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	<title>種類 | 魅惑の中望遠</title>
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	<description>レトロなEFレンズ</description>
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	<title>種類 | 魅惑の中望遠</title>
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		<title>USMとは？リングUSM・マイクロUSM・ナノUSMの違いと仕組みを徹底解説</title>
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		<dc:creator><![CDATA[花山 千春]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 10 May 2025 07:57:20 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[カメラ豆知識]]></category>
		<category><![CDATA[レンズ]]></category>
		<category><![CDATA[超音波モーター]]></category>
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		<category><![CDATA[超音波モーターの仕組みと種類]]></category>
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					<description><![CDATA[USMとは？リングUSM・マイクロUSM・ナノUSMの違いと仕組みを徹底解説 キヤノンのレンズ名でよく見かける「USM」は、Ultrasonic Motorの略で、日本語では超音波モーターと呼ばれます。高速AFと静かな駆 [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h1>USMとは？リングUSM・マイクロUSM・ナノUSMの違いと仕組みを徹底解説</h1>
<p>キヤノンのレンズ名でよく見かける「USM」は、Ultrasonic Motorの略で、日本語では超音波モーターと呼ばれます。高速AFと静かな駆動を両立するための技術として長年キヤノンレンズに採用され、EFレンズから現在のRFレンズまで幅広く使われています。</p>
<p>USMには一種類しかないわけではありません。キヤノンでは主に「リングUSM」「マイクロUSM」「ナノUSM」の3種類があり、構造や得意分野が異なります。大きなレンズ群を素早く動かすことを得意とするリングUSM、小型化に適したマイクロUSM、静止画の高速AFと動画の滑らかなAFを両立するナノUSMというように、それぞれ役割があります。</p>
<p>さらに、現在のキヤノンレンズにはSTMやVCMといった別方式のモーターも採用されています。そのため、レンズ名にUSMと書いてあるだけで性能を判断するのではなく、どのUSMなのか、どのような撮影を想定したレンズなのかまで見ることが重要です。</p>
<p>この記事ではUSMの基本的な仕組みから、リングUSM・マイクロUSM・ナノUSMの違い、STMとの違い、静止画・動画・スポーツ・野鳥など撮影ジャンルとの相性まで詳しく解説します。</p>

  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-2" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-2">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"></li><li><a href="#toc1" tabindex="0">USMとは何か｜超音波モーターの基本を理解する</a><ol><li><a href="#toc2" tabindex="0">USMはUltrasonic Motorの略</a></li><li><a href="#toc3" tabindex="0">超音波振動がフォーカスレンズを動かす仕組み</a></li><li><a href="#toc4" tabindex="0">キヤノンがUSMを実用化した歴史</a></li></ol></li><li><a href="#toc5" tabindex="0">リングUSMの仕組みと特徴</a><ol><li><a href="#toc6" tabindex="0">リングUSMは大きなレンズ群を高速で動かせる</a></li><li><a href="#toc7" tabindex="0">リングUSMとフルタイムマニュアルフォーカス</a></li><li><a href="#toc8" tabindex="0">リングUSMは現在でも高速AFが必要な撮影に向く</a></li></ol></li><li><a href="#toc9" tabindex="0">マイクロUSMの仕組みと特徴</a><ol><li><a href="#toc10" tabindex="0">マイクロUSMはモーターを小型ユニット化した方式</a></li><li><a href="#toc11" tabindex="0">マイクロUSMはリングUSMと同じ性能ではない</a></li><li><a href="#toc12" tabindex="0">古いEFレンズではマイクロUSMも重要な存在</a></li></ol></li><li><a href="#toc13" tabindex="0">ナノUSMの仕組みと特徴</a><ol><li><a href="#toc14" tabindex="0">ナノUSMは直線的にレンズ群を動かす</a></li><li><a href="#toc15" tabindex="0">静止画では高速に、動画では滑らかに動かせる</a></li><li><a href="#toc16" tabindex="0">ナノUSMはレンズの小型化にも適している</a></li></ol></li><li><a href="#toc17" tabindex="0">リングUSM・マイクロUSM・ナノUSMの違いを比較</a><ol><li><a href="#toc18" tabindex="0">3種類のUSMは目的が違う</a></li><li><a href="#toc19" tabindex="0">USMの種類だけでAF速度は決まらない</a></li><li><a href="#toc20" tabindex="0">中古EFレンズではUSMの種類を確認する価値が高い</a></li></ol></li><li><a href="#toc21" tabindex="0">USMとSTMは何が違うのか</a><ol><li><a href="#toc22" tabindex="0">USMとSTMは駆動原理が異なる</a></li><li><a href="#toc23" tabindex="0">写真中心ならAF速度だけでレンズを選ばない</a></li><li><a href="#toc24" tabindex="0">動画ではモーターの滑らかさと駆動音も重要</a></li></ol></li><li><a href="#toc25" tabindex="0">撮影ジャンル別にUSMを選ぶ</a><ol><li><a href="#toc26" tabindex="0">スポーツ・野鳥では高速AFとレンズ設計を重視する</a></li><li><a href="#toc27" tabindex="0">動画中心ならナノUSMやSTMが使いやすい</a></li><li><a href="#toc28" tabindex="0">旅行・スナップではモーターだけで選ばない</a></li></ol></li><li><a href="#toc29" tabindex="0">まとめ｜USMは3種類の違いを知るとレンズ選びが分かりやすい</a><ol><li><a href="#toc30" tabindex="0">リングUSMは高トルク、マイクロUSMは小型化が特徴</a></li><li><a href="#toc31" tabindex="0">ナノUSMは静止画と動画の両立に強い</a></li><li><a href="#toc32" tabindex="0">USMの種類はレンズ選びの一要素として考える</a></li></ol></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2><span id="toc1">USMとは何か｜超音波モーターの基本を理解する</span></h2>
