と表現の柔軟性を兼ね備え、プロも納得の性能を持つこのカメラの魅力を深掘りしていきます。
EOS R5 C 映像と写真を極めるためのハイブリッドカメラ完全ガイド
動画も写真も妥協したくないなら、EOS R5 Cは最有力候補です。冷却ファン内蔵による安心の長時間撮影と、分離されたOSによる快適な操作性で、制作現場に最適な万能機として注目を集めています。今回の記事ではその実力を徹底解説します。
特徴的なスペック
- 映像制作に特化した動画専用機としての機能性
- 高解像度と高速処理を両立するデュアルプラットフォーム
- 放熱性能と電源設計の根本的な違い
映像制作に特化した動画専用機としての機能性
EOS R5 Cは、静止画性能の高さを持ちながらも、特に映像制作に特化した機能を多く搭載しているカメラです。Cinema EOSシリーズの流れを汲んでおり、8K 60Pの内部記録が可能な点は注目すべき特徴です。また、Cinema RAW LightやXF-AVCなどのプロフェッショナル向けの動画フォーマットに対応しており、撮影後の編集の自由度が格段に広がっています。カメラ本体にはタイムコード端子を搭載しているため、マルチカメラでの収録時にも高い同期性が確保できます。オーディオ面では、ステレオマイク入力とヘッドホン端子が用意されており、外部マイクやモニタリング機器との接続も容易です。さらに、シャッター開閉による録画停止を防ぐファン内蔵設計により、長時間収録でも熱暴走を起こしにくい構造になっていることも、動画撮影時の信頼性を高める要因となっています。このように、EOS R5 Cは単なるスチルカメラの枠を超えて、本格的な映像制作に求められる多くの要素を備えており、映画制作やドキュメンタリー、ブライダル映像の現場などでも十分に活躍できる構成となっています。

高解像度と高速処理を両立するデュアルプラットフォーム
EOS R5 Cの大きな特徴は、スチルと動画の2つの動作モードを備え、それぞれに最適化されたUIと機能を切り替えて使用できる点にあります。静止画モードではEOS R5と同様の操作系がそのまま使え、45メガピクセルの高解像度撮影が可能でありながら、連写性能やAF性能も極めて高水準にあります。一方、動画モードに切り替えると、Cinema EOSのインターフェースが立ち上がり、完全に別物のカメラとして動作するようになります。この切り替えは単なるUIの変更ではなく、OSそのものが再起動する形での切り替えとなるため、両モードにおいてそれぞれの機能が最大限に引き出される構造となっています。この仕組みにより、従来のハイブリッド機では難しかったUIの整合性や処理系統の競合がなくなり、プロフェッショナルの現場でも使いやすい仕様となっています。また、CFexpressとSDのデュアルスロットにより、高速な映像収録と記録の安全性を両立しており、RAW収録やハイフレームレート撮影にも対応可能です。これにより、EOS R5 Cはスチル・ムービーのいずれの現場でも妥協なく使える万能機としてのポジションを確立しています。

放熱性能と電源設計の根本的な違い
EOS R5 Cは、動画撮影時に発生する熱に対応するため、従来のEOS R5とはまったく異なる放熱構造を採用しています。背面には大型の排熱スリットが設けられ、内部には専用の冷却ファンが搭載されており、これによって8Kや4Kの長時間録画時にも熱停止を起こしにくくなっています。この点が、EOS R5との最大の違いと言っても過言ではありません。また、バッテリーの電源供給においても、R5 Cは高負荷時に外部電源が必要となる場面があります。たとえば、8K 60Pの記録時や高ビットレートでの連続記録時には、USB PD対応の電源を接続することで安定動作が可能になります。このような仕様は、プロ用途での信頼性を確保するための設計であり、一般的な民生機とは明確に一線を画しています。さらに、外付けアクセサリとの互換性も意識されており、上位機種と同様にリグを組んで運用しやすいボディ形状になっていることも、映像制作の現場で歓迎される要素です。こうした冷却構造と電源設計の違いは、EOS R5 Cが「動画専用機」としてどこまで本気で作られたかを如実に示すものであり、単なるハイブリッドモデルでは得られない安心感を提供してくれます。
