Canon EF135mm F2L USMレビュー|135mm F2の大きなボケと描写力を徹底解説
Canon EF135mm F2L USMは、1996年に登場したEFマウントの大口径望遠単焦点レンズです。焦点距離135mmと開放F2を組み合わせることで、被写体との距離を取りながら背景を大きくぼかし、人物や動物を画面の中から浮かび上がらせるような描写を狙えます。発売から長い年月が経過したレンズですが、8群10枚という比較的シンプルな光学系、2枚のUDレンズ、リングUSM、750gという重量にまとまっており、現在でもEFレンズらしい魅力を味わえる一本です。
135mmという焦点距離は85mmよりも撮影距離を必要とする一方、200mmほど遠く離れなくても使える絶妙な位置にあります。ポートレート、舞台、屋内スポーツ、風景の切り取りなど用途は幅広く、開放F2を使えば暗い環境でもシャッタースピードを確保しやすくなります。EOS一眼レフではもちろん、マウントアダプターを使えばEOS Rシリーズでも活用できるため、EF時代を代表する中望遠単焦点として改めて注目する価値があります。
- EF135mm F2L USMの基本スペック
- EF135mm F2L USM最大の魅力は背景の作り方にある
- ポートレートで85mmとは何が違うのか
- 最短撮影距離0.9mは135mmとして使いやすい
- リングUSMによるAFはEF135mm F2L USMの大きな強み
- 手ブレ補正がないことは理解して使いたい
- APS-Cでは216mm相当の画角になる
- EF200mm F2.8L II USMとの違い
- エクステンダーで189mm F2.8、270mm F4としても使える
- 750gという重量は135mm F2として扱いやすい
- 現在EF135mm F2L USMを使う意味
- 中古で選ぶときに確認したいポイント
- EF135mm F2L USMが向いている撮影
- まとめ
EF135mm F2L USMの基本スペック
| 焦点距離 | 135mm |
|---|---|
| 開放F値 | F2 |
| 最小絞り | F32 |
| レンズ構成 | 8群10枚 |
| UDレンズ | 2枚 |
| 絞り羽根 | 8枚 |
| 最短撮影距離 | 0.9m |
| 最大撮影倍率 | 0.19倍 |
| フィルター径 | 72mm |
| 最大径 | 約82.5mm |
| 全長 | 約112mm |
| 質量 | 約750g |
| AF駆動 | リングUSM |
| 手ブレ補正 | なし |
| 発売 | 1996年4月 |
数字だけを見ると、最新のRFレンズに比べて非常に単純な構成に見えます。しかしEF135mm F2L USMの特徴は、135mm F2という大口径望遠レンズでありながら750gに収まっていることです。EF85mm F1.2L系のような極端な大口径化とは方向性が異なり、明るさ、焦点距離、描写、AF速度、携帯性を高い水準でまとめています。
135mm F2という組み合わせがこのレンズの中心
135mmはフルサイズでは明確な望遠域に入り、画角が狭くなるため、背景から不要なものを外しながら主役を整理しやすくなります。そこへF2の大口径が加わるため、被写体と背景の距離を確保できれば大きな背景ボケを得られます。単にF値が小さいだけではなく、135mmという焦点距離と組み合わさることに意味があります。
50mmや85mmで人物を撮る場合より撮影者が後方へ下がることになるため、背景の写り方も大きく変化します。焦点距離と撮影距離による見え方の違いについては、画角とは?焦点距離との関係と広角・標準・望遠の違いでも詳しく解説しています。
2枚のUDレンズを使った8群10枚構成
EF135mm F2L USMは8群10枚の光学系に2枚のUDレンズを使用しています。望遠レンズでは色収差が目立ちやすく、特に開放付近で明暗差の大きい被写体を撮ると、輪郭部分に色付きが現れやすくなります。UDレンズはこうした色収差を抑えるために使われており、135mm F2という大口径望遠レンズの描写を支える重要な要素です。
レンズ枚数をむやみに増やした設計ではないため、現代の巨大な高性能レンズとは性格がかなり異なります。EF時代のLレンズ全体の考え方を知りたい場合は、Lレンズが生み出す神秘的な表現もあわせて見ると位置付けが分かりやすくなります。