<ul>
<li>USMは超音波振動を利用してレンズを駆動する</li>
<li>高速な応答と高いトルクが大きな特徴</li>
<li>キヤノンでは1987年から実用化されている</li>
</ul>
<h3><span id="toc2">USMはUltrasonic Motorの略</span></h3>
<p>USMは「Ultrasonic Motor」の略称です。日本語では超音波モーターと呼ばれ、電気によって発生させた超音波領域の微細な振動を利用して、フォーカスレンズを動かします。</p>
<p>一般的な電磁モーターとは駆動原理が異なり、超音波振動を運動エネルギーへ変換してレンズ群を駆動する点が特徴です。カメラ用レンズでは、AF開始から停止まで素早く反応することが求められるため、この応答性の高さが大きなメリットになります。</p>
<p>USMという名称だけを見ると一つのモーター方式に思えますが、実際には複数の構造があります。キヤノンではリングUSM、マイクロUSM、ナノUSMを用途に応じて使い分けています。STMとの基本的な違いについては<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/magic-focus-stm-usm/">STMとUSMの違いを解説した記事</a>も参考になります。</p>
<h3><span id="toc3">超音波振動がフォーカスレンズを動かす仕組み</span></h3>
<p>超音波モーターでは、圧電素子へ電圧を加えることで非常に細かな振動を発生させます。その振動をモーター内部の構造へ伝え、回転または直線方向の運動へ変換することでフォーカスレンズを動かします。</p>
<p>リングUSMでは円環状の構造を利用して回転運動を発生させます。ナノUSMでは小型で薄い駆動部によって直線方向へフォーカスレンズを動かします。同じUSMという名称でも、内部の動き方まで同じではありません。</p>
<p>重要なのはモーター単体の性能だけでAF速度が決まるわけではないことです。フォーカスレンズ群の重量、移動量、レンズ設計、カメラ側のAF制御なども実際の合焦速度へ影響します。レンズとAFの関係については<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/eos-rp-magic-focus/">EOS RPのAFとピント合わせ</a>でも具体的に解説しています。</p>
<h3><span id="toc4">キヤノンがUSMを実用化した歴史</span></h3>
<p>キヤノンは1987年発売のEF300mm F2.8L USMでリングUSMを実用化しました。大きく重いフォーカスレンズ群を高速で動かす必要がある大口径超望遠レンズに超音波モーターを採用したことは、当時のAF性能を大きく前進させる技術でした。</p>
<p>その後USMは大口径望遠だけに限定されず、標準ズーム、広角ズーム、単焦点、普及価格帯のEFレンズなどへ広がっていきました。EFレンズの名称を見れば「USM」が付いたモデルが非常に多いことが分かります。</p>
<p>現在もRFレンズにはUSMが使われていますが、主力の一つはナノUSMへ移っています。1980年代のリングUSMから現在のナノUSMまで、用途に応じて構造を発展させてきたことがUSMの特徴です。歴代EFレンズについては<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/canon-ef-legendary-lenses/">キヤノンEFレンズの名玉・代表的レンズ</a>も参考になります。</p>
<h2><span id="toc5">リングUSMの仕組みと特徴</span></h2>
<ul>
<li>リング状のモーターで高トルクを得られる</li>
<li>大口径・望遠レンズとの相性が良い</li>
<li>高速AFとフルタイムマニュアルに強みがある</li>
</ul>
<h3><span id="toc6">リングUSMは大きなレンズ群を高速で動かせる</span></h3>
<p>リングUSMは名前の通り、レンズ鏡筒の形に合わせた円環状のモーターを利用します。大きな特徴は高いトルクと応答性です。重量のあるフォーカスレンズ群でも素早く動かせるため、大口径レンズや超望遠レンズで大きな力を発揮します。</p>
<p>スポーツや野鳥撮影では、近距離から遠距離へ、あるいは遠距離から近距離へ大きくピント位置を移動させる場面があります。こうした状況ではモーターの駆動力と立ち上がりの速さが重要になります。</p>
<p>リングUSM搭載レンズには長年プロ向けのLレンズも多く、EF時代を代表するAF駆動方式となりました。超望遠レンズでのAF性能を具体的に見るなら<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/ef300mm-f2-8l-is-usm-review-speed/">EF300mm F2.8L IS USMのAF性能</a>も参考になります。</p>
<h3><span id="toc7">リングUSMとフルタイムマニュアルフォーカス</span></h3>
<p>リングUSMの便利な特徴として、フルタイムマニュアルフォーカスがあります。AFでピントを合わせた後、AFからMFへスイッチを切り替えなくてもフォーカスリングを操作してピントを微調整できます。</p>
<p>例えばAFで人物の目付近へ合わせた後に少しだけ位置を調整したい場合や、枝の間にいる野鳥へ正確にピントを合わせたい場合に便利です。風景やマクロのように最終的なピント位置を細かく追い込みたい撮影でも役立ちます。</p>
<p>キヤノンではリングUSMとナノUSMについてフルタイムマニュアルフォーカスに対応することを案内しています。AFとMFをどう使い分けるかは、レンズ駆動方式とは別に覚えておくと便利です。AFそのものの使い方については<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/sight-tracking-af-camera/">被写体追尾AFとピント合わせ</a>も参考になります。</p>
<h3><span id="toc8">リングUSMは現在でも高速AFが必要な撮影に向く</span></h3>
<p>ナノUSMが普及した現在でも、リングUSMの考え方が古くなったわけではありません。大きなレンズ群を高トルクで動かす必要があるレンズでは、リングUSMの特性が活かされます。</p>
<p>特に超望遠や大口径レンズでは、レンズ内部で移動させる光学系が大きくなるため、モーターには強い駆動力が求められます。高速で移動する被写体にAFを追従させる場合も、駆動開始と停止を素早く行えることが重要です。</p>
<p>レンズ選びでは「リングUSMなら必ず最速」と単純に順位付けする必要はありません。カメラ側のAF性能やレンズ設計との組み合わせまで含めて実際のAF性能が決まります。EFレンズを現在のEOS Rシステムで使う方法については<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/canon-rf-ef-compatibility-magic-adapters/">EFレンズとRFマウントアダプターの互換性</a>も確認できます。</p>
<h2><span id="toc9">マイクロUSMの仕組みと特徴</span></h2>