スペック
- 8K 60P対応のCinema RAW Light記録
- 専用ファンによる長時間撮影性能
- OS切り替えによる完全分離設計
- タイムコード入出力対応で業務用機器と連携
- 45メガピクセルの高解像度スチル性能
- 高性能なオートフォーカスと被写体追従
- USB PD対応の電源供給機構
- マルチメディア制作に最適なデュアルスロット構成
8K 60P対応のCinema RAW Light記録
EOS R5 Cは、8K解像度で毎秒60フレームの撮影が可能であり、しかも内部収録においてCinema RAW Lightという高品質かつ扱いやすいフォーマットに対応している点が大きな魅力です。このフォーマットはCanon独自のRAW記録方式でありながら、データ容量を抑える工夫がなされており、プロのポストプロダクションに必要な柔軟性を保ちながらも、ワークフローの負担を軽減してくれます。従来のRAW収録では、外部レコーダーや大容量のストレージが必須でしたが、EOS R5 CではCFexpressカードへの内部記録が可能なため、機材構成が簡素化され、撮影現場での自由度が大きく向上します。また、映像編集時にもRAWならではの広いダイナミックレンジや色調整の余地が活きてくるため、シネマティックな仕上がりを求める現場でも安心して導入できる仕様になっています。さらに、XF-AVCやMP4といった一般的なフォーマットもサポートしているため、用途に応じて最適な記録方式を選択することができ、ドキュメンタリーからCM制作、ライブイベントの収録まで幅広いジャンルに対応できます。
専用ファンによる長時間撮影性能
EOS R5 Cは、動画撮影時の熱問題に本気で向き合い、カメラ内部に専用の冷却ファンを搭載することで長時間撮影に対応できる設計となっています。従来のミラーレスカメラでは、4K以上の高解像度動画を長時間記録しようとすると熱によるシャットダウンが避けられませんでしたが、R5 Cではこの課題を根本から解決するアプローチが取られています。本体背面には大型のスリットが設けられ、そこから効率的に熱を排出する構造になっているため、長時間にわたる収録でも安定した動作を保つことが可能です。特に8K 60Pの内部収録のような高負荷作業においては、冷却性能が映像制作の成否を左右すると言っても過言ではなく、この点においてR5 Cは業務用機に匹敵する信頼性を実現しています。冷却ファンの動作音も静音設計が施されており、音声収録の際にも問題となりにくいレベルに抑えられています。これにより、現場ではカメラの状態を常に気にする必要がなく、撮影に集中できる環境を整えることができるため、プロフェッショナルからの評価が非常に高いポイントの一つとなっています。
OS切り替えによる完全分離設計
EOS R5 Cが他のハイブリッドカメラと大きく異なる点は、スチルとムービーの両モードが完全に独立したOSによって運用されていることです。モード切替ダイヤルを操作することで、カメラは一度シャットダウンし、静止画用のEOSモードと動画用のCinema EOSモードをそれぞれ起動し直す構造になっています。これにより、それぞれのモードで求められるUIや操作性が最適化され、撮影時の使い勝手が大幅に向上しています。静止画モードでは、EOS R5と同様のインターフェースをそのまま利用でき、45メガピクセルの高解像度での撮影や、ディープラーニングを活用したAF性能をフルに活用することが可能です。一方、動画モードに切り替えると、Cinema EOSシリーズで採用されているUIが展開され、波形モニターやフォーカスガイド、タイムコード管理など、業務用映像機器に求められる機能が充実した形で利用できます。この設計により、撮影者は一台のカメラでスチルとムービーの両方を妥協なくこなすことができ、現場での機材持ち替えや設定変更の手間を大幅に削減することができます。
タイムコード入出力対応で業務用機器と連携
