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OM SYSTEM望遠ズーム3本がファームウェア更新|50コマ/秒連写に対応!変更点・対応機種・更新方法を解説

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OM SYSTEM望遠ズーム3本がファームウェア更新|50コマ/秒連写に対応!変更点・対応機種・更新方法を解説 ニュース

OM SYSTEM望遠ズーム3本がファームウェア更新|50コマ/秒連写に対応!変更点・対応機種・更新方法を解説

OM SYSTEMは2026年10月8日、望遠ズームレンズ3本の最新ファームウェアVer.1.1を公開しました。対象となるのは「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO」「M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS II」「M.ZUIKO DIGITAL ED 150-600mm F5.0-6.3 IS」の3製品です。今回の更新によって、対応するカメラボディとの組み合わせで「高速連写SH2」と「プロキャプチャーSH2」の最高約50コマ/秒連写が可能になります。特に野鳥、野生動物、スポーツ、航空機など、動きの速い被写体を撮影する人に関係するアップデートです。

注目したいのは、レンズのファームウェア更新によって、すでに所有している機材の撮影機能が拡張されることです。最高約50コマ/秒の連写に対応するカメラボディでも、装着するレンズによって利用できる連写速度が制限される場合があります。今回のVer.1.1は、そのレンズ側の対応範囲を広げる更新であり、OM-1、OM-1 Mark II、OM-3との組み合わせで高速連写SH2の能力を生かしやすくなります。新しいレンズを購入せず、既存の3製品で撮影できるコマ数が増えることは、望遠撮影を重視する人にとって実用的な変更です。

ただし、ファームウェア更新によってレンズの解像力や開放F値、焦点距離が変わるわけではありません。また、最高約50コマ/秒という数字は対応ボディと指定された連写モードの組み合わせで利用できる上限であり、すべてのカメラや撮影条件で50コマ/秒になるという意味でもありません。この記事では、3本の対象レンズと更新内容、対応カメラ、連写SH2とプロキャプチャーSH2の違い、野鳥撮影でのメリット、ファームウェアの更新方法、アップデート後の確認事項まで詳しく解説します。

  1. OM SYSTEM望遠ズーム3本のファームウェアVer.1.1公開内容
    1. 対象レンズ3本とファームウェアのバージョン一覧
    2. 高速連写SH2で最高約50コマ/秒に対応
    3. プロキャプチャーSH2でも50コマ/秒を利用できる
  2. 更新対象となる望遠ズームレンズ3本の特徴と違い
    1. ED 40-150mm F4.0 PROは小型軽量の望遠撮影に有利
    2. ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIは野鳥撮影で恩恵が大きい
    3. ED 150-600mm F5.0-6.3 ISは1200mm相当で高速連写できる
  3. 50コマ/秒に対応するカメラと連写モードの違い
    1. OM-1・OM-1 Mark II・OM-3との組み合わせが対象
    2. 高速連写SH1とSH2はAF追従の仕組みが違う
    3. 50コマ/秒を設定しても常に同じ速度で撮影できるわけではない
  4. 野鳥・動物・スポーツ撮影で50コマ/秒を生かす方法
    1. 野鳥の飛び立ちではプロキャプチャーSH2が有効
    2. 飛翔する鳥ではC-AFとシャッタースピードが重要
    3. スポーツや航空機では連写する時間を見極める
  5. ファームウェアの更新方法と注意点
    1. OM Workspaceを利用してレンズのファームウェアを更新する
    2. OI.Shareで更新できるカメラとパナソニックボディの注意点
    3. 更新後はバージョンと50コマ/秒の設定を確認する
  6. 50コマ/秒撮影で注意したいAF・手ぶれ補正・画質の関係
    1. AF追従が外れると50枚撮影してもピントは合わない
    2. 手ぶれ補正が強力でも被写体ブレは止められない
    3. 連写速度が上がってもレンズの解像力や明るさは変わらない
  7. 今回のファームウェア更新で変わること・変わらないこと
    1. 変わるのは対応ボディで選択できる高速連写性能
    2. 40-150mm F2.8 PROや旧型100-400mm ISとは区別する
    3. 更新する価値は撮影する被写体と連写の使い方で決まる
  8. まとめ

OM SYSTEM望遠ズーム3本のファームウェアVer.1.1公開内容

今回のファームウェア更新は、OMデジタルソリューションズの公式サポートページで2026年10月8日に公開されました。更新対象は焦点距離の異なる3本の望遠ズームレンズですが、追加される機能は共通しています。OM SYSTEMが公表している変更点は、高速連写SH2およびプロキャプチャーSH2で最高約50コマ/秒の連続撮影が可能になることです。