<ul>
<li>小型化を目的としたUSM</li>
<li>普及価格帯のEFレンズにも広く採用された</li>
<li>リングUSMとは内部構造と特性が異なる</li>
</ul>
<h3><span id="toc10">マイクロUSMはモーターを小型ユニット化した方式</span></h3>
<p>マイクロUSMは、リングUSMをそのまま小さくしたものではありません。モーターをコンパクトなユニットとして構成し、レンズ内部へ組み込みやすくした方式です。キヤノンもマイクロUSMを「レンズのコンパクト化を可能にする」タイプとして位置付けています。</p>
<p>リングUSMはレンズ鏡筒の周囲へ配置する構造上、ある程度のスペースを必要とします。マイクロUSMなら小型レンズにも組み込みやすいため、普及価格帯のEFズームレンズなどにもUSMを採用しやすくなりました。</p>
<p>その結果、USMは高価格なLレンズだけの技術ではなく、一般ユーザー向けのレンズへも広がりました。EFとEF-Sには多数のモーター構成が存在するため、レンズ選びでは名称まで確認することが大切です。EFとEF-Sの違いは<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/ef-lens-ef-s-lens-difference-magic-canon/">EFレンズとEF-Sレンズの違い</a>でも整理しています。</p>
<h3><span id="toc11">マイクロUSMはリングUSMと同じ性能ではない</span></h3>
<p>レンズ名に「USM」と書かれていても、すべてのUSMレンズがリングUSMと同じ構造・性能を持つわけではありません。特に中古EFレンズを選ぶときは、この点を知っておく必要があります。</p>
<p>マイクロUSMではコンパクト化を優先した構造が採用されているため、リングUSMのような高トルクの直接駆動とは特性が異なります。また、すべてのマイクロUSM搭載レンズがフルタイムマニュアルフォーカスに対応するわけでもありません。</p>
<p>中古レンズの商品名だけを見て「USMだから高級レンズと同じAF」と判断すると期待と違う場合があります。特に1990年代から2000年代のEFレンズは種類が多いため、個別レンズの仕様確認が重要です。中古EFレンズを選ぶ場合は<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/canon-ef-best-budget-lens-guide/">安く楽しめるキヤノンEFレンズ</a>も参考になります。</p>
<h3><span id="toc12">古いEFレンズではマイクロUSMも重要な存在</span></h3>
<p>現在のRFレンズを中心に見ているとマイクロUSMを意識する機会は少なくなりましたが、中古EFレンズを楽しむ場合には現在でも重要です。EFレンズには30年以上の長い歴史があり、同じ焦点距離でも世代ごとにAFモーターが異なるモデルがあります。</p>
<p>古いUSMレンズの魅力は、最新レンズと同じ性能を求めることだけではありません。手頃な価格で高速AFを楽しめたり、独特のサイズ感や描写を楽しめたりするところにも価値があります。</p>
<p>一方で、古い個体ではモーターの状態、フォーカスリング、内部ギアなど経年変化も考える必要があります。中古で購入するときはAFが正常に動作するか確認することが重要です。EFレンズを現在のRF時代にどう使うかは<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/ef-lenses-rf-era-mid-telephoto/">RF時代にEFレンズを使う価値</a>も参考になります。</p>
<h2><span id="toc13">ナノUSMの仕組みと特徴</span></h2>
<ul>
<li>小型で薄い超音波モーターを採用する</li>
<li>高速AFと滑らかな動画AFを両立する</li>
<li>RFレンズで広く採用されている</li>
</ul>
<h3><span id="toc14">ナノUSMは直線的にレンズ群を動かす</span></h3>
<p>ナノUSMは、リングUSMやマイクロUSMとは構造が大きく異なる超音波モーターです。小型で薄いチップ状の駆動部を利用し、フォーカスレンズ群を直線方向へ動かします。</p>
<p>キヤノンはナノUSMについて、リングUSMと同様の高速AFと、動画撮影時におけるSTMのような滑らかな駆動を併せ持つ方式と説明しています。静止画と動画の両方を一つのレンズで快適に撮影する現在のミラーレス時代に適した特徴です。</p>
<p>RFレンズではRF24-105mm F4 L IS USM、RF24-240mm F4-6.3 IS USMなど、多くのズームレンズにナノUSMが採用されています。RFレンズ全体の特徴については<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/rf-lens-magic-image-quality-expression/">RFレンズの特徴と描写性能</a>も参考になります。</p>
<h3><span id="toc15">静止画では高速に、動画では滑らかに動かせる</span></h3>
<p>静止画では、シャッターボタンを半押しした瞬間にできるだけ早く目的位置までフォーカスレンズを移動させることが求められます。一方、動画では高速に一気に移動するとピントの変化が不自然に見えることがあります。</p>
<p>ナノUSMはこの二つの要求へ対応しやすいモーターです。写真撮影では素早くピントを合わせ、動画では必要に応じて滑らかにフォーカス位置を移動させられます。</p>
<p>現在はカメラ一台で写真と動画を撮るユーザーが多く、モーターにも両方への適性が求められます。ナノUSMがRFズームレンズで広く採用されている理由の一つがここにあります。動画と静止画でのモーターの違いについては<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/magic-focus-stm-usm/">STMとUSMのAF特性の違い</a>も参考になります。</p>
<h3><span id="toc16">ナノUSMはレンズの小型化にも適している</span></h3>
<p>ナノUSMの駆動部は小型・薄型で、レンズ設計の自由度を高めやすい構造です。大型の円環状モーターを配置する必要がないため、ズームレンズの小型化や内部配置の効率化にも役立ちます。</p>
<p>RF24-240mm F4-6.3 IS USMのような高倍率ズームでもナノUSMが採用され、高速AFと動画での滑らかな動作を両立しています。旅行用レンズのように一本で静止画も動画も撮りたい用途との相性が良い方式です。</p>
<p>一方で「ナノUSMだから小型レンズになる」と一律には決まりません。レンズサイズは焦点距離、開放F値、光学設計、手ブレ補正など複数の要素で決まります。RFとEFの設計思想の違いについては<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/canon-rf-ef-compatibility-magic-adapters/">RF・EFシステムの互換性と特徴</a>も参考になります。</p>
<h2><span id="toc17">リングUSM・マイクロUSM・ナノUSMの違いを比較</span></h2>
<ul>
<li>リングUSMは高トルクと高速応答が得意</li>
<li>マイクロUSMは小型化を重視した方式</li>
<li>ナノUSMは静止画と動画の両立に強い</li>
</ul>
<h3><span id="toc18">3種類のUSMは目的が違う</span></h3>
<p>リングUSM、マイクロUSM、ナノUSMは、同じ超音波モーターでも設計目的が異なります。</p>
<table>
<thead>
<tr>
<th>種類</th>
<th>主な特徴</th>
<th>得意な用途</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>リングUSM</td>
