ツァイス「ZM」レンズの製造継続をSNSでアピール|ライカMマウント用9モデルを紹介
ドイツの光学機器メーカーZEISS(ツァイス)が、ライカMマウント用のマニュアルフォーカスレンズ「ZM」シリーズについて、現在も製造を続けていることをSNSで改めてアピールし、カメラファンの注目を集めています。ZMシリーズは2004年に登場した歴史の長いレンズ群で、ライカM型カメラに対応する高品質な単焦点レンズとして知られています。今回の発信は新製品の発表ではなく、既存シリーズが現在も継続していることを伝える内容です。
2026年10月27日、海外のライカ情報サイト「Leica Rumors」がツァイスのSNS発信を紹介しました。その後、海外カメラメディアでもZMシリーズの動向が取り上げられ、長年にわたって展開されている製品群の現状に関心が集まっています。ツァイスの日本公式サイトには、15mmから50mmまでの9モデルがZMレンズとして掲載されており、今も製品情報を確認できます。
ライカMマウント用レンズには、ライカ純正のSummicron(ズミクロン)やSummilux(ズミルックス)のほか、フォクトレンダー、TTArtisan、LIGHT LENS LABなど、多くの選択肢が存在します。その中でZMシリーズは、ツァイス独自の光学設計、T*反射防止コーティング、精密なマニュアル操作を特徴とする存在です。今回は、製造継続に関するニュースの内容、現行公式ラインアップ、代表的なレンズの特徴、ライカM型カメラでの使い方を詳しく解説します。
ツァイスがZMレンズの製造継続をSNSでアピール
今回のニュースで最も重要なのは、ZMシリーズが過去の製品として紹介されたのではなく、現在も製造されているレンズ群として取り上げられた点です。登場から20年以上が経過したシリーズについて、メーカー側が継続を改めて伝えたことには意味があります。ライカMマウントを使い続ける写真愛好家にとって、交換レンズの選択肢が維持されることは重要な情報です。
2026年10月27日にLeica Rumorsが紹介
Leica Rumorsは2026年10月27日、ツァイスがSNSを通じてライカMマウント用レンズを現在も製造していることを改めて知らせたと報じました。記事では、ZMレンズが継続していることを伝えるとともに、販売店で扱われている製品にも言及しています。新しい焦点距離や新型光学系の発表ではなく、現行シリーズの存在を再び知らせる内容となっています。
ZMシリーズは長い歴史を持つため、最近のミラーレス用レンズに比べると新製品のニュースが少ない製品群です。ツァイスが近年展開しているOtus MLなどの製品とは異なり、伝統的なレンジファインダーカメラの操作を前提としています。こうしたシリーズが継続していることを直接伝えた点が、今回のSNS発信の特徴です。
ツァイスの近年の動向では、高性能なマニュアルフォーカスレンズを新しいミラーレスシステムへ対応させる動きも注目されています。ZMはその流れとは別に、ライカMマウント専用という独自の位置を維持しているシリーズです。新しいOtus MLの動向については、ZEISS新型Otus MLレンズ開発の噂と現行ラインアップでも紹介しています。
新製品発表ではなく既存ラインアップの継続
今回のSNS発信を、新型ZMレンズの発売予告と混同しないことが重要です。報じられた内容は、ライカMマウント用ZMシリーズの製造が続いているというもので、新しいモデル名や具体的な発売日を告知するものではありません。新製品のロードマップや開発計画も、今回の話題の中心にはなっていません。
交換レンズの世界では、長期間にわたって製造される製品も珍しくありません。特に機械式のマニュアルフォーカスレンズでは、AF駆動方式や電子通信規格の変更に伴う設計更新とは異なる商品展開が可能です。光学設計そのものが長く支持されていれば、頻繁なモデルチェンジを行わずに製品を継続するという方向性も成立します。
ライカMマウントは、長年にわたって基本的な装着方式が受け継がれてきたシステムです。フィルムカメラとデジタルカメラで共通するレンズ資産を活用できる点が、Mシステムの特徴となっています。ライカを含む主要メーカーの特徴については、カメラメーカー一覧と各社の歴史・特徴でも紹介しています。
公式サイトには9モデル、米国公式ストアには8製品を掲載
ツァイスの日本公式サイトには、ZMシリーズの製品情報として9モデルが掲載されています。焦点距離は15mm、21mm、25mm、28mm、35mm、50mmで、35mmには3種類、50mmには2種類の光学設計が用意されています。単純に焦点距離を増やすのではなく、同じ焦点距離でも開放F値や大きさ、光学設計の違いで選択できる構成です。
