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LP-E6PとLP-E6NHの違い – Canon純正バッテリー比較ガイド

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LP-E6PとLP-E6NHの違い – Canon純正バッテリー比較ガイド アクセサリー
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LP-E6PとLP-E6NHの違い – Canon純正バッテリー比較ガイド

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基本仕様・容量・サイズの違い

LP-E6NH(2020年発売)とLP-E6P(2024年発売)はどちらも定格電圧7.2V、容量2130mAhのリチウムイオン電池であり、その点では同等のスペックである。外形寸法(約38.4×21.0×56.8 mm)も共通で、LP-E6NHの質量が約80g、LP-E6Pが約82gとごくわずかに異なる。稼働温度範囲はいずれも0~40℃で共通している。外観上はほぼ同じだが、基礎スペック表ではLP-E6Pが後継機として位置づけられたことが強調されている。

放電性能と電力供給能力

LP-E6Pは「LP-E6NHの後継機」として設計され、最大連続放電電流6.0Aに対応することがCanon公式ページで明記されている。この高い放電性能により、EOS R5 Mark IIのような最新機種の高負荷機能を駆動できる。一方、LP-E6NH側には同様のスペック表記はなく、従来型バッテリーとしてE6Pの半分程度の放電能力と推測される。実際、E6NH使用時は高速連写速度が低下したり(ファームアップで改善可)、一部機能制限が生じるケースがある。性能面ではLP-E6Pの方が高出力を要求する状況下で優位となると考えられる。

対応機種と互換性

両バッテリーとも、EF/EF-Sマウント機やEOS RシリーズなどLP-E6系バッテリー対応カメラで使用可能である。LP-E6NHはEOS R5 Mark II、R5、R6 Mark III、R6 Mark II、R6、R7、EOS R/Raを含む最新ミラーレス機と5D/6D/7Dシリーズ等の一眼レフに対応し、LP-E6Pも同様にこれら全機種で使用できる。ただし、最新機種(特にR5IIやR6 II/IIIなど)ではファームウェア更新によりLP-E6Pを用いた際に機能制限なくフル性能が引き出せるようになっており、旧バッテリーでは制限(無線通信不可、連写速度低下、動画機能制限等)が残ることが公式仕様で示されている。逆に、旧世代のEOS R/RaやバッテリーグリップBG-E22装着時などではLP-E6PもLP-E6NHもLP-E6相当の動作となる。

充電プロトコルと充電時間

充電方式は両者共通で、バッテリーチャージャーLC-E6/LC-E6Eでの充電時間は約3時間である。さらに、EOS R5IIやR6II/III、R7などUSB-C充電対応機では、USB電源アダプター(PD-E1/PD-E2)を利用したカメラ内充電にも対応する。EOS R5IIやR6IIIではPD-E2/E1が使用可能で、EOS R7やその他ミラーレス機でもPD-E1でUSB給電できる。LP-E6P/LP-E6NHともケーブル一本で充電できるため、現場での電源確保が容易だ。

ファームウェアと機能制限

最新機種ではファームウェア更新によりLP-E6P使用時にはほぼ制限なくすべての機能が利用可能となっている。一方LP-E6NH使用時はカメラ側で制限がかかる。例えばEOS R5 Mark IIではネットワーク(Wi-Fi/有線LAN)や8K動画撮影、HDMI RAW記録、高フレームレート撮影などがLP-E6NH装着時に不可となっている。同じくR6IIIでも「LP-E6NH/E6N使用可だが機能制限あり」と公式に明記されており、高速連写や連続撮影速度にも影響が出る。つまり、最新機材でフル機能や連続高速撮影を活用するにはLP-E6Pが推奨される。一方、既存のEOS Rや一部EOS DSLRではLP-E6NHを使用可能(連続撮影速度はやや低下)で、大半の基本機能は共通である。

撮影シーン別の比較

静止画撮影

一般的な静止画撮影では、両バッテリーの容量や電圧が同一なため大きな差は出ない。例えばEOS R5 IIでのCIPA試験値ではLP-E6P使用時にファインダー撮影約340枚(省電力設定)、モニター撮影約630枚という結果が示されている。EOS R6 Mark IIIでも約390枚/620枚、R7では約500枚/770枚と、いずれもLP-E6P使用時の目安である。LP-E6NH使用時でも上記数値より若干低くなる程度で、日常の静止画撮影では十分な稼働量が得られる。多くの枚数を撮影する場合は予備バッテリーを併用するか、性能を犠牲にしないLP-E6Pの使用を検討するとよい。