<td>高トルク・高レスポンス</td>
<td>大口径・超望遠・高速AF</td>
</tr>
<tr>
<td>マイクロUSM</td>
<td>コンパクトに搭載しやすい</td>
<td>小型EFレンズ・普及価格帯</td>
</tr>
<tr>
<td>ナノUSM</td>
<td>高速AFと滑らかな駆動を両立</td>
<td>静止画・動画兼用のRFレンズ</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>この表は優劣の順位ではありません。それぞれのレンズ設計に合った方式が選ばれています。具体的なレンズ性能を見るときは、モーター名だけで判断しないことが重要です。レンズのAF方式を比較する場合は<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/magic-focus-stm-usm/">STM・USMの特徴と選び方</a>も合わせて確認してください。</p>
<h3><span id="toc19">USMの種類だけでAF速度は決まらない</span></h3>
<p>リングUSMなら必ずナノUSMを上回る、ナノUSMなら必ずSTMを上回る、といった単純な比較はできません。AF速度にはモーター以外にも多数の要素が関係します。</p>
<p>フォーカスレンズ群が軽ければ小さなモーターでも高速に動かせます。反対に大口径超望遠のように大きなレンズ群を動かす場合は高いトルクが必要です。また、カメラ側が被写体をどれだけ早く認識し、どの位置へピントを動かすか判断するかも重要です。</p>
<p>現在のミラーレスでは被写体検出AFやトラッキング性能も大きく進化しているため、レンズモーターだけを見てAF性能を比較するのは不十分です。カメラ側の追尾性能については<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/sight-tracking-af-camera/">被写体追尾AFの仕組みと使い方</a>も参考になります。</p>
<h3><span id="toc20">中古EFレンズではUSMの種類を確認する価値が高い</span></h3>
<p>RFレンズでは製品ページにナノUSMなどの種類が比較的分かりやすく示されています。一方、中古EFレンズでは商品名に「USM」としか書かれていない場合もあり、どの方式を搭載しているか分かりにくいことがあります。</p>
<p>特に安価な中古ズームと高級Lレンズがどちらも「USM」という名称を持っているため、名称だけではAF構造の違いを判断できません。購入前に個別の仕様を確認すると、期待していた操作感との違いを防げます。</p>
<p>EFレンズはマウントアダプターを利用すればEOS Rシリーズでも使えるため、中古市場を含めると現在でも選択肢が非常に多いシステムです。EFレンズを選ぶ場合は<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/canon-ef-best-budget-lens-guide/">安く買えるおすすめEFレンズ</a>も参考になります。</p>
<h2><span id="toc21">USMとSTMは何が違うのか</span></h2>
<ul>
<li>USMは超音波振動を利用する</li>
<li>STMはステッピングモーターを利用する</li>
<li>現在は用途によってどちらも高性能になっている</li>
</ul>
<h3><span id="toc22">USMとSTMは駆動原理が異なる</span></h3>
<p>USMは超音波振動を利用するモーターですが、STMはStepping Motorの略で、電気信号によって一定角度ずつ動くステッピングモーターを利用します。</p>
<p>キヤノンレンズではSTMも静かなAF駆動を目的として広く採用されています。特に動画撮影では滑らかなフォーカス移動が重要になるため、STMはEOSの動画機能が発展する過程で多くのレンズへ搭載されました。</p>
<p>現在はナノUSMも滑らかな動画AFへ対応しているため、「動画ならSTM、写真ならUSM」と単純には分けられなくなっています。両方式の詳しい違いは<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/magic-focus-stm-usm/">STMとUSMは何が違うのか</a>でさらに詳しく解説しています。</p>
<h3><span id="toc23">写真中心ならAF速度だけでレンズを選ばない</span></h3>
<p>静止画を中心に撮影する場合でも、USMという文字だけを理由にレンズを選ぶ必要はありません。現在のSTMレンズにも十分高速なAFを持つモデルがあり、撮影する被写体によってはモーター方式の違いをほとんど意識しない場合もあります。</p>
<p>ポートレートや風景では、一瞬のAF速度差より焦点距離、開放F値、最短撮影距離、重量、ボケ、描写などの方が写真へ大きく影響することがあります。</p>
<p>例えばRF50mm F1.8 STMはUSMを搭載していませんが、小型軽量な標準単焦点として別の魅力があります。実際の用途については<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/rf50mm-f1-8-stm-portrait-photography/">RF50mm F1.8 STMでポートレートを撮る方法</a>も参考になります。</p>
<h3><span id="toc24">動画ではモーターの滑らかさと駆動音も重要</span></h3>
<p>動画では、AFが速ければ速いほど良いとは限りません。人物Aから人物Bへピントを移すとき、瞬間的にピントが飛ぶより、一定速度で滑らかに移動した方が映像として自然に見えることがあります。</p>
<p>さらにカメラ本体のマイクを使用する場合は、フォーカスモーターの駆動音が録音される可能性もあります。そのため動画では速度に加えて静音性と動きの滑らかさが重要になります。</p>
<p>ナノUSMはこうした動画用途まで考慮しつつ、静止画では高速AFを実現する方式です。写真と動画を一台で撮る現在のEOS Rシステムでは、非常に使いやすいモーターの一つといえます。RFレンズの構成については<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/rf-lens-magic-image-quality-expression/">RFレンズの特徴と選び方</a>も参考になります。</p>
<h2><span id="toc25">撮影ジャンル別にUSMを選ぶ</span></h2>
<ul>
<li>スポーツ・野鳥では高速応答を重視する</li>
<li>動画では滑らかなフォーカス移動を重視する</li>
<li>スナップや旅行ではレンズ全体のサイズも重要</li>
</ul>
<h3><span id="toc26">スポーツ・野鳥では高速AFとレンズ設計を重視する</span></h3>
<p>スポーツや野鳥では被写体が急激に動くため、AFモーターの応答性は重要です。大口径望遠や超望遠ではリングUSMが長く採用されてきました。大きなフォーカスレンズ群を素早く動かす必要があるためです。</p>
<p>一方、現在のRFレンズではナノUSMを使った望遠ズームも存在します。カメラ側の被写体検出と組み合わせることで、高速な追従AFを実現できます。</p>
<p>野鳥用レンズを選ぶ際にはUSM方式だけでなく、焦点距離、開放F値、重量、手ブレ補正、最短撮影距離まで確認すると実際の使いやすさが分かります。超望遠レンズについては<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/rf-lens-thirdparty-telephoto-market/">RFマウントの望遠レンズ事情</a>も参考になります。</p>
<h3><span id="toc27">動画中心ならナノUSMやSTMが使いやすい</span></h3>
<p>動画を多く撮影する場合は、ナノUSMまたはSTM搭載レンズが使いやすくなります。どちらも静かな駆動と滑らかなフォーカス移動を意識したレンズが多く、被写体を追い続ける動画AFとの相性があります。</p>