対象レンズ3本とファームウェアのバージョン一覧

対象レンズはいずれもマイクロフォーサーズ規格のM.ZUIKO DIGITALシリーズで、更新後のバージョンはVer.1.1です。40-150mm F4.0 PROは携帯性を重視した小型望遠ズーム、100-400mm IS IIは野鳥や動物撮影を中心とする超望遠ズーム、150-600mm ISは35mm判換算最大1200mm相当の画角を持つ超望遠ズームです。それぞれの焦点距離や使用目的は異なりますが、対応カメラと組み合わせた場合の高速連写性能が拡張されるという点で共通しています。

対象レンズ 更新バージョン 公開日 主な変更点
M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO Ver.1.1 2026年10月8日 高速連写SH2・プロキャプチャーSH2で50コマ/秒対応
M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS II Ver.1.1 2026年10月8日 高速連写SH2・プロキャプチャーSH2で50コマ/秒対応
M.ZUIKO DIGITAL ED 150-600mm F5.0-6.3 IS Ver.1.1 2026年10月8日 高速連写SH2・プロキャプチャーSH2で50コマ/秒対応

今回の更新対象には、旧型のM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISや、M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROは含まれていません。名称が似ていても、ファームウェアはそれぞれの製品に対応したものを使用する必要があります。また、旧型100-400mm ISにもVer.1.1というバージョンが存在しますが、公開日は2023年6月8日であり、今回の100-400mm IS II向けVer.1.1とは別の更新です。製品名にある「II」や開放F値まで含めて区別することが重要になります。各レンズの特性を考える際には、150-600mmレンズの使い道|野鳥・飛行機・スポーツ・動物を撮る超望遠ズーム活用法も参考になります。

高速連写SH2で最高約50コマ/秒に対応

高速連写SH2は、対応するOM SYSTEMの上位カメラに搭載された電子シャッターによる高速連写モードです。最高約50コマ/秒の連続撮影が可能で、C-AFなど対応するAFモードを利用すれば、被写体との距離が変化している状況でも各コマのピント合わせを行えます。今回のレンズファームウェア更新によって、対象となる3本でも、この高速連写モードを50コマ/秒で利用できるようになります。例えば飛行中の鳥の翼の位置や、動物が走るときの足の動きなど、短時間に大きく変化する被写体の姿を、より細かな時間間隔で記録できます。

50コマ/秒では、理論上1コマごとの間隔が約0.02秒になります。25コマ/秒なら約0.04秒なので、同じ1秒間の動きを撮影した場合、50コマ/秒では記録できる瞬間の数が2倍になります。ただし、連写枚数が増えても、AFが被写体を正確に捉えていなければ鮮明な画像にはなりません。また、被写体ブレを止めるには、連写速度とは別に適切なシャッタースピードを確保する必要があります。電子シャッターと高速連写の仕組みについては、メカニカルシャッターとは?仕組み・電子シャッターとの違い・使い分けを解説でも詳しく紹介しています。

プロキャプチャーSH2でも50コマ/秒を利用できる

今回の更新では、通常の高速連写SH2だけでなく、プロキャプチャーSH2でも最高約50コマ/秒を利用できるようになります。プロキャプチャーは、シャッターボタンを半押ししている間から画像を一時的に記録し、全押ししたときに、その直前の画像も保存できる撮影機能です。撮影者が被写体の動きを確認してから全押ししても、動き始める直前の瞬間までさかのぼれることが特徴です。特に野鳥の飛び立ち、昆虫の飛翔開始、動物のジャンプなど、動作の開始時刻を正確に予測しにくい撮影で役立ちます。

プロキャプチャーSH2では、AF追従に対応する高速連写を利用しながら、シャッターを全押しする前の画像も記録できます。半押しの段階から適切な構図とピントを維持する必要がありますが、全押しの反応が遅れた場合にも、目的の瞬間を残せる可能性が高まります。一方、すべてのコマを無制限に保存できるわけではなく、事前記録枚数や撮影枚数の設定、カメラ側の制約があります。撮影前後の枚数を適切に設定することが重要です。OM SYSTEMの高速連写機能を備えたカメラについては、OM SYSTEM OM-3完全ガイド|特徴・性能・画質・メリットとデメリットでも解説しています。

更新対象となる望遠ズームレンズ3本の特徴と違い

今回の対象レンズは、35mm判換算80~300mm相当の望遠域から、最大1200mm相当の超望遠域までをカバーしています。同じ50コマ/秒対応でも、レンズの焦点距離、開放F値、重量によって得意な被写体や撮影方法が異なります。それぞれの特徴を把握すると、今回の更新でどのような撮影が便利になるのかを具体的に考えやすくなります。

