富士フイルム、位相差AFの計算方法を改良する新特許が公開|被写体に応じて焦点検出を最適化
富士フイルムが出願した、位相差検出オートフォーカス(位相差AF)の精度向上に関する新たな特許が公開されました。2026年10月6日に公開された特許「特開2026-157072」では、撮像素子に配置された位相差検出用画素の情報を解析し、被写体の特徴に適した計算方法を選択する技術が説明されています。従来の位相差AFの基本構造を大きく変更するものではなく、ピント位置を求める処理を高度化する点が特徴です。
今回の技術では、AFエリア内の画像情報を低周波・中周波・高周波に分類し、それぞれに適した焦点検出方法を選択します。複数の計算方法を組み合わせる仕組みや、被写体認識の結果を利用して処理を効率化する方法も盛り込まれています。富士フイルムが今後のカメラに向けて、AFの精度と処理効率の両面から技術開発を進めていることがうかがえます。
富士フイルムが位相差AFに関する新特許を公開
今回公開された特許の名称は「合焦制御装置、合焦制御装置の作動方法、合焦制御装置の作動プログラム、並びに撮像装置」です。出願人は富士フイルム株式会社で、日本での出願番号は「特願2025-047078」、公開番号は「特開2026-157072」となっています。2025年3月21日に出願され、2026年10月6日に公開されました。
特許の主な目的は、撮影画面に含まれる画像の周波数成分を適切に判定し、正確な合焦位置の検出につなげることです。ここでいう周波数成分とは、画像の中に含まれる明暗の変化や模様の細かさを表す情報です。カメラがその特徴を把握することで、焦点検出に適した演算方法を選択する仕組みが提案されています。
従来の位相差AFでも、画像信号の相関関係を計算することでピントのずれを検出してきました。しかし、AFエリア内に含まれる被写体の模様やコントラストによって、焦点検出に適した計算方法は変化します。今回の特許は、こうした画像情報の違いを判定し、計算方法の選択に反映させる点に特徴があります。
位相差AFはどのようにピント位置を計算するのか
位相差AFは、被写体から届く光を異なる方向から捉え、それぞれの画像信号の位置関係を比較してピントのずれを検出する方式です。撮像面位相差AFでは、イメージセンサー上に配置された位相差検出用画素から、その計算に必要な信号を取得します。2つの信号のずれを解析することで、レンズを動かす方向や必要な移動量を求めます。
位相差AFの利点は、ピントが合っていない状態でも、合焦位置に向かう方向と移動量を計算できることです。このため、現在のミラーレスカメラでは高速AFを実現する重要な技術として利用されています。富士フイルムのXシリーズやGFXシリーズでも、撮像面位相差AFを採用した機種が展開されています。
焦点検出では、異なる方向から取得した画像信号の類似性を調べる相関演算が重要になります。2つの信号を相対的にずらしながら比較し、最も一致する位置を探すことで、ピントのずれを計算します。その結果を基にフォーカスレンズの駆動量を決定し、被写体へのピント合わせを行います。
被写体の模様がAFの計算に影響する理由
焦点検出に利用できる画像情報は、撮影する被写体によって大きく異なります。細かな模様や輪郭が多い被写体では、画像信号の変化が頻繁に現れます。反対に、均一な壁や大きくぼけた被写体では、隣接する画素の信号値が緩やかに変化します。
こうした違いは、相関演算によって得られる結果にも影響します。細かな模様を持つ被写体では、細部の情報を利用した計算が有効になります。大きくぼけた被写体では、細部の情報が十分に得られないため、別の計算方法が適しています。
今回の特許は、この違いをカメラ内部で判定し、焦点検出方法を切り替える仕組みを具体化しています。被写体の状態に応じた演算方法を利用することで、ピント位置の検出精度を高めることを目的としています。位相差AFの計算処理そのものを改良する技術といえます。
隣り合う位相差検出用画素の差分を解析