米国のZEISS Photography Storeでは、ZMカテゴリーに8製品が掲載されています。日本公式製品ページの9モデルと米国ストアの掲載数には違いがあり、米国ストアの一覧には15mm F2.8が含まれていません。製品情報として掲載されているモデルと、特定地域のオンラインストアで扱われている製品の範囲を分けて確認できる状況です。
現在のライカMマウント用レンズ市場には、非常に薄いパンケーキ型から大口径の標準レンズまで、多彩な製品が登場しています。ZMシリーズは古典的な光学設計の魅力と精密な操作感を備えた選択肢として、そうした市場に残っています。近年発売された小型Mマウントレンズについては、DJ-Optical「Ultra slim 35mm F3.5 MC」の特徴でも詳しく紹介しています。
ZEISS ZMシリーズとは?ライカMマウント用レンズの特徴
ZMは、ツァイスがライカMマウントに対応させて展開しているマニュアルフォーカスレンズシリーズです。製品名にはDistagon(ディスタゴン)、Biogon(ビオゴン)、Sonnar(ゾナー)、Planar(プラナー)といったツァイスを代表する光学設計の名称が使われています。レンズの操作部に金属を採用し、撮影者が距離と絞りを直接調整する方式を基本としています。
2004年に登場したレンジファインダー向けレンズ群
ZMシリーズの歴史は、ツァイスがレンジファインダーカメラと交換レンズの分野に改めて力を入れた2004年にさかのぼります。当時はZeiss Ikonというレンジファインダーカメラの展開も進められ、ライカMマウント互換の交換レンズ群が登場しました。ZMレンズはこの流れの中で生まれ、ツァイスの光学設計をMマウントで使えることが大きな魅力となりました。
レンジファインダー用レンズは、一眼レフ用レンズとは異なる設計条件を持っています。カメラ内部にミラーボックスを必要としないため、焦点距離や光学設計によっては鏡筒を小型化しやすい特徴があります。カメラとレンズをコンパクトにまとめながら、写真撮影に必要な操作を残せることが、Mマウントシステムの魅力です。
ツァイスはZMシリーズにおいて、広角から標準までの焦点距離へ重点を置いてきました。これは街角のスナップ、旅行、風景、人物など、レンジファインダーカメラが得意とする撮影用途とも重なります。ライカM型カメラの基本的な特徴については、Leica M11完全ガイドでも詳しく解説しています。
ライカMマウントとの互換性と距離計によるピント合わせ
ZMレンズはライカMマウントに対応する交換レンズで、対応するM型ライカへ装着できます。ライカM型の光学式レンジファインダーでは、ファインダー内に表示される二重像を一致させることで被写体までの距離を合わせます。AFレンズのようにカメラが自動でピントを動かすのではなく、レンズのフォーカスリングを撮影者が操作します。
レンズの焦点距離によって、撮影時に使うファインダーの視野やフレーミングの方法が変わります。35mmや50mmはM型ライカで使いやすい代表的な焦点距離ですが、15mmや21mmなどの超広角では、画角を確認するために外付けファインダーやライブビューを活用する方法があります。ピント合わせの操作と構図を確認する操作を組み合わせることが、広角ZMを扱うポイントです。
ZMシリーズは、レンジファインダーカメラ特有の撮影体験を重視するレンズです。絞りや距離を自分で決めながら撮影することで、現代のAFレンズとは異なる操作感を味わえます。同じMマウント互換レンズとして展開されている製品については、コシナCOLOR-SKOPAR 35mm F2.5の100周年記念モデルでも紹介しています。
金属製の操作部とT*コーティングを採用
ツァイスの公式製品情報では、ZMシリーズのマウントと操作部に金属を使用していることが特徴として挙げられています。フォーカスリングと絞りリングを手で操作し、撮影距離や露出を直接設定できる構成です。機械的な操作を前提とすることで、撮影者の指先で細かな調整を行う感覚が重視されています。
レンズ表面には、ツァイスを代表するT*反射防止コーティングが採用されています。光学面で発生する不要な反射を抑え、逆光や強い光源が入る条件でフレアやゴーストを軽減することを狙った技術です。レンズのコーティングは解像力そのものだけでなく、コントラストや色の再現にも関係します。
