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	<title>カメラの歴史 | 魅惑の中望遠</title>
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	<description>レトロなEFレンズ</description>
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	<title>カメラの歴史 | 魅惑の中望遠</title>
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		<title>ハンディカムはなぜ消えた？動画の主役がミラーレスへ移った理由</title>
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		<dc:creator><![CDATA[花山 千春]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 17 Sep 2026 05:27:36 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[カメラ豆知識]]></category>
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					<description><![CDATA[ハンディカムはなぜ消えた？動画の主役がミラーレスへ移った理由 かつて家庭で動画を録るなら、ビデオカメラを使うのが当たり前でした。 運動会、旅行、発表会、子どもの成長記録。右手をストラップへ通し、液晶モニターを開き、親指で [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h1>ハンディカムはなぜ消えた？動画の主役がミラーレスへ移った理由</h1>
<p>かつて家庭で動画を録るなら、ビデオカメラを使うのが当たり前でした。</p>
<p>運動会、旅行、発表会、子どもの成長記録。右手をストラップへ通し、液晶モニターを開き、親指でRECボタンを押す。必要なら人差し指で電動ズームを操作する。何分、何十分と映像を録り続けることを前提に作られた、いわゆる「ハンディカム型」のビデオカメラです。</p>
<p>ところが現在、映像制作の世界で目立つのは一眼レフから発展したミラーレスカメラです。</p>
<p>形だけを見れば、写真を撮るためのカメラです。右手でグリップを握り、人差し指の位置にはシャッターボタン。左手で交換レンズを支え、必要ならファインダーをのぞく。その写真機の形で4K、6K、8K動画を録ることが当たり前になりました。</p>
<p>ハンディカム型のビデオカメラを長く使ってきた人からすると、ここにはかなりの違和感があります。</p>
<p>動画を録る道具なら、ハンディカムの形の方が自然ではないのか。</p>
<p>なぜ動画の主役は、動画専用機から写真機の形をしたミラーレスへ移ったのでしょうか。</p>
<p>この記事では、家庭用ビデオカメラが隆盛した時代から、2008年の一眼動画の転換点、スマートフォンの普及、ミラーレスの台頭までを追いながら、動画を録る道具の形がなぜ変わったのかを考えます。</p>
<p>現在のカメラ市場全体については、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/camera-industry-6-categories/">今のカメラ業界は6カテゴリーで分かる</a>でも整理しています。</p>

  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-2" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-2">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"></li><li><a href="#toc1" tabindex="0">かつて動画を録る道具は写真機とは別物だった</a><ol><li><a href="#toc2" tabindex="0">「ハンディカム型」には動画専用機としての理由があった</a></li></ol></li><li><a href="#toc3" tabindex="0">ハンディカムの電動ズームは動画撮影に非常に合理的だった</a></li><li><a href="#toc4" tabindex="0">長時間録画もハンディカムの得意分野だった</a></li><li><a href="#toc5" tabindex="0">2008年、写真機が動画の世界へ入ってきた</a><ol><li><a href="#toc6" tabindex="0">EOS 5D Mark IIが動画の常識を変えた</a></li></ol></li><li><a href="#toc7" tabindex="0">動画の目的が「記録」から「表現」へ広がった</a></li><li><a href="#toc8" tabindex="0">交換レンズが動画の世界へ持ち込まれた</a></li><li><a href="#toc9" tabindex="0">一眼動画には弱点も多かった</a></li><li><a href="#toc10" tabindex="0">その後ミラーレスが一眼動画の弱点を減らしていった</a><ol><li><a href="#toc11" tabindex="0">ミラーレスでは静止画と動画が同じセンサーを中心に動く</a></li></ol></li><li><a href="#toc12" tabindex="0">ハンディカムを本当に追い込んだのはスマートフォンだった</a></li><li><a href="#toc13" tabindex="0">ハンディカムは上からミラーレス、下からスマホに挟まれた</a></li><li><a href="#toc14" tabindex="0">ハンディカムが劣っていたから消えたわけではない</a></li><li><a href="#toc15" tabindex="0">業務用では今もカムコーダー型が残っている</a></li><li><a href="#toc16" tabindex="0">ミラーレス動画は本格的になるほど機材が増える</a><ol><li><a href="#toc17" tabindex="0">写真機へ部品を足して動画機の形へ戻している</a></li></ol></li><li><a href="#toc18" tabindex="0">ハンディカム経験者がミラーレス動画へ違和感を持つ理由</a></li><li><a href="#toc19" tabindex="0">ミラーレスは動画機として不合理なのか</a></li><li><a href="#toc20" tabindex="0">メーカーにとっても写真と動画を一台へまとめるメリットが大きい</a></li><li><a href="#toc21" tabindex="0">写真と動画が一台になった結果、写真だけの人には逆の疑問も生まれた</a></li><li><a href="#toc22" tabindex="0">「動画を録る」と「映像作品を作る」は同じではない</a></li><li><a href="#toc23" tabindex="0">スマートフォンは「記録する動画」をさらに変えた</a></li><li><a href="#toc24" tabindex="0">だから動画の主役はミラーレスへ移った</a></li><li><a href="#toc25" tabindex="0">動画機としての形だけならハンディカムは今でも理にかなっている</a></li><li><a href="#toc26" tabindex="0">まとめ｜ハンディカムが消えたのではなく動画の役割が分かれた</a></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2><span id="toc1">かつて動画を録る道具は写真機とは別物だった</span></h2>
<p>フィルムカメラの時代、写真と動画は最初から別の機械でした。</p>
<p>写真は一枚ずつ記録するもの。動画は連続した映像と音声を記録するものです。</p>
<p>デジタル以前の家庭用動画では8ミリビデオ、VHS-C、Video8、Hi8、MiniDVなどさまざまな記録方式が使われましたが、共通していたのは「動画を録り続けるための機械」として設計されていたことです。</p>
<p>ソニーの「ハンディカム」は1985年に始まり、1989年には小型軽量のCCD-TR55が大ヒットしました。パスポートサイズをうたった小型ビデオカメラは、旅行や家庭行事へ気軽に持ち出せる動画撮影機として広く知られるようになります。</p>
