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Canon ドロップインフィルター マウントアダプター EF-EOS R 可変式NDレビュー|使い方と注意点を解説

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Canon ドロップインフィルター マウントアダプター EF-EOS R 可変式NDレビュー|使い方と注意点を解説 アクセサリー

Canon ドロップインフィルター マウントアダプター EF-EOS R 可変式NDレビュー|使い方と注意点を解説

ドロップインフィルター マウントアダプター EF-EOS R ドロップイン 可変式NDフィルター A付は、キヤノンのEFレンズやEF-SレンズをEOS Rシリーズで使うためのマウントアダプターに、可変式NDフィルター機能を組み込んだアクセサリーです。通常のマウントアダプター EF-EOS Rと同じくEFマウントレンズをRFマウントのEOS Rシリーズへ装着できますが、レンズとボディの間へNDフィルターを差し込めることが最大の特徴です。

可変式NDフィルター AではND3からND500相当まで濃度を調整できます。動画でシャッタースピードを固定したまま露出を合わせたい場合、日中にF1.4やF1.8を開放付近で使いたい場合、水流や人の動きを低速シャッターで表現したい場合など、光量だけを落としたい場面で便利です。しかもレンズ前面へフィルターを取り付ける方式ではないため、使用するEFレンズごとに異なるフィルター径を揃える必要がありません。

特にEF11-24mm F4L USM、TS-Eレンズ、魚眼レンズ、大口径超望遠など、前玉の形状やレンズ構造によって通常のねじ込み式フィルターを使いにくいレンズでは、この方式の価値が大きくなります。ひとつのドロップインNDを複数のEFレンズで共有できるため、EFレンズ資産をEOS Rシリーズへ移行した人にとっては単なる変換アダプター以上の意味を持つアクセサリーです。

一方、可変式NDには最低濃度があり、NDを完全にゼロへ戻すことはできません。また高濃度側では色かぶりや濃度ムラが出る可能性があり、フィルターを外して通常撮影する場合には別売のドロップイン クリアフィルター Aが必要です。RFレンズには使用できないため、EFレンズを継続利用する人ほど価値が高い製品です。

この記事では、ドロップインフィルター マウントアダプター EF-EOS R 可変式NDフィルター A付の基本仕様、ND3~ND500の意味、動画撮影、静止画、超広角レンズ、大口径単焦点、EF-Sレンズでの使い方、通常アダプターとの違い、クリアフィルターの必要性、色かぶり、中古購入時の確認点まで詳しく解説します。

  1. ドロップインフィルター マウントアダプター EF-EOS Rとは
    1. EF・EF-SレンズをEOS Rシリーズで使える
    2. 通常アダプターよりわずかに大きいが約121g
  2. 可変式NDフィルター AはND3~ND500相当
    1. 約1.5段から9段近い減光幅を連続調整できる
    2. 最大濃度近くでは色かぶりや濃度ムラに注意
  3. 動画撮影で可変NDが便利な理由
    1. シャッタースピードを固定して露出を変えられる
    2. レンズを交換しても同じNDを使い回せる
  4. 超広角や特殊レンズで特に価値が高い
    1. EF11-24mmやTS-Eなど前玉が特殊なレンズで使える
    2. 超望遠でも巨大な前玉へフィルターを付ける必要がない
  5. 静止画でもF1.2やF1.4を日中に使いやすい
    1. 明るい場所でも大口径レンズのボケを維持できる
  6. スローシャッター表現にも使える
    1. 水流や人の動きを流す撮影に使える
  7. フィルターを外したままでは通常撮影用にならない
    1. NDを使わない撮影にはクリアフィルター Aが必要
    2. クリアフィルターも光学系の一部として扱う
  8. 通常のマウントアダプター EF-EOS Rとの違い
    1. EFレンズを使うだけなら通常タイプの方が単純
    2. コントロールリング付きとは同時使用できない
  9. AFや手ブレ補正への影響
    1. EFレンズ本来のAF方式はそのまま残る
  10. EF-Sレンズでも使用できる
    1. フルサイズEOS RではEF-S装着時にクロップされる
  11. 使えないレンズと機能制限
    1. RF・RF-S・EF-Mレンズには使用できない
  12. 防塵・防滴に配慮した構造
    1. フィルター交換部分からのホコリには注意したい
  13. 中古購入時に確認したいポイント
    1. 可変NDのムラ・傷・ダイヤル動作を確認する
    2. 電子接点とロック機構も確認する
  14. このアダプターが向いている人
    1. EFレンズで動画を撮る人ほど恩恵が大きい
  15. まとめ