4K/8K動画撮影

高解像度・高フレームレート動画ではLP-E6Pの放電能力が活きる。例えばEOS R5 IIの場合、LP-E6NHでは8K動画記録が制限されるが、LP-E6Pでは8K DCI 29.97fpsで約60分、4K DCI 60pで約1時間20分の撮影が可能。フルHDなら2時間以上の長時間撮影ができる。EOS R6IIIやR7でも4K撮影時の駆動時間はおおむね1時間前後で、LP-E6P/E6NHで大きな差は出にくいが、常時高負荷状態が想定される場合はLP-E6Pの方が安定した供給が見込める。

タイムラプス

タイムラプス撮影では、連続した静止画撮影に待機時間が伴うため高出力放電の恩恵は限定的である。どちらのバッテリーでも同一条件下ではほぼ同等のバッテリー持ちとなり、差は目立たない。長時間撮影の場合は充電器での予備バッテリー切替えや大容量バッテリーグリップ(BG-R10/BG-R20など)の併用がおすすめである。

ライブ配信・通信撮影

Wi-FiやEthernet経由でのネットワーク撮影やライブ配信ではLP-E6Pが有利となる。R5 IIなどではLP-E6NH使用時に無線・有線LANが機能しないため、ネットワーク機能を使うにはLP-E6Pが事実上必須となる。R6シリーズ以降も高負荷の通信・駆動を伴う撮影では新型バッテリーの方が安心できる。なお、USB給電による外部機器への給電もLP-E6Pなら可能になる機種がある。

高温・過酷環境

いずれのバッテリーも動作温度範囲は0℃~40℃で共通しており、同様の注意事項となる。高温・高湿条件ではいずれも劣化や安全性リスクが高まるため、風通しをよく保管する、必要に応じて休憩を挟む、発熱アイテム(冷却ファンやアンビリーバ)を併用するといった対策を行うのが望ましい。特に夏場の長時間動画撮影ではバッテリーも発熱するため、機材全体を冷却する工夫が重要である。

撮影可能枚数・稼働時間

各機種のCIPA測定値を参考にすれば、機種と設定次第でおおよその使用時間を推測できる。前述の通りEOS R5 IIではLP-E6P使用時でファインダー省電力モード約340枚、モニター省電力モード約630枚、動画では4K 60pが約80分(1時間20分)。R6 Mark IIIでは約390枚/620枚、R7では約500枚/770枚となる。実際には撮影条件(連写設定や冷却ファン使用有無など)で変動するため、参考値としておくのがよい。どちらのバッテリーも新品・フル充電状態での目安値であり、バッテリー劣化や極端な低温下では枚数が落ちる。

国内価格比較(2025年末)

発売当初の希望小売価格はLP-E6NHが12,100円(2020年7月発売時)、LP-E6Pはオープン価格(参考定価約14,300円)であった。2025年末現在の実売価格はLP-E6NHが約12,000~13,000円前後、LP-E6Pが約13,000円前後で推移している(実勢価格は店舗により前後する)。新旧どちらも価格帯は近く、最新機能対応を優先するなら追加投資と割り切る価値がある。

バッテリー情報画面の比較

図はEOS R6 Mark IIでLP-E6NH装着時のバッテリー情報画面例。画面上に(2)電池型番、(3)残量パーセント(%)、(4)シャッター回数、(5)充電性能レベルが表示されている。LP-E6NH使用時でもほとんどの機種では%単位で残量が表示される(図は中国語版マニュアルの例)。複数のバッテリーはシリアル登録して管理でき、取り外し時の残量や交換履歴も参照可能だ。バッテリーの「劣化度」は3段階評価で表示され、赤表示になったら買い替え検討時期の目安となる(図では充電性能レベルが緑で良好を示している)。

こちらはEOS R5 Mark IIでLP-E6P装着時のバッテリー情報例。日本語表示でモデル名「LP-E6P」、残量95%、撮影可能枚数25回、充電性能良好(緑)が確認できる。LP-E6P使用時には残量も同様に1%単位で詳細に表示される。なおEOS R5 Mark IIではLP-E6NH使用時、残量表示が1%刻みでは出ない仕様になっており、新型バッテリーの方が残量管理がしやすい。登録できるバッテリー数は最大6個までで、長時間運用では各バッテリーの使用履歴をカメラ内で管理できるのも共通機能である。

まとめ

LP-E6PはLP-E6NHの後継機として高負荷対応が強化されたモデルで、容量や形状は同一だが連続放電性能(6.0A対応)が大幅に向上している。最新のEOS R5 Mark IIやR6 II/III、R7などではLP-E6NH使用時に通信や動画機能の制限が発生するため、フル性能で使うにはLP-E6Pが推奨される。一方、一般的な写真撮影や4K動画撮影では両者の差は小さく、既存のLP-E6NHユーザーは引き続き使用できる。使用環境や用途によっては、速い連射や長時間動画収録を重視する中・上級者ほどLP-E6Pへの切り替えメリットが大きい。初心者や日常的な使用ではE6NHでも十分な性能を発揮するため、必要に応じて新旧を使い分けるのが賢明である。

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