EF135mm F2L USM最大の魅力は背景の作り方にある
EF135mm F2L USMを使う理由として最も分かりやすいのが、135mmという望遠画角とF2による背景処理です。広角や標準レンズでは周囲の情報を積極的に取り込む構図になりますが、135mmでは画角が狭くなり、撮影者が見せたい部分だけを選択しやすくなります。
背景を単純にぼかすだけなら、もっと明るい85mmや長焦点の200mmでも可能です。135mmの特徴は、人物との距離を確保しながら背景を整理でき、なおかつ200mmほど撮影場所を必要としないことにあります。この距離感こそが135mm単焦点の個性です。
開放F2で被写体と背景を大きく分離できる
開放F2では被写界深度が浅くなり、ピントを合わせた部分から前後へ急速にボケていきます。人物撮影であれば瞳や顔に視線を集中させやすく、背景の木々、建物、照明などを形として残しながら柔らかく整理できます。
特に背景まで距離がある場所では、135mmの望遠効果とF2の浅い被写界深度が重なり、被写体だけが前へ浮き出したような写真になります。ポートレート向け焦点距離の違いは、Canonポートレートレンズおすすめ 50mm・85mm・135mm・200mmを比較で全体を比較しています。
圧縮感を生かして背景を大きく見せられる
135mmで人物を一定の大きさに写そうとすると、50mmや85mmより撮影位置が後方になります。この撮影距離の変化によって、人物と背景との距離の差が相対的に小さくなり、背景が人物へ近づいたような見え方になります。これが望遠撮影で一般に圧縮効果と呼ばれる表現です。
桜並木や紅葉、イルミネーション、街路樹などを背景にすると、その効果は非常に分かりやすくなります。遠くにある背景を大きく取り込みながら人物を配置できるため、単に背景を消すだけではない135mmらしい画面を作れます。望遠域の使い方は望遠撮影で活きる強みとは?遠くを引き寄せる表現と実践的な使い方でも紹介しています。
ポートレートで85mmとは何が違うのか
ポートレート用単焦点として135mmと最も比較されやすいのが85mmです。85mmは人物との距離を適度に取りながら全身からバストアップまで対応しやすく、室内や街中でも比較的扱いやすい焦点距離です。一方の135mmは画角がさらに狭くなるため、同じ大きさで人物を写すにはより後ろへ下がる必要があります。
その代わり、135mmでは背景の範囲を狭く切り取りやすく、背景を大きく見せながら人物を強く分離できます。85mmが人物と周囲の雰囲気をある程度残しやすい焦点距離だとすれば、135mmは人物へ視線を集中させやすい焦点距離です。
EF85mm F1.2Lとは明るさより撮影距離の違いが大きい
EF85mm F1.2L USMはF1.2という圧倒的な明るさを持ちます。数値だけなら135mm F2より約1段半明るく、非常に浅い被写界深度を使えます。それでも実際の写真では焦点距離が異なるため、単純にF1.2対F2だけでは比較できません。
85mmでは撮影者が人物へ近づきやすく、135mmでは距離を置きます。その違いが背景の大きさ、遠近感、構図に影響します。EF85mm F1.2Lの性格についてはEF85mm F1.2L USM 写真に奥行きと空気を加える中望遠レンズの実力で詳しく取り上げています。
全身撮影では十分な距離が必要になる
135mmで全身を収める場合、かなり後ろへ下がらなければなりません。公園や河川敷、広い庭園などでは問題になりにくいものの、狭いスタジオ、住宅街、室内では撮影場所そのものが制約になります。
これは135mmの欠点であると同時に、135mmらしい写真を生む条件でもあります。撮影者が被写体から離れることで遠近感が穏やかになり、背景との関係も85mmとは変わります。焦点距離による構図の違いを意識すると、135mmを使う意味がより明確になります。
最短撮影距離0.9mは135mmとして使いやすい
EF135mm F2L USMの最短撮影距離は0.9m、最大撮影倍率は0.19倍です。マクロレンズのような接写はできませんが、135mmの望遠単焦点としては比較的近距離まで寄ることができ、人物の顔、花、小物、料理の一部などを大きく切り取ることができます。
135mmでは画角そのものが狭いため、0.19倍でも被写体を画面内でかなり大きく見せられます。背景までの距離を取れば強いボケも作りやすく、花などを一輪だけ切り取る撮影にも向いています。