ドロップインフィルター マウントアダプター EF-EOS Rとは

EOS RシリーズはRFマウントを採用しているため、EFレンズやEF-Sレンズを直接装着することはできません。そこでEF-EOS R系マウントアダプターを使い、EFマウントとRFマウントのフランジバック差を埋めながら電子通信を中継します。

ドロップインフィルター マウントアダプターは、その基本機能へフィルターホルダーを追加したモデルです。レンズ前面へフィルターを装着するのではなく、レンズ後端とカメラの間へ専用フィルターを差し込みます。

EF・EF-SレンズをEOS Rシリーズで使える

前側はキヤノンEFマウント、後側はRFマウントとなっており、EFレンズとEF-SレンズをEOS Rシリーズへ装着できます。AF、絞り制御、レンズ内手ブレ補正、撮影情報の通信など、EFレンズが持つ主要な電子機能も基本的に利用できます。

アダプター内部に焦点距離を変える光学系は入っていないため、EF50mmを装着した場合は50mmのままです。フルサイズEOS Rへ装着すれば本来の画角で使え、APS-CのEOS R7やR10、R50系ではセンサーサイズによって約1.6倍相当の画角になります。

EFレンズをEOS Rシリーズで使う基本構造については、EOS RでEFレンズを使う方法で詳しく解説しています。

通常アダプターよりわずかに大きいが約121g

本体寸法は約73.2×24.7mm、質量は約121gです。通常のマウントアダプター EF-EOS Rが約110gなので、フィルターホルダー機構を備えながら重量差は大きくありません。

EFレンズを付けた状態では、そもそもアダプター分だけ鏡筒が約24mm延長されます。ドロップイン方式でも基本的な長さは大きく変わらないため、フィルター機能を追加したことによる携帯性への影響は比較的小さい構成です。

一方、レンズ交換のたびにアダプターごと付け替えるか、アダプターをボディ側へ残すかで操作感は変わります。EFレンズを複数本使う場合には、通常のRFレンズより着脱点が一つ増えることを意識しておく必要があります。

アダプター使用時のサイズや重量、操作上の違いは、Canonマウントアダプターのデメリットで詳しく扱っています。

可変式NDフィルター AはND3~ND500相当

同梱される可変式NDフィルター Aは、側面の調整ダイヤルを回すことでND3からND500相当まで濃度を変えられます。NDフィルターは光量を減らすためのフィルターで、絞り、シャッタースピード、ISO感度とは別に露出を調整できます。

約1.5段から9段近い減光幅を連続調整できる

ND3相当は約1.5段、ND500相当では約9段近い減光になります。固定式NDを複数枚用意する場合、ND4、ND8、ND16、ND32など光量に応じて交換する必要がありますが、可変式ならダイヤルを回すだけで濃度を連続的に変更できます。

特に動画では、シャッタースピードと絞りを固定した状態で太陽が雲へ入ったり出たりすると、露出だけを素早く合わせる必要があります。このときISO感度を大きく変えるより、NDの濃度を少し動かす方が映像表現を維持しやすくなります。

静止画でも、日中にF1.2やF1.4を使いたい場面、滝や川を低速シャッターで流したい場面などで使えます。レンズ側の設定を変えず、光量だけをコントロールできることがNDの役割です。

EFレンズをEOS Rシリーズへ装着した際の焦点距離や画角については、マウントアダプターで画角は変わる?で整理しています。

最大濃度近くでは色かぶりや濃度ムラに注意

可変式NDフィルター Aは広い調整幅を持ちますが、全域をまったく同じ画質で使えるわけではありません。キヤノンも高濃度側、特にダイヤルの白線が見えなくなる付近では、青みがかった色変化や濃度ムラが発生する場合があると案内しています。

