Canon EFマクロレンズ一覧|50mm・65mm・100mm・180mmの違いと選び方
CanonのEFマクロレンズには、標準域の50mmから中望遠の100mm、さらに180mmまで、撮影距離や被写体に応じて選べるレンズがあります。一般的な等倍マクロだけでなく、0.5倍のハーフマクロや、等倍から最大5倍まで拡大できる特殊なMP-E65mmも存在し、EFシステムならではの幅広いラインナップを形成しています。
EFマクロレンズとして代表的なのは、EF50mm F2.5 コンパクトマクロ、MP-E65mm F2.8 1-5X マクロフォト、EF100mm F2.8 マクロ、EF100mm F2.8 マクロ USM、EF100mm F2.8L マクロ IS USM、EF180mm F3.5L マクロ USMです。さらにEF50mm F2.5 コンパクトマクロ専用のライフサイズコンバーターEFを組み合わせれば、0.5倍から等倍まで撮影倍率を拡張できます。
同じマクロレンズでも、50mmと180mmでは被写体との距離や背景の写り方が大きく異なります。100mmでは三世代のモデルがあり、AF方式や手ブレ補正の有無も変わります。MP-E65mmは一般的なマクロレンズとは使い方そのものが異なり、通常撮影ではなく高倍率撮影に特化しています。
この記事ではEFマクロレンズだけに絞り、各モデルの役割、最大撮影倍率、焦点距離による違い、100mm三世代の特徴、花・昆虫・商品・人物撮影での使い分け、EOS Rシリーズでの活用、中古で選ぶ際のポイントまで詳しく紹介します。
Canon EFマクロレンズのラインナップを焦点距離別に見る
- 50mmは日常撮影と0.5倍の接写を両立できる
- 65mmのMP-Eは等倍から5倍までを専門にする特殊レンズ
- 100mmと180mmは等倍撮影と被写体との距離を両立しやすい
EF50mm F2.5 コンパクトマクロは0.5倍まで気軽に寄れる
EF50mm F2.5 コンパクトマクロは、EFマクロレンズの中では最も短い50mmの焦点距離を持ち、単体では最大撮影倍率0.5倍に対応します。等倍マクロほど被写体を大きく写すことはできませんが、花、料理、アクセサリー、時計、カメラ用品など、日常的な小物を大きく見せる用途では十分な接写性能があります。
50mmという焦点距離は、マクロ撮影をしていないときにも使いやすいことが特徴です。通常の標準単焦点に近い画角で、スナップ、商品撮影、人物などへそのまま切り替えられます。マクロ専用レンズを持ち歩くという感覚より、標準レンズに高い近接能力が加わったレンズとして使いやすいモデルです。
一方、等倍まで拡大したい場合は専用のライフサイズコンバーターEFを使用します。コンバーターを組み合わせることで、EF50mm F2.5 コンパクトマクロの撮影倍率を等倍まで拡張できます。現在ではレンズとコンバーターの両方が中古中心となるため、入手性も含めて考える必要があります。
APS-C機へ装着した場合はフルサイズより写る範囲が狭くなり、約80mm相当の画角になります。小物や花を画面内で整理しやすくなり、人物撮影にも使いやすい画角です。レンズ単体の特徴はEF50mm F2.5 コンパクトマクロの解説で詳しく紹介しています。
MP-E65mm F2.8 1-5Xは等倍から5倍だけを撮る特殊なマクロ
MP-E65mm F2.8 1-5X マクロフォトは、一般的なマクロレンズとは性格がまったく異なります。通常のレンズは無限遠から近距離までピントを合わせ、その延長として最大撮影倍率0.5倍や1倍へ到達します。MP-E65mmは等倍から撮影が始まり、最大5倍まで拡大する高倍率撮影専用レンズです。
昆虫の複眼、非常に小さな花の構造、電子部品、時計や精密機器など、等倍マクロでも小さくしか写らない部分を画面いっぱいまで拡大できます。5倍では肉眼で普段見ている大きさとはまったく異なる世界が写るため、記録だけでなく抽象的な写真表現にも利用できます。