EOS R5 Cは業務用機材としての適性をさらに高めるために、BNC端子によるタイムコードの入出力機能を搭載しており、これによりマルチカメラ収録や外部レコーダーとの連携が非常にスムーズに行えます。特にライブイベントやドキュメンタリーの現場では、複数台のカメラを用いて同時に映像を記録することが多く、それらの映像を後から編集する際に正確なタイムコード情報が不可欠となりますが、EOS R5 Cでは外部機器からのタイムコード信号を受信するだけでなく、内部からも送信することができるため、中心機材として他の機器をコントロールする役割も果たすことが可能です。また、HDMIやUSB端子と併用することで、同時に映像出力や電源供給を行う構成も実現でき、現場において柔軟な運用ができる点も大きな強みです。こうしたタイムコード機能は従来、上位のCinema EOSシリーズにしか搭載されていなかったものであり、それがR5 Cのようなコンパクトなボディに組み込まれたことは、機材構成を簡素化したい映像制作者にとって非常にありがたい要素と言えます。さらに、この機能はファームウェアによって制御されており、将来的なアップデートによってさらに機能が追加・拡張される可能性がある点も見逃せません。
45メガピクセルの高解像度スチル性能
EOS R5 Cは動画機能に注目が集まりがちですが、静止画性能も非常に高く、搭載されているフルサイズCMOSセンサーは有効画素数約4500万画素を誇り、極めて高い解像度での撮影が可能です。この解像度は風景や建築物の細部描写はもちろん、商品撮影やスタジオポートレートなどにおいても圧倒的な情報量を提供してくれます。さらに、DIGIC Xプロセッサーとの組み合わせにより、高解像度でありながらも約20コマ/秒の高速連写を電子シャッターで実現しており、スポーツや動物撮影といった一瞬を逃したくないジャンルでも頼りになる性能を発揮します。また、AF性能も非常に優れており、人物や動物、さらには乗り物といった多様な被写体を自動で検出・追従するディープラーニングベースのAFアルゴリズムが搭載されているため、構図に集中しながらもピント合わせをカメラに任せることができます。こうした静止画性能はEOS R5と同等でありながら、ボディ内部に動画用ファンを搭載していることで熱による性能低下が起きにくくなっている点も見逃せません。つまり、EOS R5 Cは高解像度と信頼性を両立したハイエンドスチルカメラとしての一面も持っており、動画撮影を目的としたユーザーだけでなく、静止画のクオリティに妥協したくないフォトグラファーにも確かな選択肢として支持されています。

高性能なオートフォーカスと被写体追従
EOS R5 Cはキヤノン独自のデュアルピクセルCMOS AF IIを採用しており、このシステムはセンサー全域での高速かつ高精度なオートフォーカスを実現することで、多様な撮影シーンにおいて優れた被写体追従能力を発揮します。特に人物の顔や瞳を検出する精度は非常に高く、動きの激しいポートレート撮影やウェディング、スポーツシーンにおいても常に被写体にピントを合わせ続けることが可能です。さらに、動物や車、バイクといった特定の被写体にも対応しており、AIによるディープラーニング技術を活用して動きを予測することで、予測不能な被写体の動きにも柔軟に対応できます。動画撮影時においてもこのAF性能は有効であり、Cinema EOSモードでも滑らかで自然なフォーカス移動を実現するため、プロの映像制作現場でも信頼して使用できます。また、タッチパネルを活用した直感的なフォーカス操作も可能で、被写体の移動に応じて瞬時にフォーカス位置を切り替えることができるため、現場での即応性が求められる状況でも安心して使用できます。AFトランジション速度や被写体追従感度も細かく調整できるため、撮影者の意図に応じたピント演出が可能になっており、単なる自動フォーカス機能の域を超えた表現力を備えたオートフォーカスシステムとなっています。

USB PD対応の電源供給機構