可変NDは偏光作用を利用して濃度を変えるため、高濃度になるほど色や明るさの均一性へ影響が出やすくなります。実写レビューでも中程度までの濃度は扱いやすい一方、最大付近では色変化が目立つという評価があります。

そのためND500まで使えることと、常にND500を積極的に使うことは別です。長時間露光で極端な減光が必要なら固定NDの方が色再現を安定させやすい場面もあります。可変式の強みは、撮影中に素早く光量を調整できる点にあります。

EFとRFの光学的な違いやアダプターの役割は、RFレンズとEFレンズの違いで詳しく解説しています。

動画撮影で可変NDが便利な理由

このアダプターが特に使いやすいのは動画撮影です。動画では自然な動きのブレを得るため、フレームレートに応じてシャッタースピードをある程度固定して使うことが多く、写真のように露出に合わせて毎回シャッタースピードを自由に変えにくいからです。

シャッタースピードを固定して露出を変えられる

例えば30Pの動画で1/60秒を基準に撮影し、背景をぼかすためF1.8を使いたい場合、日中では最低ISO感度でも明るすぎることがあります。通常ならF4やF5.6へ絞る必要がありますが、NDを入れればF1.8のまま適正露出へ調整できます。

人物が屋内から屋外へ移動する撮影でも、絞りやシャッタースピードを維持しながらNDダイヤルだけで光量を調整できます。固定NDを交換する場合は撮影を止める必要がありますが、可変式なら連続的に操作できます。

動画撮影では絞りを変えると被写界深度まで変化し、シャッタースピードを変えると動きの見え方が変わります。NDはその二つを維持したまま露出を変えられるため、単なる暗色フィルター以上の役割があります。

EFレンズのAF方式や動画時の作動特性については、STM・USM・VCMの違いで確認できます。

レンズを交換しても同じNDを使い回せる

動画制作では広角、標準、望遠と複数レンズを使うことがあります。前面フィルター方式では67mm、77mm、82mmなどレンズ径が異なると、フィルターを複数用意するかステップアップリングが必要です。

ドロップイン方式なら、アダプターへ装着できるEFレンズであればレンズ前面のフィルター径に関係なく同じ可変NDを使えます。EF16-35mmからEF70-200mmへ交換しても、NDフィルター自体を買い替える必要がありません。

大口径レンズ用の高品質な可変NDはサイズが大きくなるほど価格も上がりやすいため、複数レンズで一本を共有できることは機材コストにも影響します。

EOS RシリーズとEFレンズを組み合わせる考え方は、Canon EFとは?EFレンズの特徴とEOS Rでの使い方で詳しく整理しています。

超広角や特殊レンズで特に価値が高い

ドロップイン方式の最大の利点の一つは、前面フィルターを装着しにくいレンズでもNDを使えることです。通常のねじ込み式フィルターは、レンズ先端にフィルターねじが必要です。

EF11-24mmやTS-Eなど前玉が特殊なレンズで使える

超広角レンズの中には前玉が大きく前方へ突出し、通常の円形フィルターを取り付けられないものがあります。TS-Eのようなシフト・ティルトレンズでも、レンズ前面で大型フィルターシステムを組むと機材が大きくなります。

ドロップイン方式ではレンズ後方へフィルターを配置するため、前玉形状の影響を受けません。EF11-24mm F4L USMのような超広角や、特殊形状のレンズでも一つのNDを利用できます。

大型角形フィルターとホルダーを持ち歩く必要が減るため、風景撮影や建築撮影では機材の簡素化にもつながります。超広角でねじ込み式可変NDを使ったときに起きやすい厚い枠による物理的なケラレも避けやすくなります。

EFレンズの種類とEOS Rでの利用範囲については、Canonレンズ対応表でRF・EF・EF-Sをまとめて確認できます。

超望遠でも巨大な前玉へフィルターを付ける必要がない

大口径超望遠では前玉径が非常に大きく、一般的なねじ込み式フィルターを取り付ける設計になっていないレンズもあります。レンズによっては専用の差し込み式フィルターを持ちますが、ドロップインアダプター側でNDを管理できればEOS Rボディ側の運用を統一できます。

