないのでシャッタースピードを確認する

EF35-70mm F3.5-4.5Aにはレンズ内手ブレ補正がありません。

明るい屋外では問題になりにくいものの、曇天、夕方、室内ではシャッタースピードが低下しやすくなります。

特に70mm側ではカメラの揺れが写真へ現れやすくなるため、ISO AUTOを使っている場合でもシャッタースピードを確認します。

人物を撮る場合には手ブレだけでなく被写体自身の動きも考える必要があります。手ブレ補正を搭載したカメラでも、動いている人物を止めるためには十分なシャッタースピードが必要です。

撮影時のシャッタースピードの考え方は、Canonカメラのシャッタースピード設定で詳しく解説しています。

絞り羽根5枚も初期EFレンズらしい特徴

EF35-70mm F3.5-4.5Aの絞り羽根は5枚です。

現在は7枚、9枚などの円形絞りを採用するレンズが多く、背景ぼけや点光源の形を滑らかに見せる設計が一般的です。

5枚絞りでは絞った際の点光源やボケに現在のレンズとは異なる形が現れることがあります。古いレンズらしい描写の一部として楽しむこともできます。

開放F値もF3.5-4.5なので、背景を大きくぼかすことを中心に設計されたレンズではありません。背景の形まで含めて写真を組み立てる使い方に向いています。

ボケの形やレンズ描写については、レンズの描写とボケ表現でも詳しく紹介しています。

AF専用という特殊な仕様を理解して使う

  • 通常のMF操作を前提としていない
  • 静止画をAFで撮る用途に使いやすい
  • 動画や細かなピント調整には用途が限られる

フォーカスリングがないことを購入前に理解する

EF35-70mm F3.5-4.5Aには一般的なMF用フォーカスリングがありません。

古いEFレンズをMFでじっくり使いたいと考えて購入すると、想定していた操作ができない可能性があります。

星空、厳密な接写、ガラス越しの被写体、枝の間にいる動物など、AFが迷った場面で撮影者がすぐMFへ切り替える用途には向いていません。

一方、日中の人物、街歩き、旅行、風景などAFが正常に働きやすい被写体では、フォーカスリングがないことが撮影へ影響する場面は少なくなります。

撮影内容によってAFとMFをどう選ぶかは、AFとMFの使い分けで詳しく解説しています。

AF性能は現在のSTMやUSMとは性格が異なる

EF35-70mm F3.5-4.5Aは1980年代に設計されたレンズです。

現在のSTM、ナノUSMなどを搭載したレンズと同じAF速度、静粛性、動画適性を想定するレンズではありません。

風景、建物、静止した人物、旅行写真など、急激なピント移動を繰り返さない撮影で使いやすくなります。

スポーツや飛翔する野鳥など、高速で移動する被写体を連続して追う場合には、新しいAF機構を搭載したレンズの方が撮影しやすくなります。

Canonで使われているAFモーターの違いについては、STMとUSMの違いで詳しく紹介しています。

動画撮影より静止画で使いやすい

動画撮影では、ピント移動の滑らかさ、AF動作音、撮影中のMF操作などが重要になります。

EF35-70mm F3.5-4.5Aは動画撮影を前提として作られたレンズではありません。

フォーカスリングを使って撮影者自身がゆっくりピントを送る操作にも向かないため、動画用途では選択肢が限られます。

写真を一枚ずつ撮る静止画であれば、AFで合焦を確認して撮影できます。古いEFズームを現在のデジタルカメラで楽しむ場合にも、静止画中心の使い方が合っています。

動画撮影も含めてSTMの特徴を知りたい場合は、STMとUSMの特徴も参考になります。

EOS Rシリーズでもマウントアダプターを使って装着できる

  • フルサイズEOS Rでは35-70mmの画角で使える
  • APS-C EOS Rでは約56-112mm相当になる
  • 標準アダプターでは焦点距離やF値は変わらない

フルサイズEOS Rでは35-70mmの画角で使える

EF35-70mm F3.5-4.5AをEOS Rシリーズへ装着する場合は、EF-EOS Rマウントアダプターを使用します。

フルサイズEOS Rでは35-70mmの画角をそのまま利用できます。

標準的なEF-EOS Rマウントアダプターには焦点距離を変換する光学系が入っていないため、レンズの焦点距離は35-70mmのままです。開放F値もF3.5-4.5のまま使います。

古いEFレンズをEOS R、EOS RP、EOS R5、EOS R6系などへ装着できるため、フィルム時代からデジタル一眼レフ時代までのEFレンズを現在のボディで楽しめます。

EFレンズをEOS Rへ装着する仕組みについては、EF-EOS Rマウントアダプターの特徴と注意点で詳しく紹介しています。

APS-C EOS Rでは約56-112mm相当になる

EOS R7、EOS R10、EOS R50などAPS-CのEOS Rシリーズへ装着すると、画角は約56-112mm相当になります。

広角端でも約56mm相当なので、旅行で風景から室内まで一本で撮るズームとしては画角が狭くなります。

人物、花、小物、街中の一部分などを撮るレンズとして考えると使いやすくなります。70mm側では約112mm相当になるので、人物の上半身や顔を狙う中望遠域として使えます。