EOS R5 Cは動画機としての安定した運用を重視し、USB Power Delivery(USB PD)に対応した電源供給機構を備えています。これにより、USB-Cケーブルを用いてモバイルバッテリーやACアダプターからカメラ本体へ直接電源を供給することができ、バッテリー消耗を気にすることなく長時間の撮影が可能になります。特に8K 60Pのような高負荷な動画記録を行う際には、バッテリーのみでは電力供給が追いつかず機能制限がかかる場合がありますが、USB PDに対応した外部電源を接続することで、カメラの持つ全機能をフルに発揮することが可能になります。この仕組みは、現場での安定性や信頼性を求めるプロフェッショナルにとって非常に重要であり、モバイルバッテリーやAC電源との連携を前提とした撮影体制の構築を可能にします。また、外部電源を接続しながらバッテリーを装着しておくことで、停電やケーブル抜けなどの不測の事態にも対応できる冗長性が確保されている点も評価されています。さらに、PD対応により市販の一般的なモバイル電源が活用できるため、特殊なアクセサリーを追加購入する必要がないというコスト面のメリットもあり、これまで以上に柔軟な電源管理が可能になったことで、撮影現場での自由度が飛躍的に向上しています。
マルチメディア制作に最適なデュアルスロット構成
EOS R5 CはCFexpress Type BとSD UHS-IIという異なる規格のメモリーカードスロットを1基ずつ備えたデュアルスロット構成となっており、これにより高画質な記録と柔軟な運用の両立を可能にしています。CFexpressスロットは8K RAWなどの高ビットレートな記録に対応し、最大のパフォーマンスを必要とする動画記録においても安定した書き込み速度を確保します。一方、SDスロットはバックアップ記録やプロキシファイルの保存先として活用でき、同時記録による冗長性の確保や編集用ファイルの即時取り出しといった多用途な運用が可能です。動画撮影においては収録形式に応じてカードスロットを使い分けることで、収録後のデータ処理やバックアップ体制を効率化でき、静止画撮影時にはRAWとJPEGの分離記録などにも対応するため、プロの現場においても撮影スタイルに応じた最適な構成を組むことができます。また、記録メディアの選択肢が広がることでコスト面にも柔軟性が生まれ、高速性を求める収録時にはCFexpressを、低コスト運用や記録の分散にはSDカードを活用するといった使い分けが実現できます。このように、EOS R5 Cのデュアルスロット設計は、動画・静止画を問わず幅広い用途に対応する撮影者にとって極めて実用性の高い構成であり、制作現場の信頼に応える設計となっています。

EOS R5 Cの実用性を活かす運用術
- プロの撮影現場で信頼される理由
- スチルと動画を両立するための工夫
- 小規模チームでも活用できる柔軟性
プロの撮影現場で信頼される理由
EOS R5 Cがプロの撮影現場で信頼されている最大の理由は、カメラとしての基本性能が非常に高いことに加えて、ハイブリッドでありながらも妥協のない映像制作機として仕上げられている点にあります。8K 60Pの内部収録やCinema RAW Lightへの対応、そしてタイムコード入出力や冷却ファンなど、動画制作に必要な機能がすべて詰め込まれていながらも、静止画性能では4500万画素のフルサイズセンサーによる高解像度な表現が可能で、動体撮影にも適した連写性能とAF追従性を備えています。このように、一台でスチルとムービーの両方を高い次元でカバーできることで、機材の持ち替えや構成の見直しといった煩雑さを減らすことができ、特に取材やドキュメンタリー、ウェディングなど、限られた機材と人員で迅速に対応する必要のある現場では非常に重宝されます。また、ユーザーインターフェースも静止画と動画で完全に分離されており、それぞれの操作系に最適化されたOSが切り替わることで、どちらか一方を犠牲にすることなく、快適な操作性を保ちながら撮影が進められます。さらに、USB PDによる電源供給やCFexpressとSDカードのデュアルスロット構成といった実用的な設計が、プロフェッショナルの期待に応える安心感を提供しており、これらの要素が重なり合ってEOS R5 Cが映像制作現場で信頼される理由を形成しています。

スチルと動画を両立するための工夫