<p>ナノUSMの強みは、静止画では素早くAFを移動させながら、動画では滑らかな動作にも対応できることです。一台のカメラで写真と動画を頻繁に切り替える使い方に向いています。</p>
<p>実際には同じナノUSMでもレンズによって駆動速度や動作感は変わるため、動画用途では個別レンズの仕様も確認します。STMとの考え方を整理するなら<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/magic-focus-stm-usm/">USMとSTMのフォーカス性能比較</a>も参考になります。</p>
<h3><span id="toc28">旅行・スナップではモーターだけで選ばない</span></h3>
<p>旅行や街歩きではAF速度も重要ですが、レンズのサイズと重量が撮影回数へ大きく影響します。高性能な大型レンズを持っていても、重くて持ち出さなくなれば意味がありません。</p>
<p>ナノUSMは小型化しやすい構造ですが、STMにも非常にコンパクトなレンズがあります。撮影目的がスナップ中心なら、USMかSTMかという分類より、焦点距離、重量、開放F値、収納性まで含めて選ぶ方が実用的です。</p>
<p>EFレンズをアダプターで使う方法もあるため、現在のキヤノンではレンズ選択の幅が非常に広くなっています。RFとEFの組み合わせについては<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/canon-rf-ef-compatibility-magic-adapters/">RFボディでEFレンズを使う方法</a>も参考になります。</p>
<h2><span id="toc29">まとめ｜USMは3種類の違いを知るとレンズ選びが分かりやすい</span></h2>
<ul>
<li>リングUSM・マイクロUSM・ナノUSMには明確な役割の違いがある</li>
<li>USMという名称だけでAF性能を判断しない</li>
<li>撮影用途とレンズ全体の性能を見て選ぶ</li>
</ul>
<h3><span id="toc30">リングUSMは高トルク、マイクロUSMは小型化が特徴</span></h3>
<p>キヤノンのUSMにはリングUSM、マイクロUSM、ナノUSMという主な3種類があります。リングUSMは高トルクと高レスポンスを活かし、大口径や超望遠レンズで長く使われてきました。</p>
<p>マイクロUSMはコンパクトな構造によって、USMを小型レンズや普及価格帯のEFレンズへ広げる役割を果たしました。同じUSMでもリングUSMとは構造が異なるため、中古EFレンズを選ぶ場合には種類を確認する価値があります。</p>
<p>古いEFレンズにも現在十分楽しめるモデルが多くあります。USMの世代も含めてEFレンズを選ぶ場合は<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/canon-ef-legendary-lenses/">キヤノンEFレンズの代表的な名玉</a>も参考になります。</p>
<h3><span id="toc31">ナノUSMは静止画と動画の両立に強い</span></h3>
<p>ナノUSMは小型・薄型の構造を持ちながら、高速AFと滑らかなフォーカス移動を両立できることが大きな特徴です。静止画と動画を一台のミラーレスで撮影する現在のカメラスタイルに適しています。</p>
<p>RFレンズでは標準ズーム、高倍率ズーム、大口径ズームなど幅広いレンズに採用されています。写真ではシャッターチャンスへ素早く反応し、動画では不自然なピント移動を抑えるという二つの要求へ対応できます。</p>
<p>STMも動画向けとして優れた方式なので、ナノUSMだけが正解ということではありません。両方式を理解したうえでレンズ全体を比較することが大切です。詳しい比較は<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/magic-focus-stm-usm/">STMとUSMの違い</a>を確認してください。</p>
<h3><span id="toc32">USMの種類はレンズ選びの一要素として考える</span></h3>
<p>レンズを選ぶときにUSMの種類を知っておくと、そのレンズがどのような設計思想で作られているのか理解しやすくなります。しかし、最終的な撮影性能はモーターだけでは決まりません。</p>
<p>AF速度にはレンズ群の重量や設計、カメラ側のAF制御が関係します。さらに実際の写真では焦点距離、開放F値、解像性能、ボケ、手ブレ補正、最短撮影距離なども重要です。</p>
<p>リングUSM、マイクロUSM、ナノUSMそれぞれの特徴を理解し、自分が撮る被写体とレンズ全体の性能を照らし合わせて選ぶことが、USMを活かしたレンズ選びにつながります。キヤノンのレンズシステム全体を探す場合は<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/ef-lens-ef-s-lens-difference-magic-canon/">EF・EF-Sレンズの基本と違い</a>も参考にしてください。</p>
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		<title>USMとは？リングUSM・マイクロUSM・ナノUSMの違いを徹底解説</title>
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		<dc:creator><![CDATA[花山 千春]]></dc:creator>
		<pubDate>Sat, 10 May 2025 07:44:20 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[カメラ豆知識]]></category>
		<category><![CDATA[レンズ]]></category>
		<category><![CDATA[仕組み]]></category>
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		<category><![CDATA[カメラ]]></category>
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		<category><![CDATA[豆知識]]></category>
		<category><![CDATA[USMの仕組みと種類]]></category>
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					<description><![CDATA[USMとは？リングUSM・マイクロUSM・ナノUSMの違いを徹底解説 キヤノンのレンズ名でよく目にする「USM」は、Ultrasonic Motorの略で、超音波振動を利用してフォーカスレンズを動かすAF駆動方式です。E [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h1>USMとは？リングUSM・マイクロUSM・ナノUSMの違いを徹底解説</h1>
<p>キヤノンのレンズ名でよく目にする「USM」は、Ultrasonic Motorの略で、超音波振動を利用してフォーカスレンズを動かすAF駆動方式です。EFレンズの時代から高速AFを支えてきた技術ですが、USMと書かれていればすべて同じ構造、同じAF特性というわけではありません。</p>
<p>代表的な方式にはリングUSM、マイクロUSM、ナノUSMがあり、それぞれモーターの構造やフォーカスレンズの動かし方が異なります。静止画で素早くピントを合わせたい場合と、動画で滑らかにピント位置を移動させたい場合では、向いている方式も変わります。</p>
<p>中古EFレンズを選ぶ場合には、同じ「USM」という名称だけを見て判断すると、実際の操作感との違いに驚くことがあります。この記事では、USMの基本構造からリングUSM・マイクロUSM・ナノUSMの違い、静止画と動画での適性、レンズ選びで確認したいポイントまで詳しく解説します。</p>

