RF20-50mm F4 L IS USM PZは静止画でも使える?24-70mm・24-105mmと比較
RF20-50mm F4 L IS USM PZは、フルサイズ対応RFレンズとしてパワーズームを内蔵したLレンズです。動画撮影との組み合わせが注目されやすいレンズですが、静止画用として見ると20mmから50mmという独特の焦点距離、ズーム全域F4、約420gの軽量設計、光学式手ブレ補正、近接撮影への対応など、従来の標準ズームとは違った魅力があります。
一般的なフルサイズ用標準ズームは24mm始まりが多く、24-70mmや24-105mmという焦点距離が長く使われてきました。RF20-50mm F4 L IS USM PZは望遠側を50mmまでに抑える代わりに、広角側を20mmまで拡大しています。この4mmの差は数字だけを見ると小さく感じますが、風景、建築、室内、旅行では写せる範囲が明確に変わります。
一方、50mmより長い焦点距離を頻繁に使う場合や、F2.8の明るさを重視する場合には、24-70mm F2.8や24-105mm F4の方が適しています。RF20-50mm F4 L IS USM PZはすべての撮影を一本で処理する万能ズームではなく、20mmの広さ、標準50mmまでの焦点域、軽量性、F4通しという特徴を優先したレンズです。
動画向けのパワーズーム機構を搭載しながら、写真ではマニュアルズームも利用できるため、静止画と動画を同じ機材で撮るユーザーにも使いやすい構成です。ここではRF20-50mm F4 L IS USM PZを静止画中心で使用した場合の特徴を整理し、20mm、35mm、50mmの使い分け、画質、近接性能、手ブレ補正、操作性、RF24-70mm F2.8 L IS USMやRF24-105mm F4 L IS USMとの違いまで詳しく解説します。
RF20-50mm F4 L IS USM PZを静止画で使う意味
RF20-50mm F4 L IS USM PZを写真用レンズとして考えるとき、最も特徴的なのは20mmから始まる焦点距離です。動画用パワーズームという印象だけで判断すると見落としやすい部分ですが、20mmから50mmを一本で使えることは静止画でも大きな意味があります。24mm始まりの標準ズームより広く、超広角ズームほど広角側へ特化せず、標準50mmまで連続して使える点がこのレンズの個性です。
20mmは24mmより明確に広く風景や建築で差が出る
広角端20mmは、RF20-50mm F4 L IS USM PZを選ぶ最大の理由になります。フルサイズで20mmを使うと、風景では手前から遠景まで広く入れられ、建築では後ろへ下がれない場所でも建物全体を構図へ収めやすくなります。室内では壁までの距離が短くても、部屋全体や複数人を一枚へ入れやすくなります。
24mmも十分に広角ですが、20mmまで広がると画面周辺へ入る情報量が増えます。山では足元の岩や植物を前景へ大きく配置しながら遠景を入れ、海では砂浜や波を広く見せ、都市では高層建築と道路を一緒に構成できます。撮影場所から後ろへ下がれない場面では、この差がそのまま構図の成立しやすさにつながります。
一方、20mmでは遠近感も強くなります。人物を画面端へ配置すると顔や体が引き伸ばされて見えやすく、建物を見上げると垂直線が大きく収束します。広く写せることがそのまま使いやすさになるわけではなく、画面の端に何を置くか、カメラをどの角度に向けるかが重要です。
RFマウントの超広角域については、Canon RF超広角ズームレンズで体感する広角表現でも焦点距離による違いを詳しく紹介しています。
35mm前後は旅行や街歩きで自然な画角になる
ズームを35mm前後へ動かすと、20mmの強い広角感が弱まり、人物と背景を自然にまとめやすくなります。35mmは街歩き、旅行、家族、料理、店内、人物と周囲を一緒に撮るスナップなどで使いやすい焦点距離です。
20mmで場所全体を記録し、35mmで主題と周囲の関係を整理し、50mmで被写体へ視線を集中させるという使い方ができます。広角側だけに特化したレンズでは35mm付近で終わることもありますが、RF20-50mm F4 L IS USM PZはそこから50mmまで伸ばせるため、広角ズームと標準ズームの境界をまたぐような使い方ができます。