項目 40-150mm F4 PRO 100-400mm IS II 150-600mm IS
実焦点距離 40~150mm 100~400mm 150~600mm
35mm判換算画角 80~300mm相当 200~800mm相当 300~1200mm相当
開放F値 F4.0通し F5.0~6.3 F5.0~6.3
質量 約382g 約1125g 約2065g
フィルター径 62mm 72mm 95mm
レンズ内手ぶれ補正 非搭載 搭載 搭載
主な用途 旅行・人物・スポーツ・自然 野鳥・動物・航空機 遠距離の野鳥・動物・航空機

ED 40-150mm F4.0 PROは小型軽量の望遠撮影に有利

M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PROは、35mm判換算80~300mm相当の画角を持つ望遠ズームレンズです。ズーム全域で開放F4.0を維持しながら、レンズ本体の質量は約382g、全長は約99.4mmに抑えられています。IP53の防塵・防滴性能を備え、旅行、登山、自然観察、街角の望遠スナップなど、機材を小さくまとめたい撮影に向いています。焦点距離150mmでは300mm相当の画角になるため、運動会や比較的近い場所でのスポーツ、動物園での撮影にも利用できます。

今回の50コマ/秒対応によって、これまで以上に短時間の動きを細かく記録できるようになります。例えば、鳥が木の枝から飛び立つ瞬間、走っている子どもがジャンプする瞬間、スポーツ選手がボールへ触れる瞬間などでは、連写のコマ数が増えることに意味があります。40-150mm F4.0 PROは超望遠レンズほど画角が狭くないため、動き回る被写体をファインダーへ収めやすいことも利点です。一方、レンズ内手ぶれ補正は搭載されていないため、手ぶれ補正は対応するカメラボディ側の機能を利用します。AF追従と連写の基本的な考え方については、OM SYSTEM OM-3完全ガイドでも詳しく解説しています。

ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIは野鳥撮影で恩恵が大きい

M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS IIは、35mm判換算200~800mm相当の画角をカバーする超望遠ズームレンズです。野鳥や野生動物、航空機、モータースポーツなど、撮影者から離れた位置にいる被写体を大きく捉える用途に向いています。レンズ内手ぶれ補正を搭載し、対応するカメラと組み合わせた5軸シンクロ手ぶれ補正にも対応しています。質量は三脚座などを除いて約1125gで、超望遠撮影を行うための機能と携帯性を両立した構成です。

野鳥撮影では、止まっている鳥を撮影している途中で、突然飛び立つ場面が多くあります。通常の単写では撮影者が反応するまでに時間がかかりますが、高速連写SH2やプロキャプチャーSH2を利用すれば、飛び立ちの前後を連続して記録できます。50コマ/秒なら翼を広げる過程を細かく残せるため、羽の形や頭の向きなどから仕上がりのよい一枚を選びやすくなります。ただし、枝や背景にピントが移ってしまうと連写速度を生かせないため、被写体認識AFとAFターゲットの設定も重要です。超望遠撮影の実践方法については、150-600mmレンズの使い道|超望遠ズーム活用法でも詳しく紹介しています。

ED 150-600mm F5.0-6.3 ISは1200mm相当で高速連写できる

M.ZUIKO DIGITAL ED 150-600mm F5.0-6.3 ISは、35mm判換算300~1200mm相当の画角を持つ超望遠ズームレンズです。野鳥や野生動物など、撮影者が自由に近づけない被写体を大きく写すことを重視した製品で、最大焦点距離600mmでは非常に狭い範囲を切り取れます。質量は約2065gと大型ですが、レンズ内手ぶれ補正と5軸シンクロ手ぶれ補正に対応しており、手持ちでの超望遠撮影も想定されています。野鳥の細かな羽毛や遠くにいる動物の表情を捉える用途に適したレンズです。

今回のVer.1.1によって、対応カメラで最高約50コマ/秒のAF追従連写を利用できるようになります。1200mm相当の画角では、わずかな被写体の移動やカメラの向きの変化によって構図が大きく変わるため、連写速度の向上と同時に、被写体を画面内へ維持する撮影技術が重要です。例えば、遠くの枝から飛び立つ小鳥や、空中で方向を変える猛禽類などでは、連写によって異なる姿勢を記録できる可能性が高まります。一方、望遠端F6.3では光量が不足する場面もあるため、シャッタースピードとISO感度の設定を適切に組み合わせる必要があります。600mmクラスの撮影条件については、150-600mmレンズの使い道|野鳥・飛行機・スポーツ・動物を撮る超望遠ズーム活用法で詳しく解説しています。