  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-4" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-4">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"></li><li><a href="#toc1" tabindex="0">USMとは何か｜超音波でフォーカスレンズを動かす仕組み</a><ol><li><a href="#toc2" tabindex="0">USMは電磁モーターとは異なる原理で動く</a></li><li><a href="#toc3" tabindex="0">USMが高速AFに向いている理由</a></li><li><a href="#toc4" tabindex="0">USMの始まりはEFシステム初期までさかのぼる</a></li></ol></li><li><a href="#toc5" tabindex="0">リングUSM・マイクロUSM・ナノUSMの違い</a><ol><li><a href="#toc6" tabindex="0">リングUSMは大型レンズ群を素早く動かせる</a></li><li><a href="#toc7" tabindex="0">マイクロUSMは小型化しやすく多くのEFレンズに使われた</a></li><li><a href="#toc8" tabindex="0">ナノUSMは回転ではなく直進運動でフォーカスを駆動する</a></li></ol></li><li><a href="#toc9" tabindex="0">3種類のUSMを比較すると何が違うのか</a><ol><li><a href="#toc10" tabindex="0">静止画ではモーターだけでなくAFシステム全体を見る</a></li><li><a href="#toc11" tabindex="0">動画では速さより滑らかなピント移動も重要になる</a></li><li><a href="#toc12" tabindex="0">フルタイムマニュアルフォーカスはレンズごとに確認する</a></li></ol></li><li><a href="#toc13" tabindex="0">中古EFレンズでは「USM」の文字だけで判断しない</a><ol><li><a href="#toc14" tabindex="0">同じUSM表記でも中身は大きく異なる</a></li><li><a href="#toc15" tabindex="0">古いUSMレンズにも現在使う意味がある</a></li></ol></li><li><a href="#toc16" tabindex="0">USMレンズを選ぶときに確認したいポイント</a><ol><li><a href="#toc17" tabindex="0">動体撮影ではモーター方式とフォーカス範囲を見る</a></li><li><a href="#toc18" tabindex="0">動画撮影では駆動音と速度変化も確認する</a></li><li><a href="#toc19" tabindex="0">レンズの画質とUSMの種類は別の話</a></li></ol></li><li><a href="#toc20" tabindex="0">まとめ｜USMは一種類ではなくレンズごとに性格が違う</a></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2><span id="toc1">USMとは何か｜超音波でフォーカスレンズを動かす仕組み</span></h2>
<h3><span id="toc2">USMは電磁モーターとは異なる原理で動く</span></h3>
<p>一般的なモーターでは、電磁力を利用して回転運動を発生させます。USMはこれとは異なり、圧電素子へ高周波の電圧を加えて超音波域の微細な振動を発生させ、その振動を利用してフォーカス機構を動かします。</p>
<p>リングUSMの場合は、圧電セラミックを備えたステーターに振動を発生させ、その進行波によって接触しているローターを回転させます。ここで発生した回転運動をフォーカス機構へ伝え、レンズ群を前後させることでピント位置を変化させます。</p>
<p>USMの特徴は、起動してから目的位置へ移動し、停止するまでの応答を速くできることです。特に大型のフォーカスレンズ群を動かす望遠レンズでは、駆動力と停止精度の両方が重要になるため、リングUSMが長く使われてきました。</p>
<p>STMやVCMを含めたAF駆動方式全体の違いについては、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/magic-focus-stm-usm/">STMとUSMとVCMの違い</a>でも詳しく解説しています。</p>
<h3><span id="toc3">USMが高速AFに向いている理由</span></h3>
<p>AF速度はモーターの名称だけで決まりません。フォーカスレンズ群の重量、移動距離、カメラ側のAF制御、レンズ内部のCPU、撮影距離など複数の条件が関係します。それでもUSMが長年高速AF用として採用されてきた理由の一つは、起動と停止の応答性にあります。</p>
<p>ピント合わせでは、フォーカスレンズを単純に高速移動させればよいわけではありません。目標位置を通り過ぎれば再び戻す必要があり、結果として合焦までの時間が長くなります。素早く動き、必要な位置で的確に止める制御が重要です。</p>
<p>特にスポーツ、野鳥、鉄道、動物など、被写体との距離が連続して変化する場面では、AFを一度合わせて終わりではなく、サーボAFによってフォーカス位置を更新し続けます。このときレンズ側の駆動レスポンスはAF追従性能を構成する重要な要素になります。</p>
<p>USM搭載レンズのAF性能については、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/usm-lens-autofocus-performan/">USMレンズのオートフォーカス性能</a>もあわせて確認すると、モーターと実際のAF動作の関係を理解しやすくなります。</p>
<h3><span id="toc4">USMの始まりはEFシステム初期までさかのぼる</span></h3>
<p>キヤノンのEFシステムでは、初期から電子マウントとレンズ内AFモーターを前提とした設計が採用されました。USMもその中で発展した技術です。</p>
<p>1987年11月発売のEF300mm F2.8L USMにはリングUSMが採用され、高速かつ静かなAFとフルタイムマニュアルフォーカスを実現していました。大口径超望遠レンズの重いフォーカス系を動かすためにも、USMの高い駆動力は大きな意味を持っていました。</p>
<p>その後USMは超望遠だけでなく、標準ズーム、広角、マクロ、単焦点など幅広いEFレンズへ展開されました。ただし、すべてがリングUSMだったわけではなく、小型化やコストとのバランスを取るためにマイクロUSMも広く使われています。</p>
<p>EFレンズを年代やカテゴリーから探す場合は、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/canon-complete-guide/">キヤノン大全</a>から各レンズの記事へたどることができます。</p>
<h2><span id="toc5">リングUSM・マイクロUSM・ナノUSMの違い</span></h2>
<h3><span id="toc6">リングUSMは大型レンズ群を素早く動かせる</span></h3>
<p>リングUSMは、レンズ鏡筒の内部にリング状の超音波モーターを配置する方式です。大きな特徴は、高いトルクを得やすく、フォーカスレンズ群を高速に駆動しながら停止位置も細かく制御できることです。</p>
<p>この特性から、望遠レンズ、大口径レンズ、Lレンズなどに数多く採用されてきました。スポーツや野鳥のように、被写体との距離が短時間で大きく変わる撮影では、素早い駆動と停止を繰り返す必要があります。リングUSMはこうした用途と相性のよい方式です。</p>