高倍率になるほど被写界深度は極端に浅くなります。通常撮影のようにAFで被写体を追うレンズではなく、マニュアルフォーカスで撮影距離を細かく調整する使い方が中心です。カメラを前後させてピント位置を合わせる場面も多く、三脚、フォーカシングレール、マクロ用ストロボなどを組み合わせることで撮影精度を高められます。
日常のスナップや人物を一本で撮る用途には向きません。等倍を超える撮影が本当に必要な人のための専門レンズです。1倍から5倍までの独特な撮影領域についてはMP-E65mm F2.8 1-5X マクロフォトの解説で詳しく紹介しています。
EF100mmとEF180mmは等倍撮影を中心にした本格マクロになる
CanonのEFマクロレンズで中心的な存在となるのが100mmです。EF100mm F2.8 マクロ、EF100mm F2.8 マクロ USM、EF100mm F2.8L マクロ IS USMの三世代があり、いずれも最大撮影倍率1倍の等倍撮影に対応します。
100mmは50mmより被写体から離れた位置で同じ撮影倍率を得やすく、花や昆虫へレンズを極端に近づけずに撮影できます。レンズやカメラの影が被写体へ落ちにくくなり、近づくと逃げる昆虫にも使いやすくなります。人物撮影では中望遠として背景を整理しやすいことも100mmマクロの特徴です。
さらに長いEF180mm F3.5L マクロ USMも等倍撮影に対応します。最短撮影距離は0.48mで、100mm系より被写体から離れた位置で接写しやすくなります。警戒心の強い昆虫や、撮影位置を簡単に近づけられない被写体では180mmの長さが役立ちます。
一方、180mmは大型になり、手ブレ補正も搭載していません。100mmより画角も狭いため、日常的な物撮りや室内撮影では100mmの方が扱いやすい場面があります。CanonのRF・EF・EF-S・EF-Mまで含めた全マクロレンズとの位置関係はCanonマクロレンズ一覧で確認できます。
EF100mm F2.8マクロ三世代は何が違うのか
- 初代はシンプルな等倍100mmマクロとして使える
- USMモデルではAFと通常撮影の使いやすさが向上した
- L IS USMではハイブリッドISを加えて手持ち接写へ対応した
EF100mm F2.8 マクロは等倍撮影を身近にした初期モデル
EF100mm F2.8 マクロは、Canon EFシステム初期から存在する100mmマクロです。最大撮影倍率1倍に対応し、実物と同じ大きさの像をセンサー面へ投影できます。花、昆虫、小物、商品などを本格的に接写するための基本性能を備えています。
100mmという焦点距離は、50mmマクロより被写体との距離を取りやすく、接写時のライティングにも余裕が生まれます。レンズを被写体へ近づけすぎると前玉や鏡筒が光を遮る場合がありますが、100mmなら50mmより撮影位置を離しやすくなります。
後継のUSMモデルと比べるとAF機構は古く、通常撮影まで含めたAFの速度や静粛性では不利になります。一方、静物を三脚で撮影し、MFで細かくピントを合わせるマクロ撮影では、AF性能だけで撮影結果が決まるわけではありません。中古価格によっては、等倍100mmマクロを低予算で始めるための選択肢になります。
三世代の100mmを比較するときは「等倍で撮れるか」だけでは差が見えません。AF、IS、重量、価格、通常撮影にも使用するかまで含めることが重要です。EFマクロ全体の基本的な位置付けはマクロレンズとは?特徴・選び方・使い方でも整理しています。
EF100mm F2.8 マクロ USMはAFと汎用性を高めた定番モデル
EF100mm F2.8 マクロ USMは、100mm F2.8、最大撮影倍率1倍という基本を維持しながら、USMによるフォーカス駆動を採用したモデルです。マクロだけでなく、人物や風景の一部分を切り取る通常撮影まで一本で使いやすくなりました。