50コマ/秒に対応するカメラと連写モードの違い

今回の更新によって50コマ/秒撮影が可能になるのは、対応する高速連写機能を備えたカメラボディとの組み合わせです。レンズだけをVer.1.1へ更新しても、カメラ本体に高速連写SH2やプロキャプチャーSH2が搭載されていなければ、その機能は利用できません。また、同じカメラでも高速連写SH1とSH2ではAFの動作が異なるため、被写体に合わせたモード選択が重要です。

OM-1・OM-1 Mark II・OM-3との組み合わせが対象

OM SYSTEMが案内している50コマ/秒対応のカメラは、OM-1、OM-1 Mark II、OM-3です。これらのカメラは積層型Live MOSセンサーを搭載し、高速な画像読み出しと被写体認識AFを利用できます。今回のファームウェア更新ではレンズ側の対応が追加されるため、この機能を利用するためだけにカメラ本体の新しいファームウェアを導入する必要はないと案内されています。ただし、カメラ本体の状態や搭載バージョンによって操作画面が異なる場合があるため、実際の撮影ではカメラ側の設定も確認する必要があります。

OM-1 Mark IIとOM-3はいずれも最高約50コマ/秒のAF追従連写に対応していますが、カメラの形状や記録媒体の構成には違いがあります。OM-1 Mark IIは深いグリップと高精細な電子ビューファインダー、SDカードのダブルスロットを備え、長時間の超望遠撮影で扱いやすい構成です。一方、OM-3はクラシカルな外観と比較的小型のボディを採用しながら、積層型センサーと高速連写機能を利用できます。今回の更新によって、3本の望遠ズームでそれぞれの高速連写性能を生かせるようになります。両機種の違いについては、OM SYSTEM OM-3完全ガイド|OM-1 Mark IIとの比較でも詳しく紹介しています。

高速連写SH1とSH2はAF追従の仕組みが違う

高速連写SH1とSH2は、どちらも高速な連続撮影を目的としたモードですが、ピント合わせの仕組みが異なります。SH1は最高約120コマ/秒に対応する一方、AFと露出は基本的に連写開始時の状態で固定されます。SH2は最高約50コマ/秒ですが、C-AFなどの対応する設定では、各コマの撮影前にピント合わせを行えます。被写体との距離が変化する場面では、単純な連写速度の数字だけで比較することはできません。

例えば、横方向へ移動していて被写体との距離がほとんど変わらない場合は、AF固定の高速連写でも撮影できることがあります。しかし、鳥が撮影者へ向かって飛んできたり、スポーツ選手が手前へ走ってきたりする場合は、撮影中にピント位置を更新する必要があります。そのような場面では、AF追従を利用できるSH2の方が撮影目的に合うことがあります。また、露出についてもカメラの設定により連写中の測光動作が変わるため、明るさが大きく変化する被写体では設定を確認することが重要です。電子シャッターの仕組みについては、メカニカルシャッターと電子シャッターの違い・使い分けでも詳しく解説しています。

50コマ/秒を設定しても常に同じ速度で撮影できるわけではない

最高約50コマ/秒という数値は、対応する機材と所定の撮影条件で達成できる連写速度の上限です。使用するAFモードや絞り、シャッタースピード、撮影設定などによって、実際に使用できる機能や撮影結果は変わります。また、高速連写では短時間に大量の画像が生成されるため、カメラのバッファー容量や記録メディアへの書き込み速度も撮影の継続時間に関係します。50コマ/秒に対応したことと、50コマ/秒で長時間連続して記録し続けられることは別の問題です。

例えば、1秒間の連写なら最大50枚ですが、5秒間続けると最大250枚、10秒間では最大500枚になります。RAWで撮影する場合には記録データが大きくなるため、撮影した画像をカードへ書き込む時間も考慮する必要があります。また、撮影後には数百枚の画像から必要なコマを選ぶ作業が発生し、撮影枚数が多いほど選別の負担も増えます。高速連写を有効に使うには、撮影する時間を短く区切り、目的の瞬間へ集中することも重要です。画像の記録品質とデータ量の関係については、写真の画質とは?解像力・階調・色再現・ノイズを決める要素でも詳しく紹介しています。

野鳥・動物・スポーツ撮影で50コマ/秒を生かす方法

今回のファームウェア更新が特に役立つのは、短い時間の中で被写体の形や位置が大きく変化する撮影です。望遠レンズでは、遠くの被写体を大きく写すことができる一方、画角が狭いために動きを追う難しさがあります。最高50コマ/秒の連写を利用する場合は、AF追従、シャッタースピード、被写体の動きを予測する構図を組み合わせる必要があります。