今回の特許で重要になるのが、隣接する位相差検出用画素の信号値を比較する処理です。AFエリア内に配置された画素から基準画素を選び、その近くに存在する画素との信号値の差を計算します。この差分を利用して、画像内に含まれる細かな変化の特徴を判定します。
特許では、基準画素と、その両側に配置された近傍画素を利用する構成が説明されています。基準画素と一方の近傍画素との間で第1差分を計算し、もう一方の近傍画素との間で第2差分を計算します。さらに、2つの差分の符号や大きさを調べ、画素値の変化を分析します。
画素値の山型・谷型を検出する
特許では、隣接する画素値の変化が山型または谷型になっているかを判定する処理が示されています。例えば、中央の画素値が両側の画素値を上回る場合、信号値は山型の変化を示します。反対に、中央の画素値が両側を下回る場合には、谷型の変化になります。
こうした山型・谷型の変化は、画像信号に含まれる細かな特徴を調べる手掛かりになります。特許では、差分から求めた指標値を閾値と比較し、条件を満たす画素の数を計数します。その割合を利用して、AFエリア内に含まれる周波数成分の特徴を判定する仕組みです。
重要なのは、単純に明るい画素と暗い画素の数を比較しているわけではない点です。隣接画素の信号値がどのように変化しているかを調べ、その変化の特徴を数値化しています。この処理によって、画像の細かさに関する情報を焦点検出方法の選択に利用します。
低周波・中周波・高周波に応じて計算方法を切り替える
今回の特許では、AFエリア内の画像情報を低周波・中周波・高周波という3つの状態に分け、それぞれに適した検出方法を選択します。周波数とは、画像の中で明暗がどれほど細かく変化しているかを表すものです。高周波成分が多い画像は細かな変化が豊富で、低周波成分が多い画像は緩やかな変化が中心となります。
低周波成分が多い場合
低周波成分が多い状態として、特許ではコントラストが低く、大きくぼけている被写体が例示されています。このような状態では、細かな画像情報を利用して正確な合焦位置を求めることが難しくなります。そこで、低周波成分が優勢な場合には、第2検出方法を選択する構成が採用されています。
第2検出方法では、位相差検出用画素から取得した演算データを圧縮し、そのデータを利用して相関演算を実行します。画像信号を圧縮して扱うことで、大きくぼけた状態に適した焦点検出を行います。特許では、このような場面で大まかな合焦位置を検出することが重要だと説明されています。
例えば、最初からピントが大きく外れている状態では、画面内の細かな模様が十分に解像されません。その段階で細部を重視した計算を行っても、必要な情報を取得しにくい状態です。低周波成分に適した方法へ切り替えることで、ピントのずれが大きい状態に対応する考え方です。
高周波成分が多い場合
高周波成分が多い画像では、細かな模様や輪郭によって画像信号が頻繁に変化します。このような被写体では、詳細な情報を利用した相関演算が適しています。特許では、高周波成分が優勢な場合に、第1検出方法を選択する構成が説明されています。
第1検出方法には複数の演算方式が用意され、それぞれ異なる形で画像信号を処理します。特許の実施形態では、第1-1検出方法、第1-2検出方法、第1-3検出方法の3種類が登場します。複数の方式で得られた相関演算の結果を集約し、合焦位置を求める処理も示されています。
この仕組みは、複雑な模様や細かな輪郭を持つ被写体へのピント合わせで重要になります。単一の演算方法に依存せず、複数の計算結果を利用して焦点位置を判断します。特許では、相関曲線を集約することによって合焦位置の検出精度を高める効果が説明されています。
中周波成分が多い場合
中周波成分が多い場合には、低周波と高周波の両方の特徴を持つ画像として扱います。この状態では、どちらか一方の計算方法だけを選択するのではなく、複数の検出方法を利用します。特許の実施形態では、第1検出方法と第2検出方法の両方を実行して合焦位置を検出します。
実際の撮影画面には、輪郭のはっきりした部分と、緩やかに明暗が変化する部分が混在しています。例えば、人物の顔では目やまつ毛に細かな情報が含まれ、頬や背景には緩やかな明暗の変化が含まれます。こうした複数の特徴を持つ画像に対し、異なる検出方法を組み合わせる考え方です。