<p>その後は液晶モニター、手ブレ補正、オートフォーカス、デジタル記録、ハイビジョンと進化し、「家庭の動画はビデオカメラで録る」という文化が定着していきました。</p>
<h3><span id="toc2">「ハンディカム型」には動画専用機としての理由があった</span></h3>
<p>家庭用ビデオカメラの横長ボディは、単なるデザインではありません。</p>
<p>右手をストラップへ通して本体を横から包み込むように持つため、握力だけでカメラを支え続ける必要がありません。</p>
<p>親指の位置にはRECボタンがあり、人差し指付近にはズームレバーがあります。</p>
<p>左手を必ずレンズへ添える必要もありません。液晶モニターを開けば腰や胸の高さでも録画できます。</p>
<p>写真を一瞬撮ることより、何分間も被写体を追い続けることへ適した形です。</p>
<p>現在の写真機がどのようなカテゴリーへ分かれているのかは、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/camera-industry-6-categories/">今のカメラ業界は6カテゴリーで分かる</a>を見ると、動画専用機の立ち位置がさらに分かりやすくなります。</p>
<h2><span id="toc3">ハンディカムの電動ズームは動画撮影に非常に合理的だった</span></h2>
<p>ハンディカム型ビデオカメラを使ったことがある人がミラーレス動画へ移ると、特に違和感が出やすいのがズームです。</p>
<p>ビデオカメラでは、小さなズームレバーを押すだけでレンズが自動的に動きます。</p>
<p>軽く押せばゆっくり、大きく押せば速く動く機種もあります。</p>
<p>撮影者は構図を保ちながら滑らかに寄ったり引いたりできます。</p>
<p>一方、一般的な写真用ズームレンズでは左手でズームリングを回します。</p>
<p>静止画なら撮影前に焦点距離を決めれば問題ありません。しかし動画を録りながらズームリングを回すと、速度を一定にするのが難しく、カメラも揺れやすくなります。</p>
<p>写真用レンズとしては合理的でも、動画用として考えると電動ズームの方が扱いやすい場面は少なくありません。</p>
<h2><span id="toc4">長時間録画もハンディカムの得意分野だった</span></h2>
<p>家庭用ビデオカメラは、運動会や発表会を長時間録ることを前提にしていました。</p>
<p>一度RECボタンを押したら、何十分も録り続けることがあります。</p>
<p>そのためバッテリー、放熱、記録媒体、操作系が長時間運用を考えて作られています。</p>
<p>大容量バッテリーを後方へ装着するモデルでは、バッテリーを交換して長時間運用することも容易でした。</p>
<p>レンズ交換をする必要もなく、電動ズームで広角から望遠まで一本で対応します。</p>
<p>「その場で起きていることを途切れず録る」という目的には、非常に合理的な機械でした。</p>
<h2><span id="toc5">2008年、写真機が動画の世界へ入ってきた</span></h2>
<p>この住み分けが大きく変わったのが2008年です。</p>
<p>ニコンD90が登場し、デジタル一眼レフとして初めて動画撮影機能を搭載しました。</p>
<p>D90の動画は現在の基準から見れば機能的に限定されていましたが、重要だったのは「一眼レフの大型センサーと交換レンズを使って動画を録れる」という点です。</p>
<p>それまで家庭用ビデオカメラでは小型センサーが一般的でした。</p>
<p>一眼レフの大きなセンサーを動画へ使うことで、背景を大きくぼかした映像や、暗所でもノイズの少ない映像を作りやすくなりました。</p>
<p>そして同じ2008年、さらに大きな転換点となったのがキヤノンEOS 5D Mark IIです。</p>
<h3><span id="toc6">EOS 5D Mark IIが動画の常識を変えた</span></h3>
<p>EOS 5D Mark IIは35mmフルサイズセンサーを搭載し、フルHD動画を録画できました。</p>
<p>当初から映画制作市場を狙って作られたシネマカメラではありません。</p>
<p>ところが、フルサイズセンサー、大口径EFレンズ、高感度性能による映像表現が映像制作者の注目を集めました。</p>
<p>浅い被写界深度を使った映像や、暗い環境での撮影など、それまで高価な映像制作機材で行っていた表現を比較的小さな一眼レフで実現できたためです。</p>
<p>キヤノン自身も後に、EOS 5D Mark IIの動画が映画・映像制作の世界から予想以上の反響を得たことを明らかにしています。</p>
<p>EOS 5D Mark IIというカメラそのものについては、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/eos-5d-mark-ii-use-today/">EOS 5D Mark IIを今あえて使う理由</a>でも詳しく紹介しています。</p>
<h2><span id="toc7">動画の目的が「記録」から「表現」へ広がった</span></h2>
<p>ここがハンディカムと一眼動画を考えるうえで重要です。</p>
<p>家庭用ビデオカメラが得意だったのは「記録」です。</p>
<p>運動会を最初から最後まで録る。旅行先を録る。子どもの成長を録る。</p>
<p>被写体へピントを合わせ、手ブレを抑え、必要に応じてズームしながら長時間残すことが優先されます。</p>
<p>一方、一眼動画が注目された大きな理由は「映像表現」でした。</p>
<p>背景をぼかす。</p>
<p>大口径レンズを使う。</p>
<p>超広角や超望遠を使う。</p>
<p>単焦点レンズを交換する。</p>
<p>暗い場所で雰囲気のある映像を録る。</p>
<p>それまで一般的な家庭用ビデオカメラがあまり得意としていなかった映像を作れることに価値がありました。</p>
<h2><span id="toc8">交換レンズが動画の世界へ持ち込まれた</span></h2>
<p>ハンディカム型ビデオカメラのレンズは基本的に固定式です。</p>
<p>一本の高倍率ズームで幅広い場面を撮れることが長所でした。</p>
<p>一眼動画では交換レンズを使えます。</p>
<p>魚眼、超広角、大口径標準、85mmのポートレートレンズ、300mmや600mmの超望遠まで、写真用に存在していた膨大なレンズ資産をそのまま映像へ持ち込めました。</p>
<p>これは映像制作者にとって非常に大きな変化です。</p>
<p>ハンディカムのように一本のレンズで何でも録る便利さとは逆に、目的に応じてレンズを変え、画角やボケを映像表現として選べるようになりました。</p>
<p>キヤノンのRF・EF・EF-Sなどレンズとカメラの関係は、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/canon-lens-compatibility-chart/">Canonレンズ対応表｜RF・RF-S・EF・EF-S・EF-Mはどのカメラで使える？</a>で整理しています。</p>
<h2><span id="toc9">一眼動画には弱点も多かった</span></h2>
<p>ただし、2008年前後の一眼動画がビデオカメラとして完成されていたわけではありません。</p>
<p>むしろ動画を録る道具として見ると、不便な部分も多数ありました。</p>
<p>連続録画時間の制約。</p>
<p>動画AFの弱さ。</p>
<p>手持ち撮影の難しさ。</p>
<p>写真用ズームリング。</p>
<p>音声機能。</p>
<p>発熱。</p>
<p>ローリングシャッター。</p>
<p>一眼レフでは動画録画中に光学ファインダーも使えません。</p>
<p>それでも映像制作者が使ったのは、それらの不便を上回る画質とレンズ表現があったからです。</p>
<h2><span id="toc10">その後ミラーレスが一眼動画の弱点を減らしていった</span></h2>
<p>一眼レフからミラーレスへ移行すると、写真機で動画を録ることへの技術的な障害がさらに減っていきます。</p>
<p>ミラーレスはもともと、撮影中もセンサーから映像を読み出してEVFや背面液晶へ表示する構造です。</p>
<p>そのため静止画撮影と動画撮影の距離が、一眼レフより近くなりました。</p>
<p>像面位相差AFによる動画AF、高性能な被写体認識、ボディ内手ブレ補正、4K・8K記録、高フレームレート、高感度性能などが次々に進化します。</p>
<p>写真を撮る機械と動画を録る機械の技術的な境界が薄くなりました。</p>
<h3><span id="toc11">ミラーレスでは静止画と動画が同じセンサーを中心に動く</span></h3>
<p>現在のミラーレスは、写真を撮っていない時間も撮像センサーから映像情報を読み出しています。</p>
<p>EVF表示、被写体認識AF、露出プレビューなどにもリアルタイム映像を利用します。</p>
<p>そこから動画録画機能へ発展するのは、フィルム一眼レフへビデオ機能を追加する場合ほど大きな飛躍ではありません。</p>