野鳥の飛び立ちではプロキャプチャーSH2が有効

野鳥撮影で最も難しい場面の一つが、枝に止まっている鳥が突然飛び立つ瞬間です。鳥が動き出してからシャッターを全押ししても、翼を広げ始めた瞬間を撮り逃すことがあります。プロキャプチャーSH2なら、シャッターボタンを半押ししている間から画像を一時記録するため、全押し前の画像も保存できます。飛び立ちを待つ場面では、枝に止まっている鳥へピントを合わせて待機し、動き始めたことを確認して全押しする方法が考えられます。

50コマ/秒では、翼の形が変化する過程を約0.02秒ごとに記録できるため、羽の開き方が異なる写真を選びやすくなります。一方、半押しを続けている間はカメラが撮影処理を行うため、待機時間やバッテリー残量にも注意が必要です。また、被写体の周辺に枝が多い場合には、AFが背景へ移動する可能性があるため、鳥を追いやすいターゲット設定が重要になります。飛び立ちの瞬間を撮影する場合は、単に連写速度を上げるだけでなく、背景や被写体の移動方向も考慮します。野鳥撮影と機材の関係については、APS-Cは野鳥撮影で有利?画素密度・トリミング耐性・高感度画質を比較でも詳しく解説しています。

飛翔する鳥ではC-AFとシャッタースピードが重要

空を飛んでいる鳥を撮影する場合、被写体との距離が連続して変化するため、C-AFによるピント追従が重要です。50コマ/秒の高速連写SH2を利用すると、翼を上下させる過程や方向転換の瞬間を細かく記録できます。しかし、シャッタースピードが遅いと翼や頭がぶれるため、連写速度が高くても鮮明な写真にはなりません。小鳥の素早い飛翔では1/2000秒前後から撮影条件を検討し、鳥の種類や動き、光の強さに応じて調整する方法があります。

超望遠レンズでは、被写体を画面内へ収め続けることも重要になります。800mm相当や1200mm相当の画角では、鳥がわずかに方向を変えただけでもフレームから外れやすくなります。そのため、最初は焦点距離を少し短くして鳥を捉え、構図を安定させてからズームする方法も考えられます。また、速いシャッタースピードを確保するためにISO感度が高くなる場合には、ノイズと被写体ブレのバランスを考える必要があります。ISO感度とシャッタースピードの関係については、高感度撮影とは?ISO感度とノイズの関係、暗所で失敗しない設定とコツでも詳しく紹介しています。

スポーツや航空機では連写する時間を見極める

スポーツ撮影では、選手がボールに触れる瞬間、ジャンプの頂点、ゴール直前の動きなどがシャッターチャンスになります。50コマ/秒の連写は、短時間の動作を細かく記録する用途で役立ちます。例えば、テニスでラケットがボールへ当たる瞬間や、サッカーで選手がボールを蹴る瞬間などでは、前後の姿勢が異なる複数の写真を記録できます。一方、競技の流れを長時間にわたって連写し続けると、同じような写真が大量に残るため、動作のピークを予測して短時間だけ撮影する方法が効率的です。

航空機撮影では、離着陸や急旋回などで機体の角度が変化する場面に連写を利用できます。ただし、プロペラ機ではシャッタースピードを速くしすぎるとプロペラが止まったように写るため、被写体の動きを表現する設定が必要です。ジェット機や高速で飛行する航空機では、機体を鮮明に写すための高速シャッターが必要になることがあります。連写速度は撮影する瞬間の数を増やす機能であり、動きを止めるか、動感を残すかという写真表現はシャッタースピードで決まります。電子シャッターによる高速撮影の注意点については、メカニカルシャッターとは?電子シャッターとの違いと使い分けでも詳しく解説しています。

ファームウェアの更新方法と注意点

OM SYSTEMの交換レンズは、対応するカメラボディへ装着した状態でファームウェアを更新します。OM SYSTEMやOLYMPUSブランドのカメラを使用する場合は、パソコン用ソフトウェア「OM Workspace」や、一部の対応カメラで利用できるアプリ「OI.Share」が更新手段になります。パナソニックのカメラボディを使用する場合には、対応する別の更新手順が用意されているため、利用する機材の組み合わせを区別する必要があります。

OM Workspaceを利用してレンズのファームウェアを更新する

OM Workspaceを使用する場合は、更新するレンズを対応するカメラボディへ装着し、カメラとパソコンを接続して更新します。OMデジタルソリューションズは、ファームウェア更新に最新のOM Workspaceを使用するよう案内しています。更新操作ではソフトウェアがカメラやレンズの情報を確認し、対象製品に対応する更新プログラムを適用する仕組みです。カメラ本体の更新とは異なり、レンズの更新にはカメラボディとレンズの両方が必要になります。