接写ではピント位置がわずかに変わるだけで被写体の見え方が大きく変わります。AFだけですべてを決めるのではなく、AFで大まかな位置を合わせた後に微調整したり、カメラ自体を前後させたりする撮り方も使われます。USMモデルは通常距離と近距離を行き来する撮影でも扱いやすいことが特徴です。
手ブレ補正は搭載していません。そのため手持ちで等倍付近まで寄る場合は、十分なシャッタースピードを確保することが重要です。三脚やストロボを使う商品撮影ではISの有無が大きな問題にならない場合もあり、使用環境によっては後継Lレンズより価格を抑えられるUSMモデルが適します。
100mm F2.8という焦点距離と明るさはポートレートにも利用でき、マクロ専用として終わらない点も魅力です。USMモデルの詳細はEF100mm F2.8 マクロ USMの解説で詳しく紹介しています。
EF100mm F2.8L マクロ IS USMはハイブリッドISを搭載する
EF100mm F2.8L マクロ IS USMは、100mmマクロをLレンズとして発展させたモデルです。最大撮影倍率1倍に対応し、USMに加えてハイブリッドISを搭載しています。このハイブリッドISが、従来の100mmマクロとの大きな違いです。
通常の手ブレ補正では主にカメラの角度方向の揺れを補正します。近距離撮影では角度ブレだけでなく、カメラが上下左右へ平行移動するシフトブレの影響も大きくなります。ハイブリッドISは、この近距離特有のブレを考慮した設計になっています。
マクロ撮影では撮影倍率が上がるほど手ブレが目立ちやすく、被写界深度も浅くなります。ISがあればすべての接写を低速シャッターで撮れるわけではありませんが、花や静物を手持ちで撮る場合には構図を安定させやすくなります。屋外で三脚を使わずに移動しながら撮影する人には大きな違いになります。
100mm F2.8という中望遠は人物撮影にも使いやすく、接写からポートレートまで一本で対応できます。Lモデルの描写やハイブリッドISについてはEF100mm F2.8L マクロ IS USMの解説で詳しく紹介しています。
最大撮影倍率と焦点距離からEFマクロレンズを選ぶ
- 0.5倍は料理や商品など日常的な接写に使いやすい
- 1倍から5倍では小さな被写体の細部を大きく記録できる
- 焦点距離が長くなると被写体から距離を取りやすくなる
0.5倍と等倍では画面に写せる被写体の大きさが変わる
マクロレンズを選ぶ際には、焦点距離と同時に最大撮影倍率を見る必要があります。EF50mm F2.5 コンパクトマクロは単体で0.5倍、100mm三世代と180mmは1倍、MP-E65mmは1倍から5倍に対応します。同じ「マクロ」という名称でも写せる大きさは大きく異なります。
0.5倍では、実物の半分の大きさの像がセンサー上に写ります。花、料理、時計、アクセサリー、レンズ、カメラ部品などを大きく見せるには十分な場面が多く、通常撮影から接写へ自然に切り替えられることが利点です。
1倍では、実物と同じ大きさの像をセンサー上に投影します。1cmの被写体ならセンサー上でも1cmとなるため、小さな昆虫や花の一部分を0.5倍より大きく記録できます。撮影倍率が高くなるほどピントの合う範囲は狭くなり、わずかなブレも目立ちます。
最大撮影倍率だけを追えば高倍率のレンズが有利に見えますが、料理や一般的な商品撮影では0.5倍まで使わないこともあります。必要な倍率は被写体によって決まります。撮影倍率とマクロレンズの基本はマクロレンズの特徴と撮影倍率で詳しく解説しています。
1倍から5倍へ進むMP-E65mmは撮影方法そのものが変わる
一般的な等倍マクロでは、被写体全体を画面へ入れながら細部まで記録できます。MP-E65mmで2倍、3倍、5倍へ倍率を上げると、被写体全体ではなく一部分だけを切り取る撮影へ変化します。昆虫なら複眼や触角、花なら雄しべや花粉など、一つの構造そのものが主役になります。