旅行ではレンズ交換を行う時間が取れない場面があります。寺社や建築を20mmで撮った直後に、店先の商品や人物を35mmで撮り、そのまま50mmへ移って料理や小物を撮ることができます。一本で画角を大きく変えられるため、撮影テンポを崩しにくいのも利点です。
広角から標準域の焦点距離を単焦点で比較する場合は、Canon RF単焦点レンズ完全ガイドでも20mm、24mm、35mm、50mmの違いを整理しています。
50mmまで使えるため広角専用レンズで終わらない
50mmはフルサイズで自然な標準画角として使いやすく、人物、料理、小物、花、日常スナップなど幅広い被写体に対応します。20mm側では背景を広く入れた写真、50mm側では被写体を中心に整理した写真を同じレンズで撮れるため、一本の中で写真の見せ方を大きく変えられます。
特に旅行では、風景だけを撮影するとは限りません。広い景色を20mmで撮った後、料理や土産物を50mmで撮り、同行者を35mmから50mmで撮影することがあります。超広角専用レンズでは標準域へ移るためにレンズ交換が必要になりますが、RF20-50mm F4 L IS USM PZならそのまま50mmまで使えます。
ただし50mmは本格的な中望遠ではありません。顔や上半身を大きく写し、背景を圧縮して整理するポートレートでは85mm前後が扱いやすく、スポーツや動物ではさらに長い焦点距離が必要になります。50mmで終わることを欠点と見るか、必要な焦点域へ絞って軽量化した設計と見るかで評価が変わります。
人物撮影で50mmや85mmがどのように変わるかは、Canonポートレートレンズおすすめで焦点距離ごとの違いを詳しく解説しています。
RF20-50mm F4 L IS USM PZの静止画性能
写真用として見る場合、パワーズームよりも光学性能、F値、近接性能、手ブレ補正、重量が重要になります。RF20-50mm F4 L IS USM PZはズーム全域F4で、最短撮影距離は0.24m、50mm側では最大撮影倍率0.33倍まで寄れます。約420gという重量も、フルサイズ用Lズームとしては携帯性を重視した設計です。
F4通しは風景や旅行で扱いやすい
RF20-50mm F4 L IS USM PZは20mmから50mmまで開放F4を維持します。F2.8ズームと比べれば1段暗くなりますが、風景や建築ではF5.6からF8程度まで絞る場面も多く、日中の静止画ではF4が大きな制約にならないこともあります。
ズームしてもF値が変わらないため、マニュアル露出や動画で焦点距離を変える場合にも露出を維持しやすくなります。写真でも20mmから50mmへズームしたときに開放F値が変わらないので、絞り優先やマニュアル撮影で露出を管理しやすい構成です。
Lレンズとして周辺までの描写、色収差、逆光時のコントラストなども意識された設計です。広角20mmでは画面の端まで多くの情報が入るため、中央だけでなく周辺の描写が重要になります。高画素ボディと組み合わせる場合には、風景や建築の細部まで記録するための基礎になります。
RFレンズで画質を重視して選ぶ考え方は、Canon RFレンズの神レンズおすすめ6選でも詳しく紹介しています。
最短0.24mと50mm時0.33倍で小物へかなり寄れる
RF20-50mm F4 L IS USM PZはズーム全域で最短撮影距離0.24mに対応しています。最大撮影倍率は50mm側で0.33倍なので、等倍マクロレンズほど大きく写すことはできませんが、標準ズームとしては小物へかなり近づけます。
料理、花、アクセサリー、時計、文具、カメラ用品などを画面内へ大きく配置できるため、旅行では風景とテーブルフォトを一本で処理しやすくなります。専用マクロレンズを持たなくても、日常的な近接撮影なら十分対応できます。
20mm側で被写体へ近づくと、50mm側とは違う表現になります。手前の被写体を大きく見せながら背景を広く入れられるため、花と風景、料理と店内、商品と撮影場所といった「被写体と環境を同時に見せる写真」を作れます。