<p>この技術的な共通化が、写真と動画を一台へまとめる流れをさらに強くしました。</p>
<p>現在のEOS Rシリーズについては、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/eos-r-system-mirrorless-evolution/">EOS Rシリーズで広がる撮影表現｜ミラーレスに最適なフルサイズの選び方</a>でも紹介しています。</p>
<h2><span id="toc12">ハンディカムを本当に追い込んだのはスマートフォンだった</span></h2>
<p>一眼レフやミラーレスが高画質動画市場を奪っていった一方、家庭用ビデオカメラにはもう一つ強力な競争相手が登場しました。</p>
<p>スマートフォンです。</p>
<p>家庭用ビデオカメラが得意としていた「日常を手軽に録る」という用途は、スマートフォンと非常に重なります。</p>
<p>スマートフォンなら常に持ち歩いています。</p>
<p>専用バッテリーもテープもメモリーカードも必要ありません。</p>
<p>録った直後に再生でき、家族へ送れます。</p>
<p>SNSへそのまま投稿できます。</p>
<p>画質も急速に向上しました。</p>
<p>日常の短い動画を残すだけなら、わざわざビデオカメラを持ち歩く必要性が小さくなっていきました。</p>
<h2><span id="toc13">ハンディカムは上からミラーレス、下からスマホに挟まれた</span></h2>
<p>家庭用ビデオカメラ市場の縮小を分かりやすく表すと、上下から市場を奪われた形です。</p>
<p>高画質な映像を作りたい人は、大型センサーと交換レンズを使える一眼レフやミラーレスへ移りました。</p>
<p>気軽に日常を録りたい人は、スマートフォンへ移りました。</p>
<p>すると家庭用ビデオカメラが最も得意としていた中間領域が狭くなります。</p>
<p>「専用機を持つほど映像へこだわらない。でもスマートフォン以上の専用動画機が欲しい」という層です。</p>
<p>この層が小さくなれば、家庭用ビデオカメラのラインアップも縮小していきます。</p>
<h2><span id="toc14">ハンディカムが劣っていたから消えたわけではない</span></h2>
<p>ここは重要です。</p>
<p>家庭用ビデオカメラが市場から目立たなくなった理由は、動画を録る道具として使いにくかったからではありません。</p>
<p>むしろ動画専用機としての操作性は非常によく考えられていました。</p>
<p>電動ズーム。</p>
<p>長時間録画。</p>
<p>安定した手持ち。</p>
<p>大容量バッテリー。</p>
<p>内蔵マイク。</p>
<p>可動液晶。</p>
<p>一本のレンズで広角から望遠まで対応。</p>
<p>家庭行事を連続して録画するなら、現在でもこの構成は合理的です。</p>
<p>問題は、その用途自体がスマートフォンと競合し、高画質を求めるユーザーは別方向へ移動したことです。</p>
<h2><span id="toc15">業務用では今もカムコーダー型が残っている</span></h2>
<p>家庭用市場が縮小しても、カムコーダーという形そのものがなくなったわけではありません。</p>
<p>放送、取材、イベント収録、学校行事、舞台記録などでは現在も専用カムコーダーが使われています。</p>
<p>理由は明確です。</p>
<p>長時間録画が安定している。</p>
<p>電動ズームが使える。</p>
<p>XLR音声入力を備えられる。</p>
<p>NDフィルターを内蔵できる。</p>
<p>大容量バッテリーを使える。</p>
<p>熱停止を避けやすい。</p>
<p>一人で撮影を完結しやすい。</p>
<p>映像を「作品として作る」だけでなく、「長時間確実に収録する」現場では、専用機の形が今も合理的です。</p>
<h2><span id="toc16">ミラーレス動画は本格的になるほど機材が増える</span></h2>
<p>ここには少し皮肉な現象があります。</p>
<p>ミラーレスは小型で高画質な動画を録れることが大きな長所でした。</p>
<p>ところが本格的に動画を録ろうとすると、カメラへさまざまな機材を取り付けることがあります。</p>
<p>ケージ。</p>
<p>トップハンドル。</p>
<p>外部モニター。</p>
<p>外部マイク。</p>
<p>外部レコーダー。</p>
<p>大型バッテリー。</p>
<p>フォローフォーカス。</p>
<p>ジンバル。</p>
<p>最初は小さな写真機だったものが、最終的にはかなり大きな動画撮影システムになります。</p>
<h3><span id="toc17">写真機へ部品を足して動画機の形へ戻している</span></h3>
<p>トップハンドルを付ければ、カメラを低い位置から安定して持てます。</p>
<p>外部モニターを付ければ、撮影映像を大きく確認できます。</p>
<p>大型バッテリーを付ければ長時間録画できます。</p>
<p>外部マイクを付ければ音声を強化できます。</p>
<p>ケージを付ければ、それらを固定できます。</p>
<p>つまり写真機の形をしたカメラへ動画撮影機材を追加し、再び「動画を録りやすい形」へ作り変えているとも言えます。</p>
<p>動画向けに設計されたEOSについては、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/eos-r6-v-full-frame-video-camera/">EOS R6 Vは動画時代の本命か？フルサイズVシリーズで変わる撮影体験</a>でも紹介しています。</p>
<h2><span id="toc18">ハンディカム経験者がミラーレス動画へ違和感を持つ理由</span></h2>
<p>ハンディカムから動画へ入った人と、写真用カメラから動画へ入った人では、動画機に対する基準が違います。</p>
<p>写真側から来た人にとっては、いつものカメラで動画まで録れることが便利です。</p>
<p>レンズも使い慣れています。シャッターや絞り、ISO感度の考え方も共通しています。</p>
<p>一方、ハンディカム側から来た人にとっては、なぜ動画を録るために写真機の形を使うのかという疑問が生じます。</p>
<p>長時間持ちにくい。</p>
<p>ズームリングを手で回す。</p>
<p>大型レンズを左手で支える。</p>
<p>動画撮影でもシャッターボタンのために作られたグリップを握る。</p>
<p>本格的に録るなら後からリグを付ける。</p>
<p>動画専用機を知っているほど、その構造が遠回りに見えるわけです。</p>
<h2><span id="toc19">ミラーレスは動画機として不合理なのか</span></h2>
<p>それではミラーレスで動画を録ること自体が不合理なのでしょうか。</p>
<p>もちろんそうではありません。</p>
<p>ミラーレスにはハンディカム型にはない大きな長所があります。</p>
<p>フルサイズやAPS-Cの大型センサー。</p>
<p>膨大な交換レンズ。</p>
<p>大口径レンズ。</p>
<p>高度な被写体認識AF。</p>
<p>高感度性能。</p>
<p>写真と動画を一台で撮れること。</p>
<p>映像作品を作る場合には、操作形状の不便より映像表現の自由度が重要になることがあります。</p>
<p>そこで必要に応じてジンバルやリグを追加すればよいという考え方です。</p>
<h2><span id="toc20">メーカーにとっても写真と動画を一台へまとめるメリットが大きい</span></h2>
<p>メーカー側にもハイブリッド化を進める理由があります。</p>
<p>写真専用機と動画専用機を別々に開発するより、一つのボディで両方へ対応できれば販売対象を広げられます。</p>
<p>現在のミラーレスでは撮像センサー、映像エンジン、AF、記録媒体など、静止画と動画で多くのハードウェアを共有しています。</p>
<p>静止画の高速連写へ必要な高速センサー読み出しは、高フレームレート動画にも利用できます。</p>
<p>被写体認識AFも写真と動画の双方で使えます。</p>
<p>カメラ市場全体が縮小した現在、一台で複数の需要へ対応できることはメーカーにとって大きな利点です。</p>
<h2><span id="toc21">写真と動画が一台になった結果、写真だけの人には逆の疑問も生まれた</span></h2>
<p>写真と動画のハイブリッド化は、多くの人にとって便利です。</p>
<p>一方、動画をほとんど録らない写真ユーザーからすると別の疑問が生まれます。</p>
<p>なぜ写真を撮るために買うカメラへ、これほど大量の動画機能が必要なのか。</p>
<p>4K、6K、8K、RAW動画、Log、高フレームレート、タイムコードなどが新型機の主要な売りになる一方で、動画録画ボタンを一度も使わない人もいます。</p>
<p>そのため、動画向けカメラが独立して発展する現在だからこそ、逆に写真だけへ特化したカメラを求める考え方も出てきます。</p>