作業前にはバッテリーの残量を十分に確保し、更新中にカメラの電源が切れないようにすることが重要です。また、更新処理の途中でUSBケーブルを抜いたり、カメラの電源を切ったりすると、正常に更新できなくなる可能性があります。更新時間や画面表示は使用するカメラによって異なるため、OM Workspaceに表示される案内に従って操作します。更新が完了した後には、レンズのファームウェアがVer.1.1になっていることを確認すると、更新結果を判断できます。OM SYSTEMのカメラ操作については、OM SYSTEM OM-3完全ガイド|機能と操作方法でも詳しく紹介しています。

OI.Shareで更新できるカメラとパナソニックボディの注意点

OM SYSTEMでは、一部の対応カメラについてスマホ用アプリ「OI.Share」を利用したファームウェア更新にも対応しています。公式案内では、OM-1 Mark II、OM-1、OM-3、OM-5などが対象として示されていますが、機種ごとに必要なカメラ側のバージョンや操作手順があります。アプリから更新する場合にも、対応するレンズをカメラへ装着し、カメラとスマホの接続状態を維持する必要があります。更新中にアプリが切断されたり、カメラの電源が切れたりしないよう、通信環境とバッテリー残量を確認することが重要です。

パナソニックのマイクロフォーサーズカメラへM.ZUIKO DIGITALレンズを装着している場合は、OM SYSTEM用ボディと同じ更新方法とは限りません。OMデジタルソリューションズは、パナソニックボディを使用したレンズ更新向けのファームウェアファイルと案内を別途用意しています。また、パナソニックボディ用の更新ファイルは、OM SYSTEMやOLYMPUSブランドのカメラボディでは使用できないことが明記されています。マイクロフォーサーズはレンズ装着規格を共有していますが、ファームウェア更新の手順まで完全に共通しているわけではありません。マイクロフォーサーズの特徴については、OM SYSTEM PENの神レンズおすすめ12選|単焦点・ズームを用途別に徹底比較でも詳しく紹介しています。

更新後はバージョンと50コマ/秒の設定を確認する

レンズの更新が完了したら、カメラ側のファームウェア情報画面で、対象レンズがVer.1.1になっていることを確認します。そのうえで、対応するOM-1、OM-1 Mark II、OM-3の高速連写SH2またはプロキャプチャーSH2を選択し、連写速度を確認します。更新前に利用できなかった50コマ/秒の設定が使用可能になっていれば、今回の機能追加を確認する手掛かりになります。ただし、レンズの更新が完了しただけで撮影モードが自動的に切り替わるとは限らないため、カメラ側のドライブモードを確認する必要があります。

実際の撮影前には、明るい場所で動く被写体を試写し、AF追従と連写の動作を確認しておくと安心です。特に普段からカスタムモードを利用している場合は、保存されている撮影設定によって期待した連写モードが選ばれていないことも考えられます。また、プロキャプチャーでは半押し時の動作、事前記録枚数、撮影枚数の上限なども設定に関係します。撮影現場で初めて設定を変更するより、事前に基本操作を確認しておく方が扱いやすくなります。OM SYSTEMの連写モードの基本的な使い分けについては、OLYMPUS OM-D E-M1 Mark IIIレビュー|AF・高速連写・プロキャプチャーの特徴でも解説しています。

50コマ/秒撮影で注意したいAF・手ぶれ補正・画質の関係

今回のファームウェア更新によって連写速度の選択肢が増えますが、撮影した画像の品質が自動的に向上するわけではありません。動体撮影では、ピントの正確さ、シャッタースピード、レンズの焦点距離、手ぶれ補正、ISO感度、記録形式などが組み合わさって結果が決まります。50コマ/秒を生かすためには、高速連写そのものの特徴と、従来から必要だった撮影技術を区別することが重要です。

AF追従が外れると50枚撮影してもピントは合わない

50コマ/秒で1秒間撮影すれば、最大50枚の画像を記録できます。しかし、AFが背景や別の被写体へ移動してしまった場合、複数のコマでピントが外れることがあります。特に野鳥撮影では、鳥の背後に枝や木の葉がある場合や、鳥が急に方向を変える場合にAFの追従が難しくなります。高速連写SH2では対応するAFモードで各コマのピント合わせが可能ですが、それだけで被写体認識が常に成功するわけではありません。