近接撮影と人物撮影の関係については、マクロレンズはポートレートに使える?でも撮影距離や背景との関係を詳しく解説しています。
光学式手ブレ補正と約420gは手持ち撮影で効く
RF20-50mm F4 L IS USM PZは光学式手ブレ補正を搭載しています。対応するボディ内手振れ補正搭載EOSと組み合わせれば、ボディとレンズを協調させた補正も利用できます。風景、建築、室内、夕景など、被写体が大きく動かない場面ではシャッタースピードを落としてISO感度を抑える選択肢が広がります。
レンズ重量約420gも静止画用途では重要です。F2.8通しの大口径標準ズームや105mmまで伸びる標準ズームより軽く、旅行や街歩きで長時間持ち歩く場合に負担を抑えられます。撮影している時間だけでなく、移動している時間の長さまで考えると重量差は無視できません。
手ブレ補正は被写体の動きを止める機能ではありません。歩いている人物や動物ではシャッタースピードを確保する必要があります。それでも静止した風景、建築、夜の街、店内、小物では、レンズ内手ブレ補正とボディ内手振れ補正の組み合わせが実用的です。
RFズームレンズの手ブレ補正や重量を含めた選び方は、RFズームレンズで撮影の幅が変わる 高画質と汎用性を両立する選び方ガイドでも整理しています。
静止画でパワーズームは邪魔にならないのか
RF20-50mm F4 L IS USM PZという名称を見ると、写真撮影でも常に電動ズームを使うレンズだと思いやすくなります。しかしこのレンズはパワーズームとマニュアルズームを使い分けられるため、静止画では一般的なズームレンズに近い操作が可能です。動画用機能が追加されているから写真操作が犠牲になるという構造ではありません。
マニュアルズームなら写真で素早く構図を変えられる
静止画では撮影前に素早く画角を決めたい場面が多くあります。歩いてくる人物、動物、街中のスナップなどでは、一定速度で動く電動ズームより手で焦点距離を直接変更した方が使いやすいことがあります。
RF20-50mm F4 L IS USM PZではマニュアルズームを利用できるため、20mmから50mmまで撮影者自身の操作量に応じて焦点距離を変えられます。20mm、24mm、35mm、50mmといった位置を使い分けながら構図を調整でき、写真では通常の標準ズームに近い感覚で扱えます。
動画ではパワーズーム、静止画ではマニュアルズームという使い分けも可能です。一本のレンズで写真と動画を交互に撮る場合、撮影ジャンルごとにレンズ交換する必要がなく、操作方法だけを切り替えて対応できます。
このレンズの動画機能やパワーズームを中心に見る場合は、RF20-50mm F4 L IS USM PZは動画時代の標準ズームか?でも詳しく紹介しています。
高速AFはスナップや人物撮影にも使いやすい
RF20-50mm F4 L IS USM PZは動画だけでなく静止画でも高速AFを利用できます。街歩きのスナップ、旅行中の人物、子ども、ペットなど、構図を変更した直後に素早くピントを合わせたい場面ではAF性能が重要です。
広角20mmでは被写界深度が比較的深くなり、風景や街並みを撮りやすくなります。50mmへズームすると被写体へ視線を集めやすくなるため、人物や小物ではAFで主題を捉えながら背景を整理できます。焦点距離を変更しても同じレンズのまま撮影を続けられることが、ズームレンズの実用性につながります。
EOS R5 Mark IIやEOS R6 Mark IIIのような被写体検出AFを備えたボディと組み合わせれば、人物や動物の認識機能を利用しながら20mmから50mmまで構図を調整できます。望遠レンズほど遠距離の被写体へ特化しませんが、日常的な動体を標準域で撮る用途には十分対応できます。
EOS R5 Mark IIのAFや高速撮影については、EOS R5 Mark IIは買ってはいけない?で詳しく整理しています。
67mmフィルター径は風景撮影でも扱いやすい
RF20-50mm F4 L IS USM PZのフィルター径は67mmです。大口径標準ズームで使われる82mmより小さいため、PLフィルターやNDフィルターを揃える場合にも機材をコンパクトにまとめやすくなります。