望遠撮影で可変NDを使う場面としては、流し撮りがあります。晴天下で1/30秒や1/60秒までシャッタースピードを下げたい場合、最低ISO感度と最小絞りだけでは明るすぎることがあります。NDを使えば適正露出のまま低速シャッターを選べます。

一方、野鳥の高速シャッター撮影ではNDを入れる必要はほとんどありません。可変NDを使わない撮影ではクリアフィルターへ交換することになります。

EF望遠レンズをEOS Rで使う構成については、RFマウントのサードパーティ望遠レンズ事情でもEF望遠資産を利用する方法を扱っています。

静止画でもF1.2やF1.4を日中に使いやすい

可変NDは動画専用ではありません。静止画でも、カメラの最高シャッタースピードを超えるほど明るい場面で大口径レンズを開放撮影したい場合に役立ちます。

明るい場所でも大口径レンズのボケを維持できる

晴天下でEF85mm F1.2LやEF50mm F1.2Lを開放にすると、ISO100でも1/8000秒を超える露出になることがあります。電子シャッターでさらに高速化できるボディもありますが、撮影条件やフリッカー、ストロボ同調などによって高速シャッターを使いたくない場面もあります。

NDを使えばF1.2やF1.4のまま光量を抑えられるため、人物撮影で大きな背景ボケを維持できます。絞りをF2.8へ変更して露出を合わせる方法と比べ、被写界深度を変えずに済みます。

また、明るい屋外でストロボを使う場合にも、NDで全体の露出を落としながら大口径を使う方法があります。機材構成や同調方式によって使い方は変わりますが、絞りを表現として固定できることがNDの利点です。

EFレンズをEOS Rで活用する利点は、EOS RでEFレンズを使う方法で中古EFレンズまで含めて解説しています。

スローシャッター表現にも使える

静止画でNDを使う代表的な目的が長時間露光です。日中ではISO100、F16まで絞っても十分にシャッタースピードを下げられない場合があります。

水流や人の動きを流す撮影に使える

滝や川、波を滑らかに見せる場合、1秒から数十秒の露光を使うことがあります。NDフィルターを使うことで昼間でも長いシャッタースピードを選べます。雲の動きを流したり、街中を歩く人を薄く写したりする場合にも同じです。

可変式なら、構図を確認しながら少しずつ濃度を変えて目的のシャッタースピードへ合わせられます。固定NDを交換しながら適正値を探すより操作が速く、撮影場所の光量が頻繁に変化する状況にも対応しやすくなります。

ただし最大濃度に近づくほど色かぶりの可能性が高まるため、数分単位の長時間露光を画質優先で行う場合には固定式高濃度NDの方が扱いやすいこともあります。

マウントアダプターそのものが焦点距離や画角へ与える影響は、マウントアダプターで画角は変わる?で確認できます。

フィルターを外したままでは通常撮影用にならない

ドロップインタイプで注意したいのが、可変NDフィルターを単純に引き抜けばNDなしになるわけではないことです。通常光量で使用する場合にはドロップイン クリアフィルター Aを装着します。

NDを使わない撮影にはクリアフィルター Aが必要

可変式NDフィルター Aは最低濃度でもND3相当、約1.5段の減光があります。そのため薄い設定へ戻しても、完全な透明状態にはなりません。

日陰、夜景、室内、野鳥撮影など少しでも光量を確保したい場面では、1.5段の減光でも影響は大きくなります。例えばNDなしでISO1600となる条件なら、ND3相当を入れたままではさらにISOを上げる必要があります。

通常のマウントアダプターとして使う場合は、別売のドロップイン クリアフィルター Aへ交換します。可変ND付きセットだけを購入すると、NDを必要としない場面でクリアフィルターを追加したくなる点は事前に把握しておきたい部分です。

通常アダプター、コントロールリング付き、ドロップインタイプの違いは、Canonコントロールリングの使い方でも比較できます。

クリアフィルターも光学系の一部として扱う

ドロップイン部を空のままにして使う設計ではありません。フィルターを含めた状態で光路が成立するよう設計されているため、NDを使わない場合にもクリアフィルターを入れて使います。