<p>また、多くのリングUSM搭載レンズではフルタイムマニュアルフォーカスが利用できます。AFでピントを合わせたあと、AF/MFスイッチを切り替えずにフォーカスリングを操作して微調整できるため、望遠撮影や浅い被写界深度を使う撮影でも便利です。</p>
<p>リングUSMを搭載したEF望遠単焦点の例として、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/ef300mm-f4l-usm-sharpness-spell/">EF300mm F4L USM</a>の記事も参考になります。</p>
<h3><span id="toc7">マイクロUSMは小型化しやすく多くのEFレンズに使われた</span></h3>
<p>マイクロUSMは、リングUSMより小型化しやすい構造の超音波モーターです。モーターの回転をギアなどの駆動系を通してフォーカス機構へ伝えるため、リングUSMとは構造が異なります。</p>
<p>EFシステムでは、小型軽量の標準ズームや普及価格帯のレンズを中心にマイクロUSMが数多く採用されました。レンズ名には単に「USM」と書かれていることが多いため、中古レンズを見ただけではリングUSMとの違いが分かりにくい場合があります。</p>
<p>マイクロUSMだからAFが遅いと単純に決めることもできません。軽いフォーカスレンズ群を動かす製品では十分に高速なAFを実現しており、レンズ全体の設計によって体感は変わります。一方、リングUSMのようなダイレクトな駆動構造とは異なるため、作動音や操作感に違いが出る製品があります。</p>
<p>マイクロUSMには改良型のマイクロUSM IIもあり、EFレンズの中には小型軽量化と高速AFを両立するために採用された製品があります。さらに、マイクロUSM採用レンズでもフルタイムマニュアルフォーカスに対応する製品が存在するため、「マイクロUSMならフルタイムMF非対応」と一括して判断することもできません。</p>
<p>実際のマイクロUSM搭載標準ズームの例として、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/magic-zoom-ef28-80mm-f3-5-5-6-v-usm/">EF28-80mm F3.5-5.6 V USM</a>があります。中古EFレンズでは、このような普及型USMレンズも多数残っています。</p>
<h3><span id="toc8">ナノUSMは回転ではなく直進運動でフォーカスを駆動する</span></h3>
<p>ナノUSMは、薄型の振動子とスライダーを使い、超音波振動によって直線方向の動きを発生させる方式です。リングUSMではモーターの回転運動をフォーカスレンズの直線運動へ変換する必要がありますが、ナノUSMはモーターそのものが直進するため、フォーカスレンズを効率よく動かせます。</p>
<p>静止画では素早く起動・停止でき、動画ではフォーカス位置を滑らかに変化させやすいことがナノUSMの大きな特徴です。そのため、静止画だけでなく動画撮影も重視するRFレンズや、一部のEF-Sレンズなどに採用されています。</p>
<p>ナノUSMはリングUSMを単純に上回る新型モーターという位置付けではありません。重いレンズ群を大きなトルクで動かす必要があるレンズ、複数のフォーカス群を個別に動かすレンズ、小型軽量化を優先するレンズなど、製品ごとに要求される性能が違うため、最適な駆動方式も変わります。</p>
<p>ナノUSMを採用したRF望遠ズームの実例については、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/rf100-400mm-light-over-darkness/">RF100-400mm F5.6-8 IS USM</a>の記事でも確認できます。</p>
<h2><span id="toc9">3種類のUSMを比較すると何が違うのか</span></h2>
<table>
<thead>
<tr>
<th>方式</th>
<th>主な構造</th>
<th>特徴</th>
<th>採用例の傾向</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>リングUSM</td>
<td>リング状モーターの回転を利用</td>
<td>高トルク、高速な起動・停止</td>
<td>大口径、望遠、Lレンズなど</td>
</tr>
<tr>
<td>マイクロUSM</td>
<td>小型USMと駆動系を組み合わせる</td>
<td>小型化しやすくコストとのバランスを取りやすい</td>
<td>EF時代の小型ズーム、普及型レンズなど</td>
</tr>
<tr>
<td>ナノUSM</td>
<td>超音波振動による直進駆動</td>
<td>高速な応答と滑らかな制御を両立しやすい</td>
<td>RFズーム、静止画・動画兼用レンズなど</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<h3><span id="toc10">静止画ではモーターだけでなくAFシステム全体を見る</span></h3>
<p>静止画撮影では、リングUSMだから必ずナノUSMより速い、ナノUSMだから必ずリングUSMより速い、といった単純な比較はできません。</p>
<p>AFの速さは、モーターの種類に加えて、フォーカスレンズ群の重さ、移動距離、レンズ内CPU、AFアルゴリズム、カメラボディのAF性能、被写体のコントラスト、撮影距離などによって変化します。</p>
<p>たとえば古いリングUSMレンズを最新のRFレンズと比較すれば、モーター方式だけでは説明できない世代差があります。反対に、大口径の望遠レンズでは現在でも強力な駆動系が必要になり、レンズ全体の設計との組み合わせが重要です。</p>
<p>さらに、ボディ側が被写体を正しく検出できなければ、レンズ側のモーターが高速でも目的の位置へ動かせません。AF性能を見る際は、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/basic-knowledge-of-distance-measurement-points/">測距点とAFエリアの仕組み</a>も含めて考える必要があります。</p>
<h3><span id="toc11">動画では速さより滑らかなピント移動も重要になる</span></h3>
<p>静止画では、シャッターボタンを押した瞬間に素早く合焦することが重要です。動画ではそれだけではなく、ピント位置がどのように移動するかも映像の印象に影響します。</p>
<p>近くの人物から奥の人物へピントを移す場面で、一瞬で飛び移るようにフォーカスが変化すると、不自然に見える場合があります。映像では一定の速度で滑らかにピントを送ることが重要になるため、モーターには細かな速度制御が求められます。</p>
<p>ナノUSMは高速に動かすことも、滑らかに動かすこともできるため、静止画と動画の両方を扱うレンズと相性があります。STMも動画を意識した滑らかな駆動を得意としており、USMとSTMを比較するときは「どちらが高性能か」ではなく、製品ごとの用途を見ることが重要です。</p>
<p>静止画と動画でAFモーターに求められる性格の違いは、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/magic-focus-stm-usm/">STM・USM・VCMのAF方式比較</a>でも詳しくまとめています。</p>
<h3><span id="toc12">フルタイムマニュアルフォーカスはレンズごとに確認する</span></h3>
<p>リングUSMの大きな利点として知られているのが、フルタイムマニュアルフォーカスです。AFで合焦したあとでもフォーカスリングを回し、そのままピント位置を調整できます。</p>
<p>ポートレートでまつ毛ではなく瞳へ合わせたい場合、マクロでピント面を数ミリ移動したい場合、遠距離の被写体でAFの停止位置をわずかに補正したい場合など、フルタイムMFは非常に便利です。</p>