風景ではPLフィルターを使って水面や葉の反射を調整し、長秒露光ではNDフィルターを使用することがあります。フィルター径が大きくなるほどフィルター自体も大きく重くなるため、67mmというサイズは旅行や登山で複数枚持ち歩く場合にも扱いやすいものです。
レンズ本体も約420gに抑えられているため、フィルター、予備バッテリー、三脚などを含めた撮影機材全体を軽量化しやすくなります。20mmを使う風景撮影で長時間歩く場合には、画質だけでなくこうした周辺機材まで含めた重量差が効いてきます。
RFレンズを焦点距離や重量から選ぶ場合は、RFレンズおすすめ12選でも用途別に比較しています。
RF24-70mm F2.8 L IS USMとの違い
静止画用の標準ズームとして比較すると、RF20-50mm F4 L IS USM PZとRF24-70mm F2.8 L IS USMは方向性が大きく異なります。20-50mmは広角と軽さを優先し、24-70mmは明るさと70mmまでの焦点距離を重視しています。同じL標準ズームでも使い方はかなり違います。
20mmと24mmの差は広角を多用する撮影で大きい
RF20-50mmの広角端は20mm、RF24-70mmの広角端は24mmです。風景、建築、室内では20mm側の広さが有利になります。特に後ろへ下がれない室内、展望台、狭い路地、大きな建築物では、24mmで画面から外れる部分まで20mmなら入れられる可能性があります。
反対に24mmは20mmほど遠近感が強くならず、人物を含むスナップでは構図をまとめやすいことがあります。画面の端へ人物を配置する場合や、広角特有の強いパースを避けたい場合には24mmの方が自然に見えることもあります。
超広角表現を頻繁に使い、そのまま50mmまで一本で撮るなら20-50mm、24mmで十分で70mmまで欲しいなら24-70mmという違いになります。広角側4mmと望遠側20mmのどちらに価値を感じるかで選び方が変わります。
RF24-70mm F2.8 L IS USMの基本性能については、RF24-70mm F2.8L IS USMの描写力で詳しく紹介しています。
F2.8とF4では人物や暗所で1段の差が出る
RF24-70mm F2.8 L IS USMはズーム全域F2.8、RF20-50mm F4 L IS USM PZはF4通しです。F2.8とF4には1段の差があり、同じISO感度ならF2.8の方が速いシャッタースピードを選べます。
室内で動く人物、イベント、夕方のスナップなどではF2.8が有利です。手ブレ補正はカメラの揺れを抑えられても被写体ブレを止められないため、動く人物ではレンズの明るさがシャッタースピード確保につながります。
人物の背景をぼかす場合にも、70mm F2.8まで使えるRF24-70mmの方が被写体を背景から分離しやすくなります。RF20-50mmは50mm F4までなので、大きなボケを最優先するレンズではありません。その代わり広い画角と軽量性を得ています。
24mmから70mmを人物撮影でどう使い分けるかは、RF24-70mm F2.8 L IS USMのポートレート撮影で詳しく解説しています。
約420gと約900gでは携帯性が大きく変わる
RF20-50mm F4 L IS USM PZは約420g、RF24-70mm F2.8 L IS USMは約900gです。差は約480gあり、レンズ一本としてはかなり大きな違いです。旅行で何時間も歩く場合、首や肩への負担だけでなく、バッグや予備機材を含む総重量にも影響します。
RF24-70mmはF2.8、70mmまでの焦点距離、より大きなボケを使える本格的な大口径標準ズームです。その性能を必要とする撮影では約900gの重量にも意味があります。一方、日中の風景や旅行が中心でF2.8と70mmを頻繁に使わない場合には、20-50mmの軽さが大きな利点になります。
EOS R8 Mark IIのような小型フルサイズへ装着した場合も違いが明確です。20-50mmならボディの軽快さを残しやすく、24-70mm F2.8ではレンズ側の重量が大きくなります。どちらを選ぶかは、撮影性能だけでなく持ち歩く時間まで含めて考える必要があります。