寄るだけではなく背景を遠ざけることが重要
大きなボケを作るには、開放F2にするだけでなく、カメラから被写体までの距離と被写体から背景までの距離を考える必要があります。被写体へ近づき、背景を遠ざければ、背景はさらに大きくぼけます。
逆に背景が被写体のすぐ後ろにある場合、F2でも背景の形が比較的残ります。ボケはF値だけで決まるものではありません。焦点距離、撮影距離、背景距離を組み合わせて考えることで、EF135mm F2L USMの能力を引き出しやすくなります。ボケと距離の関係を見るなら圧縮効果の違いを比較する 距離感で変わる写真表現も参考になります。
リングUSMによるAFはEF135mm F2L USMの大きな強み
EF135mm F2L USMにはリングUSMが搭載されています。大口径単焦点ではフォーカスレンズを動かすための負荷が大きくなりやすい一方、このレンズはAF速度と静粛性を重視した構成になっています。
135mmは被写界深度が浅いため、ピント位置がわずかにずれるだけでも結果が大きく変わります。そのため、人物の表情やステージ上の被写体を狙う場合には、単に画質だけでなくAFの使いやすさも重要です。
動く人物や舞台撮影にも使いやすい
ポートレートでは被写体が完全に静止しているとは限りません。歩いている人物、子ども、ステージ上の演者などを撮る場合、ピント合わせの速度が撮影結果に直結します。EF135mm F2L USMはこうした用途を想定しやすいレンズで、F2の明るさによってシャッタースピードも確保しやすくなります。
暗い室内ではF2を使うことでISO感度を抑えたり、同じISO感度ならシャッタースピードを上げたりできます。スポーツやステージなど、被写体ブレを抑えたい撮影では大口径レンズの意味が大きくなります。
手ブレ補正がないことは理解して使いたい
EF135mm F2L USMには光学式手ブレ補正機構がありません。135mmでは標準レンズより手ブレが目立ちやすいため、EOS一眼レフで使用する場合にはシャッタースピードを意識する必要があります。
もっとも、人物や舞台など動く被写体では、手ブレだけを抑えても被写体ブレが発生します。そのためF2の明るさを使ってシャッタースピードを確保することが重要です。静物を低速シャッターで撮る場合と、動く人物を撮る場合では考え方が異なります。
EOS RシリーズではEFレンズとして別の使い方ができる
マウントアダプターEF-EOS Rを介せば、EF135mm F2L USMをEOS Rシリーズでも使用できます。RFマウント化によってレンズの光学性能そのものが変わるわけではありませんが、対応するEOS Rボディでは被写体検出AFやボディ側の機能を利用できるため、一眼レフ時代とは異なる撮影スタイルで使えます。
EFレンズをEOS Rシリーズで使う考え方については、EOS R6 Mark IIで広がるEFレンズ活用術でも解説しています。
APS-Cでは216mm相当の画角になる
キヤノンAPS-C機へ装着すると、35mm判換算では約216mm相当の画角になります。レンズそのものの焦点距離やF値が変化するわけではありませんが、センサーが使用する範囲が狭くなるため、フルサイズより大きく切り取られた画角になります。
216mm相当になると、ポートレート用中望遠というより望遠単焦点としての性格が強くなります。運動会、舞台、屋外スポーツ、動物など、離れた位置から被写体を大きく写したい場面で使いやすくなります。
APS-Cでは撮影距離がさらに必要になる
同じ人物を同じ大きさで写すなら、APS-Cではフルサイズよりさらに後方へ下がる必要があります。屋内では使いにくくなる一方、広い屋外では背景を整理しながら被写体を大きく切り取ることができます。
望遠単焦点として考えれば、750gで約216mm相当、開放F2の明るさを使える構成になるため、独特の使い方ができます。フルサイズとAPS-Cでは同じレンズでも役割が大きく変わる好例です。
EF200mm F2.8L II USMとの違い
EF135mm F2L USMと比較したくなるレンズのひとつがEF200mm F2.8L II USMです。どちらもEFマウントの比較的コンパクトなL単焦点で、手ブレ補正を搭載していません。135mmはF2、200mmはF2.8となり、焦点距離と明るさの方向性が異なります。