中周波成分に対して複数の演算方法を利用することは、今回の特許を理解するうえで重要なポイントです。カメラが画像情報を分類したうえで、その分類結果に応じて計算方法の組み合わせを変更します。これにより、さまざまな画像情報が混在する場面への対応を図っています。
複数の相関曲線を組み合わせて合焦位置を求める
今回の特許では、複数の焦点検出方法から得られた相関曲線を集約する仕組みも説明されています。相関曲線は、2つの画像信号をずらしながら比較した際の一致度を表す情報です。この曲線を解析することで、位相差や合焦位置を求めることができます。
特許の実施形態では、3種類の第1検出方法から得られた相関曲線を加算平均する方法が示されています。異なる演算方法による結果を1つの曲線にまとめ、その情報から合焦位置を検出します。さらに、単純平均だけでなく、各相関曲線に重みを付けて集約する方法も説明されています。
重み付けを利用する場合には、それぞれの相関曲線が最終結果に与える影響を変化させることができます。特許では、1つの相関曲線に0.5、残る2つの相関曲線にそれぞれ0.25の重みを与える例が記載されています。複数の計算結果を利用しながら、焦点検出の精度を高めるための構成です。
位相差AFでは、画像信号の特徴によって相関演算の結果が変化します。複数の演算方法を用意して結果を集約する仕組みは、単一の方式で計算する場合とは異なる特徴を持ちます。今回の特許では、この相関曲線の集約が合焦位置の検出精度向上に寄与すると説明されています。
AFエリアを分割して計算方法を個別に選択
今回の特許では、AFエリア全体を1つの領域として処理する方法に加え、複数の領域に分割して解析する実施形態も説明されています。分割した領域ごとに画像の周波数成分を判定し、それぞれに適した焦点検出方法を決定します。領域ごとの計算結果を集約して合焦位置を求める構成です。
特許の図31では、AFエリアを4つの領域に分ける例が示されています。そのうち3つの領域では高周波成分が優勢と判定され、残る1つの領域では低周波成分が優勢と判定される構成です。それぞれの領域で異なる検出方法を利用し、得られた相関曲線をまとめます。
実際の撮影では、AFエリア内に複数の異なる画像情報が含まれることが一般的です。細かな模様が多い部分と、背景のように滑らかな部分が同じエリアに存在する場面もあります。領域単位で演算方法を選択できれば、AFエリア全体を単一の方法で処理する場合とは異なる柔軟な焦点検出が可能になります。
特許では、分割領域の数を4つに限定していません。2つ、6つ、8つ、9つ、16個などに分割する構成も説明されています。撮影画面の情報を細かく分類し、その結果を焦点検出に利用する技術として位置付けられています。
被写体認識と組み合わせてAFの処理を効率化
今回の特許で注目したいのが、被写体認識の結果を利用する実施形態です。特許では、学習済みモデルを利用した被写体認識技術の一例として、セマンティックセグメンテーションモデルが挙げられています。認識した被写体の種類に応じて、周波数成分の判定処理を省略する構成が説明されています。
通常の処理では、AFエリア内の位相差検出用画素の情報を解析し、画像の周波数成分を判定します。しかし、あらかじめ高周波成分が多いと分かっている被写体については、その判定処理を省略できます。被写体認識の結果を基に高周波成分が優勢であると扱い、適した検出方法を選択する仕組みです。
野鳥の羽毛も高周波成分を持つ被写体として例示
特許では、高周波成分が多い被写体の例として、鳥の体、芝生、金網が挙げられています。鳥の体には羽毛による細かな模様が含まれ、芝生や金網にも細部の変化が多く見られます。これらを認識した場合、周波数成分の判定処理を省略して高周波成分が優勢であると扱う実施形態が示されています。
野鳥撮影では、羽毛の細かな模様や輪郭がピント合わせに関係します。こうした被写体の特徴を認識結果から利用することは、被写体検出AFと位相差AFの演算処理を組み合わせる技術として興味深いものです。今回の特許には、鳥を含む具体的な被写体を想定した処理が記載されています。