<p>一方、USMという名称だけでフルタイムMFの有無を判断することはできません。マイクロUSMでも対応するレンズがあり、電子式フォーカスリングを採用するナノUSMレンズでは操作方法や作動条件が異なる場合があります。</p>
<p>AFとMFを撮影状況によって使い分ける方法については、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/enchanting-focus-af-mf-spellbook/">AFとMFの違いと使い分け</a>も参考になります。</p>
<h2><span id="toc13">中古EFレンズでは「USM」の文字だけで判断しない</span></h2>
<h3><span id="toc14">同じUSM表記でも中身は大きく異なる</span></h3>
<p>中古EFレンズを探していると、レンズ名の末尾にUSMと書かれた製品が大量に見つかります。しかし、USMという文字だけではリングUSMなのかマイクロUSMなのか判別できない製品があります。</p>
<p>特に1990年代から2000年代の普及型EFズームには、マイクロUSMを採用したモデルが数多く存在します。一方、同じ時代のLレンズや大口径単焦点、望遠レンズではリングUSMが多く採用されています。</p>
<p>さらに同じ焦点距離でも世代によってAFモーターが変更されることがあります。レンズ名が似ているからといって、AF性能や操作感まで同じとは限りません。</p>
<p>中古レンズでは、モーター方式だけでなく、最短撮影距離、重量、フィルター径、フルタイムMF、手ブレ補正、フォーカス方式まで含めて確認する方が実用的です。EFレンズ全体から価格と性能のバランスを探す場合は、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/canon-ef-best-budget-lens-guide/">キヤノンEFレンズのコストパフォーマンス比較</a>も参考になります。</p>
<h3><span id="toc15">古いUSMレンズにも現在使う意味がある</span></h3>
<p>AFモーターの技術だけを見れば、新しいナノUSMやVCMを採用したレンズの方が高度な制御に対応しています。しかし、写真を撮る道具として考えると、古いUSMレンズが使えなくなったわけではありません。</p>
<p>リングUSMを搭載したEFレンズには、現在でも十分に速いAFを持つものがあります。またマイクロUSM搭載レンズには、小型軽量で中古価格が低く、気軽に使えるモデルがあります。</p>
<p>EF-EOS Rマウントアダプターを使えば、多くのEFレンズをEOS RシリーズでもAFレンズとして使用できます。ミラーレスでは撮像センサー上でピント検出を行うため、古いEFレンズでも一眼レフ時代とは違った使い方ができます。</p>
<p>キヤノンのEFレンズとRFレンズを体系的に確認する場合は、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/canon-complete-guide/">キヤノン大全</a>から各レンズの記事へ進むことができます。</p>
<h2><span id="toc16">USMレンズを選ぶときに確認したいポイント</span></h2>
<h3><span id="toc17">動体撮影ではモーター方式とフォーカス範囲を見る</span></h3>
<p>野鳥やスポーツでは高速なAFモーターが重要ですが、それと同時にフォーカスリミッターの有無も確認したいところです。</p>
<p>望遠レンズでは、最短撮影距離から無限遠までフォーカスレンズを動かすと移動量が大きくなります。フォーカスリミッターによって使用する距離範囲を限定できれば、大きくピントを外したときの復帰を速くできる場合があります。</p>
<p>また、ボディ側のサーボAF、被写体検出、AFエリア選択も重要です。レンズだけを高速なUSMモデルへ変更しても、AFエリアが被写体から外れていれば背景へピントが移動します。</p>
<p>動体撮影では、レンズのAFモーターとカメラ側のAF設定を一つのシステムとして考える必要があります。実際の測距点やAFエリアについては、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/basic-knowledge-of-distance-measurement-points/">カメラの測距点とAFエリアの選び方</a>で詳しく解説しています。</p>
<h3><span id="toc18">動画撮影では駆動音と速度変化も確認する</span></h3>
<p>動画ではAF速度だけでなく、駆動音、ピント移動の滑らかさ、フォーカスブリージング、ボディ側で設定できるAF速度などが実用性に影響します。</p>
<p>高速なリングUSMは静止画では非常に使いやすくても、設計された年代によっては動画撮影を主目的としていないレンズがあります。一方、ナノUSMは動画撮影まで考えた制御を行いやすく、ゆっくりしたフォーカス移動にも対応しやすい方式です。</p>
<p>ここでも「ナノUSMだから動画用」「リングUSMだから静止画用」と完全に分けることはできません。実際にはレンズとカメラの組み合わせによって動作が変わります。</p>
<p>動画と静止画を一本のレンズで使う場合は、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/magic-focus-stm-usm/">STM・USM・VCMの特徴比較</a>を確認しておくと、レンズ名に書かれたモーター名称の意味が分かりやすくなります。</p>
<h3><span id="toc19">レンズの画質とUSMの種類は別の話</span></h3>
<p>USMはフォーカスを動かすための技術です。リングUSMだから画質が高い、ナノUSMだから解像力が高い、といった関係ではありません。</p>
<p>画質を左右するのは、光学設計、使用される硝材、収差補正、レンズ構成、コーティング、絞り設計などです。USMの種類が変わっても、それだけでボケ、解像力、色収差、逆光性能が決まるわけではありません。</p>
<p>そのためレンズを選ぶ際は、「どのUSMを使っているか」と「どのような写りをするか」を別々に考える必要があります。AFが速いことと、自分が好む描写をすることは同じ条件ではありません。</p>
<p>焦点距離や描写、サイズ、価格を含めてキヤノンレンズ全体を比較したい場合は、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/canon-complete-guide/">キヤノン大全</a>から目的に合うレンズを探せます。</p>
<h2><span id="toc20">まとめ｜USMは一種類ではなくレンズごとに性格が違う</span></h2>
<p>USMは、超音波振動を利用してフォーカスレンズを駆動するキヤノンのAFモーター技術です。EFシステム初期から使われてきましたが、長い歴史の中で複数の方式が登場しています。</p>
<p>リングUSMは高いトルクと素早い起動・停止を生かし、大口径レンズや望遠レンズを中心に広く使われてきました。マイクロUSMは小型化しやすく、普及型のEFズームなどにもUSMを広げる役割を果たしました。ナノUSMは直進駆動を採用し、高速な静止画AFと滑らかな動画AFを両立しやすい方式です。</p>
<p>重要なのは、USMという名称だけでレンズのAF性能を判断しないことです。同じUSMでも内部構造は異なり、レンズ群の重量、移動距離、CPU、AFアルゴリズム、ボディ側のAF性能によって実際の動作は変わります。</p>
<p>中古EFレンズでは特に、リングUSMなのかマイクロUSMなのか、フルタイムMFに対応するのかを個別に確認すると、購入後の操作感を想像しやすくなります。RFレンズではナノUSMを採用するモデルも増えており、静止画と動画の両方を使う場合には、AF速度だけでなく滑らかな制御まで含めてレンズを選ぶことが重要です。</p>
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