EOS R5 Cを使ってスチルと動画の両方を高いレベルで扱うためには、カメラの持つ機能を理解し、それに適した運用方法を取ることが重要です。まず、スチルモードと動画モードが完全に独立して動作する構造であるため、モードを切り替える際にはカメラの再起動が必要になりますが、この挙動を前提として撮影計画を立てておくことで無駄なロスタイムを避けることができます。例えば、静止画の撮影後すぐに動画収録に移るようなスケジュールがある場合には、切り替えにかかる数十秒の間に照明の調整や音声チェックを行うなど、撮影フローを効率化する工夫が求められます。また、動画収録時にはUSB PDによる電源供給を併用することで、バッテリー残量を気にせず収録に集中できるため、事前に対応するモバイル電源を準備しておくことが理想です。さらに、CFexpressカードには8KやRAWの本記録を、SDカードにはプロキシファイルを保存するといった使い分けをすることで、撮影後の編集作業もスムーズに進められます。AF設定もモードごとに保存されるため、それぞれのモードで最適なトラッキング精度や速度に調整しておくことが、現場での柔軟な対応力につながります。このように、EOS R5 Cの多機能性を活かすためには、機能を単に使うのではなく、撮影フロー全体の中でどのように組み込むかを意識した運用が鍵になります。

小規模チームでも活用できる柔軟性
EOS R5 Cは、映画やCMなど大規模な撮影体制だけでなく、個人クリエイターや小規模チームによる映像制作にも非常に向いているカメラです。その理由は、コンパクトで軽量なボディに本格的な映像制作機能が凝縮されている点にあり、スタッフの少ない現場でも高品質な映像を収録することができるからです。例えば、現場で同時に撮影と音声収録を行う場合にも、3.5mmマイク端子とヘッドホン端子が備わっているため、外部マイクを接続しつつ音声モニタリングを行うといった基本的な構成が簡単に実現できます。また、AF性能が非常に高いため、フォーカス専任のスタッフがいなくても安定したピント合わせが可能であり、タッチパネル操作によって直感的にフォーカスポイントを指定できることで、ソロ撮影においても高精度なピント制御が可能になります。さらに、HDMI出力を使えば外部モニターに映像を出力できるため、ディレクターや照明担当と画面を共有しながら撮影を進めることも可能です。加えて、Canon Log 3やHDR PQなどのログ記録にも対応しているため、後処理でのカラーグレーディングにも柔軟に対応でき、限られたリソースでもプロフェッショナルな仕上がりを追求できます。こうした機能の数々が、EOS R5 Cを大規模な制作現場だけでなく、小さな制作チームや個人のクリエイターにとっても非常に頼もしい存在にしており、多様な制作スタイルに柔軟に応える1台となっています。
EOS R5 Cの魅力を引き出す撮影スタイル
- イベント撮影における機動力と信頼性
- ドキュメンタリー制作での柔軟な対応力
- クリエイティブな映像表現における可能性
イベント撮影における機動力と信頼性
EOS R5 Cは、機動力と信頼性を両立する数少ないハイブリッドカメラであり、特に結婚式やライブ、発表会といった現場での撮影において真価を発揮します。まず、軽量でコンパクトなボディは狭い場所でも取り回しが良く、カメラマンが自由に移動しながら臨機応変に構図を変えることができます。さらに、高性能なデュアルピクセルCMOS AF IIのおかげで、人物の顔や瞳を正確に検出し続け、暗所や逆光といった難しい環境でも安定したピントを維持できるため、大切な瞬間を逃すことがありません。また、静止画モードでは高画素センサーを活かして記念写真や商品カットのような用途にも対応でき、動画とスチルを同時に依頼された現場でも一台で完結する運用が可能です。さらに、長時間収録に必要な冷却ファンを搭載しているため、動画収録中の熱停止リスクも大幅に軽減されており、重要な場面の連続記録も安心して任せられます。加えて、バッテリーの持ち時間を補うUSB PDによる電源供給や、記録メディアの柔軟な運用を可能にするCFexpressとSDのデュアルスロット構成により、予測不能なイベントの流れにも柔軟に対応できます。このように、EOS R5 Cはプロが求めるスピード感と信頼性を兼ね備えた、イベント現場における非常に頼れる存在として重宝されています。

ドキュメンタリー制作での柔軟な対応力