被写体認識技術を利用する目的は、認識精度の向上だけではありません。特許では、不要な周波数判定を省略することで、演算処理の負荷を軽減する効果が説明されています。その結果、合焦位置の検出やフォーカスレンズの移動を速く完了させることにつながります。
AIが直接ピントを決める仕組みとは異なる
今回の特許に登場する学習済みモデルは、被写体認識に利用するものです。認識結果を使って周波数成分の判定を省略し、適切な焦点検出方法の選択につなげる構成が示されています。すべての焦点位置をAIが直接計算する仕組みとして説明されているわけではありません。
被写体を認識する処理と、位相差検出用画素からピント位置を計算する処理は、それぞれ異なる役割を持っています。今回の実施形態では、これらを連携させることで処理の効率化を図っています。画像認識と従来の位相差AF演算を組み合わせた技術として理解できます。
小さなAFエリアでは周波数判定を省略する仕組みも
今回の特許には、AFエリアの大きさに応じて処理方法を変更する実施形態も含まれています。AFエリアが設定された閾値より小さい場合には、周波数成分の判定を実行しない構成です。この場合、周波数成分を中周波として扱い、対応する焦点検出方法を利用します。
AFエリアが小さいと、被写体全体では細かな模様が多くても、選択された狭い範囲には十分な画像情報が含まれないことがあります。その状態で周波数成分を分類すると、適切な判定が難しくなります。特許では、このような状況で誤判定を減らすことを目的としています。
周波数成分の判定処理を省略することには、演算負荷を減らす効果もあります。被写体の種類やAFエリアの大きさを利用し、必要な処理を選択する構成です。精度向上だけでなく、処理を効率化するための工夫が盛り込まれています。
今回の特許によって期待されるAF性能の変化
今回の特許が目指しているのは、被写体の画像情報に適した焦点検出を行うことです。高周波成分が多い被写体には細部を利用する計算方法を選び、低周波成分が多い被写体には別の方法を選びます。中周波成分が多い場合には複数の演算方法を組み合わせることで、幅広い画像情報への対応を図っています。
大きくピントが外れた状態への対応
ピントが大きく外れている状態では、被写体の細部が不鮮明になり、画像信号に含まれる高周波成分が減少します。今回の特許では、そのような低周波成分が優勢な状態に適した検出方法が用意されています。大きなピンぼけ状態から合焦位置を検出する処理に関係する技術です。
例えば、遠くの被写体から近くの被写体へピントを移動させる場合には、一時的に大きなピンぼけが発生します。その段階では、細部を重視した計算を行うための情報が十分に得られないことがあります。画像の周波数成分に応じて計算方法を変える仕組みは、こうした状態での焦点検出にも関係します。
細かな模様を持つ被写体への対応
羽毛、芝生、金網などの被写体では、画像内に細かな明暗の変化が含まれています。今回の特許では、このような高周波成分が優勢な状態で複数の第1検出方法を利用する構成が示されています。それぞれの相関演算結果を集約することによって、合焦位置の検出精度を高める考え方です。
野鳥撮影では、被写体認識によって鳥を検出する処理と、羽毛などの細部を利用して合焦位置を計算する処理が重要になります。特許には、被写体認識結果を利用して焦点検出の処理を効率化する実施形態も含まれています。認識技術と演算処理の連携は、今後のAF技術を考えるうえで注目される部分です。
複雑な背景を持つ撮影シーンへの対応
実際の撮影画面には、異なる特徴を持つ被写体や背景が同時に写り込みます。AFエリア内に細かな模様と滑らかな部分が混在すると、画像情報の特徴も場所によって変化します。今回の特許では、AFエリアを複数の領域に分割し、それぞれの情報に適した演算方法を選択する仕組みが示されています。