APS-Cボディでは小型軽量なRF-Sレンズも存在するため、EF35-70mm F3.5-4.5Aを使う場合は、焦点距離だけでなく古いEFレンズを使う楽しさも含めて選ぶことになります。

各マウントとAPS-Cの関係は、Canonレンズ対応表で確認できます。

アダプターを加えるとレンズ全体は長くなる

EF35-70mm F3.5-4.5A本体は全長63mm、230gという小型軽量レンズです。

EOS Rシリーズへ装着する場合にはマウントアダプターが加わるため、一眼レフへ直接装着した状態と比べて全長が長くなります。

レンズ単体の小ささを最大限に生かしたい場合はEFマウント一眼レフとの組み合わせが分かりやすくなります。

EOS Rで使用する場合は、最小サイズの標準ズームを作ることが目的というより、古いEFレンズを現在のボディで使えること自体が魅力になります。

アダプター使用時に起こるサイズや操作面の変化については、マウントアダプター使用時の注意点で詳しく紹介しています。

スナップ・人物・旅行では35-70mmの狭い焦点域を生かせる

  • スナップでは35mmと50mmを中心に使いやすい
  • 人物では50mmから70mmが使いやすい
  • 旅行では230gという軽さを生かせる

街歩きでは35mmを基本にすると使いやすい

街歩きでは35mmを基本にして撮影すると、周囲の建物、人、道路などを適度に画面へ入れられます。

主役を少し大きくしたい場合は50mmへ伸ばし、背景をさらに整理したい場合は70mmを使います。

ズーム域が35-70mmしかないことで、撮影者自身が前後へ移動する機会も増えます。ズームリングだけで構図を決めず、自分の立ち位置も変えながら写真を作る使い方ができます。

35mm、50mm、70mmを意識的に使い分けて撮影すると、焦点距離によって背景の範囲や被写体との距離がどう変化するかを確認できます。

35mmを街歩きで使う具体的な方法は、35mm単焦点レンズの使い道でも詳しく紹介しています。

人物では50mmから70mmを使いやすい

人物撮影では50mmから70mmが使いやすい範囲です。

50mmでは人物と周囲を適度に組み合わせ、70mmでは背景へ入る範囲を狭くして人物を中心にした構図を作れます。

全身を撮る場合は撮影者が後ろへ下がり、顔や上半身を撮る場合は距離を調整します。

APS-Cでは50mm付近が約80mm相当、70mmが約112mm相当になるため、中望遠を使った人物撮影として使いやすくなります。

背景ぼけだけに頼らず、焦点距離と撮影位置によって背景を整理することがポイントです。人物撮影での中望遠の使い方は、中望遠レンズの特徴と使い方で詳しく紹介しています。

旅行では230gという軽さを生かせる

旅行では焦点距離の広さと同時に、カメラを一日持ち歩く負担も重要になります。

EF35-70mm F3.5-4.5Aは230gなので、大型標準ズームを持ち歩く場合と比べて機材を軽くできます。

35mmより広い画角を多用する旅行では不足します。室内、大きな建物、広い風景を撮る予定が多い場合には別の広角レンズを用意した方が撮影範囲を広げられます。

街角、人物、料理、建物の一部分などを中心に撮影する旅行なら、35-70mmでも多くの場面に対応できます。

軽いレンズを持ち歩く意味については、レンズの携行性で変わる撮影スタイルでも詳しく解説しています。

現在の標準ズームと比べるとEF35-70mmの役割が分かる

  • 24mmから34mmの広角域は使えない
  • 現在のレンズにはAFや手ブレ補正など多くの機能がある
  • 小型軽量と初期EFらしい設計がこのレンズの個性

24-70mmとは撮影できる範囲が大きく異なる

現在の代表的な標準ズームである24-70mmは、24mmから70mmまでをカバーします。

EF35-70mm F3.5-4.5Aでは24mmから34mmの広角域を使えません。

風景、建築、室内、狭い場所での人物撮影では、この焦点距離差が大きく影響します。

35mmから70mmしか使わない撮影であれば、焦点距離を限定した小型ズームとして成立します。広角から中望遠まで一本で対応したい場合には撮影目的が異なります。

24mmから70mmまで各焦点距離をどう使うかは、24-70mmレンズの使い道で詳しく解説しています。

現在のレンズには撮影を補助する機能が多い

EF35-70mm F3.5-4.5Aには手ブレ補正、STM、ナノUSM、円形絞りといった現在一般的な機能は搭載されていません。

現在の標準ズームでは静かなAF、高速AF、手ブレ補正、動画撮影への対応など、撮影を補助する機能が充実しています。

動体撮影、動画、暗所撮影などを中心に考える場合は、新しいレンズの機能が役立つ場面が多くなります。

EF35-70mm F3.5-4.5Aは機能の多さで選ぶレンズではなく、初期EF時代の構成、小ささ、軽さを生かして撮影するレンズです。

現在でもEFレンズを使う意味については、今あえてEFレンズを選ぶ理由で詳しく紹介しています。

初期EFレンズそのものを楽しむ価値がある

EF35-70mm F3.5-4.5Aを現在選ぶ理由は、最新標準ズームと同じ性能を得ることではありません。

1980年代のEFシステム初期に作られたレンズを現在のデジタルカメラで使うこと、230gの軽い標準ズームを持ち歩くこと、35-70mmという限られた焦点域で撮影することに魅力があります。