倍率を上げるほど被写界深度は浅くなります。絞ればピントの合う範囲を広げられますが、高倍率では回折による解像感低下とのバランスも考える必要があります。一枚で被写体全体へピントを合わせることが難しい場合には、ピント位置を少しずつ変えて複数枚撮影し、後処理で合成する方法もあります。
照明も重要です。レンズと被写体の距離が短くなり、自然光だけでは必要なシャッタースピードを確保しにくい場合があります。マクロストロボや小型LEDなどを使い、被写体へ十分な光を当てることでISO感度とシャッタースピードを調整しやすくなります。
MP-E65mmは一般撮影の延長で選ぶレンズではありません。等倍マクロを使ったうえで、さらに小さな世界を撮りたい場合に価値が出ます。高倍率撮影の特徴はMP-E65mm F2.8 1-5Xの撮影世界で詳しく紹介しています。
100mmと180mmは昆虫との距離を取りやすい
焦点距離が長いマクロレンズの利点は、単純に被写体が大きく写ることではありません。同じ等倍ならセンサー上へ写る被写体の大きさは同じです。大きく違うのは撮影位置と背景の写る範囲です。
50mmマクロでは等倍へ近づくほど被写体へ接近します。静物なら問題ありませんが、昆虫ではレンズが近づくことで逃げられる可能性があります。レンズやカメラが光を遮り、被写体へ影を落とす場合もあります。
100mmなら50mmより距離を取りやすく、花や昆虫を撮影しやすくなります。180mmではさらに長い撮影距離を利用でき、蝶やトンボなど不用意に近づきにくい被写体で有利になります。また、焦点距離が長くなるほど背景に写る範囲を狭めやすく、複雑な草木を整理して被写体を目立たせる撮影にも向きます。
その反面、焦点距離が長くなるほど手ブレの影響も大きくなり、180mmはレンズ自体も大型です。近づける被写体なら100mmの方が取り回しやすい場合があります。長焦点マクロの特徴はEF180mm F3.5L マクロ USMの解説で詳しく確認できます。
花・昆虫・商品・人物でEFマクロレンズを使い分ける
- 料理や商品では50mmから100mmが撮影スペースに合わせやすい
- 昆虫では100mm・180mmやMP-E65mmを目的別に使い分ける
- 人物撮影では50mmと100mmの通常撮影性能を生かせる
料理・商品・アクセサリーでは50mmが使いやすい
室内で料理や商品を撮る場合は、最大撮影倍率だけでなく撮影距離を考える必要があります。100mmや180mmで商品全体を写そうとすると、カメラをかなり後ろへ下げる必要があり、狭い部屋やテーブル周辺では撮影位置を確保できないことがあります。
EF50mm F2.5 コンパクトマクロは、標準域の画角なので比較的近い位置から商品全体を構図へ入れられます。必要に応じて0.5倍まで寄れるため、料理全体を撮った後に食材の質感へ寄ったり、時計全体を撮った後に文字盤だけを大きく撮ったりできます。
商品撮影では、背景をどの程度残すかも重要です。50mmなら100mmや180mmより周囲の空間を入れやすいため、商品だけを切り抜く記録写真だけでなく、テーブルや小物を含めたイメージ写真にも対応できます。
さらに等倍が必要になった場合はライフサイズコンバーターEFを追加する方法があります。最初から100mm等倍マクロを選ぶ方法と比べ、通常撮影との兼用を重視するかで選択が変わります。50mmマクロの使い方はEF50mm F2.5 コンパクトマクロで詳しく紹介しています。
昆虫撮影では100mm・180mmとMP-E65mmの役割が違う
昆虫撮影では、被写体の大きさと撮影したい内容によって必要なレンズが変わります。蝶、トンボ、セミなど昆虫全体を撮るなら100mmや180mmの等倍マクロが使いやすく、被写体との距離を保ちながら全身から細部まで構図を調整できます。
100mmは移動しながら昆虫を探す撮影にも対応しやすく、焦点距離、レンズサイズ、撮影距離のバランスが取れています。EF100mm F2.8L マクロ IS USMならハイブリッドISも利用でき、屋外で手持ち撮影を行う際にも使いやすくなります。