小型フルサイズとRFレンズの重量バランスについては、EOS R8 Mark IIおすすめレンズ7選でも詳しく比較しています。
RF24-105mm F4 L IS USMとの違い
RF24-105mm F4 L IS USMとの比較はさらに分かりやすくなります。どちらもズーム全域F4のLレンズですが、RF20-50mmは20mmの広角と約420gの軽さ、RF24-105mmは105mmまでの焦点域を重視しています。F値が同じでも役割は大きく異なります。
20mmを取るか105mmを取るかで役割が決まる
RF20-50mmは20mmから50mm、RF24-105mm F4 L IS USMは24mmから105mmです。20-50mmは標準ズームの広角側を拡大した構成、24-105mmは標準域から中望遠まで拡大した構成と考えると分かりやすくなります。
風景、建築、狭い室内、自撮り、広い街並みでは20mmが強みです。一方、人物、イベント、旅行先の遠景、圧縮した風景では70mmから105mmが使えるRF24-105mmが便利です。
広角側4mmと望遠側55mmのどちらを頻繁に使うかが選択の中心になります。写真の大半を20mmから50mmで撮る人にとって105mmは不要な重量になる場合があり、一本で遠くまで撮りたい人には50mm止まりが明確な不足になります。
RF24-105mm F4 L IS USMの焦点距離と使い方は、RF24-105mm F4L IS USMの多用途性と描写力で詳しく紹介しています。
同じF4でも旅行での使い方はかなり異なる
両レンズともF4通しなので、露出の扱いやすさは共通しています。しかし旅行での使い方は大きく異なります。RF20-50mmは広い景色、建築、店内、料理、日常スナップを小型軽量な一本で撮る方向に向いています。
RF24-105mmは24mmで風景を撮りながら、70mmから105mmで人物や遠くの建物も撮れます。観光地でレンズ交換を減らしたい場合には24-105mmの焦点域が有利です。一方、超広角レンズを別に持つ必要を減らしたい場合には20mm始まりの20-50mmが魅力になります。
20-50mmを選ぶと望遠レンズを別に持つ構成になりやすく、24-105mmなら一本だけで済む場面が増えます。荷物を減らすという目的でも、「一本を軽くする」のか「交換レンズの本数を減らす」のかによって答えが変わります。
RF標準ズーム全体の焦点距離を比較する場合は、Canon RF標準ズームレンズの特徴と選び方でラインアップを整理しています。
約280gの重量差は長時間の手持ちで効く
RF24-105mm F4 L IS USMは約700g、RF20-50mm F4 L IS USM PZは約420gなので、約280gの差があります。一本だけを持った瞬間には小さく感じても、数時間歩く旅行や登山では積み重なる負担が変わります。
RF20-50mmはフィルター径67mmで、レンズ自体も比較的コンパクトです。RF24-105mmは105mmまで焦点距離を伸ばしているため、サイズと重量は20-50mmより大きくなります。使用しない焦点距離のために重量を持つのか、必要な画角として105mmまで確保するのかで評価が変わります。
105mmを多用するなら約700gを受け入れる価値があります。50mmまでで撮影が完結するなら、使わない望遠域を切って約420gへ抑えられることが20-50mmの強みになります。
標準ズームを含めたRFレンズの選び方は、Canon 神レンズ総合ガイドでも用途別に整理しています。
EOS Rシリーズとの組み合わせ
RF20-50mm F4 L IS USM PZはEOS R6 Vとの組み合わせで注目されやすいレンズですが、静止画ではEOS R5 Mark IIやEOS R6 Mark IIIなど通常のEOS Rボディでも利用できます。ボディによってパワーズーム操作の連携は異なりますが、20-50mm F4という光学系、AF、手ブレ補正、マニュアルズームは写真撮影でも活用できます。
EOS R6 Vでは写真と動画を一本のレンズで往復できる