135mmは人物撮影である程度の距離を保ちつつ、200mmより場所を選びにくい点が特徴です。200mmはさらに画角が狭く、背景を大きく引き寄せる撮影や遠距離の被写体に向きます。どちらが上という関係ではなく、撮影距離と画角で役割が分かれます。
135mmはF2、200mmはより狭い画角が武器になる
EF135mm F2L USMはF2なので、F2.8に対して1段明るくなります。同じISO感度なら1段速いシャッタースピードを使えるため、暗い場所や動く人物では有利です。一方、200mmはさらに遠くの被写体を大きく写せるため、舞台や屋外スポーツなどでは距離そのものが武器になります。
200mm単焦点の特徴については、EF200mm F2L IS USMとEF200mm F2.8L II USMの比較でも詳しく紹介しています。
エクステンダーで189mm F2.8、270mm F4としても使える
EF135mm F2L USMはキヤノンのEFエクステンダーにも対応しています。1.4倍エクステンダーを装着すると189mm F2.8、2倍エクステンダーでは270mm F4として使用できます。
最大撮影倍率も1.4倍使用時は0.27倍、2倍使用時は0.38倍まで高くなるため、単純に遠くを大きく写すだけでなく、小さな被写体を大きく捉える用途にも利用できます。135mm単焦点一本から複数の焦点距離へ広げられる点は、EFシステムならではの特徴です。
エクステンダー使用時は目的を明確にしたい
エクステンダーを使えば焦点距離を伸ばせますが、開放F値も変化します。135mm F2本来の明るさを重視する場合は単体使用が基本で、遠距離の被写体を優先したい場合にエクステンダーを組み合わせるという考え方が分かりやすくなります。
2倍エクステンダーでは270mm F4となるため、135mmとはかなり性格の異なる望遠レンズになります。エクステンダー自体の仕組みについてはEXTENDER EF2x 焦点距離を2倍に伸ばすテレコンバーターの魅力でも解説しています。
750gという重量は135mm F2として扱いやすい
EF135mm F2L USMの質量は約750gです。小型軽量レンズと呼べるほど軽くはありませんが、135mm F2という大口径望遠レンズとして考えると持ち歩きやすい部類に入ります。全長も約112mmで、巨大な望遠レンズのようにバッグを大きく占有しません。
このサイズ感はEF135mm F2L USMの重要な特徴です。レンズの描写が優れていても、持ち出すこと自体が負担になれば使用頻度は下がります。750gであればフルサイズ一眼レフとの組み合わせでも極端な重量級にはならず、EOS Rシリーズとアダプターを組み合わせても現実的なサイズに収まります。
72mmフィルターを使えるのも扱いやすい
フィルター径は72mmです。135mm F2というスペックから想像するほど前玉周辺が巨大ではなく、レンズ全体のバランスも比較的まとまっています。PLフィルターや保護フィルターなどを使用する場合も、超大口径フィルターを必要としません。
大口径レンズは性能を追求するほど大型化しやすいため、光学性能だけではなく持ち運びまで含めて考える必要があります。EF135mm F2L USMは、大口径L単焦点でありながら日常的に持ち出せる範囲へ収めたことが長所のひとつです。
現在EF135mm F2L USMを使う意味
EF135mm F2L USMは1996年発売であり、設計年だけ見れば新しいレンズではありません。手ブレ補正もなく、電子制御や光学設計の世代も現在のRFレンズとは異なります。それでも135mm F2という基本スペックそのものが古くなるわけではありません。
写真の見え方を決める焦点距離、F値、撮影距離という基本要素は現在も同じです。135mmで被写体から距離を取り、F2で背景を整理するという撮影方法は、最新のボディへ装着しても成立します。レンズの価値を発売年だけで判断できない理由がここにあります。
高画素化だけでレンズの価値は決まらない
現在のカメラでは解像性能が重視されますが、写真の印象は解像力だけでは決まりません。背景の形、ボケの大きさ、撮影距離、被写体の配置、光の方向などが組み合わさって一枚の写真になります。