180mmは警戒心の強い昆虫へ近づきすぎたくない場合に有効です。背景の写る範囲も狭くしやすいため、草や枝が多い場所でも昆虫を整理して見せやすくなります。一方、動き回る昆虫では狭い画角へ被写体を入れ続ける難度が上がります。
昆虫の複眼や羽の鱗粉など、全身ではなく微細な構造を撮りたい場合はMP-E65mmの領域です。同じ昆虫撮影でも「昆虫そのもの」と「昆虫の一部分」では必要なレンズが異なります。180mmで距離を取る撮影についてはEF180mm F3.5L マクロ USMで詳しく紹介しています。
50mm・100mmマクロはポートレートにも使用できる
マクロレンズは接写専用ではなく、通常の撮影距離でも使用できます。EF50mm F2.5 コンパクトマクロは標準レンズとして人物と周囲の空間を一緒に撮りやすく、100mmマクロは中望遠として背景を整理した人物撮影に使えます。
100mm F2.8では人物との距離を取りやすく、上半身や顔を中心にした撮影で背景を狭くまとめられます。被写体と背景の距離を取れば、F2.8でも背景を大きくぼかせます。アクセサリー、目元、手元などへそのまま寄れることもマクロレンズならではの利点です。
一方、マクロレンズは小さな被写体の細部を記録することを重視した設計なので、人物では肌、髪、衣装など細かな質感まで写りやすくなります。人物撮影では解像力だけを重視するのではなく、光の方向、撮影距離、絞り、現像時の仕上げまで含めて使う必要があります。
50mmなら人物と環境を残しやすく、100mmなら人物を背景から整理しやすいという違いがあります。マクロレンズを人物へ使用する際の特徴はマクロレンズでポートレートは撮れる?で詳しく解説しています。
EFマクロレンズをEOS Rシリーズと中古で使う
- EF-EOS Rを使えばEOS RシリーズでもEFマクロを活用できる
- 中古では100mm三世代の価格差と必要な機能を比較する
- 古いマクロほどAF・IS・光学状態・付属品を確認する
EOS RシリーズでもEFマクロレンズをそのまま生かせる
EF50mm、EF100mm、EF180mm、MP-E65mmなどのEFマウントレンズは、マウントアダプター EF-EOS Rを使用することでEOS Rシリーズでも活用できます。フルサイズEOS Rシリーズで通常のアダプターを使う場合、焦点距離や開放F値は変わりません。
EF100mm F2.8L マクロ IS USMをEOS R5などへ装着しても100mm F2.8のまま使用できます。EF100mm F2.8 マクロ USMのようにレンズ内ISを持たないモデルでも、ボディ側に手ブレ補正を備えた機種との組み合わせでは撮影環境を変えられます。
ミラーレスでは背面モニターを拡大表示しながらピント位置を確認できるため、静物マクロでは細かなMFも行いやすくなります。高倍率撮影では数ミリの前後移動でピント位置が大きく変化するため、拡大表示やピーキングなどミラーレス側の機能も利用できます。
すでにEFマクロを所有している場合、RFマクロへ買い替えなければEOS Rで接写できないわけではありません。EFレンズをEOS Rで使用する構成についてはEOS RとEFレンズの組み合わせで詳しく紹介しています。
中古では100mm三世代の価格と機能を比較する
EFマクロレンズは多くが中古で探すことになるため、同じ100mm F2.8でも世代によって価格が異なります。最も古いEF100mm F2.8 マクロ、USMを搭載したEF100mm F2.8 マクロ USM、LレンズでハイブリッドISを搭載するEF100mm F2.8L マクロ IS USMでは、必要な予算も使い勝手も変わります。
三脚を使った商品撮影が中心なら、ISを使う機会は少なくなります。MF中心で撮影するなら、AF性能の差も決定的ではない場合があります。この用途なら旧型を安く入手する選択にも意味があります。
花や昆虫を屋外で手持ち撮影し、通常の中望遠レンズとしても頻繁に使うなら、USMやハイブリッドISを持つ新しい世代の利点が大きくなります。価格だけでなく、自分がどの機能を実際に利用するのかで判断することが重要です。