AF専用という設計も現在では珍しく、CanonがEOSシステム初期に自動化をどのように考えていたのかを感じられるレンズです。

性能だけを基準にすると新しいレンズの方が多機能ですが、写真撮影では機材そのものを楽しむことも一つの使い方です。

古いEFレンズを現在のカメラで楽しむ考え方は、現在EFレンズを選ぶ理由にも詳しくまとめています。

中古でEF35-70mm F3.5-4.5Aを選ぶときの確認点

  • AFが正常に動くかを確認する
  • 絞り制御と電子接点の状態を見る
  • カビ・曇り・傷とズーム操作を確認する

AFが正常に動くかを最優先で確認する

中古のEF35-70mm F3.5-4.5Aで最初に確認したいのがAFです。

このレンズは一般的なMF用フォーカスリングを備えていないため、AFの状態が実用性へ直接影響します。

カメラへ装着し、近距離と遠距離の両方へピントを合わせます。AFが途中で止まらないか、合焦まで異常に時間がかからないか、異音が出ていないかを確認します。

1980年代に登場したレンズなので、現在流通している個体には長い使用期間があります。外観がきれいでもAF機構まで良好とは限らないため、動作確認が重要です。

AF機構の基本については、AFとMFの違いと使い分けで詳しく解説しています。

絞り制御と電子接点の状態を確認する

EFマウントではカメラとレンズが電子通信を行い、絞りを制御します。

中古購入時にはカメラへ装着し、開放からF8、F11など複数の絞り値で撮影します。

絞り値を正常に認識するか、撮影時にエラーが出ないか、設定した絞りで露出が変化するかを確認します。

レンズ後部の電子接点に大きな腐食や汚れがないかも確認します。古いEFレンズでは光学系だけを見ても状態を判断できません。

EFマウントのレンズとボディの対応関係は、Canonレンズ対応表でも確認できます。

カビ・曇り・傷とズーム操作も確認する

光学系ではカビ、曇り、大きな傷、内部の著しいゴミを確認します。

古い中古レンズでは小さなチリが見られることがあります。広範囲のカビや強い曇りはコントラスト低下や逆光時の写りへ影響します。

ズーム操作も35mmから70mmまで滑らかに動くか確認します。途中で強く引っ掛かる、異音がする、鏡筒に大きなガタがある場合は状態をよく確認します。

フィルター径は52mmなので、前枠に大きな変形があるとフィルターやキャップを装着しにくくなる場合もあります。

古いEFレンズを現在使う際の考え方は、今EFレンズを選ぶ理由も参考になります。

まとめ

EF35-70mm F3.5-4.5Aは、1988年に登場したCanon EFマウントの小型標準ズームです。

焦点距離は35-70mm、開放F値はF3.5-4.5、レンズ構成は9枚8群、絞り羽根は5枚、最短撮影距離0.39m、最大撮影倍率0.2倍、フィルター径52mm、最大径68.8mm、全長63mm、質量230gです。

35mmでは街歩きや風景、50mmでは人物や日常撮影、70mmでは人物や遠くの一部分を切り取る撮影に使えます。

フルサイズでは35-70mmの標準ズームとして使用でき、Canon APS-Cでは約56-112mm相当となります。APS-Cでは標準から中望遠を担当する人物向けズームとしての性格が強くなります。

最短撮影距離0.39mなので、料理、花、雑貨など日常の近接撮影にも対応できます。最大撮影倍率は0.2倍なので、専用マクロレンズとは用途が異なります。

手ブレ補正は搭載されておらず、AFも現在のSTMやUSMとは異なる世代です。フォーカスリングを持たないAF専用という仕様も、このレンズを使ううえで重要です。

EOS RシリーズではEF-EOS Rマウントアダプターを介して装着できます。フルサイズEOS Rでは35-70mm、APS-C EOS Rでは約56-112mm相当の画角で使用できます。

現在の24-70mmと比べると広角域や機能は限られますが、230gの軽さ、35-70mmへ絞った焦点域、初期EF時代らしい設計には独自の魅力があります。

古いEFレンズを現在のデジタルカメラで使いたい場合、小型軽量な標準ズームを楽しみたい場合、35mm・50mm・70mmの画角を一本で使いたい場合に、EF35-70mm F3.5-4.5Aは特徴の明確な一本です。

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