長期間使用することを想定したレンズでは、金属製の鏡筒や操作部の状態も重要になります。ピントリングの滑らかさ、絞り羽根の動作、距離計との連動など、使い続けるために確認したい部分が複数存在します。Mマウント用レンズの機械的な構造と点検項目については、ライカの修理費用とレンズの点検・修理内容でも解説しています。
公式サイトに掲載されているZMレンズ9モデル
ツァイスの日本公式サイトで紹介されているZMシリーズは、15mmから50mmまでの9モデルです。いずれも単焦点レンズですが、焦点距離、開放F値、光学設計、重量には違いがあります。まずは公式掲載モデルを一覧で確認し、その後に焦点距離ごとの特徴を整理します。
| レンズ名 | 焦点距離 | 開放F値 | 重量 |
|---|---|---|---|
| Distagon T* 2.8/15 ZM | 15mm | F2.8 | 550g |
| Biogon T* 2.8/21 ZM | 21mm | F2.8 | 280g |
| Biogon T* 2.8/25 ZM | 25mm | F2.8 | 260g |
| Biogon T* 2.8/28 ZM | 28mm | F2.8 | 230g |
| Distagon T* 1.4/35 ZM | 35mm | F1.4 | 381g |
| Biogon T* 2/35 ZM | 35mm | F2 | 240g |
| C Biogon T* 2.8/35 ZM | 35mm | F2.8 | 200g |
| C Sonnar T* 1.5/50 ZM | 50mm | F1.5 | 250g |
| Planar T* 2/50 ZM | 50mm | F2 | 230g |
15mm・21mm・25mm・28mmの広角レンズ
広角系では、Distagon T* 2.8/15 ZMが最も広い画角を持っています。15mmの超広角でありながらF2.8の開放F値を備え、風景や建築物、室内などの広い範囲を写す用途に対応します。重量は550gで、ZMシリーズの中では存在感のあるレンズです。
Biogon T* 2.8/21 ZMは21mm F2.8の広角単焦点で、重量は280gです。25mm F2.8は260g、28mm F2.8は230gとなっており、15mmと比べると軽量な構成です。画角が狭くなるにつれて、被写体と背景の関係を整理しやすくなり、街角や旅行先の記録などにも取り入れやすくなります。
15mmや21mmでは、広い画面の端に建物や人物を配置する際の構図が重要になります。高性能な広角レンズを比較するときは、画面中心の解像力だけでなく、周辺の描写、歪曲収差、逆光時のコントラストも確認したい項目です。レンズの性能を評価する基本については、レンズの光学性能と解像力・MTF・色収差の見方で詳しく解説しています。
35mmはF1.4・F2・F2.8の3種類
ZMシリーズで選択肢が豊富なのが35mmです。Distagon T* 1.4/35 ZMは、開放F1.4の大口径を持つ35mmレンズで、重量は381gとなっています。暗い場所での撮影や、近距離の人物を背景から浮き上がらせる表現など、明るいレンズの特徴を生かした撮影に向いています。
Biogon T* 2/35 ZMは、F2の開放F値と240gの重量を組み合わせたレンズです。大口径モデルと比べて持ち歩きやすさを確保しながら、35mmの汎用的な画角を利用できます。人物と周囲の環境を一緒に写すスナップや、街の風景を自然な遠近感で記録する用途に適しています。
C Biogon T* 2.8/35 ZMは、3本の中で最も軽い200gのモデルです。F2.8という控えめな開放F値を採用し、コンパクトな撮影システムを構成しやすい特徴があります。ライカM用35mmレンズの選択肢については、ライカSummaron-M 35mm F2.8復活の噂と旧型の特徴でも紹介しています。
50mmはC Sonnar F1.5とPlanar F2の2種類
50mmの標準レンズでは、C Sonnar T* 1.5/50 ZMとPlanar T* 2/50 ZMが掲載されています。C Sonnarは開放F1.5という明るさを備え、重量は250gです。Planarは開放F2で、重量は230gとなっています。
同じ50mmでも、開放F値と光学設計が異なるため、写真表現の方向性にも違いが生まれます。C Sonnarは古典的なSonnar系の描写に関心がある人にとって魅力的な存在で、Planarは標準レンズとしての使いやすさや描写のバランスに注目したいモデルです。最短撮影距離もC Sonnarが0.9m、Planarが0.7mと異なります。