<p>このテーマについては、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/still-photo-only-camera-demand/">動画、録ってる？いま待たれる「スチル専用機」｜写真だけに特化したカメラは復活するか</a>で詳しく考察しています。</p>
<h2><span id="toc22">「動画を録る」と「映像作品を作る」は同じではない</span></h2>
<p>ハンディカムとミラーレスを比較するときには、動画の目的そのものを分けて考える必要があります。</p>
<p>運動会を最初から最後まで録る。</p>
<p>旅行の風景を残す。</p>
<p>子どもの発表会を録る。</p>
<p>これは「記録」の要素が強い動画です。</p>
<p>一方、レンズを交換し、被写界深度を考え、照明を作り、カットごとに構図を決め、編集して一本の作品へ仕上げる。</p>
<p>こちらは「映像制作」です。</p>
<p>ハンディカムは前者に非常に強く、一眼・ミラーレスは後者の可能性を大きく広げました。</p>
<p>同じ動画でも、必要な道具は必ずしも同じではありません。</p>
<h2><span id="toc23">スマートフォンは「記録する動画」をさらに変えた</span></h2>
<p>さらに現在では、「記録」という役割の多くをスマートフォンが担っています。</p>
<p>以前ならビデオカメラを取り出していた場面でも、今はポケットからスマートフォンを出して録画できます。</p>
<p>そのまま編集し、そのまま共有できます。</p>
<p>短い動画が中心なら、専用ビデオカメラより圧倒的に手軽です。</p>
<p>すると専用カメラに求められるのは、スマートフォンでは得にくいものになります。</p>
<p>超望遠。</p>
<p>大きなボケ。</p>
<p>暗所画質。</p>
<p>高度なAF。</p>
<p>高ビットレート記録。</p>
<p>レンズ交換。</p>
<p>そこはまさにミラーレスの得意分野です。</p>
<h2><span id="toc24">だから動画の主役はミラーレスへ移った</span></h2>
<p>ここまでの流れを整理すると、家庭用ビデオカメラが単純にミラーレスへ置き換えられたわけではありません。</p>
<p>市場が二つへ分かれました。</p>
<p>日常の動画はスマートフォン。</p>
<p>高画質・高表現力を求める動画はミラーレス。</p>
<p>その間にあった家庭用専用ビデオカメラの領域が縮小したのです。</p>
<p>一方、長時間の確実な収録が必要な業務用途ではカムコーダー型が残っています。</p>
<p>つまり「ハンディカム型という形が間違っていた」のではありません。</p>
<p>家庭用動画市場の役割そのものが分解され、別の機械へ移ったと考える方が実態に近いでしょう。</p>
<h2><span id="toc25">動画機としての形だけならハンディカムは今でも理にかなっている</span></h2>
<p>ミラーレスの動画性能がどれだけ高くなっても、純粋に「長時間、手持ちで動画を録る道具」として考えると、ハンディカム型の合理性は失われていません。</p>
<p>片手で保持しやすい。</p>
<p>RECボタンへ自然に指が届く。</p>
<p>電動ズームを操作できる。</p>
<p>レンズ交換が不要。</p>
<p>長時間録画しやすい。</p>
<p>バッテリー交換が容易。</p>
<p>映像と音声を一つの専用機で完結できる。</p>
<p>写真用カメラへ動画機能を追加する発想とは、出発点がまったく違います。</p>
<h2><span id="toc26">まとめ｜ハンディカムが消えたのではなく動画の役割が分かれた</span></h2>
<p>1980年代から2000年代にかけて、家庭で動画を録る代表的な道具はハンディカム型のビデオカメラでした。</p>
<p>動画専用機として考えれば、その形は非常によくできています。</p>
<p>横長のボディ、ハンドストラップ、RECボタン、電動ズーム、長時間録画、大容量バッテリー。すべてが動画を録り続ける目的へ向いていました。</p>
<p>しかし2008年、ニコンD90とEOS 5D Mark IIによって一眼動画という新しい流れが本格的に始まります。</p>
<p>特にEOS 5D Mark IIは、フルサイズセンサーと交換レンズによる動画表現を映像制作の世界へ広げました。</p>
<p>その後ミラーレスが登場し、動画AF、高感度、手ブレ補正、高解像度記録、高速読み出しが進化します。</p>
<p>高画質な映像を作りたい人はミラーレスへ向かいました。</p>
<p>一方、日常の記録はスマートフォンが担うようになりました。</p>
<p>その結果、家庭用ビデオカメラは上からミラーレス、下からスマートフォンに挟まれる形で市場を縮小していきました。</p>
<p>それでもカムコーダー型は業務用として残っています。</p>
<p>長時間録画、電動ズーム、音声入力、放熱、バッテリー、操作性という動画専用機の長所が、現在でも必要だからです。</p>
<p>そしてミラーレスで本格的に動画を録る人が、ケージ、トップハンドル、外部モニター、外部マイク、大型電源を追加していく姿を見ると、別の見方もできます。</p>
<p>写真機の形へ動画機能を入れ、その写真機へ機材を追加し、再び動画を録りやすい形へ近づけているとも言えるからです。</p>
<p>ハンディカムを使っていた人が、写真機の形で動画を録ることへ違和感を持つのは不思議なことではありません。</p>
<p>動画を録る道具としての形だけを見れば、ハンディカムは今でも非常に合理的です。</p>
<p>ハンディカムが動画機として敗れたから消えたわけではありません。</p>
<p>「日常を記録する」という役割はスマートフォンへ、「高画質な映像を作る」という役割はミラーレスへ分かれた結果、その間にいた家庭用ビデオカメラの居場所が狭くなったのです。</p>
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		<title>キヤノン「5の系譜」とは？EOS 5DからR5 Mark IIへ受け継がれた20年の歴史</title>
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		<dc:creator><![CDATA[花山 千春]]></dc:creator>
		<pubDate>Wed, 16 Sep 2026 21:21:10 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ミラーレス]]></category>
		<category><![CDATA[フルサイズ]]></category>
		<category><![CDATA[カメラ]]></category>
		<category><![CDATA[EOS R5 Mark II]]></category>
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					<description><![CDATA[キヤノン「5の系譜」とは？EOS 5DからR5 Mark IIへ受け継がれた20年の歴史 キヤノンのカメラには、数字によって受け継がれてきた系譜があります。その中でも特別な存在が「5」です。 2005年に登場したEOS  [&#8230;]]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<h1>キヤノン「5の系譜」とは？EOS 5DからR5 Mark IIへ受け継がれた20年の歴史</h1>
<p>キヤノンのカメラには、数字によって受け継がれてきた系譜があります。その中でも特別な存在が「5」です。</p>
<p>2005年に登場したEOS 5Dから始まり、EOS 5D Mark II、EOS 5D Mark III、EOS 5Ds／5Ds R、EOS 5D Mark IVへ。そして一眼レフからミラーレスへ時代が移っても「5」は消えず、2020年にEOS R5として受け継がれました。さらに2024年にはEOS R5 Mark IIが登場しています。</p>
<p>マウントはEFからRFへ、ファインダーは光学式から電子式へ、AFは測距点を選ぶ時代から被写体そのものを認識して追い続ける時代へと変化しました。それでもキヤノンは「5」という数字を残しました。</p>
<p>そこには単なる型番以上の意味があります。キヤノン自身がEOS R5 Mark IIの開発にあたり「5とは、何者か？」という問いからデザインを考え始めたと説明しています。「5」は長い歴史の中で、静止画と動画、高画質と機動力、新技術と実用性を一台にまとめる役割を担ってきました。</p>
<p>この記事では、2005年のEOS 5Dから現在のEOS R5 Mark IIまで続くキヤノン「5の系譜」をたどりながら、それぞれの世代が何を変え、なぜ「5」が現在まで受け継がれているのかを見ていきます。</p>