これは「フィルター効果が不要だから空にする」という一般的な前面フィルターとは考え方が異なる部分です。交換時にはホコリがアダプター内部へ入り込まないよう注意も必要になります。

フィルター交換部分が撮像素子へ比較的近い位置にあるため、付着した大きなゴミや汚れが撮影へ影響する可能性もあります。レンズ前面のフィルター以上に清潔な状態を維持したい部分です。

EFとRFの互換性そのものについては、RFレンズをEFマウントへ変換できない理由でマウント構造から解説しています。

通常のマウントアダプター EF-EOS Rとの違い

EFレンズをEOS Rシリーズで使うだけなら、通常のマウントアダプター EF-EOS Rでも目的を果たせます。ドロップインモデルは、そこへフィルター運用の利便性を追加した製品です。

EFレンズを使うだけなら通常タイプの方が単純

通常のEF-EOS Rは構造がシンプルで、NDやPLを必要としない撮影では扱いやすいアダプターです。クリアフィルターを別に用意する必要もなく、EFレンズをEOS Rで使うことだけが目的なら十分です。

ドロップインタイプは価格も高く、可変ND、円偏光、クリアとフィルターを追加していくとアクセサリー費用も増えます。EFレンズを数本しか使わず、通常の前面フィルターで困っていない場合には機能を持て余すこともあります。

反対に、動画でNDを頻繁に使う、径の違うEFレンズを多数持つ、前面フィルターを付けにくい超広角を使う場合は、ドロップイン機構そのものが撮影効率へ直結します。

通常タイプを含めたEF-EOS R系アダプターの注意点は、Canonマウントアダプターのデメリットで整理しています。

コントロールリング付きとは同時使用できない

EF-EOS R系には、通常タイプのほかにコントロールリング マウントアダプター EF-EOS Rもあります。こちらはアダプター外周へコントロールリングを備え、ISO感度、露出補正、絞りなどを割り当てられます。

ドロップインタイプとコントロールリングタイプは別製品なので、両方の機能を一つのアダプターで同時に使うことはできません。NDの利便性を優先するか、コントロールリングを優先するかという選択になります。

RFレンズでは多くのレンズにコントロールリングがありますが、EFレンズにはありません。EFレンズでRF機らしいリング操作を追加したい人にはコントロールリング版、フィルター運用を重視する人にはドロップイン版という性格の違いがあります。

コントロールリング版の使い方については、Canonコントロールリングの使い方で詳しく解説しています。

AFや手ブレ補正への影響

ドロップインアダプターは、NDフィルター機能を除けばEFレンズとEOS Rボディの通信を中継するマウントアダプターです。EFレンズが持つAFやISを別方式へ変えるものではありません。

EFレンズ本来のAF方式はそのまま残る

EFレンズがリングUSMならリングUSM、STMならSTMの特性がそのまま残ります。アダプターを装着したからAFモーターが高速化したり静音化したりすることはありません。

EOS Rシリーズでは撮像面AFを利用するため、一眼レフ時代の位相差AFで見られた前ピンや後ピンの影響を受けにくくなる利点があります。その一方、古いEFレンズではAFモーターの速度や作動音が現代のRFレンズより目立つ場合があります。

NDを濃くするとセンサーへ届く光自体が減るため、非常に暗い条件ではAF性能へ影響する可能性があります。明るい日中に露出調整として使う場合は問題になりにくいものの、暗所で高濃度NDを使用する意味はほとんどありません。

EFレンズのAF駆動方式は、STMとUSMとVCMの違いで詳しく解説しています。

EF-Sレンズでも使用できる

ドロップインフィルター マウントアダプター EF-EOS RはEF-Sレンズにも対応します。APS-C用のEF-SレンズをEOS R7、R10、R50系へ装着する場合、そのままAPS-C画角で使用できます。

フルサイズEOS RではEF-S装着時にクロップされる

フルサイズのEOS R5やR6系へEF-Sレンズを装着すると、カメラ側がAPS-C相当のクロップ撮影へ切り替わります。センサー全幅を使うことはできないため、有効画素数はフルサイズ時より少なくなります。