人物撮影では、F1.5とF2の違いが背景のボケや撮影時のシャッタースピードに関係します。日常のスナップでは、近距離で撮影できる範囲やレンズの操作感も重要な要素になります。別ブランドのMマウント用50mm単焦点については、LIGHT LENS LAB M 50mm F1.9 Rigid-ZS6の特徴でも詳しく解説しています。
ZMレンズの画質と描写を決める3つの要素
ZMシリーズの魅力は、単にツァイスのブランド名が付いていることだけではありません。レンズごとに異なる光学設計、T*コーティング、機械的な操作感が組み合わされていることが特徴です。写真の仕上がりを考える際には、焦点距離や開放F値だけでなく、これらの要素にも注目できます。
Distagon・Biogon・Sonnar・Planarの違い
ZMレンズに使われているDistagon、Biogon、Sonnar、Planarは、ツァイスの歴史を代表する光学設計の名称です。Distagonは広角レンズなどで知られ、Biogonはレンジファインダーカメラ用の広角レンズで長い歴史を持っています。SonnarとPlanarも、標準レンズや中望遠レンズを語るうえで重要な光学設計です。
光学設計の違いは、レンズ内部の構成や収差補正の方法に関係します。同じ焦点距離と開放F値でも、設計が変われば画面周辺の描写、ボケの形、コントラスト、逆光への強さなどに違いが生じます。ZMシリーズでは同じ35mmや50mmに複数の設計を採用しているため、スペック表だけでは見えにくい描写の違いも選択の対象になります。
レンズの光学性能を考える場合、特定の設計名称だけで画質の優劣を決めることはできません。ガラスの種類、レンズ配置、コーティング、組み立て精度などが最終的な性能に関係します。こうした光学設計全体の重要性については、レンズの光学性能を詳しく解説した記事でも紹介しています。
T*コーティングが逆光撮影に与える効果
T*は、ツァイスのレンズを象徴する反射防止コーティングです。レンズ内部では複数のガラス面を光が通過しますが、それぞれの面で不要な反射が発生すると、フレアやゴーストの原因になります。反射を抑えるコーティングは、明るい光源が画面へ入る場面でコントラストを維持するために重要です。
例えば、夕方の低い太陽を画面へ入れた風景写真や、夜の街灯を含むスナップでは、レンズ内部の反射が仕上がりへ影響します。フレアが広がると黒い部分が白っぽく浮き上がり、写真全体のコントラストが下がる場合があります。T*コーティングは、そのような不要な光の影響を抑えることを目的としています。
逆光時の描写を確認する場合、コーティングの名称だけでなく、実際の撮影条件にも注目することが大切です。太陽の位置、レンズフードの使用、画面内にある光源の数などによって、フレアやゴーストの発生状態が変化します。レンズコーティングの基本については、光を操るレンズコーティングの仕組みでも解説しています。
精密なMF操作が写真撮影の感覚を変える
ZMシリーズでは、マニュアルフォーカスによる撮影操作が中心となります。被写体までの距離を考えながらピントリングを操作し、絞りを変更して被写界深度を調整する方式です。撮影する前に距離と絞りを決めることで、シャッターを切る瞬間の操作を簡潔にできます。
街角のスナップでは、被写体が現れる位置を想定してあらかじめピントを合わせておく方法があります。35mmレンズを絞り込んで一定の距離に設定しておけば、動く人物や街の風景を素早く記録する撮影にも対応できます。AFを使わない撮影でも、距離目盛りと被写界深度を活用することで撮影の自由度を確保できます。
高性能なMFレンズは、ピント面の確認だけでなく、フォーカスリングの感触や操作量も撮影体験の一部になります。ツァイスはZMとは別に、現代のミラーレス向けにもMFレンズを展開しています。その違いについては、ZEISS Otus ML 50mm F1.4のMF操作と描写でも紹介しています。
ZMレンズの製造継続がライカMユーザーに持つ意味
ZMシリーズの製造継続は、ライカMマウントを使う写真愛好家にとって、交換レンズの選択肢が維持されることを意味します。Mマウントの魅力は、過去のレンズと現在のカメラを組み合わせられる点にもあります。高性能なAFや動画機能が進化する中でも、手動操作の単焦点レンズを使い続ける撮影スタイルには独自の価値があります。
デジタルM型ライカで伝統的なレンズを使い続けられる
ライカM11のようなデジタルM型カメラでも、Mマウント用のマニュアルフォーカスレンズを使用できます。高画素センサーを搭載した新しいボディと、長年使われてきたレンズを組み合わせることができる点は、Mシステムの大きな特徴です。カメラの記録方式がフィルムからデジタルへ変化しても、ピントリングと絞りリングを使う基本的な撮影操作は受け継がれています。