この方式では、AFエリア全体を同じ条件で扱う必要がなくなります。各領域から得られた相関演算の結果を集約することで、異なる画像情報を利用した焦点検出が可能になります。撮影画面の特徴に応じた柔軟なAF処理を実現するための技術です。
従来の位相差AFから何が変わるのか
今回の特許は、位相差AFを別の方式に置き換えるものではありません。撮像素子上の位相差検出用画素を利用し、画像信号の相関関係から合焦位置を求める基本的な仕組みは共通しています。改良の中心は、その計算方法をどのような条件で選択するかという部分です。
従来技術にも、被写体画像の周波数成分に応じて焦点検出処理を変更する手法が存在します。今回の特許では、隣接する位相差検出用画素の差分を利用し、山型・谷型の変化や指標値の割合を使って周波数成分を判定します。周波数の判定精度を高め、適切な焦点検出方法の選択につなげる点が特徴です。
さらに、相関曲線の集約、AFエリアの分割、被写体認識による判定処理の省略など、複数の実施形態が説明されています。これらは単純なAF速度の向上だけを目的とした技術ではありません。正確な焦点検出と演算負荷の軽減を組み合わせるための改良といえます。
今後のXシリーズやGFXシリーズへの搭載は?
富士フイルムは、XシリーズやGFXシリーズで位相差AFと被写体検出AFの開発を進めています。今回の特許も、こうしたカメラのAF処理に関係する技術として注目されます。撮像面位相差AFを利用するカメラでは、画像信号の処理方法がAF性能を左右する重要な要素になります。
今回の特許公報には、特定の製品名や搭載機種を指定する記載は見当たりません。X-T6などの次世代モデルとの関連も、公開された特許の内容から直接結び付けられているものではありません。2026年10月6日に公開されたのは、合焦制御装置とその作動方法に関する技術です。
実際のカメラへ採用する際には、撮像素子の構成や画像処理プロセッサーとの組み合わせも関係します。今回の特許では、複数の焦点検出方法や被写体認識を利用した処理が示されています。こうした演算技術が将来の製品開発でどのように活用されるかが注目点となります。
公開特許の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出願人 | 富士フイルム株式会社 |
| 発明の名称 | 合焦制御装置、合焦制御装置の作動方法、合焦制御装置の作動プログラム、並びに撮像装置 |
| 出願番号 | 特願2025-047078 |
| 公開番号 | 特開2026-157072 |
| 出願日 | 2025年3月21日 |
| 公開日 | 2026年10月6日 |
| 技術分野 | 撮像装置の合焦制御・位相差AF |
| 主な特徴 | 画素値の差分解析、周波数成分の判定、焦点検出方法の選択、相関曲線の集約 |
今回の特許は、日本の公開特許公報「特開2026-157072」で内容を確認できます。対応する米国公開特許出願は「US20260292336A1」で、2026年9月24日に公開されています。発明の中心となるのは、位相差検出用画素の信号から画像の特徴を判定し、合焦位置の検出方法を決定する技術です。
まとめ
富士フイルムが2026年10月6日に公開した特許「特開2026-157072」は、位相差AFの計算方法を改良する技術です。隣接する位相差検出用画素の信号値を比較し、画像に含まれる低周波・中周波・高周波の特徴を判定します。その結果に応じて焦点検出方法を選択し、正確な合焦位置の検出につなげる仕組みです。
特許には、複数の相関演算結果を集約する方法や、AFエリアを分割して個別に計算する方法も盛り込まれています。さらに、学習済みモデルによる被写体認識を利用し、不要な周波数判定を省略する実施形態も説明されています。鳥の体、芝生、金網など、細かな画像情報を持つ被写体が具体例として挙げられている点も特徴的です。
今回の技術は、位相差AFの基本構造を変更するのではなく、画像信号を解析する演算処理の高度化を目指しています。正確な合焦位置の検出と処理負荷の軽減を両立させるための技術開発として注目されます。富士フイルムの今後のカメラ開発において、AF性能を支える演算技術の進化を示す特許といえます。