それでも、EF-S10-18mmやEF-S17-55mm F2.8 IS USMなど手元のAPS-C用EF-SレンズをEOS Rへ移行後も利用できる点は大きな利点です。可変NDも同時に使えるため、動画用としてEF-Sレンズを継続運用する構成も作れます。

APS-CのEOS Rボディであればクロップを意識せずEF-Sレンズを本来の用途で使えます。R7やR50 Vの動画用途とEF-Sレンズを組み合わせる場合にも、レンズ径に関係なく一つのNDを共用できます。

Canon各マウントの対応関係は、Canonレンズ対応表で一覧にしています。

使えないレンズと機能制限

名称にEF-EOS Rとある通り、すべてのキヤノンレンズへ対応するアダプターではありません。RFレンズ、RF-Sレンズ、EF-Mレンズはこのアダプターを介して使う対象ではありません。

RF・RF-S・EF-Mレンズには使用できない

RFレンズとRF-SレンズはEOS Rシリーズへ直接装着するため、EF-EOS Rアダプター自体が不要です。EF-MレンズはEOS Mシリーズ用なので、EF-EOS Rを使ってEOS Rシリーズへ装着することはできません。

また、一部の古いEFレンズでは機能制限があります。キヤノンは、古いフォーカスプリセット対応超望遠の一部でフォーカスプリセットが使えないことや、EF35-80mm F4-5.6 PZのパワーズームが動作しないことを案内しています。

サードパーティ製EFマウントレンズは、機種やファームウェアによってEOS Rシリーズでの動作が異なる場合があります。純正アダプターを使っても、レンズメーカー側がEOS Rボディとの完全互換を保証していない製品は個別確認が必要です。

RF・EF・EF-S・EF-Mの違いは、Canonレンズ対応表で整理しています。

防塵・防滴に配慮した構造

ドロップインフィルター マウントアダプター EF-EOS Rは、防塵・防滴に配慮した構造を採用しています。マウント部にはゴムリングがあり、対応するボディやレンズと組み合わせた際に水滴や砂塵の侵入を抑えます。

フィルター交換部分からのホコリには注意したい

アダプター本体が防塵・防滴構造でも、ドロップインフィルターを交換するときには開口部が外気へ露出します。屋外の砂埃が多い場所や雨の中で頻繁に抜き差しすれば、内部へゴミが入り込む可能性があります。

フィルターがセンサーに比較的近い位置にあるため、付着物によっては前玉のホコリより画像へ影響しやすい場合があります。交換時にフィルター表面へ指紋を付けないこと、収納時にケースへ入れることも重要です。

防塵・防滴は完全防水を意味しません。屋外撮影で使える構造ではありますが、雨中でフィルターを頻繁に交換するような使い方には注意が必要です。

EF-EOS Rを使う際の構造上の注意点は、Canonマウントアダプターのデメリットでも詳しく扱っています。

中古購入時に確認したいポイント

ドロップインフィルター マウントアダプター EF-EOS Rは電子接点とフィルターホルダーを持つため、中古では通常の機械式アダプターより確認点が多くなります。

可変NDのムラ・傷・ダイヤル動作を確認する

最初に可変NDフィルター Aを明るい背景へ向け、ダイヤルを最低濃度から高濃度までゆっくり回します。濃度が不自然に飛ぶ、ダイヤルが極端に重い、途中で引っ掛かる場合は注意が必要です。

フィルター面には傷、コーティング剥離、カビ、クモリがないかを確認します。小さなホコリなら写りへ影響しない場合もありますが、センサーに近い位置へ置かれるため、大きな汚れは避けたいところです。

高濃度側で青みや濃度ムラが出るのは製品特性として起こり得るため、それ自体を故障と判断することはできません。最低から中程度の濃度で不自然なムラが出ていないかを見る方が重要です。