ZMシリーズには、軽量な35mm F2.8から大口径の35mm F1.4まで複数の選択肢があります。日常的な持ち歩きでは小型のレンズを選び、暗い場所や背景ボケを重視する撮影では明るいレンズを組み合わせるという使い分けができます。撮影用途に応じてレンズを変更できることは、レンズ交換式カメラならではの魅力です。
ライカM型は、外観や操作系の基本的な考え方が長く継承されてきたカメラです。そのため、ZMのような歴史を持つレンズも、現代のボディと組み合わせたときに自然な撮影システムを構成できます。カメラのデザインと撮影体験の関係については、デザインに魅力を感じるミラーレスカメラの紹介記事でも取り上げています。
マウントアダプターを使えば他社ミラーレスでも活用できる
ZMレンズはライカMマウント用として設計されていますが、対応するマウントアダプターを利用すれば、別のミラーレスカメラへ装着する方法もあります。ソニーEマウント、ニコンZマウント、キヤノンRFマウントなどでは、Mマウントレンズを使用するためのアダプターが販売されています。適切なアダプターを使用することで、ZMレンズの光学系を別のカメラで活用できます。
ミラーレスカメラでは、ライカM型の光学式距離計に代わり、電子ビューファインダーや背面モニターでピントを確認します。拡大表示やフォーカスピーキングなどを利用することで、MFレンズのピント位置を撮像面で直接確認できます。特に開放F1.4やF1.5のような浅い被写界深度を使う場面では、撮影画面を拡大して合わせる方法が役立ちます。
マウントアダプターを使う撮影では、装着の互換性とレンズの機能を分けて考える必要があります。ZMレンズ自体がAFレンズへ変わるわけではなく、基本的には手動によるピント合わせと絞り操作を行います。Mマウントレンズとアダプターの仕組みについては、SHOTEN TRIBUTE 01 LTM50mm F1.1のマウント互換性でも詳しく紹介しています。
ライカ純正・フォクトレンダー・新興メーカーとの選択肢
現在のライカMマウント用レンズ市場には、ツァイス以外にも多数のメーカーが参加しています。ライカ純正にはSummicronやSummilux、Noctiluxなどのシリーズがあり、コシナのフォクトレンダーもMマウント互換のVMレンズを展開しています。さらに、LIGHT LENS LABやTTArtisanなど、独自の光学設計やクラシカルな描写を重視するブランドも存在します。
こうした市場で、ZMシリーズはツァイスの光学設計とT*コーティングを備えた選択肢として位置づけられます。35mmと50mmの複数モデルを比較すると、開放F値、重量、最短撮影距離、光学設計によって製品の性格が異なることが分かります。撮影者は単に価格やブランド名を比較するだけでなく、どの焦点距離と操作感が自分の撮影に適しているかを考えることができます。
今回のSNS発信は、新製品の投入を知らせるものではありませんが、Mマウント市場でツァイスの選択肢が継続していることを改めて示しました。新興メーカーが独自の特徴を持つレンズを投入する中で、歴史のあるZMシリーズが製品として残っていることは興味深い動きです。別のMマウント用単焦点レンズについては、CHIARO 75mm F1.9の特徴と描写でも紹介しています。
まとめ
ツァイスが、ライカMマウント用の「ZM」レンズシリーズを現在も製造していることをSNSで改めてアピールし、注目を集めています。2026年10月27日にはLeica Rumorsがこの動きを紹介し、長い歴史を持つZMシリーズの継続が話題となりました。今回の発信は新型レンズの発表ではなく、既存ラインアップが現在も展開されていることを伝える内容です。
ツァイスの日本公式サイトには、15mmから50mmまでの9モデルが掲載されています。広角のDistagonやBiogon、35mmの大口径モデル、50mmのC SonnarとPlanarなど、異なる光学設計のレンズを選択できることが特徴です。T*コーティングや金属製の操作部を備え、マニュアルフォーカスによる撮影体験を重視する構成も継承されています。
ライカMマウントは、伝統的なレンジファインダー方式と交換レンズの互換性を長く維持してきたシステムです。ZMシリーズの継続は、ライカ純正やフォクトレンダー、新興メーカーの製品と並び、写真愛好家が選べるレンズの幅を保つことにつながります。20年以上の歴史を持つZMレンズが今も製品として展開されていることは、ライカMマウントの息の長さを示すニュースといえます。