また、50mm、100mm、180mm以外も含めてCanonのマクロシステム全体から選びたい場合は、RFやEF-S、EF-Mまで比較する方が選択肢を把握しやすくなります。マウントを横断した比較はCanonマクロレンズ一覧で確認できます。
中古個体ではカビ・曇り・AF・ISと付属品を確認する
EFマクロレンズは古いモデルほど製造から長い年月が経過しています。外観の傷だけで判断せず、光学系のカビや曇り、前玉と後玉の傷、絞りの動作、AF、フォーカスリングなどを確認する必要があります。
マクロ撮影では絞り込んで使うことが多いため、通常撮影では目立たないゴミや光学状態が気になる場合があります。強い曇りやカビはコントラスト低下につながるため、レンズ内部の状態を確認しておきたいところです。
EF100mm F2.8L マクロ IS USMではISの動作も確認します。古い100mmや180mmではフォーカスが全域を動くため、近距離から遠距離までAFが正常に作動するかを見ることも重要です。MP-E65mmはMF専用なので、倍率変更やフォーカスリングなど機械的な動作を確認します。
EF50mm用のライフサイズコンバーター、180mmの三脚座、専用フードなど、モデルによって付属品も異なります。後から単品で揃えると入手しにくい場合があるため、本体価格だけでなく必要な構成まで含めて比較します。EFレンズ全体から目的の一本を探す場合はキヤノン大全から各レンズの記事を確認できます。
まとめ
Canon EFマクロレンズには、EF50mm F2.5 コンパクトマクロ、MP-E65mm F2.8 1-5X マクロフォト、EF100mm F2.8 マクロ、EF100mm F2.8 マクロ USM、EF100mm F2.8L マクロ IS USM、EF180mm F3.5L マクロ USMがあります。さらにEF50mm専用のライフサイズコンバーターEFを使えば、0.5倍から等倍へ撮影倍率を拡張できます。
EF50mm F2.5 コンパクトマクロは0.5倍までの接写と通常撮影を両立しやすく、料理、商品、小物、花など日常的な撮影に向きます。標準域の50mmなので、狭い室内でも100mmや180mmより構図を作りやすいことが特徴です。
MP-E65mm F2.8 1-5X マクロフォトは等倍から最大5倍だけを撮る特殊なレンズです。一般的なマクロの延長ではなく、昆虫の複眼や花粉など肉眼では確認しにくい構造を大きく記録する用途に特化しています。
EF100mm F2.8系は、EFマクロの中心となるシリーズです。三世代すべてが等倍撮影に対応し、世代が進むにつれてUSM、ハイブリッドISと機能が追加されました。静物を三脚中心で撮るなら旧型、通常撮影まで幅広く使うならUSM、屋外の手持ち接写まで重視するならL IS USMという選び方ができます。
EF180mm F3.5L マクロ USMは、被写体から距離を取りながら等倍撮影したい場合に向きます。昆虫や小動物など、近づきすぎると撮影しにくい被写体で180mmの長さを生かせます。一方、サイズや手ブレの影響まで考えると、日常的な取り回しでは100mmの方が使いやすい場合があります。
EOS Rシリーズでもマウントアダプター EF-EOS Rを利用すれば、これらのEFマクロレンズを活用できます。中古価格と機能差まで含めると、現在でもEF50mm、100mm、180mm、MP-E65mmにはそれぞれ異なる役割があります。
EFマクロレンズを選ぶときは、最初に最大撮影倍率を決め、次に被写体との距離、焦点距離、AF、IS、通常撮影との兼用を考えると絞り込みやすくなります。日常接写なら50mm、一般的な等倍マクロなら100mm、距離を取りたいなら180mm、等倍を超える世界を撮るならMP-E65mmという違いを基準にすると、自分の撮影に必要な一本が見えてきます。