  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-4" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-4">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"></li><li><a href="#toc1" tabindex="0">歴代EOS 5シリーズを比較</a></li><li><a href="#toc2" tabindex="0">キヤノン「5の系譜」は2005年のEOS 5Dから始まった</a><ol><li><a href="#toc3" tabindex="0">EOS 5Dはフルサイズを身近にした初代「5」</a></li></ol></li><li><a href="#toc4" tabindex="0">EOS 5D Mark IIが「5」を写真だけのカメラではなくした</a><ol><li><a href="#toc5" tabindex="0">5D Mark IIから現在のR5へ続く「写真と動画」の両立</a></li></ol></li><li><a href="#toc6" tabindex="0">EOS 5D Mark IIIで「5」は万能型へ進化した</a><ol><li><a href="#toc7" tabindex="0">最高性能だけを追う「1」と総合力を担う「5」</a></li></ol></li><li><a href="#toc8" tabindex="0">EOS 5Dsと5Ds Rは「5」が高画素へ振り切った特別な世代</a><ol><li><a href="#toc9" tabindex="0">5060万画素は現在のR5 Mark IIよりも多い</a></li></ol></li><li><a href="#toc10" tabindex="0">EOS 5D Mark IVで一眼レフ時代の「5」が完成する</a><ol><li><a href="#toc11" tabindex="0">5D Mark IVが示した「5」の基本形</a></li></ol></li><li><a href="#toc12" tabindex="0">「5D」が終わり「R5」になった意味</a><ol><li><a href="#toc13" tabindex="0">EOS R5は5Dの後継思想をRFマウントへ移したカメラ</a></li></ol></li><li><a href="#toc14" tabindex="0">EOS R5はなぜ「R3」や「R6」ではなく「5」だったのか</a></li><li><a href="#toc15" tabindex="0">EOS R5 Mark IIで改めて問われた「5とは何者か」</a><ol><li><a href="#toc16" tabindex="0">キヤノン自身がR5 Mark II開発で「5とは何者か」を考えた</a></li></ol></li><li><a href="#toc17" tabindex="0">歴代EOS 5シリーズを並べると進化の方向が見える</a></li><li><a href="#toc18" tabindex="0">「5」の歴史は単純な高性能化ではない</a></li><li><a href="#toc19" tabindex="0">5D Mark IIとR5 Mark IIを並べると「5」の変化がよく分かる</a><ol><li><a href="#toc20" tabindex="0">古い5Dを使うことは「5」の原点を体験することでもある</a></li></ol></li><li><a href="#toc21" tabindex="0">なぜ「5」は20年以上残ったのか</a></li><li><a href="#toc22" tabindex="0">EOS 5シリーズはキヤノンのカメラ史を縮小したような存在</a></li><li><a href="#toc23" tabindex="0">まとめ　EOS 5DからEOS R5 Mark IIまで「5」は続いている</a></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2><span id="toc1">歴代EOS 5シリーズを比較</span></h2>
<p>EOS 5シリーズは、2005年のEOS 5Dから2024年のEOS R5 Mark IIまで8機種が登場しています。歴代モデルを並べると、フルサイズの普及から動画、高画素、高速連写、ミラーレス化、被写体認識へと、「5」が各時代の新しい技術を取り込んできたことが分かります。</p>
<table>
<thead>
<tr>
<th>モデル</th>
<th>発売</th>
<th>有効画素数</th>
<th>最高連写</th>
<th>動画</th>
<th>マウント</th>
<th>主な特徴</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>EOS 5D</td>
<td>2005年9月</td>
<td>約1280万画素</td>
<td>約3コマ／秒</td>
<td>非対応</td>
<td>EF</td>
<td>ハイアマチュア向けにフルサイズを普及</td>
</tr>
<tr>
<td>EOS 5D Mark II</td>
<td>2008年11月</td>
<td>約2110万画素</td>
<td>約3.9コマ／秒</td>
<td>フルHD</td>
<td>EF</td>
<td>EOSシリーズ初のフルHD動画</td>
</tr>
<tr>
<td>EOS 5D Mark III</td>
<td>2012年3月</td>
<td>約2230万画素</td>
<td>約6コマ／秒</td>
<td>フルHD</td>
<td>EF</td>
<td>61点AFを採用し総合性能を大幅強化</td>
</tr>
<tr>
<td>EOS 5Ds</td>
<td>2015年6月</td>
<td>約5060万画素</td>
<td>約5コマ／秒</td>
<td>フルHD</td>
<td>EF</td>
<td>当時世界最高画素数の超高画素モデル</td>
</tr>
<tr>
<td>EOS 5Ds R</td>
<td>2015年6月</td>
<td>約5060万画素</td>
<td>約5コマ／秒</td>
<td>フルHD</td>
<td>EF</td>
<td>ローパスフィルター効果をキャンセルし解像感を重視</td>
</tr>
<tr>
<td>EOS 5D Mark IV</td>
<td>2016年9月</td>
<td>約3040万画素</td>
<td>約7コマ／秒</td>
<td>4K</td>
<td>EF</td>
<td>高画素・高速連写・高感度を高い水準で両立</td>
</tr>
<tr>
<td>EOS R5</td>
<td>2020年7月</td>
<td>約4500万画素</td>
<td>約20コマ／秒</td>
<td>8K</td>
<td>RF</td>
<td>「5」をミラーレスへ継承。IBISも搭載</td>
</tr>
<tr>
<td>EOS R5 Mark II</td>
<td>2024年8月</td>
<td>約4500万画素</td>
<td>約30コマ／秒</td>
<td>8K</td>
<td>RF</td>
<td>高速読み出しと被写体追尾をさらに強化</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p>表を見ると、5シリーズの進化は単純な高画素化ではないことが分かります。5Ds／5Ds Rの約5060万画素は、現在のR5 Mark IIの約4500万画素を上回ります。一方、連写性能は初代5Dの約3コマ／秒からR5 Mark IIの電子シャッター最高約30コマ／秒まで大きく向上しました。</p>
<p>動画についても、初代5Dには動画撮影機能そのものがありませんでした。5D Mark IIでフルHD、5D Mark IVで4K、R5では8Kへ到達しています。キヤノンが5D Mark IIをEOSシリーズ初のフルHD動画搭載機、R5をEOS Rシステム初の「5」を冠したフルサイズミラーレスとして位置づけていることからも、5シリーズが各時代の大きな転換点を担ってきたことが分かります。</p>
<p>また、2016年の5D Mark IVでは約3040万画素と最高約7コマ／秒を両立し、高画素・高速連写・高感度をバランス良く向上させました。これは、高画素だけに特化するのではなく総合力を重視する「5」の基本的な性格をよく表しています。</p>
<p>そして最も大きな境目が、5D Mark IVとR5の間です。ここでEFマウントの一眼レフからRFマウントのミラーレスへ変わりました。それでも「5」という数字は残りました。カメラの構造が変わっても、シリーズが担う役割は継承されたことが、この比較表からも見えてきます。</p>