AF追従を安定させるには、被写体の大きさや背景に合わせてAFターゲットを選び、被写体認識が適切に働く状態を作ることが重要です。背景が単純な空なら比較的広いAFエリアを利用しやすい一方、枝の多い場所では被写体へ合わせる範囲を狭めることが有効な場合があります。また、遠くの小鳥では被写体が画面内で非常に小さくなるため、認識しにくい状況も考えられます。連写速度とAFの精度は別々の要素なので、両方を適切に設定する必要があります。AFと高速連写の関係については、OM SYSTEM OM-3完全ガイド|AF・連写・被写体認識の特徴でも詳しく紹介しています。

手ぶれ補正が強力でも被写体ブレは止められない

今回の対象レンズには、レンズ内手ぶれ補正を備えない40-150mm F4.0 PROと、レンズ内手ぶれ補正を搭載した100-400mm IS II、150-600mm ISが含まれます。100-400mm IS IIと150-600mm ISは、対応ボディとの組み合わせで5軸シンクロ手ぶれ補正を利用できます。手ぶれ補正はカメラやレンズの揺れを抑えるための機能であり、望遠撮影で構図を安定させたり、静止した被写体を低速シャッターで撮影したりする場合に役立ちます。一方、鳥の翼や動物の足など、被写体自体が動いている部分のブレを止める機能ではありません。

例えば、飛行中の鳥を1/125秒で撮影すると、カメラの揺れが補正されても翼がぶれる可能性があります。高速連写SH2で50コマ/秒を利用しても、各コマの露光時間が長ければ被写体ブレは残ります。被写体の動きを止めたい場合はシャッタースピードを優先し、暗い場所では必要に応じてISO感度を上げる設定が考えられます。また、流し撮りではあえて低速シャッターを使って背景の動感を表現するため、撮影目的に応じて設定を変えることが重要です。シャッタースピードとISO感度の関係については、高感度撮影とは?ISO感度とノイズの関係、暗所で失敗しない設定とコツでも詳しく解説しています。

連写速度が上がってもレンズの解像力や明るさは変わらない

今回の公式更新履歴に記載されている変更点は、高速連写SH2とプロキャプチャーSH2の50コマ/秒対応です。レンズの光学構成、焦点距離、開放F値、手ぶれ補正の公表値などが変更されたという案内はありません。したがって、40-150mm F4.0 PROがF2.8相当の明るさになることや、100-400mm IS IIの望遠端が従来より長くなることはありません。また、150-600mm ISの解像力や色収差がファームウェアだけで改善されたと判断する根拠もありません。

ファームウェア更新の効果は、撮影できる瞬間の数を増やし、従来のレンズでカメラの高速連写機能を利用できるようにすることです。実際の写真の細部を決めるのは、レンズ本来の解像力、正確なピント合わせ、適切なシャッタースピード、ISO感度、露出などです。最高50コマ/秒を利用できるようになっても、暗い場所での高感度ノイズや大気の揺らぎといった問題は残ります。撮影性能を判断するときは、連写速度だけを独立した数値として見るのではなく、撮影結果に必要な要素を総合的に考えることが重要です。画質を構成する要素については、写真の画質とは?解像力・階調・色再現・ノイズを決める要素を徹底解説でも詳しく紹介しています。

今回のファームウェア更新で変わること・変わらないこと

レンズのファームウェア更新は、新製品を購入することなく既存機材の機能を利用できるようにする点で意味があります。ただし、更新によってすべての撮影性能が向上するわけではないため、追加される機能と従来から変わらない仕様を正確に区別する必要があります。今回の3本については、高速連写SH2とプロキャプチャーSH2の対応拡張が中心となっています。

変わるのは対応ボディで選択できる高速連写性能

今回の更新で明確に変わるのは、対応するOM SYSTEMカメラとの組み合わせで、最高約50コマ/秒の高速連写SH2とプロキャプチャーSH2を利用できることです。例えば、すでにOM-1 Mark IIと100-400mm IS IIを所有している場合、新しいボディやレンズを購入せずに、対応する高速連写モードを50コマ/秒で利用できるようになります。これまで高速連写の利用を目的として別のレンズを検討していた人にとっては、所有レンズの使用範囲が広がることになります。また、野鳥やスポーツなどの動体撮影を中心にする人には、短い瞬間をより細かく記録できる選択肢が増えます。

一方、50コマ/秒を利用できるかどうかはカメラ本体の対応状況にも左右されます。マイクロフォーサーズ規格のレンズを装着できるというだけで、すべてのカメラが50コマ/秒に対応するわけではありません。特に、OM-1シリーズやOM-3とは異なる撮像素子や連写機能を持つカメラでは、レンズだけを更新しても高速連写SH2が追加されることはありません。撮影したい被写体に応じて、カメラとレンズの組み合わせを考えることが重要です。OM SYSTEMのカメラごとの特徴については、OM SYSTEM OM-3完全ガイド|特徴・性能・画質・メリットとデメリットでも詳しく解説しています。