EOS R6 Vは動画を強く意識したフルサイズ機なので、RF20-50mm F4 L IS USM PZとの組み合わせではパワーズームを利用した映像表現が使いやすくなります。動画では20mmで広い室内や自撮りを行い、50mmで人物や商品へ寄る使い方ができます。
その状態から静止画へ切り替えてもレンズ交換は必要ありません。旅行中に動画を撮りながら途中で風景写真を残す、YouTube用の映像とブログ用の商品写真を同時に撮る、イベントで動画と写真を交互に記録するといった用途へ対応できます。
写真だけを撮る場合には動画用機能を常用する必要はありませんが、映像と静止画を同一システムで制作する場合にはRF20-50mm F4 L IS USM PZの役割が明確になります。
EOS R6 Vの動画機能とRFレンズ運用については、EOS R6 Vは動画時代の本命か?で詳しく紹介しています。
EOS R5 Mark IIでは高画素を生かした広角撮影ができる
EOS R5 Mark IIのような高画素フルサイズ機では、20mmの広角を利用した風景、建築、室内撮影で細部まで多くの情報を残せます。広い範囲を一枚へ収めた後、必要に応じてトリミングする使い方も行いやすくなります。
RF20-50mmは約420gなので、高性能なR5 Mark IIへ装着しても標準ズームとしてシステムを比較的軽くできます。RF24-70mm F2.8 L IS USMを装着した構成と比べるとレンズだけで約480g軽くなるため、風景撮影で歩く距離が長い場合にも違いがあります。
EOS R5 Mark IIではボディ内手振れ補正とレンズ内手振れ補正を組み合わせられるため、夕景や建築、室内など静止した被写体で手持ち撮影を行う場合にも使いやすい構成です。
EOS R5 Mark IIの画素数や撮影性能は、EOS R5 Mark IIは買ってはいけない?後悔しやすい人と買う価値がある人で詳しく整理しています。
EOS R6 Mark IIIでは軽量な常用Lズームとして使える
EOS R6 Mark IIIは写真と動画を幅広く扱えるフルサイズ機なので、RF20-50mm F4 L IS USM PZの性格と組み合わせやすいボディです。写真では20mmから50mmの標準ズーム、動画ではパワーズームという二つの使い方ができます。
静止画ではマニュアルズームを利用し、動画へ切り替えたときにパワーズームを使う運用も可能です。標準ズーム一本で写真と動画を往復する撮影では、焦点距離を20mmから50mmに絞った軽量設計が持ち出しやすさにつながります。
約3250万画素のフルサイズで風景やスナップを撮りながら、必要な場面では動画も本格的に撮る場合、20-50mm F4は常用レンズとして独自の位置になります。70mmや105mmを頻繁に使わない撮影者なら、標準域を50mmまでに絞って機材を軽量化できます。
EOS R6 Mark IIIの静止画と動画性能は、EOS R6 Mark III徹底解説で詳しく紹介しています。
RF20-50mm F4 L IS USM PZが向く撮影と弱点
RF20-50mm F4 L IS USM PZは20mm、約420g、F4通しという特徴がはっきりしているため、向いている撮影も分かりやすいレンズです。広角を多用する旅行や風景では強みが出る一方、望遠側や大きなボケを重視する撮影では別のレンズが有利になります。
風景・建築・旅行では20mmと軽さが大きな武器になる
風景撮影では20mmの広い画角を利用し、前景から遠景まで大きく取り込めます。海岸、山岳、都市景観では24mmより広い視野を利用し、画面手前へ岩や植物を配置して奥行きを作る構図にも向いています。
建築では後ろへ下がれない場所で20mmが役立ちます。室内、寺社、歴史的建築、駅、ホテルなど、撮影位置が限定される場所では24mmで切れてしまう部分まで構図へ入れられる可能性があります。
旅行では約420gの軽さも重要です。20mmから50mmで必要な画角の大半を撮れる人なら、大型標準ズームを持ち歩く負担を減らせます。広角撮影が中心で35mmや50mmも使いたい場合には、超広角ズームと標準ズームを一本へまとめる感覚で利用できます。
さらに広い14mmから35mmを使う広角ズームとの違いは、RF14-35mm F4L IS USMの特徴で比較できます。