EFレンズをEOS Rで中古運用する全体の注意点は、EOS RでEFレンズを使う方法でレンズ側も含めて解説しています。

電子接点とロック機構も確認する

実際にEOS Rシリーズへ装着し、EFレンズが正常に認識されるかを確認します。AF、絞り、手ブレ補正、Exif記録が動作し、通信エラーが出ないことが重要です。

レンズ側とボディ側のマウントにはガタがないか、ロックレバーが確実に戻るかも確認します。高価で重いEFレンズを装着するアクセサリーなので、マウント部の変形や大きな落下痕がある個体は避けたいところです。

中古では可変NDフィルター Aだけが付属し、クリアフィルター Aが付属しないケースもあります。もともと可変ND付きセットにはクリアフィルターが標準同梱されないため、NDなし運用を考える場合には別途必要になります。

EFレンズとRFボディの通信や互換性については、RFレンズとEFレンズの違いで詳しく整理しています。

このアダプターが向いている人

ドロップイン可変ND付きEF-EOS Rは、EFレンズを持っているだけですべての人に必要なアクセサリーではありません。使うレンズの種類と撮影方法によって価値が大きく変わります。

EFレンズで動画を撮る人ほど恩恵が大きい

動画ではシャッタースピードと絞りを固定したまま露出を調整する場面が多いため、可変NDの利便性を最も生かしやすくなります。EF16-35mm、EF24-70mm、EF70-200mmなど複数のフィルター径を持つレンズを一本のNDで共用できる点も効率的です。

超広角、TS-E、大口径単焦点など、前面フィルターの取り付けが難しいレンズを使う場合にも価値があります。レンズ交換後も同じフィルターを使えるため、ND環境をボディ側へ集約できます。

反対に、RFレンズが中心の人には利用機会がありません。通常撮影でNDをほとんど使わず、EFレンズも1~2本だけなら、通常のEF-EOS Rの方が構成を単純にできます。

EFレンズ資産をEOS Rへ移行する考え方は、Canon EFとは?EFレンズの特徴とEOS Rでの使い方で詳しく解説しています。

まとめ

ドロップインフィルター マウントアダプター EF-EOS R ドロップイン 可変式NDフィルター A付は、EF・EF-SレンズをEOS Rシリーズへ装着するマウントアダプターと、可変式NDフィルターを一体化したアクセサリーです。本体は約73.2×24.7mm、約121gで、防塵・防滴に配慮した構造を採用しています。

可変式NDフィルター AはND3からND500相当まで濃度調整が可能で、動画ではシャッタースピードと絞りを維持しながら露出を変えられます。静止画では日中に大口径レンズを開放で使ったり、水流や人の動きを低速シャッターで表現したりできます。

最大の利点は、レンズ前面のフィルター径に影響されないことです。67mm、77mm、82mmなど径が異なるEFレンズでも同じ可変NDを使え、超広角やTS-Eのように前面フィルターを装着しにくいレンズにも対応できます。複数のEFレンズを動画で使う撮影環境では、レンズごとに可変NDを揃える必要がなくなります。

一方、最低濃度でもND3相当の減光があるため、NDが不要な場面でそのまま使うことはできません。通常のマウントアダプターとして使うなら、別売のドロップイン クリアフィルター Aが必要です。高濃度側では青みや濃度ムラが生じる場合もあるため、ND500までの全域を常に同じ画質で使えると考えない方が実用的です。

AFや絞り、レンズ内手ブレ補正などEFレンズの主要機能は基本的に利用できますが、古い一部EFレンズやサードパーティ製レンズでは個別の機能制限があります。RFレンズ、RF-Sレンズ、EF-Mレンズには使用できません。

通常のマウントアダプター EF-EOS RはEFレンズをEOS Rシリーズへ接続することに特化し、コントロールリング マウントアダプターは操作性を追加し、ドロップインタイプはフィルター運用を追加します。可変NDとコントロールリングを同一アダプターで同時に使う構成ではないため、撮影方法に合わせて選ぶ必要があります。

EFレンズ資産をEOS Rシリーズで継続し、特に動画、超広角、TS-E、大口径単焦点、複数径のレンズを使う場合、ドロップイン可変NDは撮影時の手間を大きく減らします。単なるEF-RF変換部品として見るより、「EFレンズすべてへ共通の可変ND機能を追加するアダプター」と考えると、この製品の特徴が分かりやすくなります。

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