40-150mm F2.8 PROや旧型100-400mm ISとは区別する

今回の更新対象を確認する際に注意したいのが、製品名が似ているレンズの存在です。M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mmにはF2.8 PROとF4.0 PROがあり、今回のVer.1.1はF4.0 PROに対する更新です。また、M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 ISには初代とIS IIがあり、今回の更新対象はIS IIになります。対象モデルを取り違えると、今回の更新内容が自分のレンズにも適用されると考えてしまう可能性があります。

特に100-400mmでは、初代にもVer.1.1のファームウェアが存在するため、バージョン番号だけで今回の更新が適用されていると判断することはできません。製品名の末尾に「II」が付いているかどうか、公式の更新一覧に対象レンズとして掲載されているかどうかを確認する必要があります。また、40-150mm F2.8 PROとF4.0 PROは焦点距離が共通していますが、レンズ構成、開放F値、質量などが異なる別製品です。ファームウェアの対応状況を確認する際には、レンズの正式名称を正確に区別することが重要になります。望遠ズームの種類と焦点距離による使い分けについては、150-600mmレンズの使い道|野鳥・飛行機・スポーツ・動物を撮る超望遠ズーム活用法でも詳しく紹介しています。

更新する価値は撮影する被写体と連写の使い方で決まる

今回のVer.1.1が特に役立つのは、対応カメラを所有し、野鳥、動物、スポーツなどの高速な動きを撮影する人です。短い時間に変化する動作を細かく記録できるようになるため、シャッターチャンスを捉える選択肢が増えます。特にプロキャプチャーSH2を利用する場合は、動作の開始前までさかのぼって保存できることと、50コマ/秒の時間分解能を組み合わせられます。また、40-150mm F4.0 PROでは比較的軽量な望遠撮影、100-400mm IS IIと150-600mm ISでは超望遠撮影に、それぞれ高速連写機能を活用できます。

反対に、風景、建築物、静物など、被写体がほとんど動かない撮影を中心にする場合は、50コマ/秒を利用する機会が少ないことも考えられます。1枚ずつ構図と露出を調整して撮影する用途では、連写速度よりもレンズの光学性能や使いやすさ、カメラの操作性が重要になります。また、撮影する被写体によっては10コマ/秒や20コマ/秒でも十分に対応できるため、常に最高速度を使う必要はありません。重要なのは、50コマ/秒を選択できるようになったことで、必要な場面に応じて連写速度を使い分けられることです。カメラの撮影性能と画質の関係については、写真の画質とは?解像力・階調・色再現・ノイズを決める要素でも詳しく解説しています。

まとめ

OM SYSTEMが2026年10月8日に公開したファームウェアVer.1.1は、M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0 PRO、ED 100-400mm F5.0-6.3 IS II、ED 150-600mm F5.0-6.3 ISの3本を対象とする更新です。今回の変更によって、OM-1、OM-1 Mark II、OM-3などの対応するカメラと組み合わせた場合に、高速連写SH2およびプロキャプチャーSH2で最高約50コマ/秒の連続撮影が可能になります。レンズを買い替えずに高速連写機能の利用範囲が広がるため、すでに対象製品を所有する人にとって実用的なアップデートです。

特に野鳥撮影では、飛び立ちや羽ばたきの瞬間を細かく記録できることが大きな利点です。プロキャプチャーSH2ならシャッターボタンを全押しする前の画像も保存できるため、突然動き始める被写体への対応力が高まります。また、スポーツや航空機撮影でも、短い時間に変化する姿勢や構図を複数枚に分けて記録できます。ただし、連写速度が向上しても、ピント合わせやシャッタースピードの設定が適切でなければ、鮮明な写真を得られるとは限りません。

今回の更新は、高速連写への対応を拡張するものであり、レンズの焦点距離、開放F値、光学構成、手ぶれ補正の公表性能を変更するものではありません。また、40-150mm F2.8 PROや初代100-400mm ISなど、名称が似ている別製品は今回の更新対象に含まれていないため、モデル名を正確に区別する必要があります。ファームウェアを更新する場合は、対応するカメラボディへレンズを装着し、OM Workspaceまたは対応するOI.Shareなど、メーカーが案内する方法を利用します。更新後にVer.1.1と50コマ/秒の設定を確認することで、今回追加された高速連写機能を撮影に生かせます。

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