ドキュメンタリー撮影においては、限られた機材と時間の中で、リアルな瞬間を正確に、かつ印象的に切り取ることが求められますが、EOS R5 Cはこの要求にしっかり応えることができるカメラです。スチルと動画が独立したモードで運用できる設計は、状況に応じて必要な機能を的確に使い分けることを可能にし、突発的な出来事に対応するスピード感を維持しながら高品質な映像を記録できます。例えば、静止画で情景を記録した直後にインタビュー映像の撮影へと即座に移行する場合でも、それぞれに最適化されたインターフェースによりストレスなく操作を続けることができ、撮影者が機材に振り回されることなく目の前の被写体に集中できる環境を整えられます。また、高感度耐性にも優れているため、屋内や夜間の撮影でもクリアな映像が得られ、HDR撮影にも対応していることから、後処理での色表現にも幅が生まれます。さらに、タイムコード機能を活用すれば複数台のカメラを同期させてのインタビュー撮影やイベント収録にも対応可能で、編集時の手間を大きく省くことができます。これらの要素が合わさることで、EOS R5 Cは小規模チームによる機動的な制作から、大規模な長期プロジェクトまで幅広いドキュメンタリー制作に対応する柔軟性を持った1台として高く評価されています。
クリエイティブな映像表現における可能性
EOS R5 Cは、単なる記録機器を超えたクリエイティブな映像表現のためのツールとして、多くの映像制作者に新たな可能性を与えてくれるカメラです。まず、8K 60PのCinema RAW Lightによる高解像度記録は、ポストプロダクションにおけるトリミングや手ブレ補正、マルチカメラ編集の素材としても非常に有用であり、制作の自由度を格段に高めてくれます。加えて、Canon Log 3やHDR PQといった広いダイナミックレンジに対応した記録方式が、自然光から照明環境まで幅広い撮影条件に柔軟に対応し、色彩表現にこだわる映像作家にも十分応えることができます。また、スローモーション映像を演出するためのハイフレームレート撮影にも対応しており、4K 120Pの記録が可能な点は、表現力を重視する撮影において大きな武器になります。さらに、EOS R5 Cはカスタムボタンやメニュー設定の自由度も高く、自分の撮影スタイルに応じて操作性を最適化できるため、反射的に構図を変えたり露出を調整したりといった即応性にも優れています。加えて、外部モニターやジンバルとの親和性も高く、リグを組んだ本格的なシネマスタイルから、軽装備での街歩き撮影まで、さまざまな映像表現に適応します。このように、EOS R5 Cは映像表現の幅を広げ、撮影者の想像力をそのまま具現化するための非常に優れたツールとなっています。

まとめ
EOS R5 Cは映像制作と静止画撮影の両立を本気で考える撮影者にとって最良の選択肢です。8K 60Pの高解像度記録に対応しながらも冷却ファンの搭載により長時間収録を安定して行うことができ、動画専用モードではCinema EOSの操作系がそのまま活かされるため、映像表現の自由度が大きく広がります。一方で静止画撮影では約4500万画素という高精細な表現力を持ち、AF性能や連写性能も高く、動体にも対応できる柔軟性を備えています。また、CFexpressとSDカードのデュアルスロット構成やUSB PD給電、タイムコード入出力などプロの現場で求められる実用機能が揃っており、動画と写真の両方において一切の妥協なく運用することが可能です。EOS R5 Cは個人の映像制作者からプロダクションチームに至るまで、幅広い現場で真価を発揮する万能型のカメラです。
8KやRAWなど高画質な映像収録が求められる一方で、軽量かつコンパクトな機材構成を維持したいというニーズに、EOS R5 Cは極めて高いレベルで応えてくれます。特にスチルと動画のOSを完全に分離した設計は、1台のカメラでありながら2台分の機能を備えているとも言える強みであり、再起動を伴うモード切り替えさえ理解しておけば、現場における機動性と柔軟性を大きく高める要素となります。Cinema RAW LightやCanon Log 3など編集耐性の高いフォーマットも選択でき、カラグレやトリミングといった後処理工程にも柔軟に対応できます。小規模な制作現場であってもこのカメラを中心に据えることで、撮影・編集・納品のすべてにおいて高品質な作品作りが可能となり、映像制作のクオリティと効率を両立した運用が実現します。EOS R5 Cは、撮る側の発想と工夫次第でいかようにも使いこなせる、次世代の表現者にふさわしい一台です。