<h2><span id="toc2">キヤノン「5の系譜」は2005年のEOS 5Dから始まった</span></h2>
<p>現在キヤノンが公式に「EOS 5シリーズ」として整理しているデジタルカメラの歴史は、2005年9月発売のEOS 5Dから始まります。2025年にはシリーズ誕生20周年を迎え、キヤノンは歴代8機種を「EOS 5シリーズ」として改めて紹介しました。</p>
<p>その8機種は、EOS 5D、EOS 5D Mark II、EOS 5D Mark III、EOS 5Ds、EOS 5Ds R、EOS 5D Mark IV、EOS R5、EOS R5 Mark IIです。</p>
<p>注目したいのは、単に5Dシリーズだけをまとめたものではないことです。一眼レフの「5D」からミラーレスの「R5」へ移っても、キヤノンは同じ「5シリーズ」として扱っています。つまりEOS R5は、名前が似ているだけの別系列ではありません。キヤノン自身が5Dから続く流れの中にR5を位置づけています。</p>
<p>この点を理解すると、EOS Rシリーズの数字の意味もかなり見えやすくなります。EOS R5に付けられた「5」は、新しく作られた数字ではなく、デジタル一眼レフ時代から20年以上にわたって積み重ねられてきた数字なのです。</p>
<h3><span id="toc3">EOS 5Dはフルサイズを身近にした初代「5」</span></h3>
<p>2005年当時、35mmフルサイズCMOSセンサーを搭載するデジタル一眼レフは、現在ほど身近な存在ではありませんでした。フルサイズセンサーは主としてプロ向けの上位機に採用されるものであり、一般の写真愛好家にとっては簡単に手を出せる領域ではなかった時代です。</p>
<p>そこへ登場したのがEOS 5Dでした。約1280万画素の35mmフルサイズCMOSセンサーを搭載しながら、EOS-1系とは異なるハイアマチュア向けのボディとして製品化されました。キヤノン自身もEOS 5Dについて、フルサイズ機の普及に貢献した機種と位置づけています。</p>
<p>ここで「5」の性格が早くも見えてきます。EOS-1のような完全なプロ用フラッグシップではありません。一方で、普及価格帯のエントリー機でもありません。その時代の高度な技術を、より多くの写真愛好家やプロが現実的に使える一台へまとめる。その立ち位置が、初代EOS 5Dによって作られました。</p>
<p>現在のキヤノンのフルサイズ機全体を見渡したい場合は、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/canon-full-frame-dslr-shooting-feel/">キヤノンフルサイズ一眼レフで深まる撮影のよろこび</a>もあわせて見ると、EOS 5Dシリーズが一眼レフ時代に占めていた位置が分かりやすくなります。</p>
<h2><span id="toc4">EOS 5D Mark IIが「5」を写真だけのカメラではなくした</span></h2>
<p>初代EOS 5Dから約3年後の2008年11月、第二世代となるEOS 5D Mark IIが登場します。「5の系譜」を考えるうえで、この機種は極めて大きな意味を持っています。</p>
<p>新開発の約2110万画素フルサイズCMOSセンサーを搭載し、初代5Dから大幅な高画素化を実現しました。映像エンジンにはDIGIC 4を採用し、常用ISO感度もISO100～6400へ拡大。静止画機として見ても大きな進化でした。</p>
<p>しかし、5D Mark IIの歴史的な意味を決定づけたのは動画です。デジタル一眼レフとして世界で初めてフルHD動画撮影機能を搭載し、大型のフルサイズセンサーとEFレンズを使った動画撮影を可能にしました。</p>
<p>現在ではフルサイズミラーレスで4Kや8Kを撮影することは珍しくありません。しかし2008年当時、写真用の一眼レフで大きなセンサーと交換レンズを使い、本格的なフルHD映像を撮れること自体が大きな変化でした。</p>
<h3><span id="toc5">5D Mark IIから現在のR5へ続く「写真と動画」の両立</span></h3>
<p>5D Mark IIの動画機能は、単にスペック表へ動画という項目が加わっただけではありませんでした。35mmフルサイズセンサーによる浅い被写界深度、大口径EFレンズによるボケ、高感度撮影の自由度など、それまでの一般的なビデオカメラとは異なる映像表現を可能にしました。</p>
<p>その影響は、その後のキヤノンの映像機器にも広がっていきます。現在のEOS R5やEOS R5 Mark IIが静止画だけでなく動画性能を強く意識したカメラとなっていることを考えると、「5」が写真と動画の両方を担う存在になった大きな転換点がEOS 5D Mark IIだったと見ることができます。</p>
<p>現在から見ると、5D Mark IIの動画機能は制約も多く、AFや記録方式も最新機とは比較になりません。それでも「写真を撮る一眼カメラで本格的な映像も撮る」という考え方そのものを広げた功績は大きく、後のR5へつながる重要な一台です。</p>
<p>EOS 5D Mark IIを現在使う意味については、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/eos-5d-mark-ii-use-today/">EOS 5D Mark IIを今あえて使う理由</a>で、最新ミラーレスとは異なる撮影感覚も含めて詳しく紹介しています。</p>
<h2><span id="toc6">EOS 5D Mark IIIで「5」は万能型へ進化した</span></h2>
<p>2012年3月に発売されたEOS 5D Mark IIIでは、5シリーズの方向性がさらに明確になります。単純に画素数を増やすのではなく、AF、連写、画質、動画、操作性などを総合的に引き上げる方向へ進みました。</p>
<p>約2230万画素のフルサイズCMOSセンサーを搭載し、AFは61点へ大幅に強化されました。初代5Dや5D Mark IIでは、動体撮影を最優先に設計されたカメラという印象は強くありませんでしたが、Mark IIIではAF性能と連写性能が向上し、撮影できる被写体の範囲が広がっています。</p>
<p>風景、ポートレート、スナップだけでなく、報道、イベント、ブライダル、動きのある人物など、さまざまな現場へ一台で対応する性格が強くなりました。</p>
<p>この「何か一つだけに特化するのではなく、高い水準で広い撮影領域をカバーする」という考え方は、後の5D Mark IV、R5、R5 Mark IIにも共通しています。</p>
<h3><span id="toc7">最高性能だけを追う「1」と総合力を担う「5」</span></h3>
<p>キヤノンにはEOS-1系という明確なフラッグシップが存在します。そのため「5」は最上位を意味する数字ではありません。ここが「5」の特徴を理解するうえで重要です。</p>
<p>フラッグシップの「1」が、信頼性、耐久性、速度、プロフェッショナル用途などを最優先して作られるのに対し、「5」は高画質、高性能、機動性、動画、サイズなどを一台の中で成立させる役割を担ってきました。</p>
<p>そのため5シリーズには、風景写真家にもポートレート撮影者にも映像制作者にも使われる幅があります。一つの用途専用ではなく、多くの高度な撮影を一台でこなせることが「5」の強さです。</p>
<p>現在のEOS Rシリーズにおける数字の位置づけは、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/eos-r-series-number-differences/">EOS Rシリーズの数字の違い｜R1・R5・R6・R7・R8・R10・R50・R100の位置づけ</a>でも詳しく整理しています。</p>
<h2><span id="toc8">EOS 5Dsと5Ds Rは「5」が高画素へ振り切った特別な世代</span></h2>
<p>2015年6月には、5シリーズの中でも独特な存在となるEOS 5DsとEOS 5Ds Rが登場しました。</p>
<p>搭載されたフルサイズCMOSセンサーは約5060万画素。当時、35mmフルサイズ相当のセンサーを搭載したデジタル一眼レフとして世界最高画素数を実現したモデルでした。</p>
<p>それまでの5Dシリーズは、画質だけでなくAF、連写、高感度、動画などを総合的に高める方向で進化していました。それに対して5Ds／5Ds Rは、解像力を明確に前面へ押し出しています。</p>
<p>5Dsと5Ds Rの違いは、ローパスフィルター効果の扱いです。5Ds Rではローパスフィルター効果をキャンセルする構造を採用し、より高い解像感を狙いました。風景、建築、商品、スタジオ撮影など、細部の再現を重視する分野を強く意識したモデルです。</p>
<h3><span id="toc9">5060万画素は現在のR5 Mark IIよりも多い</span></h3>