EF135mm F2L USMは、単純に細部をどこまで解像するかだけを見るより、135mm F2という画角と明るさを使ってどのような写真を作れるかを見るレンズです。EFレンズ群全体の中での位置付けはキヤノン大全から確認できます。
中古で選ぶときに確認したいポイント
EF135mm F2L USMは発売期間の長いレンズなので、中古市場には製造時期や使用状況の異なる個体が存在します。同じ型名でも状態差が大きくなりやすいため、価格だけで選ばず、光学系と機械部分を確認することが重要です。
まず確認したいのはレンズ内部のカビ、曇り、大きなホコリ、前玉や後玉の傷です。微細なチリ程度で撮影結果へ大きな影響が出るとは限りませんが、曇りやカビはコントラスト低下につながる場合があります。
AF動作とフォーカスリングも確認する
リングUSMを搭載するレンズなので、AFが正常に作動するか、異音や引っ掛かりがないかを確認したいところです。近距離から遠距離まで何度かAFを往復させ、安定して合焦するかを見ると状態を判断しやすくなります。
外装の傷だけなら撮影性能へ影響しない場合がありますが、長期間使用された個体では内部機構の状態のほうが重要です。中古レンズでは見た目のきれいさだけで判断せず、実際の動作を優先して考える必要があります。
EF135mm F2L USMが向いている撮影
EF135mm F2L USMは、何でも一本で撮れる万能レンズではありません。画角が狭いため室内スナップには向かず、全身ポートレートでも広い撮影場所を必要とします。その代わり、135mmという画角が合う場面では、標準ズームでは作りにくい写真を狙えます。
特に相性がよいのは屋外ポートレート、舞台、ステージ、屋内スポーツ、花、動物、風景の一部を切り取る撮影です。背景を整理して主役を明確にしたい場面では、135mm F2というスペックを生かしやすくなります。
広い場所で人物を撮ると135mmの特徴が出やすい
公園、河川敷、海岸、広い庭園などでは撮影距離を自由に確保できるため、135mmの特徴を使いやすくなります。人物から離れて背景の位置を調整し、F2からF2.8程度を使えば、人物をしっかり見せながら背景を大きく整理できます。
85mmでは背景へ多くの情報が入る場面でも、135mmなら画角を狭めて不要なものを外すことができます。場所を選ぶレンズですが、場所が合ったときの効果が非常に大きいことが135mm単焦点の魅力です。
舞台やステージではF2の明るさが生きる
舞台撮影では被写体まで近づけないことが多く、さらに照明条件も一定ではありません。135mmは客席から人物を大きく写しやすく、F2の明るさによってシャッタースピードを確保しやすくなります。
望遠ズームのF2.8と比べれば1段明るいため、同じISO感度ならシャッタースピードを2倍にできます。被写体が動く場面では、この1段が被写体ブレを抑えるうえで大きな意味を持つことがあります。
まとめ
Canon EF135mm F2L USMは、135mmという望遠画角と開放F2の明るさを約750gのボディにまとめたEFマウントの大口径L単焦点です。1996年発売という年代だけを見ると古いレンズですが、焦点距離とF値が作り出す写真表現そのものは現在でも変わりません。
ポートレートでは85mmより撮影距離を取りながら背景を整理しやすく、F2による浅い被写界深度と望遠らしい背景の見え方を組み合わせられます。最短撮影距離0.9m、最大撮影倍率0.19倍なので、人物だけでなく花や小物を大きく切り取る用途にも対応します。リングUSMによるAF、2枚のUDレンズ、72mmフィルター、比較的コンパクトな112mmの全長など、実用性を考えた構成も魅力です。
手ブレ補正はありませんが、F2の明るさを生かしてシャッタースピードを確保する撮影では現在でも十分に役割があります。EOS一眼レフでEFレンズ本来の組み合わせを楽しむことも、EOS Rシリーズへマウントアダプターを介して使うこともできます。
EF135mm F2L USMは、最新機能を詰め込んだレンズではありません。135mmという焦点距離、F2という明るさ、撮影距離による背景の変化という写真の基本を、そのまま強い表現へ結び付けられるレンズです。85mmでは少し近い、200mmでは遠すぎるという場面で、135mmならではの距離感が生きます。EF単焦点レンズの中でも、焦点距離そのものを楽しめる一本として今なお存在感のあるレンズです。