ポートレートは撮れるが50mm F4には限界がある
人物撮影では35mmから50mmが使いやすく、全身、複数人、旅行先の人物、環境を含めたポートレートに対応できます。50mmで被写体へ近づき、背景との距離を大きく取ればF4でも背景をぼかすことはできます。
ただし85mm F1.4や50mm F1.2のような大口径単焦点と同じボケを得るレンズではありません。50mm F4では被写界深度が比較的深く、背景の形を完全に溶かすより、撮影場所の情報を残しながら人物を見せる方向が得意です。
人物の顔や上半身を大きく写したい場合も、50mmでは撮影者が比較的近づく必要があります。背景を圧縮し、人物だけを強く浮かせたい場合には85mm以上の中望遠を追加する方が適しています。
明るいRF単焦点を人物撮影へ使う場合は、Canon VCM神レンズおすすめで50mmや85mmを含めた違いを紹介しています。
50mmより長い焦点距離が必要なら別レンズが必要になる
RF20-50mm F4 L IS USM PZの最も明確な弱点は望遠端50mmです。70mm、85mm、105mmを使う標準ズームや中望遠レンズと比べると、離れた被写体を大きく撮ることができません。
運動会、スポーツ、舞台、動物、鉄道、遠くの建築物などでは50mmでは短く、望遠ズームが必要になります。旅行でも展望台から遠くの街並みを切り取りたい場合や、人物を離れた位置から自然に撮りたい場合には24-105mmなどの方が一本で対応できます。
一方、写真の多くを20mmから50mmで撮り、望遠が必要な日は別に70-200mmや100-400mmを持つ構成なら、標準ズームを無理に105mmまで伸ばす必要はありません。撮影用途が分かれている人ほど20-50mmの軽さを生かしやすくなります。
標準から望遠まで含めてRFレンズを選ぶ場合は、RFレンズおすすめ12選で焦点距離別に整理しています。
まとめ
RF20-50mm F4 L IS USM PZは、パワーズームを搭載していることから動画向けの印象が強いレンズですが、静止画用として見ても独自性があります。フルサイズで20mmから50mmをカバーし、ズーム全域F4、光学式手ブレ補正、最短撮影距離0.24m、50mm時最大撮影倍率0.33倍を約420gのボディへまとめています。
写真撮影で最大の魅力になるのは20mmです。一般的な24mm始まりの標準ズームより広く、風景、建築、室内、旅行で後ろへ下がれない場所でも構図を作りやすくなります。35mmでは街歩きや環境を含めたスナップ、50mmでは人物、料理、小物などを自然な画角で撮影できるため、広角専用レンズで終わりません。
RF24-70mm F2.8 L IS USMと比べると、RF20-50mmは広角側が広く、約480g軽量です。一方、RF24-70mmはF2.8の明るさと70mmまでの焦点距離があり、人物、暗所、イベントでは有利です。F2.8と70mmを必要とするか、20mmと約420gを優先するかで選択が分かれます。
RF24-105mm F4 L IS USMとは同じF4通しですが、役割は大きく違います。RF20-50mmは20mmの広角と軽さを重視し、RF24-105mmは105mmまで一本で使える汎用性を重視しています。広角を多用するなら20-50mm、レンズ交換を減らして遠くの被写体まで撮るなら24-105mmが使いやすくなります。
パワーズームも静止画で不利になるとは限りません。マニュアルズームを利用すれば一般的なズームレンズに近い感覚で画角を変えられ、動画撮影時にはパワーズームを活用できます。静止画と動画を同じEOS Rで撮る人には、二つの撮影方法を一本へまとめられることが利点です。
RF20-50mm F4 L IS USM PZは、70mmや105mmまでを一本でカバーしたい人、大きな背景ボケを最優先する人、スポーツや動物を望遠で撮る人には焦点距離が不足します。一方、風景、建築、旅行、街歩きを中心に20mmを頻繁に使い、50mmまでの標準域があれば十分という人には、従来の24mm始まり標準ズームとは異なる撮影スタイルを作れるLレンズです。