<p>5Ds／5Ds Rの約5060万画素という数字は、現在見ても注目に値します。EOS R5とEOS R5 Mark IIはいずれも約4500万画素であり、純粋な画素数だけを比較すると5Ds系の方が上です。</p>
<p>もちろん、カメラの性能は画素数だけでは決まりません。現在のR5 Mark IIは高速読み出し、電子シャッター、高速連写、高性能AF、被写体認識、ボディ内手ブレ補正、8K動画など、一眼レフ時代には実現できなかった機能を数多く備えています。</p>
<p>それでも2015年の段階で5000万画素を超えるフルサイズ一眼レフを製品化していたことは、「5」がキヤノンの新しい技術を投入する系列だったことを示しています。</p>
<p>現在の高画素機を取り巻く状況については、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/ultra-high-resolution-camera/">超高画素カメラは本当に必要？6000万画素・1億画素の現在</a>でも詳しく取り上げています。</p>
<h2><span id="toc10">EOS 5D Mark IVで一眼レフ時代の「5」が完成する</span></h2>
<p>2016年9月、EOS 5D Mark IVが発売されました。結果として、これが5Dを名乗る通常系統では最後の一眼レフとなりました。</p>
<p>約3040万画素のフルサイズCMOSセンサー、61点AF、最高約7コマ／秒の連写、常用ISO100～32000、Dual Pixel CMOS AF、4K動画などを搭載し、5D Mark IIIから各部分を着実に強化しています。</p>
<p>5Ds系のように5000万画素を超えることはありませんでしたが、高画素だけを追うのではなく、高感度、AF、連写、ライブビュー、動画を含めて総合性能を高い水準へまとめました。</p>
<p>その姿は、初代EOS 5Dから積み重ねてきた「5」の一つの完成形と見ることができます。</p>
<h3><span id="toc11">5D Mark IVが示した「5」の基本形</span></h3>
<p>5D Mark IVを見ると、「5」が何を目指してきたシリーズなのかがよく分かります。最高画素数だけを競うカメラではなく、最高連写速度だけを競うカメラでもありません。それぞれの性能を高い水準で組み合わせ、一台で幅広い撮影へ対応するカメラです。</p>
<p>この性格は、ミラーレス時代のEOS R5にもほぼそのまま受け継がれました。R5が約4500万画素と高速連写を両立し、さらに高度な動画性能まで備えているのは、突然生まれた設計思想ではありません。</p>
<p>5D Mark IVまで続いた「静止画も動画も、高画質も速度も、一台でできるだけ高い水準へまとめる」という考え方が、RFマウントという新しいシステムの中で再構築されたものと見ることができます。</p>
<p>EOS 5D Mark IVそのものについては、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/canon5d-magic-scape/">Canon EOS 5D Mark IV 写真と映像を極めるカメラ</a>で機能や特徴を詳しく紹介しています。</p>
<h2><span id="toc12">「5D」が終わり「R5」になった意味</span></h2>
<p>2018年、キヤノンはEOS Rシステムを開始しました。RFマウントを採用するフルサイズミラーレスシステムへの本格的な移行です。</p>
<p>最初に登場したのはEOS Rであり、その後EOS RPが加わりました。この段階では、5Dシリーズで長く使われてきた「5」という数字はまだEOS Rシステムに現れていませんでした。</p>
<p>そして2020年7月、EOS R5が発売されます。</p>
<p>名前が「EOS 5D Mark V」ではなく「EOS R5」となったことは象徴的です。「D」はDigitalを示して5Dシリーズを構成していましたが、RFマウントのEOS Rシステムでは「R」の後ろに5を置く形へ変わりました。</p>
<p>カメラの構造は一眼レフからミラーレスへ完全に変わっています。それでも「5」は残されました。</p>
<h3><span id="toc13">EOS R5は5Dの後継思想をRFマウントへ移したカメラ</span></h3>
<p>EOS R5は約4500万画素のフルサイズCMOSセンサーを搭載し、電子シャッターで最高約20コマ／秒、メカシャッター／電子先幕で最高約12コマ／秒の連写を実現しました。さらにデュアルピクセルCMOS AF II、ボディ内手ブレ補正、8K動画などを搭載しています。</p>
<p>5D Mark IVから見ると、単なる世代更新では説明できないほどカメラの仕組みが変わりました。ミラーがなくなり、光学ファインダーはEVFへ変わり、AFは撮像面全体を広く使えるようになりました。電子シャッターによる高速連写やボディ内手ブレ補正も加わっています。</p>
<p>それでも「高画質、高速性能、動画、機動性を一台へまとめる」という5シリーズの基本思想は変わっていません。むしろミラーレス化によって、その考え方をさらに押し進めたのがR5です。</p>
<p>キヤノンはEOS R5を「EOS Rシステム初の『5』を冠したフルサイズミラーレスカメラ」と明確に位置づけています。「5Dシリーズが終わり、別のR5シリーズが始まった」というより、「5の系譜がEFからRFへ移った」と理解する方が実態に近いでしょう。</p>
<p>EOS R5については、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/canon-eos-r5-ef-lens-boost-fix-weaknesses/">EOS R5とは EFレンズとRFマウントで実力を引き出す高画素フルサイズの使い方</a>でも詳しく紹介しています。</p>
<h2><span id="toc14">EOS R5はなぜ「R3」や「R6」ではなく「5」だったのか</span></h2>
<p>EOS R5の登場によって、Rシステムにおける数字の意味も徐々に明確になりました。現在はR1、R5、R6、R7、R8、R10、R50、R100など、異なる数字を持つ機種が展開されています。</p>
<p>その中でR5は、高画素、高速連写、AF、動画、堅牢性、操作性などを高水準でまとめる上位機として位置づけられています。</p>
<p>R1はプロ向けフラッグシップとして速度や信頼性を最優先する立場にあります。一方のR5は、画素数を確保しながら高速性能も持ち、写真だけでなく高度な動画撮影にも対応します。</p>
<p>ここにも5D時代からの性格が残っています。最高位機ではないものの、多くの用途に対して非常に高い能力を持つ。それが「5」です。</p>
<h2><span id="toc15">EOS R5 Mark IIで改めて問われた「5とは何者か」</span></h2>
<p>2024年8月、EOS R5 Mark IIが発売されました。約4500万画素という基本的な解像度はEOS R5から維持されましたが、中身は大きく進化しています。</p>
<p>新開発のエンジンシステム「Accelerated Capture」を採用し、ディープラーニング技術も活用。被写体追尾性能を高め、特定のスポーツ動作を認識するアクション優先など、新しいAF機能を備えました。</p>
<p>電子シャッターでは最高約30コマ／秒へ高速化され、初代R5よりローリングシャッター歪みも抑えられています。静止画だけでなく動画機能もさらに強化され、現在のハイブリッドカメラとして高い能力を持つモデルとなりました。</p>
<h3><span id="toc16">キヤノン自身がR5 Mark II開発で「5とは何者か」を考えた</span></h3>
<p>R5 Mark IIの開発で特に注目したいのが、キヤノンのデザイン部門が「5とは、何者か？」という問いから開発を始めたと明かしていることです。</p>
<p>これは「5」という数字が単なる商品番号ではなくなっていることを示しています。長年にわたってユーザーが抱いてきた5シリーズの印象や役割を踏まえ、その意味を改めて考えなければ次のR5を作れないほど、シリーズとしての個性が形成されているのです。</p>
<p>キヤノンは5シリーズについて、最先端の機能を比較的コンパクトなボディへ凝縮し、ハイアマチュアからプロまで幅広く使われてきた存在として説明しています。また、静止画と動画の双方へ対応するオールラウンダーとして、「キヤノンの顔」と表現しています。</p>
<p>初代5Dがフルサイズを広げ、5D Mark IIが一眼動画を大きく前進させ、5Ds系が5000万画素を超える世界へ進み、R5が8K動画と高速ミラーレスへ進化した歴史を振り返れば、この説明は5シリーズ全体の歩みと重なります。</p>
<p>現在のEOS R5 Mark IIについては、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/eos-r5-markii-photography-reimagined/">EOS R5 Mark IIで描く新たな世界：次世代の撮影体験</a>で機能を詳しく紹介しています。</p>
<h2><span id="toc17">歴代EOS 5シリーズを並べると進化の方向が見える</span></h2>
<p>歴代モデルを発売順に並べると、「5」が各時代で何を担ってきたのかが分かりやすくなります。</p>
<p>EOS 5Dは2005年9月発売。ハイアマチュア向けのフルサイズ一眼レフとして、フルサイズ普及への道を広げました。</p>
<p>EOS 5D Mark IIは2008年11月発売。約2110万画素への高画素化とフルHD動画によって、写真だけだった一眼レフの可能性を映像制作へ広げました。</p>
<p>EOS 5D Mark IIIは2012年3月発売。AFや連写性能を大幅に強化し、5シリーズをさらに幅広い撮影へ使えるオールラウンダーへ進化させました。</p>
<p>EOS 5DsとEOS 5Ds Rは2015年6月発売。約5060万画素という圧倒的な解像力を前面に出し、5シリーズから高画素に特化した方向を展開しました。</p>
<p>EOS 5D Mark IVは2016年9月発売。約3040万画素、61点AF、Dual Pixel CMOS AF、4K動画などを搭載し、一眼レフ時代の5シリーズを総合性能型として完成させました。</p>
<p>EOS R5は2020年7月発売。RFマウントへ移行し、約4500万画素、最高約20コマ／秒、ボディ内手ブレ補正、8K動画などによって「5」をミラーレス時代へ継承しました。</p>
<p>EOS R5 Mark IIは2024年8月発売。約4500万画素を維持しながら高速読み出し、高度な被写体追尾、最高約30コマ／秒の電子シャッター連写などを備え、静止画と動画の両方をさらに強化しています。</p>
<h2><span id="toc18">「5」の歴史は単純な高性能化ではない</span></h2>
<p>20年を超える歴史を見ると、5シリーズの進化は単純に画素数や連写速度が増えてきただけではありません。</p>
<p>初代5Dではフルサイズそのものが大きな価値でした。5D Mark IIでは動画が新しい価値となり、5D Mark IIIではAFと総合性能、5Ds系では超高画素、5D Mark IVでは完成度、R5ではミラーレスと8K、R5 Mark IIでは高速処理と高度な被写体認識へ重点が移っています。</p>
<p>つまり「5」は、毎回同じ性能を磨くだけのシリーズではありません。その時代の撮影環境で重要になる新しい技術を取り込みながら、写真家や映像制作者が現実的に使える一台へまとめてきたシリーズです。</p>
<p>だからこそ、5D Mark IIとR5 Mark IIは外見も内部構造も大きく異なるにもかかわらず、同じ系譜として見ることができます。</p>
<h2><span id="toc19">5D Mark IIとR5 Mark IIを並べると「5」の変化がよく分かる</span></h2>
<p>2008年のEOS 5D Mark IIと2024年のEOS R5 Mark IIを比べると、16年間でカメラそのものがどれほど変わったのかが分かります。</p>
<p>5D Mark IIは光学ファインダーを備える一眼レフで、約2110万画素。AFは9点、連写速度は最高約3.9コマ／秒でした。それでも大型フルサイズセンサーとフルHD動画という当時の新しい機能によって大きな存在感を持ったカメラです。</p>
<p>一方、R5 Mark IIは約4500万画素、撮像面AF、被写体認識、電子シャッター最高約30コマ／秒、ボディ内手ブレ補正、高度な8K動画などを備えます。</p>
<p>数字だけを比べれば別世界です。しかし共通している点があります。どちらも、その時代にキヤノンが持っていた新しい技術を数多く投入しながら、巨大なプロ専用機ではなく、写真愛好家からプロまで使えるサイズの一台へまとめていることです。</p>
<h3><span id="toc20">古い5Dを使うことは「5」の原点を体験することでもある</span></h3>
<p>現在EOS 5D Mark IIなどの古い5Dシリーズを使うと、最新のR5系との違いは明確です。瞳AFも被写体認識もなく、ボディ内手ブレ補正もなく、連写も高速ではありません。</p>
<p>その一方で、35mmフルサイズセンサー、光学ファインダー、EFレンズ、機械式シャッターという一眼レフ時代の構成を直接体験できます。</p>
<p>現在のR5 Mark IIがどれほど高度なカメラになったのかを知るうえでも、過去の5Dシリーズは価値があります。初代5Dから5D Mark II、Mark III、Mark IV、そしてR5へと実際に並べて考えると、カメラ技術の変化そのものが見えてきます。</p>
<p>5D Mark IIの写真機としての魅力については、<a rel="follow" target="_blank" href="https://camecame.jp/eos-5d-mark-ii-photo-video-legacy/">EOS 5D Mark II 表現力と信頼感で作品づくりを支えるカメラ</a>でも詳しく紹介しています。</p>
<h2><span id="toc21">なぜ「5」は20年以上残ったのか</span></h2>
<p>カメラの商品名は時代とともに変化します。実際、キヤノンでもEOS 10Dから始まる二桁D系、一桁D系、Kissシリーズなど、多くの系列が展開されてきました。</p>
<p>その中で「5」は、マウントそのものがEFからRFへ変わっても生き残りました。</p>
<p>理由は、5という数字が特定の構造を表す名前ではなく、一台のカメラが担う役割を表すものへ変化したからだと考えると分かりやすくなります。</p>
<p>一眼レフでなければ5ではない、EFマウントでなければ5ではない、特定の画素数でなければ5ではないというシリーズではありません。時代が変わってカメラの構造が変化しても、「先進的な技術をコンパクトな一台へまとめ、静止画と動画の双方で高い表現力を持たせる」という役割が残っています。</p>
<p>そのため一眼レフがミラーレスへ移行しても、「5D」という製品名のDを残す必要はなくなっても、「5」という数字そのものには意味が残りました。</p>
<h2><span id="toc22">EOS 5シリーズはキヤノンのカメラ史を縮小したような存在</span></h2>
<p>EOS 5シリーズ20年の歴史には、デジタルカメラ全体の変化が詰まっています。</p>
<p>2005年のEOS 5Dではフルサイズセンサーが大きな特徴でした。2008年の5D Mark IIでは一眼レフによるフルHD動画、2015年の5Ds／5Ds Rでは5000万画素超の高解像度、2020年のR5ではミラーレス化と8K動画、2024年のR5 Mark IIでは高速読み出しと高度な被写体認識へ進みました。</p>
<p>フルサイズの普及、高画素化、動画対応、ライブビュー、像面AF、ミラーレス化、電子シャッター、被写体認識というデジタルカメラの主要な変化を、5シリーズだけでほぼ順番に追うことができます。</p>
<p>だから「5の系譜」を知ることは、単に歴代5DやR5の名前を覚えることではありません。キヤノンがデジタルカメラの進化に合わせて何を重要と考え、どの技術を実用機へ投入してきたのかを見ることでもあります。</p>
<h2><span id="toc23">まとめ　EOS 5DからEOS R5 Mark IIまで「5」は続いている</span></h2>
<p>キヤノンの「5の系譜」は、2005年のEOS 5Dから始まりました。</p>
<p>初代5Dがハイアマチュアへフルサイズの世界を広げ、5D Mark IIがフルHD動画によって一眼カメラの映像表現を変え、5D Mark IIIがAFと総合性能を高めました。5Ds／5Ds Rは約5060万画素という高解像度へ挑み、5D Mark IVは一眼レフとして高画質、AF、動画、操作性を高い水準でまとめました。</p>
<p>そして2020年、一眼レフからミラーレスへ時代が変わる中で「5」はEOS R5として残りました。2024年のEOS R5 Mark IIでは、約4500万画素、高速連写、高度なAF、8K動画などを一台へまとめ、5シリーズの役割をさらに発展させています。</p>
<p>5DとR5は、機構だけを見れば大きく異なるカメラです。しかし「その時代の新しい技術を積極的に採り入れ、写真と動画、高画質と速度、性能と機動性を高い水準で一台へまとめる」という考え方には一本の線を引くことができます。</p>
<p>EOS 5D、5D Mark II、5D Mark III、5Ds／5Ds R、5D Mark IV、EOS R5、EOS R5 Mark II。</p>
<p>「5Dが終わってR5が始まった」のではありません。</p>
<p>一眼レフからミラーレスへ姿を変えながら、キヤノンの「5」は現在まで続いています。</p>
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